グランド・チェスボードを巡る闘争
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/09/09のG20サミットに於てイタリアは一帯一路構想から撤退することを発表したが、全体的に見れば、サミットの結果は多極主義者にとっては喜ばしいものだった。
http://kawamomomurmur.blog.fc2.com/blog-entry-2007.html
★素敵な地図を見付けたので紹介する。世界中の大規模インフラ開発プロジェクトの地図。世界中が今正に猛烈な勢いで繋がりつつあることが目で見て解る。これらのプロジェクトの多くは西洋の覇権を脅かすものなので、この地図は戦争や紛争やテロ、各種ハイブリッド戦争が展開するシナリオを読み解く上でも重要なものとなる。
https://admin.blog.fc2.com/control.php?mode=editor&process=load&eno=1978
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。西洋が一極覇権は失われたと云う現実を認めない限り、自体は先へ進まない。紛争解決に向けて決定権を持っているのはロシアではなく、(最初からだが)西洋の方だ。
特別軍事作戦に関するラブロフの最新の洞察を分析する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/08/07に報道されたアリューシャン列島付近での中露合同海上偵察演習は、米軍による一極覇権の時代が終わったことを示している。「地政学的なライヴァルの軍が自国の国境付近で演習を行うことは、戦争挑発行為と解釈されても仕方が無い」と云う単純な事実を、漸くアメリカ帝国の住民は実体験として理解することが出来る様になった。
アラスカのアリューシャン列島付近の中露海上偵察演習で、米国は形勢逆転される(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の解説より抜粋。2023/07/28の第2回ロシア・アフリカ首脳会議での、エリトリアのイサイアス・アフェウェルキ大統領による新冷戦の本質の解説。ずっと加害者サイドに居る日本人にはピンと来ないのかも知れないが、被害者サイドからしてみたら新冷戦が何を意味するのかは明らかだ。
新冷戦に関するエリトリアのアフェウェルキ大統領の説明を皆読むべきだ(抜粋)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。真の主権国家同士による多極化プロセスの推進力として考えた場合、BRICSは実際にはRIC+として考えた方が良い。
南アフリカは、BRICSが支持者達の多くが想定している様なものではないことを示した(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ロシアが中国と仲良くし、インドが米国と仲良くしていたら、ロシアとインドは仲良く出来ないのだろうか? そんなことは全くない。
中国も米国も、ロシアとインドの戦略的パートナーシップに影響を与えない(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。多極化へ向かう趨勢の中での米国の外交は、一極覇権が最早通用しないことを物語っている。
最近の米国の中国、インド、イランとの外交の点と点を結んでみる(抄訳)
2023/06/14〜17に開催されたサンクトペテルブルク国際経済フォーラムでロシアのラブロフ外相は、ウクライナ紛争が終結すれば「世界は変わるでしょう」と述べ、西洋の一極覇権体制の終焉を公言した。
‘The world will be different’ when the Ukraine conflict ends – Lavrov to RT
2023/06/16、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムでのプーチン大統領の演説。「新植民地主義的な国際システムは終焉を迎え、多極的な秩序が構築されつつある。これは必然的なプロセスである。」世界全体の平和と安定と繁栄を願う者であれは喝采を送るべきだろう。だが帝国主義プロパガンダに洗脳されていると、新植民地主義システムの実態は全く目に入らなくなるものらしい。
【ライブ】プーチン露大統領 サンクトペテルブルク国際経済フォーラムで登壇
‘Ugly’ neocolonial system is dead – Putin
Deeply Japanさんとこのこの記事なんかは、西アジア周辺の脱西洋化の趨勢をさっぱりと纏めてくれている。「今回、ウクライナとロシアが停戦すれば終わりよ、みたいなことを言っている人は、過去10年ぐらい眠ってたんじゃないかと思われる」と云う指摘はその通りで、西洋のゴールデン・ビリオンが「俺達こそが/だけが国際社会」とか言ってガラパゴス化した世界観の中に閉じ籠もっている間に、それ以外の世界はどんどん動いていた。日本のマスコミとかだけ見ていたらこうした動きは到底理解出来ない。
金融危機、フランス大混乱、アサド大統領モスクワ訪問とシリア動乱振り返り
藤永茂氏が『人道的帝国主義』等の著作で知られるジャン・ブリクモン氏の2022/11/05のインタビューを訳しておられたので紹介しておく。一言で言うと「西洋、終わってる」。
Jean Bricmontの最近の発言: NATOを解体すべし
★ベン・ノートン氏の記事の抄訳。ドルの覇権に関する後半1/3程度は割愛した。
「世界は益々多極化」し、西洋の覇権は衰退すると、欧州中央銀行が認める(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。新冷戦の本丸はロシアではなく中国だ。幾つものアジア諸国が下劣な中国包囲網に取り込まれようとしている。
米国は中国との戦争の可能性を前に同盟国を纏めている(抄訳)
★西アジアの安全保障上の地殻変動について、フセイン ・アスカリー氏の記事。西洋の卑劣な分断統治策に対する、和解と協力による反撃が始まっている。
ロシア、イラン、中国はペルシャ湾の安全保障の再起動を目指している(抄訳と補足)
何故イランは「中東」」ではなく「西アジア」と云う呼び方を使うのか? それは前者が、欧州を世界の中心と捉えた時の呼び方だからだ。
なぜ「中東」ではなく「西アジア」なのか? イラン最高指導者の見解
★スーダンとその周辺の地政学的状況についてのマシュー・エレット氏の解説から、一部の要点を抜き出して補足してみた。地域全体が西洋の軛から脱し、統合と開発に向けて動いている。
スーダン:東と西の間の新たな地政学的戦場?(抜粋と補足)
★コンゴ共和国の主要野党の国会議員、ジェレミー ・リスーバ氏の論説の抄訳。西洋は傲慢な性根を入れ替えなければ、グローバルサウスから愛想を尽かされるだけだ。
アフリカ、アジアとの関係は崩壊の瀬戸際———得をするのはロシア(抄訳)
2023/03/31にプーチン大統領によって署名された、ロシア連邦の外交政策構想について、ティエリー・メイサン氏の解説。これを、落ち目のケチな詐欺師の売り口上の様なバイデンの一般教書演説と読み比べてみると良い。ワシントンとモスクワ、どちらがより正気を保っていて、良心的で、歴史の正しい側に立っているかは一目瞭然だ。西洋は国連憲章に書かれている様な理想を、最早帝国主義的野心を覆い隠す為のイチジクの葉としか考えていないが、ロシアはこれらを文字通りの意味で支持している。法の支配と国家間平等の原則に基付く多極的国際平和を望む人間であれば、どちらの勝利を望むか、そう迷いはしないだろう。
How Russia Sees its Role in the Construction of the Multipolar World
★西洋の衰退を示す様々な兆候をざっとお浚い。
西洋の衰退を示す10の統計データ(要点)
2023/03/22、中国の習近平主席がロシアのプーチン大統領と中露協商を話し合った時の発言:「ここ100年、起こらなかった変化が起ころうとしています。そして私達は共にこの変化を推進しています。」———まぁ私としては「ここ500年」とすら言いたい気分だが、「俺達こそが/だけが国際社会」と驕り高ぶっていたゴールデ・ビリオン(全人類の13%)の世界観以外のものの見方を知らない人達は、世界全体から見れば自分達は寧ろ少数派だと云うことが理解出来ていないから、自分達以外の人々から見たら物事がどう展開しているのか、さっぱり理解出来ない儘だろう。中国の経済力(生活保障能力)とロシアの軍事力(安全保障能力)が組み合わさる展開は、一極覇権主義者にとっては最悪だろうが、より公正で安全な世界を望む多極主義者にとっては福音だ。
Watch: Xi Jinping tells Putin ‘change not seen in 100 years’ is coming
Xi Jinping and 'dear friend' Putin agree that 'change is coming' in final exchange in Moscow
★ベン・ノートン氏の記事。西洋(the West)全体が今やその他の世界(the Rest)から孤立しつつあることを、EUの報告書が再確認している。
西洋は政治的にその他の世界から切り離されていると、EUの研究が認めた(要点)
地政学アナリスト、アンドリュー・コリブコ氏の自己紹介。この記事でも述べられているが、世に地政学アナリストは数多いが、この1年間で彼程多くの(1日3本から5本!)、そして広範囲に亘る分析を発表した人は居ない。少なくとも私の知っている限りでは、これ程精力的に記事を発表している人は他に思い付かない(過労が心配になる程だ)。量が質を保証する訳ではないが、彼の場合は量と範囲だけではなく、その質も素晴らしい(但し文章は読み難いので、私が彼の記事を紹介する時にはその辺は多少手を加えることが多い)。たまに間違えることも有るが、彼の記事からは、他のアナリストからは得られない独自の視点と洞察を数多く学ぶことが出来るので、私の様なズブの素人は大変助かっている。世界情勢の大きな流れについて理解したい人には、是非彼をフォローしてみることをお勧めする。彼は当代を代表するアナリストの一人と言って良いと思う。

Here’s What I Learned From Analyzing The New Cold War For 365 Consecutive Days
★ロシアと帝国主義との関係についての短いエッセイを全訳してみた。冷戦には植民地主義対植民地解放主義の戦いと云う側面が有った。
ロシアの帝国主義?
2023/01/16、ゼレンスキー政権の弾圧によってウクライナから追放された野党指導者ヴィクトル・メドヴェチュクはインタビューで、ウクライナ紛争の原因を説明している。「西洋は間違い無く自分達を勝者と考えており、ロシアは敗戦国だと考え」、その結果、旧ソ連領土を「米国とNATOにとって正当な獲物」だと見做すに至った。他方モスクワは冷戦以降一貫して対立の終結を望んでおり、西洋諸国との友好関係と、EUとの経済的・政治的統合を求めて来た。だがNATO拡大やバルカンでの紛争に見られる様に、米国の目的は曾ての敵を支配し貪り食うことだった。現在の紛争は、平和派の政治家の発言が許される場合にのみ解決すること出来る。西洋諸国はロシアがウクライナに於て正当な利益を有していることを認めなければならない。さもなくば「更に拡大して欧州や他の国にも波及」し、核戦争に発展する可能性も有る。
West sees Ukraine as a Cold War 'prize' – exiled opposition leader
2023年に大西洋評議会が発表した、160人以上の専門家達が予想する10年後の未来についての報告書。何かもう色々と酷過ぎてコメントする気も起こらない。「米帝の覇権は今まで通りには行かないかも」と多少は譲歩する姿勢は見せているものの、殆どが帝国主義者の妄想を垂れ流しているだけだ。本気でこう考えている連中が西洋諸国の支配権を握っているのだとしたら、西洋の迷走と凋落は今後も続くだろう。
Welcome to 2033
コリブコ氏の分析。2023/01/10のロシアのアンドレイ・ルデンコ外務次官はインタビューで、米国は過去1年間、ロシアとアジアのパートナー諸国との間に楔を打ち込むことが出来なかったことを確認した。今までのロシアのアジア外交の展開から、次の5点を指摘出来る:
1)米国はロシアとアジアのパートナー諸国との間に楔を打ち込むことに失敗した。
2)ロシアとアジアの関係は中国中心ではなく、ASEAN 、特にインドとの戦略的パートナーシップによってバランスを取っている。
3)(米国の属国である)ROKと日本でさえ、ロシアとの関係を完全に断ち切った訳ではない。
4)アジア全体が米国からの独立を強めている。
5)アジアは急速に世界の多極化の中心になりつつある。
The US Failed To Drive A Wedge Between Russia & Its Asian Partners
★ヴィジャイ・プラシャド氏が序文を書いている、ワシントンの新冷戦について手軽に読める本のレビュー。
新冷戦を阻止しよう。さもなければ人類に未来は無い。
★アメリカ帝国こそが全世界を導きくべきだと考える方々の発言集。
アメリカ帝国は世界を導く責任を負っているそうだ
エマニュエル・トッド氏は、日々のニュースは西洋のプロパガンダ・メディアでチェックしていると云う、どちらかと云うと情弱さんらしいのだが(彼はロシア兵が捕虜を虐待するのは当然だろうとか思う様な人だ)、それでも著名な知識人の中では、「ウクライナ紛争を始めたのはロシアではなくNATO」と云う極く当たり前の事実を公言出来る稀有な人。彼の名前がウクライナの殺害リストに載っているかどうかは私は知らないが、西洋の公式プロパガンダに真っ向から異を唱えているのは確か。「有名人や権威者の言うことでなければ信用出来ない」と云う日本人の読者には、彼のインタビュー集はお薦め。現在、世界史で扱う様なレヴェルで大きな地政学的地殻変動が起こっているので、その入門編として手頃だ。
‘World War 3 has already started’ between US and Russia/China, argues French scholar
2022/02/24以降、ウクライナに武器を供与した国は少なくとも28ヵ国。つまりこれらの国々が現在のナチ陣営であり、全人類の敵であると言って差し支えない(トルコなんかは立ち位置が微妙ではあるが)。

