ファシズム再考
バルト三国ではウクライナ同様、ナチズムの復権が盛んだ。彼等はナチスドイツから欧州を解放したソ連赤軍「から祖国を解放する」と主張し、「ボルシェビキ」と戦ったヒトラーを賛美している。反共主義はこの様にナチズムやファシズムと地続きな訳だが、今日西洋社会にどれだけ反共(反中、反露を含む)プロパガンダが浸透しているかを考えると、「プーチンや習近平を罵倒しなければ人に非ず」みたいな思考停止した風潮は、ファシズムにとって肥沃な土壌を提供していると思う。
Like Ukraine, the Baltic states had Nazi SS divisions and they hold commemorations each year.
★ナチスの協力者の中には白人だけではなく、ナチスから差別されていた黒人やイスラム教徒も居た。
第二次世界大戦中にナチスの為に戦った黒人とイスラム教徒の志願兵達(要点)
★ナチの残党や協力者達の多くは罰せられもせず、戦後の「西側」自由民主主義社会の繁栄を築いて来た。自由民主主義陣営とは、つまりはナチ陣営だった。
ナチスを支援した米国企業トップ10
「戦後の西側諸国ではナチスやファシストの残党が罪を問われもせずに高い地位に就いて重要な任務を果たして来た」と云う問題は、現代史のトリヴィアなどと云うものではなくて、寧ろこちらの方が本流だったのではないだろうか、と指摘する声は多い。これは別に秘密でも何でもなくて、気付く人は最初から気付いていた話だ。日本なんて21世紀にもなって、奴隷労働政策を推進した奴やその奴隷労働で儲けた奴の孫達が首相を務めたりしている訳だから、「ファシズムの清算なんて、全然出来てるワケ無いでしょうが」と私なんかはずっと思って来た。これらは表立って語られることは無かったのだが、2022年のウクライナ紛争によって一気に表面化して来た観が有る。はい、自由民主主義陣営と云うのはナチ陣営のことでした。反共主義と云うのはつまり、資本主義再起動を賭けた西洋のナチ・プロジェクトをブランド変更したものでした。FDRとスターリンが目指した国際連合を中心とするより多極的で法に則った国際秩序の理想を台無しにし、新植民地主義と新自由主義による実質的な世界支配を目論み、第三次世界大戦の脅威で絶えず全人類を脅かして来たのはこの連中です。

Trollstoy @Trollstoy88
元ナチのラインハルト・ゲーレンが創設したドイツ連邦情報局(BND/Bundesnachrichtendienst。ドイツの対外情報局)の歴史を解説した記事。要するにナチの諜報部門はCIAの庇護の下に冷戦中も生き残り続け、反共(ロシア征服)十字軍を遂行し続けたと云うことだ。CIA(つまり米国の国家内国家、security state)は「反ナチ」であったことは一度も無く、寧ろ両者は当初から協力関係に在った。当然ながらこの辺の裏の歴史は大抵の現代史の本では触れられていないのだけれども、現在のナチ復活の展開は、ゲーレン機関等の戦後のナチ組織の存在を知っておかなければ理解不能だろう。
How the US Took Control of Germany’s Main Intelligence Service
ティエリー・メイサン氏の重要な指摘。1929年の資本主義崩壊の危機に際して、ボルシェビズムやニューディール構造改革と云う選択肢を思い付いた国も有ったが、世界秩序の根本的な再編を目指す3つの危険な勢力が台頭した:イタリアのファシズム、ドイツ(アングロサクソンが支援)のナチズム、日本の八紘一宇。全人類はこれらの脅威の復活を警戒せねばならないが、これらはそれぞれの時代によって特徴付けられたものであって、今日の状況にその儘対応すると考えるのは誤りだ。メイサン氏は現在、世界を第三次世界大戦に突入させかねない3つのイデオロギー勢力(暴力と権力に取り憑かれたカルト)として、以下の3つを指摘している:
・米国の「シュトラウス派」
・ウクライナの「統合民族主義者」
