2022年5月のダリア・ドゥギナとのインタビュー:ウクライナでの戦争、「グローバリストとユーラシア文明の衝突」について(要点)
フランスのメディアが2022年5月に行ったダリア・ドゥギナ氏のインタビューの要点。ドゥギナ氏の思想的スタンスを知ることが出来る。
Interview en mai 2022 de Daria Douguina à propos de la guerre en Ukraine, « un choc des civilisations mondialiste et eurasienne »
ドゥギナ氏の大学での専攻は後期ネオプラトニズムの政治哲学であり、魂に3つの領域が有る様に、国家にも3つの領域が有り、今日「こうした政治プロセスの包括的な視点を回復する」が重要であると主張している。
彼女は父親のアレクサンドル・ドゥギン氏と同じユーラシア主義者であり、国際ユーラシア運動の政治的オブサーヴァーを務めている。彼女はロシア、パキスタン、トルコ、中国、インドのTVに出演し、帝国主義との闘い、多極的な世界観に焦点を当てている。彼女は多極世界の理論の発展に特に関心を持っているが、グローバリストやリベラリストの時代の終わりが訪れていると指摘した上で、「多極化を生み出し、文明ブロックを構築し、それらの間の対話を確立するプロセスは、今日の全ての知識人にとって主要な任務です」と発言している。
ウクライナは正に「グローバリストとユーラシア文明の衝突」の場であり、「2014年以前は多かれ多かれ少なかれ中立だったリベラルとナショナリストの要素が、グローバリストと親米のアジェンダで統一戦線に参加」した。彼女はヨーロッパが「多極化に直面して地位を失い始めているグローバリスト政権」のプロパガンダの影響に屈したことを懸念している。他方ラテンアメリカ、中東、中国、インド、アフリカ諸国はグローバリストの立場を採用しておらず、「これらの反応は、『単一世界空間』の神話の終わりを示しています。ウクライナに於けるロシアの特別軍事作戦は、多極世界の形成を加速させ、多くの地政学的プロセスの触媒となりました。」「ロシアは孤立の犠牲者ではなく、多極世界秩序の先駆者でした。」「今日、リベラリズムは外国人排斥やナチズムと密接に関係しています。それは逆説的です。ですがこれは現代のリベラリズムの『全体主義的性質』を理解すれば説明出来ます。これは情報と数字の操作に関するものです。」
ロシア人の圧倒的大多数はロシア軍の特別軍事作戦を支持しているが、その理由はそれがロシアの地政学的利益の擁護であり、ロシア恐怖症との戦いであり、ロシア人の自己決定権(言語、文化、アイデンティティ)と存在を否定するキエフの決定に対するNOだからだ。「私の周りの誰もが、難民や地域に人道支援を提供することによって、多くの人の為に言葉だけでなく行動によって特別軍事作戦を支持しています。そして彼等はこれを過去数か月ではなく、長年に亘って行って来ました。つまり西側が殆ど知らなかった8年間のことです。」
西側の対ロシア制裁は経済的「ハラキリ」でしかない。欧州の弱体化の受益者となるのは、大陸に対する支配を確立することに成功した米国だ。「EUのエリート層は、この企てに於てグローバリストの仲介者、代理人として行動し、ヨーロッパの人々と人々の幸福に打撃を与えて来ました。」
そして最後に、「私は全ての読者に、批判的に考え、メディアによって発表された報告に疑問を呈することを強く勧めます。西側のリベラルなエリート達キエフを支持し、モスクワを悪魔化することに固執するなら、それは全ての背後に利益のロジックが働いているからです。全てを疑う必要が有ります。これは冷静な見方を保つ為の重要な原則です。スペクタクル、プロパガンダ、西側/西洋システムの全体主義的な性質の社会では、疑いは洞窟から抜け出す為の基本的なステップです。」
まぁドゥギン氏のユーラシア主義には(私も詳しく知っている訳ではないのだけれども)多少無茶で非現実的な部分も有る様だけれども、世界の多極化を促すと云う点に於て、大枠では正しい方向を向いた未来思考の思想と言えるのではないだろうか。だからこそ一極覇権主義に基付く帝国はメディアや御用知識人達を動員してこの動きを悪魔化・不可視化し、ドゥギナ氏が言う様な「文明間の対話」を完全に拒否することで、自らの勢力圏内に居る人々が現在進行中の巨大な地政学的地殻変動に気付かない様にしている訳だが。多分日本人相手にこの話をしても99%以上はピンと来ないだろう。私からしたら「何で皆こんなでかい事態に気付かないでいられるんだ」と云う感じなのだが、まぁ殆どの皆さんはマスコミが言う「国際社会」以外の国際社会については基本的に関心が無いのだろう。与えられた認知的な檻の中に閉じ籠った儘で現実が理解出来るものだと信じ切っている。
