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ブルキナファソ

ブルキナファソは2015年以来、ISISとアル=カイダ系のジハード戦士グループによる暴力のスパイラルに(隣国マリとニジェールと共に)巻き込まれている。過去8年間で17,000人以上の民間人や兵士が殺害されており、2023年以降だけでも6,000人以上に上る。国内避難民は200万人以上。
Burkina: fifteen civilians killed in "simultaneous attacks" this weekend

★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。米国はニジェールでフランスに取って代わる為に、ECOWAS軍による侵攻中止を餌としてちらつかせて米軍の駐留を確保した。そしてアフリカ諸国で増大するロシアの影響力に対抗しようとしている。残念ながらニジェールは新たに結成された「サヘル同盟」の「最も弱い輪」であり続けるだろう。21世紀に於ける植民地解放闘争は今だ困難な課題を抱えている。
新たに結成されたサヘル同盟は西アフリカ地域の軍事戦略力学を再構築する(抄訳)

★2023/09/16のロイターの記事の要点。2nachekiの最新アフリカ・ニュースも追加した。
ブルキナファソ政府はクーデターを企んで失敗したフランス武官を追い出す(要点)

★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ニジェールのクーデターを拒否するAUとECOWASはアフリカの支配層の利益を代表しているが、これに立ち向かうニジェール新当局、サヘル同盟、ロシアは、アフリカの人民の主権的意志を代表している。
ニジェールのクーデターにより、長年待ち望まれた西アフリカの主権に関する議論が活発に(抄訳)

ジェラルド・A・ペレイラ氏によるアフリカの新植民地主義解放闘争讃歌。日本は人気の有る記事らしく、藤永茂の「私の闇の奥」、「ラテンアメリカの革命的大衆闘争」、「寺島メソッド翻訳NEWS」と3つも邦訳されている。私も最初要点だけ纏めてみようかとも思ったのだが、全文訳が次々出て来るし、文体に迫力が有ってノーカットの方が良いかも知れないと思ったので、このブログでは紹介だけしておく。日本では「植民地支配なんてずっと昔の話でしょ?」などと平気で言う人が増えてしまった様だが、そう云う人達の知らないところで歴史は希望に満ちて大きく動いている。
Mali, Burkina Faso and Niger at the Forefront of the African Revolution
マリ、ブルキナ・ファッソ、ニジェールがアフリカ革命の最前線に
アフリカ革命の最前線に立つマリ、ブルキナファソ、ニジェール
アフリカ革命の最前線にいるマリ、ブルキナ・ファソそしてニジェール

★パヴァン・クルカルニ氏の記事の要点。ニジェールのクーデターを巡る各方面の展開について、多少前後するが補足しつつ時系列で纏め直してみた。
ナイジェリア上院は西洋が支援のECOWAS計画への支持を拒否(要点)

★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ニジェールのクーデターを巡る最近の展開は、より広範な戦争を予感させる。その場合、NATOが支援し、ナイジェリアが主導するECOWASと、新たに結成されたブルキナファソ、マリ、ニジェールのサヘル連合(ギニアも加わる可能性が有る)が対立するだろうが、後者が早期に敗北させられなければ、ロシアは恐らく後者を支援する。そうなれば地域紛争は新冷戦の代理紛争に変わり、その場合チャドがキングメーカーになるかも知れない。
西アフリカ地域戦争一歩手前(抄訳)

★2023/07/29、ブルキナファソとマリの暫定軍事政権は、ニジェールのクーデターに対する新植民地主義勢力の介入に対して警告を発した。全文報じた記事が仲々無いので、肝の部分だけだが紹介してみる。
ブルキナファソとマリは米国が支援するAUとECOWASが侵攻すればニジェールを防衛する

2023/03/29、ブルキナファソは、2017年に新たな核開発計画に対する国連の制裁を理由に正式に断交していたDPRKと、国交を回復する予定であると発表。軍事装備、鉱業、医療、農業、研究に関する二国間協力が予定されている。1970年代にはDPRKはブルキナファソ(当時は上ヴォルタ共和国)を農業や技術面で支援し、軍事装備品を供給していた。
Burkina Faso Set to Resume Diplomatic Ties With DPRK

