インドネシア
★アンドリュー・コリブコ氏の記事の抄訳。インドネシアは米中間で何とかバランスを取ろうとしているが、中米どちらも問題を引き起こしている為、それは極めて難しい。インドネシアがBRICSの歴史的拡大に際して加盟せず様子見としたのは、既にややこしい問題を更に複雑にしたくなかったからだ。
BRICS加盟に向けたインドネシアの様子見姿勢は興味深い(抄訳)
1965年にインドネシアで起こったジェノサイドは、CIAが仕掛けたものだった。暴力によって共産主義や左派勢力を排除するこの「ジャカルタ方式」はその後アジアやラテンアメリカ諸国で採用され、現在に至るまで強力な反共独裁政権の土台を作った。共産主義は自由主義社会によって散々悪魔化されているが、それは人々に全く無実の隣人を殺させたり密告させたり、殺害や弾圧を支持させたりするには、被害者は危険で道徳的に劣っていると信じ込ませなければならないからだ。
The Chilling Story of the CIA-Sponsored ‘Jakarta Method’
2017年に機密解除された米国大使館の文書は、米国が1965年の共産主義者達に対するジェノサイドに関して、その事実を把握していながら黙認し、それどころか支援していた真相を明らかにした。これは当然インドネシア社会に衝撃を齎したが、インドネシア政府はそれでもこの事実を認めず、和解プロセスを拒否した。
Declassified US documents reveal details on Indonesian massacre
2008年のドキュメンタリー。1965年の反共大虐殺を、4家族の証言を中心に振り返っている。殺害された者の数はこの動画では50〜100万人程度と見積もっているが、もっと多い数を挙げている人も居る。ここで重要なのは、虐殺は単に扇動者が殺せと命じたからではなく、「共産主義者は我々を殺そうとしている。だから殺される前に殺せ!」と云う風に、被害者を加害者に仕立て上げる知覚管理が成功したから可能になったと云う点だ。犯人達は今だに英雄扱いで裁かれていないし、生き残った犠牲者や犠牲者の家族は酷い差別の対象になっている。そして白人社会は、アジア人なんて元々野蛮だし、殺されたのはどうせコミーだと云うことで関心を払わない。人種差別と反共洗脳がこの問題を不問に付している(コミーがコミー仲間や資本主義者を殺すのは許されざる罪だが、資本主義者がコミーを殺すのは問題無いと云う訳だ)。だから今の日本の様に、大半の人が今だに冷戦時代の反共デマを盲信し、ロシアがあれをやった、中国がこれをやったと、どんなに馬鹿げたことでも上から言われたことを次から次へと何でも疑わずに信じてしまう状況は非常に危険だ。黙ってマスクを着けワクチンを打ち、プーチンはヒトラーだと叫ぶ人間に、ジェノサイドをやらせるのは簡単だ。
40 Years of Silence - An Indonesian Tragedy | Full Documentary Movie | The Midnight Screening
★西パプア独立運動の現状についての解説記事の要点。
西パプア独立運動は自分達の声に耳を傾けさせる(要点)
インドネシアはウクライナ紛争に関してロシア非難決議には賛成票を投じたものの、人権理事会からの除名投票は棄権し、対ロシア制裁には加担していない。ジョコ・ウィドド大統領はプーチン、ゼレンスキー両名と接触し、調停を図ろうとしており(但し実を結ぶ可能性は低い)、次のG20からロシアを締め出すことにも反対している。インドネシアの中立原則は不完全だが、少なくとも新冷戦に於ける「ブロック政治」を避けようとしている。インドネシアは元々非同盟運動(NAM)の創設国だが(そして米帝によるスカルノの排除によって地獄と化したが)、その精神は世界が二分されるにつれて急速に復活しつつある。インドネシアはNeo-NAM、特にインドとの関係に於いて大きな戦略的可能性を秘めている。
Interpreting Indonesia’s Mediation In The Ukrainian Conflict