Interview en mai 2022 de Daria Douguina à propos de la guerre en Ukraine, « un choc des civilisations mondialiste et eurasienne »
ドゥギナ氏の大学での専攻は後期ネオプラトニズムの政治哲学であり、魂に3つの領域が有る様に、国家にも3つの領域が有り、今日「こうした政治プロセスの包括的な視点を回復する」が重要であると主張している。
彼女は父親のアレクサンドル・ドゥギン氏と同じユーラシア主義者であり、国際ユーラシア運動の政治的オブサーヴァーを務めている。彼女はロシア、パキスタン、トルコ、中国、インドのTVに出演し、帝国主義との闘い、多極的な世界観に焦点を当てている。彼女は多極世界の理論の発展に特に関心を持っているが、グローバリストやリベラリストの時代の終わりが訪れていると指摘した上で、「多極化を生み出し、文明ブロックを構築し、それらの間の対話を確立するプロセスは、今日の全ての知識人にとって主要な任務です」と発言している。
ウクライナは正に「グローバリストとユーラシア文明の衝突」の場であり、「2014年以前は多かれ多かれ少なかれ中立だったリベラルとナショナリストの要素が、グローバリストと親米のアジェンダで統一戦線に参加」した。彼女はヨーロッパが「多極化に直面して地位を失い始めているグローバリスト政権」のプロパガンダの影響に屈したことを懸念している。他方ラテンアメリカ、中東、中国、インド、アフリカ諸国はグローバリストの立場を採用しておらず、「これらの反応は、『単一世界空間』の神話の終わりを示しています。ウクライナに於けるロシアの特別軍事作戦は、多極世界の形成を加速させ、多くの地政学的プロセスの触媒となりました。」「ロシアは孤立の犠牲者ではなく、多極世界秩序の先駆者でした。」「今日、リベラリズムは外国人排斥やナチズムと密接に関係しています。それは逆説的です。ですがこれは現代のリベラリズムの『全体主義的性質』を理解すれば説明出来ます。これは情報と数字の操作に関するものです。」
ロシア人の圧倒的大多数はロシア軍の特別軍事作戦を支持しているが、その理由はそれがロシアの地政学的利益の擁護であり、ロシア恐怖症との戦いであり、ロシア人の自己決定権(言語、文化、アイデンティティ)と存在を否定するキエフの決定に対するNOだからだ。「私の周りの誰もが、難民や地域に人道支援を提供することによって、多くの人の為に言葉だけでなく行動によって特別軍事作戦を支持しています。そして彼等はこれを過去数か月ではなく、長年に亘って行って来ました。つまり西側が殆ど知らなかった8年間のことです。」
西側の対ロシア制裁は経済的「ハラキリ」でしかない。欧州の弱体化の受益者となるのは、大陸に対する支配を確立することに成功した米国だ。「EUのエリート層は、この企てに於てグローバリストの仲介者、代理人として行動し、ヨーロッパの人々と人々の幸福に打撃を与えて来ました。」
そして最後に、「私は全ての読者に、批判的に考え、メディアによって発表された報告に疑問を呈することを強く勧めます。西側のリベラルなエリート達キエフを支持し、モスクワを悪魔化することに固執するなら、それは全ての背後に利益のロジックが働いているからです。全てを疑う必要が有ります。これは冷静な見方を保つ為の重要な原則です。スペクタクル、プロパガンダ、西側/西洋システムの全体主義的な性質の社会では、疑いは洞窟から抜け出す為の基本的なステップです。」
まぁドゥギン氏のユーラシア主義には(私も詳しく知っている訳ではないのだけれども)多少無茶で非現実的な部分も有る様だけれども、世界の多極化を促すと云う点に於て、大枠では正しい方向を向いた未来思考の思想と言えるのではないだろうか。だからこそ一極覇権主義に基付く帝国はメディアや御用知識人達を動員してこの動きを悪魔化・不可視化し、ドゥギナ氏が言う様な「文明間の対話」を完全に拒否することで、自らの勢力圏内に居る人々が現在進行中の巨大な地政学的地殻変動に気付かない様にしている訳だが。多分日本人相手にこの話をしても99%以上はピンと来ないだろう。私からしたら「何で皆こんなでかい事態に気付かないでいられるんだ」と云う感じなのだが、まぁ殆どの皆さんはマスコミが言う「国際社会」以外の国際社会については基本的に関心が無いのだろう。与えられた認知的な檻の中に閉じ籠った儘で現実が理解出来るものだと信じ切っている。
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