Which countries are supplying tanks to Ukraine?
★ベン・ノートン氏の記事の要点。ソ連が共産主義体制だったから脅威だった、と云うのは間違いで、共産主義だろうと資本主義だろうと、アメリカ帝国の一極覇権の野望にとって邪魔になる国は、どの国であろうと「脅威」なのだ。
元米副大統領ディック・チェイニーは、米国の目標がソ連だけでなくロシアを解体することであることを認めた(要点)
2023/01/11、ロシア国家安全保障会議のニコライ・パトルシェフ長官のインタビュー全文。私は機械翻訳で読んだが、仲々興味深い点が盛り沢山。彼はアメリカ帝国でさえ「世界を支配しようとする巨大企業の集合体の単なる殻」に過ぎないと喝破し、真の敵は「グローバルな搾取のシステムを維持」しようとする多国籍企業(軍産複合体を含む)だと捉えている。国境を越えたエリートはどの国にも忠誠心を持っておらず、「豊富な資源、広大な領土、自国とその伝統と歴史を愛する知的で自給自足の人々」を持つロシアを煩わしく思っている。西洋諸国は「自分達が野蛮から文明を守っているのだ」と云う幻想を作り出すことがよく有るが、アル=カイダ、タリバン、ISIS、そしてウクライナのネオナチを作り出したのは他ならぬ彼等だ。パトルシェフ氏は彼等の人口削減アジェンダや炭素帝国主義の問題にも気付いており、それらをナチ人種科学と同列に置いている。そして「人類の可能性は尽きることがありません」と、人類の未来については楽観的な展望を抱いている。

«Россию хотят превратить в Московию». Николай Патрушев — о Западе и Украине
新冷戦御用学者の遠藤誉氏が(図らずも?)「日本人は全世界の15%しか目に入っていない」ことを指摘する良記事を書いている。読んでおいて損は無い記事。無責任に戦争を煽る様な人でも、流石にここまで嘘に嘘ばかり重ねていると、「ヤバイ。この辺で軌道修正しておかないと、後々もっと面倒なことになる」と云う危機感を覚えるものらしい。
ロシアが「新世界G8」を提唱_日本人には見えてない世界
★2022/12/14の国連総会決議に関するベン・ノートン氏の記事の要点。「俺達こそが/だけが国際社会」と驕り高ぶった西洋とその同盟諸国は、世界の残り全て(本当の国際社会)に敵対していることが再確認された。
西洋(West)はより公正な経済システム、平等、持続可能な開発に向けた国連投票で世界の残り全て(rest)に敵対する
★コリブコ氏の論説から抜粋。ウクライナ紛争は米国のEU分断統治支配戦略の一環。
2022年に米国が欧州に対して覇権を再確立することに成功した5つの方法(抜粋)
2021/06/02、バイデンとプーチンの首脳会談についての、元ウクライナ交渉の米国特別代表カート・フォルカーの論説。
「米国にとっては、穏健な合意を取り付けたり、安定した『予測可能』な関係を構築したりすることではなく、完全な合意の欠如こそが最良の結果である。この場合、成功とは対立のことである。ロシアの侵略が終わり、ルールに基付く秩序に戻るまで、和解は有り得ない。」
つまり米帝は最初からロシアと平和的な対話や交渉をするつもりは無く、対立関係に持ち込んでロシアを完全服従させることこそが目的であったことが、この記事からも読み取ることが出来る。
What Does a Successful Biden-Putin Summit Look Like? Not What You Think
クリストファー・ブラック氏の論説。1946/03/05のチャーチルの「鉄のカーテン」演説と、2022/10/27のプーチンの「人類文明の交響曲」演説を対比している。前者が世界を分断し、英米の帝国主義的覇権に基付く冷戦の開始を宣言しているのに対し、後者はその様な横暴な一極支配の終焉を宣言し、世界の多様性を反映する新しい多極世界を支持している。西洋の白人や名誉白人は基本的に被害者の視点に立って考える思考習慣を持ち合わせていないので、西側大手メディアの言う「国際社会」が実際には全世界から見たら寧ろ少数派であると云う現実が見えている人だけが、この両者の対比を理解出来るだろう。
Two Speeches – Two Worldviews
★2022/12/14、国連安保理討論会「国際平和と安全の維持:改革された多国間主義の新たな方向性」でのロシア常任代表ヴァシリー・ネベンジアの声明から抜粋してみた。
ヴァシリー・ネベンジア: 「真の多国間世界秩序を構築すると云う課題に代わる選択肢は有りません」(抜粋)
★中国の習近平主席のサウジアラビア訪問を受けてのマシュー・エレット氏の記事。時代はユーラシアだぜ!
習近平のサウジアラビア訪問と大西洋主義の転覆(要点)
★アメリカ帝国のロシア侵略代理戦争の失敗について、クリス・カンタン氏による現状の纏め。
アメリカはウクライナでの代理戦争に敗北した(翻案)
コリブコ氏の分析。2022/12/04、米国の世論形成に於て重要な役割を果たしているワシントン・ポストは、これまでの中国悪魔化路線を変更し、習近平主席のイメージを回復させる様な記事を掲載した。これは米中の緊張緩和が達成されたことを意味する訳ではないが、中国についてのあれやこれやの嘘八百を頭の中に詰め込んだ儘だと、多極化+ふたつの超大国と云う今後の世界秩序の展開を読者が完全に理解出来なくなるから、現実の変化に向けた心構えをさせているのでは無いか、と推測している。まぁ騙されている人々の方が力を持っている時代には、嘘を信じていた方が出世が出来る訳だが、力関係が変化して嘘を信じている勢力の影響力が相対的に弱まって来ると、そうも言っていられなくなる。日本人も一億総ネトウヨ化みたいな現状から早急に脱却しないことには、ガラパゴス化した世界認識から一歩も抜け出せなくなって、世界全体の変化から取り残されることになる。
Why Is The Washington Post Rehabilitating President Xi’s Image In The Western Consciousness?
こちらがWPの問題の記事。
A more pragmatic Xi Jinping launches a global charm offensive for China
2022/09/27〜10/02に開催されたアテネ民主主義フォーラム、「民主主義の十年:中国とロシア」でのシンポジウム。15分からのジェフリー・サックスの発言が素晴らしい。西洋の政治家はとにかく他国を理解しようとしない。他国の歴史を知らないし、他国の文化を理解しようとしないで、自分等の物差しで世界全体を測ろうとする。これが何よりの間違い。そして、そもそも民主主義ってそんなにいいもの? 現実のアングロサクソン型の民主主義は白人エリート層の特権を維持する為に機能しているし、ここ200年で最も暴力的だった国は民主主義国(大英帝国とアメリカ帝国)だ………NYタイムズのモデレーターが話を切ろうとするが、会場から起こる拍手を見ても、西洋の傲慢さにうんざりしている人はやはりそれなりに居るのだろうと思う。
A Decade of Democracy: China and Russia
A DECADE OF DEMOCRACY: CHINA AND RUSSIA
★コリブコ氏の分析。痛ましい教訓を学んだロシアが、世界システムを巡る闘争に於て西洋に騙されることは最早無い。これは長期戦になる。
ミンスク合意は策略に過ぎなかったとメルケルが認めた。紛争が長引くことは確実だ。(要点)
★国際世論調査データから世界が二分されつつあることを示した研究。
分断された世界:ロシア、中国、西洋(抜粋)
★元駐米フランス大使ジェラール・アローの、パネルディスカッションでの発言を抜粋した記事。
フランス大使:米国の「ルールに基付く秩序」は西側の支配のことで、国際法に違反している(要点)
★「ロシアにウクライナへの賠償金を払わせろ!」と云う西洋の主張について、アンドリュー・コリブコ氏の指摘。
中国がウクライナ賠償決議に反対票を投じた理由はこれだ(要点)
ペペ・エスコバル氏の論説。BRICSとSCO(上海協力機構)は着実にユーラシアの地政学的力学を変えつつある。今後のBRICS+の候補には3つのシナリオが考えられる。
1)中国が2017年のBRICSサミットに参加するよう招待した国:エジプト、ケニア、メキシコ、タイ、タジキスタン。
2)今年5月のBRICS外相会議に参加した国:アルゼンチン、エジプト、インドネシア、カザフスタン、ナイジェリア、UAE、サウジアラビア、セネガル、タイ。
3)主要なG20経済国:アルゼンチン、インドネシア、メキシコ、サウジアラビア、トルコ。
そして、イラン。NATOは当然激怒するだろうが、誰もがこのユーラシア共存共栄圏に参加したくてうずうずしている。
Everybody wants to hop on the BRICS Express
★2022/10/27のヴァルダイ国際議論クラブでのプーチン大統領の発言は、今後の世界情勢を理解したかったら必須の内容だと思うので、個別に紹介しておく。
2022/10/27のヴァルダイ・クラブの年次総会でプーチン大統領の発言
2022/10/12、ウクライナのドネツク、ヘルソン、ルガンスク、ザポリージャ地域のロシアへの編入を拒否する決議は、賛成多数により可決。内訳は、賛成143、反対5、棄権35、不投票10。これは国別の数である為、人口別で計算し直すとこうなる:
賛成:世界人口の45.44%。
反対・棄権・不投票:世界人口の54.56%
世界システム分析の観点から見ると、有色人種の国、貧しい国、世界システムの「周縁」国の大多数は、ロシアを非難することを拒否し続けているのに対し、世界システムの「中核」国、つまり富裕な白人の国は反ロシアで殆ど一致団結している。
55% of Humanity Does Not Reject the Accession to Russia of Donetsk, Kherson, Luhansk and Zaporizhzhia
帝国主義の権化みたいなタイム誌が「ロシアのプロパガンダ」を流すと考える人など先ず居ないだろうが、同紙は2022/10/10の「ロシアによるウクライナ領土の違法な併合を非難する決議案」に関する国連投票(賛成143、棄権35、反対5)について触れ、「新しい国連の投票は、ロシアが西側諸国が考えたがっている程孤立してはいないことを示している」と云うタイトルの記事を発表。国の数だと少ない様に見えるが、世界人口の約半分がロシアを非難しないことを選択している。まぁこうやって少しずつ報道の方向性を軌道修正して行かないと、西側自由民主主義ナチ陣営の報道はどんどん現実の国際社会から乖離して行くことになる。
A New U.N. Vote Shows Russia Isn't as Isolated as the West May Like to Think
★2022/09/30、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国、ザポリージャ地域、ヘルソン地域のロシア連邦への加盟に関する条約調印式で、プーチン大統領が感動的なスピーチを行った。ロシアは本気で西側に愛想を尽かし、もっとまともな仲間達とまともな未来を作ることを宣言している。
2022/09/30、新たなロシア連邦加盟地域を迎えてのプーチン大統領の演説
★ニューズウィークの社説を解説したベン・ノートン氏の記事の要点と補足。「俺達こそが/だけが国際社会」と僭称する西側諸国を置き去りにして、本物の国際社会が多極化秩序に向けて着実に動いていることを、西側のプロパガンダ・メディアでさえ認めざるを得なくなっている。
新冷戦を支持しているのは世界の13%だけ(要点と補足)
コリブコ氏の分析。バイデン米大統領とプライス国務省報道官は、中国が暗黙の内に対ロシア制裁を遵守していると主張している。中国はロシアからエネルギーを輸入し続けており、人民元は他国間準備通貨になりつつあることを考えると、この主張は疑わしく思えるが、どちらの国の報道を見ても、中国がロシアに対して安全保障上の支援を提供したり、制裁を組織的に回避したと云う報道は見当たらない。なのでワシントンの主張は、少なくとも最も重要な制裁に関しては、実際には多少の信憑性が有るかも知れない。この原因として考えられる仮説:中国の輸出志向型経済は、米国主導の西側のゴールデン・ビリオンと複雑な相互依存関係に在って、中国は制裁が国際法違反で道徳的に間違っていると解ってはいても、敢えて彼等を挑発したくはない。貿易の内部循環と外部循環との二重循環のバランス取りが完全に成熟してからなら、ゴールデン・ビリオンを挑発すつことも厭わないかも知れないが、それまでは柔軟に対応するだろう。現状に於て中国が制裁に違反する現実的なシナリオとしては、ロシアが大幅に不均衡な取引に同意するか、崩壊を回避する為に緊急に支援を要求する場合だが、どちらも可能性は低い。
Are American Officials Right About China Tacitly Complying With Anti-Russian Sanctions?
2022/09/24、ロシアのラブロフ外相の国連総会での声明。「偏見の無い観察者」の目には明らかな「世界秩序の未来」について、これまで千回も繰り返して来たことを再度確認した上で、西側帝国主義勢力の「ルールに基付く秩序」、モンロー・ドクトリン、例外主義を排し、国際社会に於ける真の民主主義たる国家の主権平等の尊重の原則に立ち返って、世界秩序の持続可能性を確保することを謳っている。ラブロフ氏はハマーショルド元国連事務総長の言葉を引用している:「国連は人類を天国に導く為ではなく、地獄から救う為に作られた。」ロシアは2021年7月に「国連憲章擁護友の会(Group of Friends in Defense of the Charter of the United Nations)」を共同設立し、西側諸国によって散々腐敗させられた国連を見放すのではなく、同じ志を持つ国々と国連憲章の理念を復活させることによって建て直すことを目指している。
Lavrov: “The Future of the World Order is Being Decided Today”
ラブロフ外相の声明、英語吹替版。
Russian Federation - Minister for Foreign Affairs Addresses UN General Debate (English)
アメリカ軍事基地帝国の被害を日本国内で最も多く被っている沖縄の人々でさえ、そもそも日本に100以上展開する米軍基地は何故そこに居るのか、その存在が国際的に何を意味するのかについては、理解していない人が多いらしい(まぁ沖縄2紙は国際情勢については共同通信なんかの転載ばかりしていて、独自の調査能力も分析能力も無いらしいので、仕方が無い展開だとも言えるのだが)。明治以降の日本は基本的に英米の帝国主義システムの一部として機能して来たので、それを理解しなければ、日清日露、二度の世界大戦、「戦後」の日本の属国体制は全く理解出来なくなるだろうと思う。軍事力を拡大させて覇権主義に陥っているのは中国でもロシアでもDPRKでもなく西側/西洋の帝国主義勢力(=ナチまたはナチ支援/黙認勢力)であって、日本人には圧倒的にこの加害者サイドに居ると云う自覚が足りなさ過ぎる。