・イスラエルの「修正主義シオニスト」
彼の分析が妥当かどうかはともかく、何十年も前のものがその儘現在に復活することを警戒するのはピントが外れている。ウクライナのナチズムだって、例えば殺害対象の主軸をロシア人に移す等の変更が見られる。検閲や言論統制の手法だって1930年代に比べれば飛躍的に洗練され巧妙になっている。飽く迄その時代の状況に応じたイデオロギーに警戒するのでなければ意味が無い。歴史は繰り返すかも知れないが輪唱ではなくフーガや変奏曲であって、演奏者によってすら様々に異なる色彩を見せるものだ。
A Fascist Alliance that Threatens World War
2022/11/26、ロシアのラブロフ外相のインタビュー。現在のナチス賛美や、「現在のウクライナ政府の理論と実践へと姿を変えたナチズム」の背後に、外部勢力(つまり欧米)の存在を指摘し、これらは冷戦後の「欧州につくか、ロシアにつくか」と云う、中小国が自立した地政学的アクターとして働くことを許さない二分法の延長線上で起きていることだと指摘している。まぁ私も今の「ロシアを憎まねば人に非ず」みたいな風潮は狂っているとしか思えないけれども、この辺は被害者の側に立ってみる想像力を持ち合わせている人間でなければ理解出来ないのかも知れない。
Foreign Minister Sergey Lavrov’s Interview for the Film, Nazism on Trial, Moscow, November 26, 2022
調査ジャーナリストのダグラス・ヴァレンタイン氏の短いインタビュー。今ウクライナで行われているNATOによるバンデラ主義者支援は、この70年間続いて来たCIAによるナチス利用の延長線上で起こっている。冷戦時代は共産主義の脅威を捏造して彼等を利用し、冷戦が終わってからはウクライナを含む旧共産圏ブロックに経済的侵略を行なうのにナチスを利用した。少なくともCIAに関する限り、冷戦/新冷戦、或いは反共産主義/反ロシア・プロパガンダと云うのは、つまりは米国企業の利益拡大を目的とする巨大犯罪事業を遂行する為の舞台作りだったのであり、大事なのは自由やら民主主義やらのイデオロギーではなく、ビジネスなのだ。ナチスはその為の傭兵だ。
The CIA – 70 Years In Ukraine [With Douglas Valentine]
「冷戦って要するに、ナチその2の時代だったんです」と云う件について、Deeply JapanさんがCIAの内部告発者フィル・エイジー氏のの証言等を基に纏めてくれていて解り易い。そう、昔はもう少し、今で言う「ディープ・ステート」についての情報が表に出ていたので、覚えている人はずっと覚えていて、おかしいなおかしいなと思い続けていたのだが、大抵の人はどうもその後どんどん忘れてしまったらしい。そして9.11の頃から急激に西側の情報空間の質が劣化して、私の感触としては2011年にアラブの春が起こる頃には完全に大政翼賛化が完成していた。その後も断片的に嘘の真相を暴いた情報は拾えたのだけれども、西側大手メディアからはそれらはどんどん消えて行って、代わりにネット空間を利用した中小や個々人による情報発信が激増した。但しそうした情報にアクセス出来るのは、自分自身で疑問を持って色々試行錯誤して主体的に情報収集を行なっている人達だけなので、メディア・リテラシーのギャップも同時に拡大して行った。その結果、自分では戦争に反対しているつもりで、実際にはナチに声援を送って第三次世界大戦をやらかせとか叫ぶ洗脳され切った圧倒的大多数と、いやナチ陣営は止めなきゃダメだろうとか言う所為でロシアの工作員呼ばわりされる圧倒的少数派とに分断された社会が出来てしまった。洗脳から醒めるには好機と云うものが有って、最近ではロシアの特別軍事作戦、COVID-19パンデミック詐欺(2020年の3.11)、福島原発事故(2011年の3.11)なんかが挙げられるけれども、チャンスをモノにした人とそうでない人とは、その後は全く別の世界を見て生きて行くことになる。