ペンタゴンはユーラシア数十カ国にバイオラボを持っているが、これはインドネシアの事例。米海軍はジャカルタでNAMRU-2(海軍医学研究ユニット2)プロジェクトの研究所を1970年から2009年まで運営しており、インドネシア政府がこの種の部隊の存在を国家主権への脅威として宣言した後、最終的に閉鎖されたが、実は活動は終了していないとの指摘が為されている。最近の報道では少なくとも2016年に太平洋パートナーシップの訓練によってこの地域での米軍の活動が強化された時以降、秘密の研究が継続されて来た。元保健大臣でNAMRU-2の調査を担当した Fadila Supari に拠ればこの件について証拠文書は殆ど無いものの、その様な活動が実際に行われていると云う明確な証拠が有り、米軍、国際機関、インドネシアの大学や研究機関は協力して研究を続けている。NAMRUは以前はロックフェラー財団によって公然と資金提供されており、最近ロシア軍がウクライナで明らかにした資料からも、東欧の様にアジアでのこれらの活動にも公的(軍事)権益と、ビッグファーマを含む民間権益が絡んでいることが予想される。
US Maintains Biolabs in Indonesia
共産主義弾圧後のインドネシアの現状についてのヴルチェク氏の記事の邦訳。
「誰も覚えていない。真実は決して語られない。共産主義と社会主義は禁止されている。信仰は必須だ。人々は自分の運命を受け入れるように条件付けされている。新しいものは皆無だ!」
既に崩壊しているインドネシアに、Covid-19は壊滅的打撃を与えるだろう
インドネシアは米帝が支援した軍事クーデターによる対共産主義ジェノサイドの後、ターボ資本主義が支配する国に変わり、政府は全てについて嘘を吐いているが、西側の利益にとってはその方が都合が良いので、西側は沈黙する。COVID-19危機を前にしても医療体制は崩壊状態。
COVID-19 will Devastate Indonesia which is Already Collapsing
インドネシアの首都移転(政府による首都放棄)の背景事情を解説したヴルチェク氏の記事。大規模な森林火災、大気汚染、労働環境の悪化、ターボ資本主義、西パプアのジェノサイド等の犯罪の悪化………インドネシアは噴火直前。だが革命の為の準備は全く整っていない。
The Last Moments of Indonesia as We Know It
ヴルチェク氏のリポート。南パプアではインドネシアによる収奪と虐殺が続いているが、東ティモールと同じく、西側は完全に沈黙。情報が殆ど出て来ない。
Several Reasons Why West Papua Should Get its Freedom…
ヴルチェク氏やチョムスキー氏は新自由主義が最初に実践されたのはインドネシアだと指摘していますが、まぁ歴史解釈はともかく、今ヴェネズエラや香港で起こっていることはこのヴァリエーションです。
1973年の9/11によって世界は新自由主義に浸食されはじめ、貧困が深刻化
BRICS加盟に向けたインドネシアの様子見姿勢は興味深い(抄訳)
1965年にインドネシアで起こったジェノサイドは、CIAが仕掛けたものだった。暴力によって共産主義や左派勢力を排除するこの「ジャカルタ方式」はその後アジアやラテンアメリカ諸国で採用され、現在に至るまで強力な反共独裁政権の土台を作った。共産主義は自由主義社会によって散々悪魔化されているが、それは人々に全く無実の隣人を殺させたり密告させたり、殺害や弾圧を支持させたりするには、被害者は危険で道徳的に劣っていると信じ込ませなければならないからだ。
The Chilling Story of the CIA-Sponsored ‘Jakarta Method’
2017年に機密解除された米国大使館の文書は、米国が1965年の共産主義者達に対するジェノサイドに関して、その事実を把握していながら黙認し、それどころか支援していた真相を明らかにした。これは当然インドネシア社会に衝撃を齎したが、インドネシア政府はそれでもこの事実を認めず、和解プロセスを拒否した。
Declassified US documents reveal details on Indonesian massacre
2008年のドキュメンタリー。1965年の反共大虐殺を、4家族の証言を中心に振り返っている。殺害された者の数はこの動画では50〜100万人程度と見積もっているが、もっと多い数を挙げている人も居る。ここで重要なのは、虐殺は単に扇動者が殺せと命じたからではなく、「共産主義者は我々を殺そうとしている。だから殺される前に殺せ!」と云う風に、被害者を加害者に仕立て上げる知覚管理が成功したから可能になったと云う点だ。犯人達は今だに英雄扱いで裁かれていないし、生き残った犠牲者や犠牲者の家族は酷い差別の対象になっている。そして白人社会は、アジア人なんて元々野蛮だし、殺されたのはどうせコミーだと云うことで関心を払わない。人種差別と反共洗脳がこの問題を不問に付している(コミーがコミー仲間や資本主義者を殺すのは許されざる罪だが、資本主義者がコミーを殺すのは問題無いと云う訳だ)。だから今の日本の様に、大半の人が今だに冷戦時代の反共デマを盲信し、ロシアがあれをやった、中国がこれをやったと、どんなに馬鹿げたことでも上から言われたことを次から次へと何でも疑わずに信じてしまう状況は非常に危険だ。黙ってマスクを着けワクチンを打ち、プーチンはヒトラーだと叫ぶ人間に、ジェノサイドをやらせるのは簡単だ。