沖縄にとって最大の問題が注目されなかった沖縄知事選
★ロシアのエリート学生や教師に向けたラブロフ外相のスピーチからの抜粋。私はロシアは歴史の正しい側に居ると思う。
2022/09/01、モスクワ。MGIMOの学生、教師、教授達との新学期の会合に於けるセルゲイ・ラブロフ外務大臣の発言と質疑応答(抜粋)
コリブコ氏の論説。ロシアのラブロフ外相は最近2つの発言を行っている。
・「私達が今生きている時代、それは正に長い歴史的期間ですが、私達は自分達以外に頼るべき人が居ないことに気が付く準備をしなければなりません。(2022/08/31)」
・「私達は全く独りなどではありません。彼等は私達を孤立させようとしていますが、これらの試みは失敗する運命に在ります。(2022/09/01)」
これらの発言は一見矛盾している様に見えるが、米帝主導の西側のゴールデン・ビリオン対BRICS主導のグローバル・サウスとの間の新新冷戦に於ては、全てのプレイヤーが現在、自立を優先し戦略的自律性の最大化させているが、後者の新興ブロックの全メンバーは、付随する機関の創設とその結果としての国連憲章の回復を通じて、多極化へのグローバルな体系的移行を加速することに関して、同じ壮大な戦略的利益を共有している。ふたつの発言は排他的なものではない。
Why’d Lavrov Say That Russia Isn’t Alone Yet It Also Can’t Rely On Anyone But Itself?
2022/08/25、ロシア連邦評議会のコンスタンチン・コサチェフ副議長は、国際社会は多極化した世界に於ける国際法の役割と国際機関の使命を再定義すべきであると発言。「新しい方法で国際機関を管理する」には、「軍事安全保障、経済安全保障、人道安全保障」、全てを修正しなければならない。過去30〜35年間、一極世界の支持者は世銀、IMF、OSCE等の多国間組織を買収し、NATOに典型的に見られる様に、一極性を制度化し、国際法を「ルールに基付く秩序」の概念で置き換えようとして来た。今や「西側とは関係の無いプラットフォームで多極世界の制度化について議論し始める必要」が有り、「SCOとBRICSはこの意味で最も興味深い」と述べた上で、「西側を含め、万人にとって平等に快適な多極世界」は「一極化の概念によって壊滅的な失敗に終わっている」と指摘している。「現時点で明らかなことは唯一つ、半年前の世界に戻ることは有り得ない。」そして世界が将来どうなるかを省察している現代の思想家達の課題は、「その輪郭を定めることではなく、この選択を行う権利を持つ人々に選択の自由を提供する制度を作成することです。」
これこそ正に良識の声だと私は思うのだけれども、恐らく一極支配の帝国主義システムの何が問題なのか理解出来ていない人達にはチンプンカンプンな話だろう。
World should redefine mission of international institutions — Russian senator
RTの記事と、寺島メソッド翻訳NEWSさんによるその邦訳。コソボ、台湾、ウクライナ、アフガニスタン、シリア、イラン、ニカラグア………他にも色々有るが、帝国は今までにも世界各地を不安定化して来ているし、今もしている。まともな人間は平和と安定と秩序と繁栄を望むが、それは帝国の覇権にとって都合が悪い。世界各地で戦争や紛争やクーデターを起こしている張本人が誰かを振り返ってみれば、現在進行形の嘘にも騙され難くなる筈だが、生憎と日本人の圧倒的大多数は日々報道される国際情勢の真相を知らず、目の前で繰り広げられている地政学的抗争が全く見えていない。冷戦後や「戦後」のみならず、第二次世界大戦もそうだし、明治以降の近代史についてもそうだが、日本人は基本的に巨大な嘘に騙されても騙されっ放しで放置している。自由とか民主主義とか戦争反対とか、残っているのはぼんやりしたイメージだけで、歴史から具体的な教訓を得ることが無い。こうした論説を読んで「うんうん」と頷ける日本人は一体どれだけ居るだろうか。
From Kosovo to Taiwan, Washington’s tried and trusted recipe for chaos rears its ugly head again
コソボでも台湾でも、米国は代理を使って内側から敵国を貶めるいつもの手口
2022/08/03にロシア外交政策計画局局長アレクセイ・ドロビニンが公開した記事、「歴史の教訓と未来へのヴィジョン:ロシアの外交政策についての考察」。一寸長いし話題が多岐に亘るので要点は書かないが、「歴史は、万人にとっての真実と正義を達成しようと云う粘り強く揺るぎ無い決意を通じて、新世界秩序への移行を加速する態勢を整えた勢力としてロシアを選択した」と云う一文からでも解る通り、世界秩序の変容を先導するロシアの歴史的自負が大いに込められた文章だ。無論ここで言われている「新世界秩序」は、西洋の帝国主義者界隈が口にしている新世界秩序とは全く違うものを意味している。「ファッショナブル・ナンセンス」を弄する堕落した西洋の体制側知識人のタワゴトよりも、こちらの方が遙かに健全だ。

The lessons of history and vision for the future: Thoughts on Russia’s foreign policy
★ロシア外交政策計画局局長アレクセイ・ドロビニンが国連安保理改革について書いた記事の概要。まぁ西洋帝国主義や旧新植民地主義の実態を知っているかどうかで、180度評価が変わりそうな内容ではある。
ロシアは国連安全保障理事会の改革を要求
2022/07/20、「新たな時代の為の強力なアイディア」と云うフォーラムに於けるプーチン大統領のスピーチ。ロシアは今やゴールデン・ビリオン(黄金の10億=西側自由民主主義ナチ陣営)以外の世界解放の旗手として勇敢に名乗りを上げている(丁度ソ連が植民地各国の解放や独立運動を支援した様に)。ここに書かれていることが理解出来なければ、今後の世界情勢は全く理解出来ないだろう。

ASI forum Strong Ideas for a New Time
コリブコ氏の記事。ラブロフ外相はアフリカ連合、アラブ連盟、上海協力機構(SCO)と、非帝国主義諸国からは熱烈に歓迎されているので、「ロシアは国際社会から孤立している」とか言われると、「それはどの世界線のロシアのこと?」とか嫌味のひとつも言ってみたくなるのだが、まぁ「俺達こそが/だけが国際社会!」とか心底信じ切っている西側自由民主主義ナチ陣営の人々にとっては、自分達以外の「国際社会」のことなど、取るに足らぬことなのだろう。ロシアのメディアでは最近はそうした連中のことを「ゴールデン・ビリオン(黄金の10億)」とか呼ぶらしい。グローバルな帝国主義システムに於てその恩恵を受ける側の国々(つまりアメリカ帝国とその属国諸国)を合わせると大体10億になると云う位の意味だろうか。だがグローバルサウス諸国から見れば、ロシアは寧ろ多極化へ向かうグローバルな体系的移行の中心に位置しているので、寧ろ熱心に親交を深めたい国々が行列を作っている。「バカは死ななきゃ治らない」と云うが、反ロシア・プロパガンダに洗脳された冷戦時代生まれの古い世代は、もう一生「ロシアは邪悪な軍事帝国」と信じ切った儘の可能性が高いので、冷静に国際情勢を観察することの出来る新しい世代が台頭して世代交代が完了するのを待つしか無いのかも知れない(だが西側ナチ陣営の中でも日本は特にガラパゴス化が進んでいて、この方面で頭のアップデートが出来ている人が極めて少ない気がする)。
Lavrov’s Latest Tour Proved That Russia Is Far From Isolated
セルゲイ・グラジエフ氏の2014年のインタビュー。米帝の覇権維持の為の欧州の不安定化と戦争、その為に犠牲にされるウクライナとロシアと欧州、新世代のよりプラグマティックな政治家達の登場を待つしか無い欧州の政治家達の反ソ=反露的傾向と、それによって犠牲にされる欧州市民の生活、帝国凋落時代に於ける主権の重要さ(政治もそうだが特に金融面)、等々、今日の事態を正確に予見していたことが見て取れる。
Sergey Glaziev - Ukraine Crisis & US Hegemony on the Expense of EU (2014)
2022/07/03のCBSのインタビューで、オラフ・ショルツ独首相はアホの様に反ロシア・プロパガンダを繰り返しつつも、「2050年には世界は多極化する」と発言している。まぁ何れ嘘が保たなくなって現実に直面せねばならない時が来るだろう。