USはドイツの対ソ戦争を引き継いだ by Philip Agee(1991年)
ウィンター・オークの記事。ファシズムは資本主義の必然的な帰結とは言わないまでも、少なくとも合理的な選択ではあった。そしてグレート・リセットは21世紀版ファシズム。若者達の動員、テクノクラシー、官民連携、社会的ダーウィニズム、政治的権力の集中、金融界の暗躍等、共通する特徴がズラリ。
FASCISM: THREE BRIEF INSIGHTS
1930年代当時、ファシスト運動やファシスト政党は世界中でウヨウヨしていたのだが、大英帝国で公然たるファシストとして有名なのはオズワルド・モズレー。下級貴族の出で、彼が率いる英国ファシスト連合(British Union of Fascists/BUF)は最盛期で5万人程度のメンバーを抱えていたが、暴力的な傾向が反感を呼び、結局支持を得られずに政治的に没落した。
Oswald Mosley Explained in 7 Minutes
チャーチルの閣僚の一人の息子、ジョン・エイメリーは、熱心なファシズムの支持者だった。彼はヒトラーの為にプロパガンダ放送を行い、ヒトラーの為に戦う若者達を集めようとして失敗し、ムッソリーニを直接支援した。最後にはイタリアでパルチザンに捕らえられ、英国に送還されて反逆罪で絞首刑になった。
The British aristocrat that joined the Nazis – BBC REEL
第二次大戦以降米帝がナチやファシスト陣営の残党や協力者達を匿い、支援し、公職等に就けたりテロを行わせたりして公然隠然と利用して来た件については何冊も本が出ているが、簡単に概要だけ知りたい人向けの記事。まぁ決して一枚岩ではないけれども、FDRの死去以降、ワシントンの権力の中枢に親ナチ勢力が根強く巣食って来たと云う点を押さえておかないと、現代の国際情勢は理解出来ない。ファシスト陣営は1945年で滅びた訳ではない(日本だって、目を開いている人にはこのことは明らかだ)。

The US-Nazi Connection Since World War II: From Inspiring the Third Reich to Supporting the Neo-Nazis of Ukraine
リー・キャンプ氏の記事。アメリカ帝国のエスタブリッシュメント層に於けるリベラル紙の代表格、ニューヨーク・タイムズは、2019年には、ニュージーランドで49人を殺害したオーストラリアの白人至上主義者が着ていたジャケットに、「ウクライナのネオナチ準軍事組織であるアゾフ大隊が一般的に使用するシンボル」が有ったと正しく報じていた。この時点ではナチに批判的だった訳だ。だが2022年になると、同じアゾフ大隊を、侵略者であるロシア軍に対した勇敢に戦う戦士として賞賛し始め、実質的にネオナチ新兵募集広告の様な記事を連発している。だが同紙のナチ賛美は1930年代にまで遡る。1936年にはベルリン・オリンピックを「史上最高のスポーツ・イヴェント」と賞賛し、ホロコーストの実態は無視するか矮小化するか遠回しの報道をするかし、「ユダヤ人」と云う言葉を一度も使わなかった。
THE NEW YORK TIMES HAS BEEN FRIENDLY TO NAZIS FOR 80 YEARS
動画版解説。
The NY Times Does NOT Want Us To Know Their History
更に詳しくはこの本を参照のこと。
ダニエル・ゲランの1938年の著書『ファシズムと大企業』の英訳からの抜粋。階級闘争の観点からファシズムを捉えている。「これは国家社会主義ではない、単なる資本主義だ」。「戦争とは資本主義システム全体の産物」であり、「ファシズムは、帝国主義戦争によって外側からではなく、プロレタリア階級闘争によって内側から戦わなければならない」としている。