40 Years of Silence - An Indonesian Tragedy | Full Documentary Movie | The Midnight Screening
★西パプア独立運動の現状についての解説記事の要点。
西パプア独立運動は自分達の声に耳を傾けさせる(要点)
インドネシアはウクライナ紛争に関してロシア非難決議には賛成票を投じたものの、人権理事会からの除名投票は棄権し、対ロシア制裁には加担していない。ジョコ・ウィドド大統領はプーチン、ゼレンスキー両名と接触し、調停を図ろうとしており(但し実を結ぶ可能性は低い)、次のG20からロシアを締め出すことにも反対している。インドネシアの中立原則は不完全だが、少なくとも新冷戦に於ける「ブロック政治」を避けようとしている。インドネシアは元々非同盟運動(NAM)の創設国だが(そして米帝によるスカルノの排除によって地獄と化したが)、その精神は世界が二分されるにつれて急速に復活しつつある。インドネシアはNeo-NAM、特にインドとの関係に於いて大きな戦略的可能性を秘めている。
Interpreting Indonesia’s Mediation In The Ukrainian Conflict
ペンタゴンはユーラシア数十カ国にバイオラボを持っているが、これはインドネシアの事例。米海軍はジャカルタでNAMRU-2(海軍医学研究ユニット2)プロジェクトの研究所を1970年から2009年まで運営しており、インドネシア政府がこの種の部隊の存在を国家主権への脅威として宣言した後、最終的に閉鎖されたが、実は活動は終了していないとの指摘が為されている。最近の報道では少なくとも2016年に太平洋パートナーシップの訓練によってこの地域での米軍の活動が強化された時以降、秘密の研究が継続されて来た。元保健大臣でNAMRU-2の調査を担当した Fadila Supari に拠ればこの件について証拠文書は殆ど無いものの、その様な活動が実際に行われていると云う明確な証拠が有り、米軍、国際機関、インドネシアの大学や研究機関は協力して研究を続けている。NAMRUは以前はロックフェラー財団によって公然と資金提供されており、最近ロシア軍がウクライナで明らかにした資料からも、東欧の様にアジアでのこれらの活動にも公的(軍事)権益と、ビッグファーマを含む民間権益が絡んでいることが予想される。
US Maintains Biolabs in Indonesia
共産主義弾圧後のインドネシアの現状についてのヴルチェク氏の記事の邦訳。
「誰も覚えていない。真実は決して語られない。共産主義と社会主義は禁止されている。信仰は必須だ。人々は自分の運命を受け入れるように条件付けされている。新しいものは皆無だ!」
既に崩壊しているインドネシアに、Covid-19は壊滅的打撃を与えるだろう
インドネシアは米帝が支援した軍事クーデターによる対共産主義ジェノサイドの後、ターボ資本主義が支配する国に変わり、政府は全てについて嘘を吐いているが、西側の利益にとってはその方が都合が良いので、西側は沈黙する。COVID-19危機を前にしても医療体制は崩壊状態。
COVID-19 will Devastate Indonesia which is Already Collapsing
インドネシアの首都移転(政府による首都放棄)の背景事情を解説したヴルチェク氏の記事。大規模な森林火災、大気汚染、労働環境の悪化、ターボ資本主義、西パプアのジェノサイド等の犯罪の悪化………インドネシアは噴火直前。だが革命の為の準備は全く整っていない。
The Last Moments of Indonesia as We Know It
ヴルチェク氏のリポート。南パプアではインドネシアによる収奪と虐殺が続いているが、東ティモールと同じく、西側は完全に沈黙。情報が殆ど出て来ない。
Several Reasons Why West Papua Should Get its Freedom…
ヴルチェク氏やチョムスキー氏は新自由主義が最初に実践されたのはインドネシアだと指摘していますが、まぁ歴史解釈はともかく、今ヴェネズエラや香港で起こっていることはこのヴァリエーションです。
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