Transcript: German Chancellor Olaf Scholz on "Face the Nation," July 3, 2022
2022/06/02の記事で、シルヴィオ・ベルルスコーニ元伊首相は例によってナルシスティックな西洋賛美を繰り返しつつも、「ロシアは西側から孤立しているが、西側は全世界から孤立している」と発言。西側大手メディアが何時も言っている「国際社会」が現実の国際社会から大きく懸け離れており、西側/西洋が少数派でしかないことを認めた形になった。

West isolated on Russia – Berlusconi
2022/07/16のディッチリー財団年次講演で、帝国主義者の代表格の一人であるトニー・ブレアは、何時もの反中・反露プロパガンダ路線は崩さないものの、西側/西洋の覇権の衰退について公然と発言している。
「今世紀の最大の地政学的変化は、ロシアではなく中国から来るでしょう。私達は西側の政治的・経済的支配の終わりを迎えようとしています。世界は少なくとも双極、恐らくは多極になるでしょう。」
「この変曲点は1945年や1980年とは質的に異なっています。近代史上初めて、東洋は西洋と対等な関係に在ります。」

Tony Blair's Speech: After Ukraine, What Lessons Now for Western Leadership?
ブレアの演説に対するコリブコ氏の論説。ブレアの発言は世界的な多極化への移行について確かに或る程度の洞察を含んでいる。但しブレアはこれを衰退する西洋の単極覇権に対する挑戦として受け止めており、グローバルサウスへの関与を増大させることで中国の一帯一路に対抗出来るだとか、多極化列強諸国に対して「無限の代理戦争」を仕掛けることでこの流れを逆転出来るだとか、妄想的な世界観に囚われた儘だ。
Believe It Or Not, Tony Blair Has Some Decent Insight Into The Global Systemic Transition
RT等の非西側メディアは、トニー・ブレアが「西洋支配の時代の終わり」について発言したなどと纏めている。
Era of Western dominance ending – Tony Blair
2019年5月に書かれた米帝の重要なシンクタンク、ランド研究所の報告書"Overextending and Unbalancing Russia"についての解説記事。米帝がロシアを不安定化させようとしていることは「ロシアの工作員」とか「陰謀論者」の妄想でも何でもなく、こうして堂々と論じられている。

How to Destroy Russia. 2019 Rand Corporation Report: “Overextending and Unbalancing Russia”
この記事は寺島メソッド翻訳NEWSさんが邦訳を書いてくれている。
2019年ランド研究所報告「ロシアを無謀な拡張に向かわせ、バランスを崩させる」はロシアの破壊を目指すディープ・ステート(闇国家)の基本戦略
櫻井ジャーナルさんの、ウクライナの参加が決まった「三海洋イニシアチブ」は現代版のインテルマリウムである、と云う指摘。要は19世紀から続く大英帝国のグレート・ゲームやその後の英米のヒトラー・プロジェクトと云うロシア征服計画のアップデート版が進行中なのであって、少なくともここ200年の歴史を押さえておいた方が、現状の理解も容易になる。
ふたつの世界大戦を挟んだ時期、中欧で計画されたインテルマリウム復活の意味
★安倍晋三暗殺の報に対するロシアの公式の反応に関するコリブコ氏の解説。日本人には少し馴染みの薄い読者を想定して書かれた文章なので、多少私が補足を加えた。
安倍晋三暗殺に対するロシアの公式の対応を説明する(要点と解説)
★【推奨】セルゲイ・グラジエフ氏の講演の要点。現在の世界史の転換点について何年も前から予測していた本物の卓越した知識人の見解。
セルゲイ・グラジエフ:ロシアは人類を保全する為に戦っている(要点)
プーチン大統領がサンクトペテルブルグ経済フォーラムで語った演説の要旨。これについては私は要点は書かない。寺島メソッド翻訳NEWSさんが邦訳してくれており(↓)、そう長いものでもないので、全文目を通すことをお勧めする。私としては首肯する内容ばかりだが、私と同じ様な見解を持つ人間は、日本では人口の0.1%も居ないのではないかと心配している。プーチン大統領の言っている内容を十分に理解するには、これまで何十年も積み重ねられて来た西側の大小様々の嘘を見抜いている必要が有ると思うのだが、日本人は基本的に大手プロパガンダメディアへの依存度が極めて高く、洗脳され切った西側諸国の中でもメディアへの警戒心が特に低い。更に日本語環境では質の高い代替メディアも(私自身の旧SNSやブログも含めて)殆ど存在しない上、ハイブリッド戦争の繰り出す嘘は益々大規模に、且つ巧妙になって来ているので、「何かおかしい」と疑っている人でも、正しい情報に辿り着くのは至難の業だ。選挙を見れば直ぐ解る様に、国際情勢や国際社会(≠西側自由民主主義ナチ陣営)に於けるこの国の立ち位置について論じられる政治家は先ず皆無。この状況を一朝一夕に変えられる気は全くしない。
The old world is over: Key takeaways from Putin's first major speech since Russia's military offensive in Ukraine

寺島メソッド翻訳NEWSさんによる邦訳。どれも今後の国際社会の趨勢を理解する上では欠かせない事柄ばかりだと思うが、日本人の99.9%位は彼が何を言っているのか全く理解出来ないか、歪曲してしか理解出来ないのではないかと思う。幻想は抱くまい。
プーチンが語る未来---旧世界は終わり、主権が尊重される経済が生まれる
コリブコ氏の論説。良い加減アメリカ帝国のこの「世界に民主主義の福音を広める」と称する事業がどれだけ邪悪なものなのか、一般常識レヴェルで認識が広まらないヤバいと思う。自由だの民主主義だの人道だののそれらしいスローガンの下に次々と大量殺戮が繰り返されて来ているのに、気付かない人は何故か同じ嘘に何度でも引っ掛かる。そして自分では戦争や人道犯罪に反対している積もりで戦争や人道犯罪を支持することになる。

How has Western democracy become a weapon of mass destruction?
「違法な(外交等による保護を受けられない)諜報活動の100周年」を記念する式典で、対外情報局の現&元スタッフを前にしたプーチン大統領の演説。諜報活動の重要性と、希望的観測に陥ってはならないことの重要性を説いている。西側は正にこの独断によって現実主義から乖離し、多極化へ向かう世界の有様を受け入れようとしない。まぁCIAなんかは肝心の諜報活動はお粗末な一方で、秘密工作ばっかり熱心だ。つまり他国を理解する努力はせずとにかく支配したがっている。こう云う連中に世界中のさばられるよりは、ロシアの諜報活動の方がよっぽど世界平和に貢献しているだろう。

Vladimir Putin congratulated current staff and veterans of the Foreign Intelligence Service on the centenary of illegal intelligence
コリブコ氏の論説。プーチン大統領の演説を分析しながら、西側大手メディアや政治家は勿論、代替メディアもまた時に希望的観測により現実否認に陥る危険性を指摘している。日々自戒だ。
Putin Cautioned Russian Strategic Forecasters Against Indulging In Wishful Thinking
★私が日頃その見識の冷静さを高く評価している地政学アナリスト、アンドリュー・コリブコ氏による、政治分析を志す初心者の為の7つのアドヴァイス。
今日の相互接続されたグローバル化社会に於ける政治分析:7つのステップ(要点)
地政学に関する私の知識は英語文献で仕入れたものだけれども、日本語で書かれたもので地政学と現在の世界情勢との関係をまともに解説してくれているものは殆ど見当たらない。でもこの辺を押さえておかないと、西側帝国主義ナチ勢力があちこちで戦争やら紛争やらジェノサイドやらを引き起こして一体何をやりたいのかは見えて来ないと思う。この記事ではマッキンダー理論を解説しているけれども、これを基本に、ズビグニュー・ブレジンスキーの1997年の著書『グランド・チェスボード』が現在のアメリカ帝国の外交政策の骨子を構成しているのではないかと言われている。

ユーラシア vs 西側:マッキンダー理論とSCO
これはTwitterで見付けたお気に入りの風刺画像なのだけれども、この「原作小説」にブレジンスキーの名前が書いてあるのはそう云う訳だ。

本当に呆れ果てた話だが、米政府機関である欧州安全保障協力委員会(Commission on Security and Cooperation in Europe/CSCE)はロシアを分割することの「道義的及び戦略的」必要性について堂々と論じている。「自由と民主主義を広める」為には、ロシアをプーチンと云う独裁者から「解放」してやらねばならないと云う訳だ(驚いたことに連中はこれを「脱植民地化」と、実態とは真逆の表現で呼んでいる)。ヒトラーが1930年代にソ連に対して思い描いていた妄想とどれだけの違いが有るだろう。

Delusion
★上海外国語大学国際学部の Cheng Yawen 教授の論説の要点。「自由と民主主義」を詐称する西側ナチ勢力は非西側諸国から本気で愛想を尽かされつつあることを、日本人はちゃんと認識した方が良い。
「新しい3つの輪」の構築:完全なデカップリングの可能性に直面した中国の選択(要点)
コリブコ氏の論説。BRICSは「反西側ブロック」ではなく、世界の多極化への体系的移行に於て重要な役割を果たすことは確かだが、「反米」にはならない。中国とインドは共に自国の中立を望んでバランス取りを続けており、ロシアの様に単極リベラル・グローバルリストのトップターゲットにはされていない為、単極支配秩序にロシア程正面から挑戦すること無く、徐々に多極世界秩序の構築を促進しようとしている。何れにしろ多極化への移行は不可逆である為、単極支配に批判的な人々々は事態の進行がゆっくりだからと云って過度にガッカリする必要は無い。