★ブルキナファソとロシアとの戦略的同盟関係について、アンドリュー・コリブコ氏の記事の抄訳。新植民地主義勢力は「マリ・モデル」が周辺諸国に広がる事態を恐れている。
ブルキナファソとロシアの戦略的同盟は、西アフリカを更に安定させるだろう(抄訳)

★2022年10月に検量を掌握したブルキナファソのトラオレ政権とタンペラ首相についての解説。
祖国か死か:ブルキナファソのトラオレ政権が成し遂げたこと(要点)

★1960年の表向きの独立後の、ブルキナファソ(旧オートボルタ)に対する新植民地主義勢力の介入の歴史を時系列で纏めてみた。
ブルキナファソのクーデターの黒幕は本当は誰?(要点)

ブルキナファソは現在自国の鉱物資源の国有化を進めているが、白人の鉱山企業Perkoaは腹いせに重機類を破壊して行った。企業にとって自分達ではなくホスト国の政府に主導権を握られることがどれだけ重大な意味を持つのかが理解出来る一幕。
Disgruntled White Mine Owners Destroy Equipment as Burkina Faso Starts Nationalizing Mines


ブルキナファソ/旧オートポルタの宗主国であるフランスのメディアによって作られた、トマ・サンカラの足跡を辿った2006年のドキュメンタリー。女性の地位向上、環境主義、公衆衛生、教育、地産地消による依存経済からの脱却、外交独立、国民としての自尊心等、帝国主義や新植民地主義に立ち向かう為に何をすべきかは或る程度決まっている。社会主義でも共産主義でもナショナリズムでも、好きに呼べば良い。アフリカ大陸全体が真の独立を完了させる大きなチャンスのひとつが、1987年のサンカラの暗殺によって失われた。残された宿題は21世紀になっても今だ山積している。
Thomas Sankara the Upright Man YouTube


中国CGTNの、1987に暗殺されたブルキナファソの大統領トマ・サンカラについての2015年(サンカラを暗殺したコンパオレが抗議の高まりを受けて辞任した後)のドキュメンタリー。彼の大統領就任期間は僅か4年だったが、サンカラの子供達は今や大人になっている。そして人を殺すことは出来ても、思想を殺すことは出来ない。社会主義革命の火は消えてはいない。帝国主義や新植民地主義に対するアフリカの人々の闘いは終わっていない。
Faces Of Africa - Sankara's Ghost


1987年に37歳の若さで暗殺された「アフリカのチェ・ゲバラ」とも称される、ブルキナファソの社会主義革命を成し遂げた大統領トマ・サンカラの略歴動画。
A Brief History of Thomas Sankara


★2022年10月のブルキナファソの軍事クーデターの背景事情。
ブルキナファソでの最近のクーデターを支持するデモ(要点)

ブルキナファソでは2022年1月に軍事クーデターが起こった後も、2015年以来西アフリカに広まったジハード主義者グループによるテロの脅威が続いている。仏軍は定期的にブルキナファソ軍に空挺支援を行っているが、他の西側の「対テロ作戦」同様、テロの根絶には至っていない。公式の統計では国土の40%以上が国の管理下には無く、戦闘により数千人が死亡し、約200万人が難民と化した。そしれ例によって「国際社会」は無関心。
Burkina Jihadists Kill Five Civilians, Including Child

超早分かりブルキナファソの歴史。
A Super Quick History of Burkina Faso
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川流桃桜

Author:川流桃桜
一介の反帝国主義者。
2022年3月に検閲を受けてTwitterとFBのアカウントを停止された為、それ以降は情報発信の拠点をブログに変更。基本はテーマ毎のオープンスレッド形式。検閲によって検索ではヒットし難くなっているので、気に入った記事や発言が有れば拡散して頂けると助かります。
全体像が知りたい場合は「カテゴリ」の「テーマ別スレッド一覧」を参照。

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