The BRICS Leaders’ Joint Statement Likely Won’t Be “Anti-American”
★2022/06/17、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラムでのプーチン大統領の発言は今後の世界情勢を理解する上で重要だと思うので紹介しておく。
2022/06/17、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラムでのプーチン大統領の発言
★ロシアの若きエリート達に向けたプーチン大統領の講演での、国家主権に関するプーチンの見解。西側諸国は何かと云うと自由だの民主主義だのと偉そうな空疎な御託を並べたがるが、そんなものはそもそも国家主権が確立されていなければ話にならないと云うことを、西側市民の大半が理解していない(多分ロシアにもそうした人は多いのだろうが)。この「そもそも」の話を今はしつこくしなければならない時だと思う。
国家主権に関するプーチンの見解(2022/06/09)
★2022/06/11、ロシアの下院議長ヴャチェスラフ・ボロディン氏のテレグラムでの発言
米国の政策は「新G8」に繋がった———モスクワ(抜粋)
ジョン・V・ウォルシュ氏の記事の邦訳。「ロシアは国際社会で孤立を深めている」と云うのは、はっきり言って西側プロパガンダ圏内でだけ通用する完全な妄想だ。西側の政治家や大手マスコミ連中は「俺達こそが/だけが国際社会なのだ」と云う思い上がった世界観で人々を洗脳してはいるが、世界全体で見たら反ロシア勢力≒ナチを支援する国またはナチにNOと言わない国の方が遙かに少数派。国の数や人口比、経済的・軍事的パワーで見ても同じこと。現在は寧ろ「嘘ばっかり吐いて他国を蹂躙しまくって来た西側全体が、それ以外の国際社会から愛想を尽かされつつある」と云う状況だと思う。歴史の間違った側に居
http://kawamomomurmur.blog.fc2.com/blog-entry-2007.html
★素敵な地図を見付けたので紹介する。世界中の大規模インフラ開発プロジェクトの地図。世界中が今正に猛烈な勢いで繋がりつつあることが目で見て解る。これらのプロジェクトの多くは西洋の覇権を脅かすものなので、この地図は戦争や紛争やテロ、各種ハイブリッド戦争が展開するシナリオを読み解く上でも重要なものとなる。
https://admin.blog.fc2.com/control.php?mode=editor&process=load&eno=1978
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。西洋が一極覇権は失われたと云う現実を認めない限り、自体は先へ進まない。紛争解決に向けて決定権を持っているのはロシアではなく、(最初からだが)西洋の方だ。
特別軍事作戦に関するラブロフの最新の洞察を分析する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/08/07に報道されたアリューシャン列島付近での中露合同海上偵察演習は、米軍による一極覇権の時代が終わったことを示している。「地政学的なライヴァルの軍が自国の国境付近で演習を行うことは、戦争挑発行為と解釈されても仕方が無い」と云う単純な事実を、漸くアメリカ帝国の住民は実体験として理解することが出来る様になった。
アラスカのアリューシャン列島付近の中露海上偵察演習で、米国は形勢逆転される(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の解説より抜粋。2023/07/28の第2回ロシア・アフリカ首脳会議での、エリトリアのイサイアス・アフェウェルキ大統領による新冷戦の本質の解説。ずっと加害者サイドに居る日本人にはピンと来ないのかも知れないが、被害者サイドからしてみたら新冷戦が何を意味するのかは明らかだ。
新冷戦に関するエリトリアのアフェウェルキ大統領の説明を皆読むべきだ(抜粋)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。真の主権国家同士による多極化プロセスの推進力として考えた場合、BRICSは実際にはRIC+として考えた方が良い。
南アフリカは、BRICSが支持者達の多くが想定している様なものではないことを示した(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ロシアが中国と仲良くし、インドが米国と仲良くしていたら、ロシアとインドは仲良く出来ないのだろうか? そんなことは全くない。
中国も米国も、ロシアとインドの戦略的パートナーシップに影響を与えない(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。多極化へ向かう趨勢の中での米国の外交は、一極覇権が最早通用しないことを物語っている。
最近の米国の中国、インド、イランとの外交の点と点を結んでみる(抄訳)
2023/06/14〜17に開催されたサンクトペテルブルク国際経済フォーラムでロシアのラブロフ外相は、ウクライナ紛争が終結すれば「世界は変わるでしょう」と述べ、西洋の一極覇権体制の終焉を公言した。
‘The world will be different’ when the Ukraine conflict ends – Lavrov to RT
2023/06/16、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムでのプーチン大統領の演説。「新植民地主義的な国際システムは終焉を迎え、多極的な秩序が構築されつつある。これは必然的なプロセスである。」世界全体の平和と安定と繁栄を願う者であれは喝采を送るべきだろう。だが帝国主義プロパガンダに洗脳されていると、新植民地主義システムの実態は全く目に入らなくなるものらしい。
【ライブ】プーチン露大統領 サンクトペテルブルク国際経済フォーラムで登壇
‘Ugly’ neocolonial system is dead – Putin
Deeply Japanさんとこのこの記事なんかは、西アジア周辺の脱西洋化の趨勢をさっぱりと纏めてくれている。「今回、ウクライナとロシアが停戦すれば終わりよ、みたいなことを言っている人は、過去10年ぐらい眠ってたんじゃないかと思われる」と云う指摘はその通りで、西洋のゴールデン・ビリオンが「俺達こそが/だけが国際社会」とか言ってガラパゴス化した世界観の中に閉じ籠もっている間に、それ以外の世界はどんどん動いていた。日本のマスコミとかだけ見ていたらこうした動きは到底理解出来ない。
金融危機、フランス大混乱、アサド大統領モスクワ訪問とシリア動乱振り返り
藤永茂氏が『人道的帝国主義』等の著作で知られるジャン・ブリクモン氏の2022/11/05のインタビューを訳しておられたので紹介しておく。一言で言うと「西洋、終わってる」。
Jean Bricmontの最近の発言: NATOを解体すべし
★ベン・ノートン氏の記事の抄訳。ドルの覇権に関する後半1/3程度は割愛した。
「世界は益々多極化」し、西洋の覇権は衰退すると、欧州中央銀行が認める(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。新冷戦の本丸はロシアではなく中国だ。幾つものアジア諸国が下劣な中国包囲網に取り込まれようとしている。
米国は中国との戦争の可能性を前に同盟国を纏めている(抄訳)
★西アジアの安全保障上の地殻変動について、フセイン ・アスカリー氏の記事。西洋の卑劣な分断統治策に対する、和解と協力による反撃が始まっている。
ロシア、イラン、中国はペルシャ湾の安全保障の再起動を目指している(抄訳と補足)
何故イランは「中東」」ではなく「西アジア」と云う呼び方を使うのか? それは前者が、欧州を世界の中心と捉えた時の呼び方だからだ。
なぜ「中東」ではなく「西アジア」なのか? イラン最高指導者の見解
★スーダンとその周辺の地政学的状況についてのマシュー・エレット氏の解説から、一部の要点を抜き出して補足してみた。地域全体が西洋の軛から脱し、統合と開発に向けて動いている。
スーダン:東と西の間の新たな地政学的戦場?(抜粋と補足)
★コンゴ共和国の主要野党の国会議員、ジェレミー ・リスーバ氏の論説の抄訳。西洋は傲慢な性根を入れ替えなければ、グローバルサウスから愛想を尽かされるだけだ。
アフリカ、アジアとの関係は崩壊の瀬戸際———得をするのはロシア(抄訳)
2023/03/31にプーチン大統領によって署名された、ロシア連邦の外交政策構想について、ティエリー・メイサン氏の解説。これを、落ち目のケチな詐欺師の売り口上の様なバイデンの一般教書演説と読み比べてみると良い。ワシントンとモスクワ、どちらがより正気を保っていて、良心的で、歴史の正しい側に立っているかは一目瞭然だ。西洋は国連憲章に書かれている様な理想を、最早帝国主義的野心を覆い隠す為のイチジクの葉としか考えていないが、ロシアはこれらを文字通りの意味で支持している。法の支配と国家間平等の原則に基付く多極的国際平和を望む人間であれば、どちらの勝利を望むか、そう迷いはしないだろう。
How Russia Sees its Role in the Construction of the Multipolar World
★西洋の衰退を示す様々な兆候をざっとお浚い。
西洋の衰退を示す10の統計データ(要点)
2023/03/22、中国の習近平主席がロシアのプーチン大統領と中露協商を話し合った時の発言:「ここ100年、起こらなかった変化が起ころうとしています。そして私達は共にこの変化を推進しています。」———まぁ私としては「ここ500年」とすら言いたい気分だが、「俺達こそが/だけが国際社会」と驕り高ぶっていたゴールデ・ビリオン(全人類の13%)の世界観以外のものの見方を知らない人達は、世界全体から見れば自分達は寧ろ少数派だと云うことが理解出来ていないから、自分達以外の人々から見たら物事がどう展開しているのか、さっぱり理解出来ない儘だろう。中国の経済力(生活保障能力)とロシアの軍事力(安全保障能力)が組み合わさる展開は、一極覇権主義者にとっては最悪だろうが、より公正で安全な世界を望む多極主義者にとっては福音だ。
Watch: Xi Jinping tells Putin ‘change not seen in 100 years’ is coming
Xi Jinping and 'dear friend' Putin agree that 'change is coming' in final exchange in Moscow
★ベン・ノートン氏の記事。西洋(the West)全体が今やその他の世界(the Rest)から孤立しつつあることを、EUの報告書が再確認している。
西洋は政治的にその他の世界から切り離されていると、EUの研究が認めた(要点)
地政学アナリスト、アンドリュー・コリブコ氏の自己紹介。この記事でも述べられているが、世に地政学アナリストは数多いが、この1年間で彼程多くの(1日3本から5本!)、そして広範囲に亘る分析を発表した人は居ない。少なくとも私の知っている限りでは、これ程精力的に記事を発表している人は他に思い付かない(過労が心配になる程だ)。量が質を保証する訳ではないが、彼の場合は量と範囲だけではなく、その質も素晴らしい(但し文章は読み難いので、私が彼の記事を紹介する時にはその辺は多少手を加えることが多い)。たまに間違えることも有るが、彼の記事からは、他のアナリストからは得られない独自の視点と洞察を数多く学ぶことが出来るので、私の様なズブの素人は大変助かっている。世界情勢の大きな流れについて理解したい人には、是非彼をフォローしてみることをお勧めする。彼は当代を代表するアナリストの一人と言って良いと思う。

Here’s What I Learned From Analyzing The New Cold War For 365 Consecutive Days
★ロシアと帝国主義との関係についての短いエッセイを全訳してみた。冷戦には植民地主義対植民地解放主義の戦いと云う側面が有った。
ロシアの帝国主義?
2023/01/16、ゼレンスキー政権の弾圧によってウクライナから追放された野党指導者ヴィクトル・メドヴェチュクはインタビューで、ウクライナ紛争の原因を説明している。「西洋は間違い無く自分達を勝者と考えており、ロシアは敗戦国だと考え」、その結果、旧ソ連領土を「米国とNATOにとって正当な獲物」だと見做すに至った。他方モスクワは冷戦以降一貫して対立の終結を望んでおり、西洋諸国との友好関係と、EUとの経済的・政治的統合を求めて来た。だがNATO拡大やバルカンでの紛争に見られる様に、米国の目的は曾ての敵を支配し貪り食うことだった。現在の紛争は、平和派の政治家の発言が許される場合にのみ解決すること出来る。西洋諸国はロシアがウクライナに於て正当な利益を有していることを認めなければならない。さもなくば「更に拡大して欧州や他の国にも波及」し、核戦争に発展する可能性も有る。
West sees Ukraine as a Cold War 'prize' – exiled opposition leader
2023年に大西洋評議会が発表した、160人以上の専門家達が予想する10年後の未来についての報告書。何かもう色々と酷過ぎてコメントする気も起こらない。「米帝の覇権は今まで通りには行かないかも」と多少は譲歩する姿勢は見せているものの、殆どが帝国主義者の妄想を垂れ流しているだけだ。本気でこう考えている連中が西洋諸国の支配権を握っているのだとしたら、西洋の迷走と凋落は今後も続くだろう。
Welcome to 2033
コリブコ氏の分析。2023/01/10のロシアのアンドレイ・ルデンコ外務次官はインタビューで、米国は過去1年間、ロシアとアジアのパートナー諸国との間に楔を打ち込むことが出来なかったことを確認した。今までのロシアのアジア外交の展開から、次の5点を指摘出来る:
1)米国はロシアとアジアのパートナー諸国との間に楔を打ち込むことに失敗した。
2)ロシアとアジアの関係は中国中心ではなく、ASEAN 、特にインドとの戦略的パートナーシップによってバランスを取っている。
3)(米国の属国である)ROKと日本でさえ、ロシアとの関係を完全に断ち切った訳ではない。
4)アジア全体が米国からの独立を強めている。
5)アジアは急速に世界の多極化の中心になりつつある。
The US Failed To Drive A Wedge Between Russia & Its Asian Partners
★ヴィジャイ・プラシャド氏が序文を書いている、ワシントンの新冷戦について手軽に読める本のレビュー。
新冷戦を阻止しよう。さもなければ人類に未来は無い。
★アメリカ帝国こそが全世界を導きくべきだと考える方々の発言集。
アメリカ帝国は世界を導く責任を負っているそうだ
エマニュエル・トッド氏は、日々のニュースは西洋のプロパガンダ・メディアでチェックしていると云う、どちらかと云うと情弱さんらしいのだが(彼はロシア兵が捕虜を虐待するのは当然だろうとか思う様な人だ)、それでも著名な知識人の中では、「ウクライナ紛争を始めたのはロシアではなくNATO」と云う極く当たり前の事実を公言出来る稀有な人。彼の名前がウクライナの殺害リストに載っているかどうかは私は知らないが、西洋の公式プロパガンダに真っ向から異を唱えているのは確か。「有名人や権威者の言うことでなければ信用出来ない」と云う日本人の読者には、彼のインタビュー集はお薦め。現在、世界史で扱う様なレヴェルで大きな地政学的地殻変動が起こっているので、その入門編として手頃だ。
‘World War 3 has already started’ between US and Russia/China, argues French scholar
2022/02/24以降、ウクライナに武器を供与した国は少なくとも28ヵ国。つまりこれらの国々が現在のナチ陣営であり、全人類の敵であると言って差し支えない(トルコなんかは立ち位置が微妙ではあるが)。

Which countries are supplying tanks to Ukraine?
★ベン・ノートン氏の記事の要点。ソ連が共産主義体制だったから脅威だった、と云うのは間違いで、共産主義だろうと資本主義だろうと、アメリカ帝国の一極覇権の野望にとって邪魔になる国は、どの国であろうと「脅威」なのだ。
元米副大統領ディック・チェイニーは、米国の目標がソ連だけでなくロシアを解体することであることを認めた(要点)
2023/01/11、ロシア国家安全保障会議のニコライ・パトルシェフ長官のインタビュー全文。私は機械翻訳で読んだが、仲々興味深い点が盛り沢山。彼はアメリカ帝国でさえ「世界を支配しようとする巨大企業の集合体の単なる殻」に過ぎないと喝破し、真の敵は「グローバルな搾取のシステムを維持」しようとする多国籍企業(軍産複合体を含む)だと捉えている。国境を越えたエリートはどの国にも忠誠心を持っておらず、「豊富な資源、広大な領土、自国とその伝統と歴史を愛する知的で自給自足の人々」を持つロシアを煩わしく思っている。西洋諸国は「自分達が野蛮から文明を守っているのだ」と云う幻想を作り出すことがよく有るが、アル=カイダ、タリバン、ISIS、そしてウクライナのネオナチを作り出したのは他ならぬ彼等だ。パトルシェフ氏は彼等の人口削減アジェンダや炭素帝国主義の問題にも気付いており、それらをナチ人種科学と同列に置いている。そして「人類の可能性は尽きることがありません」と、人類の未来については楽観的な展望を抱いている。

«Россию хотят превратить в Московию». Николай Патрушев — о Западе и Украине
新冷戦御用学者の遠藤誉氏が(図らずも?)「日本人は全世界の15%しか目に入っていない」ことを指摘する良記事を書いている。読んでおいて損は無い記事。無責任に戦争を煽る様な人でも、流石にここまで嘘に嘘ばかり重ねていると、「ヤバイ。この辺で軌道修正しておかないと、後々もっと面倒なことになる」と云う危機感を覚えるものらしい。
ロシアが「新世界G8」を提唱_日本人には見えてない世界
★2022/12/14の国連総会決議に関するベン・ノートン氏の記事の要点。「俺達こそが/だけが国際社会」と驕り高ぶった西洋とその同盟諸国は、世界の残り全て(本当の国際社会)に敵対していることが再確認された。
西洋(West)はより公正な経済システム、平等、持続可能な開発に向けた国連投票で世界の残り全て(rest)に敵対する
★コリブコ氏の論説から抜粋。ウクライナ紛争は米国のEU分断統治支配戦略の一環。
2022年に米国が欧州に対して覇権を再確立することに成功した5つの方法(抜粋)
2021/06/02、バイデンとプーチンの首脳会談についての、元ウクライナ交渉の米国特別代表カート・フォルカーの論説。
「米国にとっては、穏健な合意を取り付けたり、安定した『予測可能』な関係を構築したりすることではなく、完全な合意の欠如こそが最良の結果である。この場合、成功とは対立のことである。ロシアの侵略が終わり、ルールに基付く秩序に戻るまで、和解は有り得ない。」
つまり米帝は最初からロシアと平和的な対話や交渉をするつもりは無く、対立関係に持ち込んでロシアを完全服従させることこそが目的であったことが、この記事からも読み取ることが出来る。
What Does a Successful Biden-Putin Summit Look Like? Not What You Think
クリストファー・ブラック氏の論説。1946/03/05のチャーチルの「鉄のカーテン」演説と、2022/10/27のプーチンの「人類文明の交響曲」演説を対比している。前者が世界を分断し、英米の帝国主義的覇権に基付く冷戦の開始を宣言しているのに対し、後者はその様な横暴な一極支配の終焉を宣言し、世界の多様性を反映する新しい多極世界を支持している。西洋の白人や名誉白人は基本的に被害者の視点に立って考える思考習慣を持ち合わせていないので、西側大手メディアの言う「国際社会」が実際には全世界から見たら寧ろ少数派であると云う現実が見えている人だけが、この両者の対比を理解出来るだろう。
Two Speeches – Two Worldviews
★2022/12/14、国連安保理討論会「国際平和と安全の維持:改革された多国間主義の新たな方向性」でのロシア常任代表ヴァシリー・ネベンジアの声明から抜粋してみた。
ヴァシリー・ネベンジア: 「真の多国間世界秩序を構築すると云う課題に代わる選択肢は有りません」(抜粋)
★中国の習近平主席のサウジアラビア訪問を受けてのマシュー・エレット氏の記事。時代はユーラシアだぜ!
習近平のサウジアラビア訪問と大西洋主義の転覆(要点)
★アメリカ帝国のロシア侵略代理戦争の失敗について、クリス・カンタン氏による現状の纏め。
アメリカはウクライナでの代理戦争に敗北した(翻案)
コリブコ氏の分析。2022/12/04、米国の世論形成に於て重要な役割を果たしているワシントン・ポストは、これまでの中国悪魔化路線を変更し、習近平主席のイメージを回復させる様な記事を掲載した。これは米中の緊張緩和が達成されたことを意味する訳ではないが、中国についてのあれやこれやの嘘八百を頭の中に詰め込んだ儘だと、多極化+ふたつの超大国と云う今後の世界秩序の展開を読者が完全に理解出来なくなるから、現実の変化に向けた心構えをさせているのでは無いか、と推測している。まぁ騙されている人々の方が力を持っている時代には、嘘を信じていた方が出世が出来る訳だが、力関係が変化して嘘を信じている勢力の影響力が相対的に弱まって来ると、そうも言っていられなくなる。日本人も一億総ネトウヨ化みたいな現状から早急に脱却しないことには、ガラパゴス化した世界認識から一歩も抜け出せなくなって、世界全体の変化から取り残されることになる。
Why Is The Washington Post Rehabilitating President Xi’s Image In The Western Consciousness?
こちらがWPの問題の記事。
A more pragmatic Xi Jinping launches a global charm offensive for China
2022/09/27〜10/02に開催されたアテネ民主主義フォーラム、「民主主義の十年:中国とロシア」でのシンポジウム。15分からのジェフリー・サックスの発言が素晴らしい。西洋の政治家はとにかく他国を理解しようとしない。他国の歴史を知らないし、他国の文化を理解しようとしないで、自分等の物差しで世界全体を測ろうとする。これが何よりの間違い。そして、そもそも民主主義ってそんなにいいもの? 現実のアングロサクソン型の民主主義は白人エリート層の特権を維持する為に機能しているし、ここ200年で最も暴力的だった国は民主主義国(大英帝国とアメリカ帝国)だ………NYタイムズのモデレーターが話を切ろうとするが、会場から起こる拍手を見ても、西洋の傲慢さにうんざりしている人はやはりそれなりに居るのだろうと思う。
A Decade of Democracy: China and Russia
A DECADE OF DEMOCRACY: CHINA AND RUSSIA
★コリブコ氏の分析。痛ましい教訓を学んだロシアが、世界システムを巡る闘争に於て西洋に騙されることは最早無い。これは長期戦になる。
ミンスク合意は策略に過ぎなかったとメルケルが認めた。紛争が長引くことは確実だ。(要点)
★国際世論調査データから世界が二分されつつあることを示した研究。
分断された世界:ロシア、中国、西洋(抜粋)
★元駐米フランス大使ジェラール・アローの、パネルディスカッションでの発言を抜粋した記事。
フランス大使:米国の「ルールに基付く秩序」は西側の支配のことで、国際法に違反している(要点)
★「ロシアにウクライナへの賠償金を払わせろ!」と云う西洋の主張について、アンドリュー・コリブコ氏の指摘。
中国がウクライナ賠償決議に反対票を投じた理由はこれだ(要点)
ペペ・エスコバル氏の論説。BRICSとSCO(上海協力機構)は着実にユーラシアの地政学的力学を変えつつある。今後のBRICS+の候補には3つのシナリオが考えられる。
1)中国が2017年のBRICSサミットに参加するよう招待した国:エジプト、ケニア、メキシコ、タイ、タジキスタン。
2)今年5月のBRICS外相会議に参加した国:アルゼンチン、エジプト、インドネシア、カザフスタン、ナイジェリア、UAE、サウジアラビア、セネガル、タイ。
3)主要なG20経済国:アルゼンチン、インドネシア、メキシコ、サウジアラビア、トルコ。
そして、イラン。NATOは当然激怒するだろうが、誰もがこのユーラシア共存共栄圏に参加したくてうずうずしている。
Everybody wants to hop on the BRICS Express
★2022/10/27のヴァルダイ国際議論クラブでのプーチン大統領の発言は、今後の世界情勢を理解したかったら必須の内容だと思うので、個別に紹介しておく。
2022/10/27のヴァルダイ・クラブの年次総会でプーチン大統領の発言
2022/10/12、ウクライナのドネツク、ヘルソン、ルガンスク、ザポリージャ地域のロシアへの編入を拒否する決議は、賛成多数により可決。内訳は、賛成143、反対5、棄権35、不投票10。これは国別の数である為、人口別で計算し直すとこうなる:
賛成:世界人口の45.44%。
反対・棄権・不投票:世界人口の54.56%
世界システム分析の観点から見ると、有色人種の国、貧しい国、世界システムの「周縁」国の大多数は、ロシアを非難することを拒否し続けているのに対し、世界システムの「中核」国、つまり富裕な白人の国は反ロシアで殆ど一致団結している。
55% of Humanity Does Not Reject the Accession to Russia of Donetsk, Kherson, Luhansk and Zaporizhzhia
帝国主義の権化みたいなタイム誌が「ロシアのプロパガンダ」を流すと考える人など先ず居ないだろうが、同紙は2022/10/10の「ロシアによるウクライナ領土の違法な併合を非難する決議案」に関する国連投票(賛成143、棄権35、反対5)について触れ、「新しい国連の投票は、ロシアが西側諸国が考えたがっている程孤立してはいないことを示している」と云うタイトルの記事を発表。国の数だと少ない様に見えるが、世界人口の約半分がロシアを非難しないことを選択している。まぁこうやって少しずつ報道の方向性を軌道修正して行かないと、西側自由民主主義ナチ陣営の報道はどんどん現実の国際社会から乖離して行くことになる。
A New U.N. Vote Shows Russia Isn't as Isolated as the West May Like to Think
★2022/09/30、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国、ザポリージャ地域、ヘルソン地域のロシア連邦への加盟に関する条約調印式で、プーチン大統領が感動的なスピーチを行った。ロシアは本気で西側に愛想を尽かし、もっとまともな仲間達とまともな未来を作ることを宣言している。
2022/09/30、新たなロシア連邦加盟地域を迎えてのプーチン大統領の演説
★ニューズウィークの社説を解説したベン・ノートン氏の記事の要点と補足。「俺達こそが/だけが国際社会」と僭称する西側諸国を置き去りにして、本物の国際社会が多極化秩序に向けて着実に動いていることを、西側のプロパガンダ・メディアでさえ認めざるを得なくなっている。
新冷戦を支持しているのは世界の13%だけ(要点と補足)
コリブコ氏の分析。バイデン米大統領とプライス国務省報道官は、中国が暗黙の内に対ロシア制裁を遵守していると主張している。中国はロシアからエネルギーを輸入し続けており、人民元は他国間準備通貨になりつつあることを考えると、この主張は疑わしく思えるが、どちらの国の報道を見ても、中国がロシアに対して安全保障上の支援を提供したり、制裁を組織的に回避したと云う報道は見当たらない。なのでワシントンの主張は、少なくとも最も重要な制裁に関しては、実際には多少の信憑性が有るかも知れない。この原因として考えられる仮説:中国の輸出志向型経済は、米国主導の西側のゴールデン・ビリオンと複雑な相互依存関係に在って、中国は制裁が国際法違反で道徳的に間違っていると解ってはいても、敢えて彼等を挑発したくはない。貿易の内部循環と外部循環との二重循環のバランス取りが完全に成熟してからなら、ゴールデン・ビリオンを挑発すつことも厭わないかも知れないが、それまでは柔軟に対応するだろう。現状に於て中国が制裁に違反する現実的なシナリオとしては、ロシアが大幅に不均衡な取引に同意するか、崩壊を回避する為に緊急に支援を要求する場合だが、どちらも可能性は低い。
Are American Officials Right About China Tacitly Complying With Anti-Russian Sanctions?
2022/09/24、ロシアのラブロフ外相の国連総会での声明。「偏見の無い観察者」の目には明らかな「世界秩序の未来」について、これまで千回も繰り返して来たことを再度確認した上で、西側帝国主義勢力の「ルールに基付く秩序」、モンロー・ドクトリン、例外主義を排し、国際社会に於ける真の民主主義たる国家の主権平等の尊重の原則に立ち返って、世界秩序の持続可能性を確保することを謳っている。ラブロフ氏はハマーショルド元国連事務総長の言葉を引用している:「国連は人類を天国に導く為ではなく、地獄から救う為に作られた。」ロシアは2021年7月に「国連憲章擁護友の会(Group of Friends in Defense of the Charter of the United Nations)」を共同設立し、西側諸国によって散々腐敗させられた国連を見放すのではなく、同じ志を持つ国々と国連憲章の理念を復活させることによって建て直すことを目指している。
Lavrov: “The Future of the World Order is Being Decided Today”
ラブロフ外相の声明、英語吹替版。
Russian Federation - Minister for Foreign Affairs Addresses UN General Debate (English)
アメリカ軍事基地帝国の被害を日本国内で最も多く被っている沖縄の人々でさえ、そもそも日本に100以上展開する米軍基地は何故そこに居るのか、その存在が国際的に何を意味するのかについては、理解していない人が多いらしい(まぁ沖縄2紙は国際情勢については共同通信なんかの転載ばかりしていて、独自の調査能力も分析能力も無いらしいので、仕方が無い展開だとも言えるのだが)。明治以降の日本は基本的に英米の帝国主義システムの一部として機能して来たので、それを理解しなければ、日清日露、二度の世界大戦、「戦後」の日本の属国体制は全く理解出来なくなるだろうと思う。軍事力を拡大させて覇権主義に陥っているのは中国でもロシアでもDPRKでもなく西側/西洋の帝国主義勢力(=ナチまたはナチ支援/黙認勢力)であって、日本人には圧倒的にこの加害者サイドに居ると云う自覚が足りなさ過ぎる。


沖縄にとって最大の問題が注目されなかった沖縄知事選
★ロシアのエリート学生や教師に向けたラブロフ外相のスピーチからの抜粋。私はロシアは歴史の正しい側に居ると思う。
2022/09/01、モスクワ。MGIMOの学生、教師、教授達との新学期の会合に於けるセルゲイ・ラブロフ外務大臣の発言と質疑応答(抜粋)
コリブコ氏の論説。ロシアのラブロフ外相は最近2つの発言を行っている。
・「私達が今生きている時代、それは正に長い歴史的期間ですが、私達は自分達以外に頼るべき人が居ないことに気が付く準備をしなければなりません。(2022/08/31)」
・「私達は全く独りなどではありません。彼等は私達を孤立させようとしていますが、これらの試みは失敗する運命に在ります。(2022/09/01)」
これらの発言は一見矛盾している様に見えるが、米帝主導の西側のゴールデン・ビリオン対BRICS主導のグローバル・サウスとの間の新新冷戦に於ては、全てのプレイヤーが現在、自立を優先し戦略的自律性の最大化させているが、後者の新興ブロックの全メンバーは、付随する機関の創設とその結果としての国連憲章の回復を通じて、多極化へのグローバルな体系的移行を加速することに関して、同じ壮大な戦略的利益を共有している。ふたつの発言は排他的なものではない。
Why’d Lavrov Say That Russia Isn’t Alone Yet It Also Can’t Rely On Anyone But Itself?
2022/08/25、ロシア連邦評議会のコンスタンチン・コサチェフ副議長は、国際社会は多極化した世界に於ける国際法の役割と国際機関の使命を再定義すべきであると発言。「新しい方法で国際機関を管理する」には、「軍事安全保障、経済安全保障、人道安全保障」、全てを修正しなければならない。過去30〜35年間、一極世界の支持者は世銀、IMF、OSCE等の多国間組織を買収し、NATOに典型的に見られる様に、一極性を制度化し、国際法を「ルールに基付く秩序」の概念で置き換えようとして来た。今や「西側とは関係の無いプラットフォームで多極世界の制度化について議論し始める必要」が有り、「SCOとBRICSはこの意味で最も興味深い」と述べた上で、「西側を含め、万人にとって平等に快適な多極世界」は「一極化の概念によって壊滅的な失敗に終わっている」と指摘している。「現時点で明らかなことは唯一つ、半年前の世界に戻ることは有り得ない。」そして世界が将来どうなるかを省察している現代の思想家達の課題は、「その輪郭を定めることではなく、この選択を行う権利を持つ人々に選択の自由を提供する制度を作成することです。」
これこそ正に良識の声だと私は思うのだけれども、恐らく一極支配の帝国主義システムの何が問題なのか理解出来ていない人達にはチンプンカンプンな話だろう。
World should redefine mission of international institutions — Russian senator
RTの記事と、寺島メソッド翻訳NEWSさんによるその邦訳。コソボ、台湾、ウクライナ、アフガニスタン、シリア、イラン、ニカラグア………他にも色々有るが、帝国は今までにも世界各地を不安定化して来ているし、今もしている。まともな人間は平和と安定と秩序と繁栄を望むが、それは帝国の覇権にとって都合が悪い。世界各地で戦争や紛争やクーデターを起こしている張本人が誰かを振り返ってみれば、現在進行形の嘘にも騙され難くなる筈だが、生憎と日本人の圧倒的大多数は日々報道される国際情勢の真相を知らず、目の前で繰り広げられている地政学的抗争が全く見えていない。冷戦後や「戦後」のみならず、第二次世界大戦もそうだし、明治以降の近代史についてもそうだが、日本人は基本的に巨大な嘘に騙されても騙されっ放しで放置している。自由とか民主主義とか戦争反対とか、残っているのはぼんやりしたイメージだけで、歴史から具体的な教訓を得ることが無い。こうした論説を読んで「うんうん」と頷ける日本人は一体どれだけ居るだろうか。
From Kosovo to Taiwan, Washington’s tried and trusted recipe for chaos rears its ugly head again
コソボでも台湾でも、米国は代理を使って内側から敵国を貶めるいつもの手口
2022/08/03にロシア外交政策計画局局長アレクセイ・ドロビニンが公開した記事、「歴史の教訓と未来へのヴィジョン:ロシアの外交政策についての考察」。一寸長いし話題が多岐に亘るので要点は書かないが、「歴史は、万人にとっての真実と正義を達成しようと云う粘り強く揺るぎ無い決意を通じて、新世界秩序への移行を加速する態勢を整えた勢力としてロシアを選択した」と云う一文からでも解る通り、世界秩序の変容を先導するロシアの歴史的自負が大いに込められた文章だ。無論ここで言われている「新世界秩序」は、西洋の帝国主義者界隈が口にしている新世界秩序とは全く違うものを意味している。「ファッショナブル・ナンセンス」を弄する堕落した西洋の体制側知識人のタワゴトよりも、こちらの方が遙かに健全だ。

The lessons of history and vision for the future: Thoughts on Russia’s foreign policy
★ロシア外交政策計画局局長アレクセイ・ドロビニンが国連安保理改革について書いた記事の概要。まぁ西洋帝国主義や旧新植民地主義の実態を知っているかどうかで、180度評価が変わりそうな内容ではある。
ロシアは国連安全保障理事会の改革を要求
2022/07/20、「新たな時代の為の強力なアイディア」と云うフォーラムに於けるプーチン大統領のスピーチ。ロシアは今やゴールデン・ビリオン(黄金の10億=西側自由民主主義ナチ陣営)以外の世界解放の旗手として勇敢に名乗りを上げている(丁度ソ連が植民地各国の解放や独立運動を支援した様に)。ここに書かれていることが理解出来なければ、今後の世界情勢は全く理解出来ないだろう。

ASI forum Strong Ideas for a New Time
コリブコ氏の記事。ラブロフ外相はアフリカ連合、アラブ連盟、上海協力機構(SCO)と、非帝国主義諸国からは熱烈に歓迎されているので、「ロシアは国際社会から孤立している」とか言われると、「それはどの世界線のロシアのこと?」とか嫌味のひとつも言ってみたくなるのだが、まぁ「俺達こそが/だけが国際社会!」とか心底信じ切っている西側自由民主主義ナチ陣営の人々にとっては、自分達以外の「国際社会」のことなど、取るに足らぬことなのだろう。ロシアのメディアでは最近はそうした連中のことを「ゴールデン・ビリオン(黄金の10億)」とか呼ぶらしい。グローバルな帝国主義システムに於てその恩恵を受ける側の国々(つまりアメリカ帝国とその属国諸国)を合わせると大体10億になると云う位の意味だろうか。だがグローバルサウス諸国から見れば、ロシアは寧ろ多極化へ向かうグローバルな体系的移行の中心に位置しているので、寧ろ熱心に親交を深めたい国々が行列を作っている。「バカは死ななきゃ治らない」と云うが、反ロシア・プロパガンダに洗脳された冷戦時代生まれの古い世代は、もう一生「ロシアは邪悪な軍事帝国」と信じ切った儘の可能性が高いので、冷静に国際情勢を観察することの出来る新しい世代が台頭して世代交代が完了するのを待つしか無いのかも知れない(だが西側ナチ陣営の中でも日本は特にガラパゴス化が進んでいて、この方面で頭のアップデートが出来ている人が極めて少ない気がする)。
Lavrov’s Latest Tour Proved That Russia Is Far From Isolated
セルゲイ・グラジエフ氏の2014年のインタビュー。米帝の覇権維持の為の欧州の不安定化と戦争、その為に犠牲にされるウクライナとロシアと欧州、新世代のよりプラグマティックな政治家達の登場を待つしか無い欧州の政治家達の反ソ=反露的傾向と、それによって犠牲にされる欧州市民の生活、帝国凋落時代に於ける主権の重要さ(政治もそうだが特に金融面)、等々、今日の事態を正確に予見していたことが見て取れる。
Sergey Glaziev - Ukraine Crisis & US Hegemony on the Expense of EU (2014)
2022/07/03のCBSのインタビューで、オラフ・ショルツ独首相はアホの様に反ロシア・プロパガンダを繰り返しつつも、「2050年には世界は多極化する」と発言している。まぁ何れ嘘が保たなくなって現実に直面せねばならない時が来るだろう。

Transcript: German Chancellor Olaf Scholz on "Face the Nation," July 3, 2022
2022/06/02の記事で、シルヴィオ・ベルルスコーニ元伊首相は例によってナルシスティックな西洋賛美を繰り返しつつも、「ロシアは西側から孤立しているが、西側は全世界から孤立している」と発言。西側大手メディアが何時も言っている「国際社会」が現実の国際社会から大きく懸け離れており、西側/西洋が少数派でしかないことを認めた形になった。

West isolated on Russia – Berlusconi
2022/07/16のディッチリー財団年次講演で、帝国主義者の代表格の一人であるトニー・ブレアは、何時もの反中・反露プロパガンダ路線は崩さないものの、西側/西洋の覇権の衰退について公然と発言している。
「今世紀の最大の地政学的変化は、ロシアではなく中国から来るでしょう。私達は西側の政治的・経済的支配の終わりを迎えようとしています。世界は少なくとも双極、恐らくは多極になるでしょう。」
「この変曲点は1945年や1980年とは質的に異なっています。近代史上初めて、東洋は西洋と対等な関係に在ります。」

Tony Blair's Speech: After Ukraine, What Lessons Now for Western Leadership?
ブレアの演説に対するコリブコ氏の論説。ブレアの発言は世界的な多極化への移行について確かに或る程度の洞察を含んでいる。但しブレアはこれを衰退する西洋の単極覇権に対する挑戦として受け止めており、グローバルサウスへの関与を増大させることで中国の一帯一路に対抗出来るだとか、多極化列強諸国に対して「無限の代理戦争」を仕掛けることでこの流れを逆転出来るだとか、妄想的な世界観に囚われた儘だ。
Believe It Or Not, Tony Blair Has Some Decent Insight Into The Global Systemic Transition
RT等の非西側メディアは、トニー・ブレアが「西洋支配の時代の終わり」について発言したなどと纏めている。
Era of Western dominance ending – Tony Blair
2019年5月に書かれた米帝の重要なシンクタンク、ランド研究所の報告書"Overextending and Unbalancing Russia"についての解説記事。米帝がロシアを不安定化させようとしていることは「ロシアの工作員」とか「陰謀論者」の妄想でも何でもなく、こうして堂々と論じられている。

How to Destroy Russia. 2019 Rand Corporation Report: “Overextending and Unbalancing Russia”
この記事は寺島メソッド翻訳NEWSさんが邦訳を書いてくれている。
2019年ランド研究所報告「ロシアを無謀な拡張に向かわせ、バランスを崩させる」はロシアの破壊を目指すディープ・ステート(闇国家)の基本戦略
櫻井ジャーナルさんの、ウクライナの参加が決まった「三海洋イニシアチブ」は現代版のインテルマリウムである、と云う指摘。要は19世紀から続く大英帝国のグレート・ゲームやその後の英米のヒトラー・プロジェクトと云うロシア征服計画のアップデート版が進行中なのであって、少なくともここ200年の歴史を押さえておいた方が、現状の理解も容易になる。
ふたつの世界大戦を挟んだ時期、中欧で計画されたインテルマリウム復活の意味
★安倍晋三暗殺の報に対するロシアの公式の反応に関するコリブコ氏の解説。日本人には少し馴染みの薄い読者を想定して書かれた文章なので、多少私が補足を加えた。
安倍晋三暗殺に対するロシアの公式の対応を説明する(要点と解説)
★【推奨】セルゲイ・グラジエフ氏の講演の要点。現在の世界史の転換点について何年も前から予測していた本物の卓越した知識人の見解。
セルゲイ・グラジエフ:ロシアは人類を保全する為に戦っている(要点)
プーチン大統領がサンクトペテルブルグ経済フォーラムで語った演説の要旨。これについては私は要点は書かない。寺島メソッド翻訳NEWSさんが邦訳してくれており(↓)、そう長いものでもないので、全文目を通すことをお勧めする。私としては首肯する内容ばかりだが、私と同じ様な見解を持つ人間は、日本では人口の0.1%も居ないのではないかと心配している。プーチン大統領の言っている内容を十分に理解するには、これまで何十年も積み重ねられて来た西側の大小様々の嘘を見抜いている必要が有ると思うのだが、日本人は基本的に大手プロパガンダメディアへの依存度が極めて高く、洗脳され切った西側諸国の中でもメディアへの警戒心が特に低い。更に日本語環境では質の高い代替メディアも(私自身の旧SNSやブログも含めて)殆ど存在しない上、ハイブリッド戦争の繰り出す嘘は益々大規模に、且つ巧妙になって来ているので、「何かおかしい」と疑っている人でも、正しい情報に辿り着くのは至難の業だ。選挙を見れば直ぐ解る様に、国際情勢や国際社会(≠西側自由民主主義ナチ陣営)に於けるこの国の立ち位置について論じられる政治家は先ず皆無。この状況を一朝一夕に変えられる気は全くしない。
The old world is over: Key takeaways from Putin's first major speech since Russia's military offensive in Ukraine

寺島メソッド翻訳NEWSさんによる邦訳。どれも今後の国際社会の趨勢を理解する上では欠かせない事柄ばかりだと思うが、日本人の99.9%位は彼が何を言っているのか全く理解出来ないか、歪曲してしか理解出来ないのではないかと思う。幻想は抱くまい。
プーチンが語る未来---旧世界は終わり、主権が尊重される経済が生まれる
コリブコ氏の論説。良い加減アメリカ帝国のこの「世界に民主主義の福音を広める」と称する事業がどれだけ邪悪なものなのか、一般常識レヴェルで認識が広まらないヤバいと思う。自由だの民主主義だの人道だののそれらしいスローガンの下に次々と大量殺戮が繰り返されて来ているのに、気付かない人は何故か同じ嘘に何度でも引っ掛かる。そして自分では戦争や人道犯罪に反対している積もりで戦争や人道犯罪を支持することになる。

How has Western democracy become a weapon of mass destruction?
「違法な(外交等による保護を受けられない)諜報活動の100周年」を記念する式典で、対外情報局の現&元スタッフを前にしたプーチン大統領の演説。諜報活動の重要性と、希望的観測に陥ってはならないことの重要性を説いている。西側は正にこの独断によって現実主義から乖離し、多極化へ向かう世界の有様を受け入れようとしない。まぁCIAなんかは肝心の諜報活動はお粗末な一方で、秘密工作ばっかり熱心だ。つまり他国を理解する努力はせずとにかく支配したがっている。こう云う連中に世界中のさばられるよりは、ロシアの諜報活動の方がよっぽど世界平和に貢献しているだろう。

Vladimir Putin congratulated current staff and veterans of the Foreign Intelligence Service on the centenary of illegal intelligence
コリブコ氏の論説。プーチン大統領の演説を分析しながら、西側大手メディアや政治家は勿論、代替メディアもまた時に希望的観測により現実否認に陥る危険性を指摘している。日々自戒だ。
Putin Cautioned Russian Strategic Forecasters Against Indulging In Wishful Thinking
★私が日頃その見識の冷静さを高く評価している地政学アナリスト、アンドリュー・コリブコ氏による、政治分析を志す初心者の為の7つのアドヴァイス。
今日の相互接続されたグローバル化社会に於ける政治分析:7つのステップ(要点)
地政学に関する私の知識は英語文献で仕入れたものだけれども、日本語で書かれたもので地政学と現在の世界情勢との関係をまともに解説してくれているものは殆ど見当たらない。でもこの辺を押さえておかないと、西側帝国主義ナチ勢力があちこちで戦争やら紛争やらジェノサイドやらを引き起こして一体何をやりたいのかは見えて来ないと思う。この記事ではマッキンダー理論を解説しているけれども、これを基本に、ズビグニュー・ブレジンスキーの1997年の著書『グランド・チェスボード』が現在のアメリカ帝国の外交政策の骨子を構成しているのではないかと言われている。

ユーラシア vs 西側:マッキンダー理論とSCO
これはTwitterで見付けたお気に入りの風刺画像なのだけれども、この「原作小説」にブレジンスキーの名前が書いてあるのはそう云う訳だ。

本当に呆れ果てた話だが、米政府機関である欧州安全保障協力委員会(Commission on Security and Cooperation in Europe/CSCE)はロシアを分割することの「道義的及び戦略的」必要性について堂々と論じている。「自由と民主主義を広める」為には、ロシアをプーチンと云う独裁者から「解放」してやらねばならないと云う訳だ(驚いたことに連中はこれを「脱植民地化」と、実態とは真逆の表現で呼んでいる)。ヒトラーが1930年代にソ連に対して思い描いていた妄想とどれだけの違いが有るだろう。

Delusion
★上海外国語大学国際学部の Cheng Yawen 教授の論説の要点。「自由と民主主義」を詐称する西側ナチ勢力は非西側諸国から本気で愛想を尽かされつつあることを、日本人はちゃんと認識した方が良い。
「新しい3つの輪」の構築:完全なデカップリングの可能性に直面した中国の選択(要点)
コリブコ氏の論説。BRICSは「反西側ブロック」ではなく、世界の多極化への体系的移行に於て重要な役割を果たすことは確かだが、「反米」にはならない。中国とインドは共に自国の中立を望んでバランス取りを続けており、ロシアの様に単極リベラル・グローバルリストのトップターゲットにはされていない為、単極支配秩序にロシア程正面から挑戦すること無く、徐々に多極世界秩序の構築を促進しようとしている。何れにしろ多極化への移行は不可逆である為、単極支配に批判的な人々々は事態の進行がゆっくりだからと云って過度にガッカリする必要は無い。

The BRICS Leaders’ Joint Statement Likely Won’t Be “Anti-American”
★2022/06/17、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラムでのプーチン大統領の発言は今後の世界情勢を理解する上で重要だと思うので紹介しておく。
2022/06/17、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラムでのプーチン大統領の発言
★ロシアの若きエリート達に向けたプーチン大統領の講演での、国家主権に関するプーチンの見解。西側諸国は何かと云うと自由だの民主主義だのと偉そうな空疎な御託を並べたがるが、そんなものはそもそも国家主権が確立されていなければ話にならないと云うことを、西側市民の大半が理解していない(多分ロシアにもそうした人は多いのだろうが)。この「そもそも」の話を今はしつこくしなければならない時だと思う。
国家主権に関するプーチンの見解(2022/06/09)
★2022/06/11、ロシアの下院議長ヴャチェスラフ・ボロディン氏のテレグラムでの発言
米国の政策は「新G8」に繋がった———モスクワ(抜粋)
ジョン・V・ウォルシュ氏の記事の邦訳。「ロシアは国際社会で孤立を深めている」と云うのは、はっきり言って西側プロパガンダ圏内でだけ通用する完全な妄想だ。西側の政治家や大手マスコミ連中は「俺達こそが/だけが国際社会なのだ」と云う思い上がった世界観で人々を洗脳してはいるが、世界全体で見たら反ロシア勢力≒ナチを支援する国またはナチにNOと言わない国の方が遙かに少数派。国の数や人口比、経済的・軍事的パワーで見ても同じこと。現在は寧ろ「嘘ばっかり吐いて他国を蹂躙しまくって来た西側全体が、それ以外の国際社会から愛想を尽かされつつある」と云う状況だと思う。歴史の間違った側に居
スポンサーサイト