Daniel Guérin Fascism and Big Business (October 1938)
クリス・ヘッジズ氏の論説。ファシズムは第二次大戦後も消滅などしていない。それは権力者達によって温存され、共産主義者・左派・労働組合等に対する暗殺・爆撃・虐殺・偽旗テロ攻撃に利用されて来た。今また1930年代と同様、破産した自由主義、グロテスクな社会的不平等、生活水準の低下等を背景として、ファシズムや極右が欧州各国で台頭を始めている。具体名を挙げれば、ハンガリー、ポーランド、スウェーデン、イタリア、ブルガリア、フランス、チェコ。但しヘッジズ氏のこの分析は、新自由主義の暴政に対する反動として憎しみが掻き立てられていることを指摘しているだけだが、ウクライナのバンデラ主義者達の事例に見られる様に、新自由主義を推進する為に巨大資本によってファシズムが利用されている側面を見落としている。ムッソリーニもヒトラーも、大企業の敵などではなかった。それにまたグローバリズムに対するナショナリズム的な反発は、民主主義的な価値観からすれば或る意味健全なものだとも言えるが、巨大資本はそのエネルギーを利用してショック・ドクトリンを遂行しようとする。この緊張関係を、「とにかくトランプを批判しよう」と云うヘッジズ氏の様なタイプの左派は見落としている。
Chris Hedges: The Return of Fascism
★今日のイタリアが如何にして米帝によってファシズム国家として存続しているかを概説した記事。西側反共民主主義とファシズムとの近親性、或いは同一性がよく解る。
米国は如何にして今日のイタリアでファシズムを存続させているのか———1943年以来、毎年ファシズムを存続させて来た様に(要点)
RTによるホロコースト生存者達のインタビュー集。2,700万人もの犠牲者を出してようやくナチの脅威を根絶したと思ったら全然そうではなかった訳で、ナチの恐怖をまざまざと覚えている人達が大勢住んでいる国々の目と鼻の先で、自由民主主義ナチ陣営が飼っているウクライナのナチ連中はこれ見よがしに鉤十字の旗を振り、ロシア人を殺しまくっていた訳だ。その結果どう云う反応が返って来るかが全く想像出来ないとしたら、人間として何かが欠落している。日本人にとってはこのドキュメンタリーで描かれている様な光景は世界の向こう側で起こった昔の話かも知れないが、旧ソ連圏の人々にとっては自分達に対する現在進行形の脅威に直に繋がる話なのだ。
Holocaust. The Questions I Never Asked Searching for family among Holocaust victims
一応別リンクも貼っておく。
ナチはナショナリズムではなくグローバリズムの上に立脚していた、とする考察。現状では私も頷ける見解だと思う。まぁ西側の「プロジェクト・ヒトラー」は欧州からナショナルな枠を取り外して一元支配する、と云うものだった訳で、今のEUが正にそれをやっている。その資源的基盤を支える予定だったのがナチスドイツの東方進出(「生存圏」の確保!)で、現在のNATOの東方拡大についても同じことが言えるだろう。ロシアは独立主権国家の相互尊重と国際法に基付く共存を志向し、西側帝国主義を拒否する立場なので、当然これに反発している。この500年間、散々西洋の植民地主義/帝国主義/収奪的資本主義の被害を被って来た資本主義システムの周辺諸国は、帝国の言いなりになったところでいいことなんかひとつも無いことを歴史から知っているので、自然な流れとしてロシアや中国の多極化のヴィジョンの方に惹かれる。これは共産主義や社会主義がどうこうと云う問題ではなく、自分達の価値観を普遍的なものとして押し付け、それによって帝国主義システムによる支配を隠蔽しようとする西洋の極めて暴力的な全体主義の拒絶、即ちそれぞれ異なる存在としての各国の主権の確保するかどうかと云う問題だ。
ナチスは全体主義でありグローバリズムであった、というのが正しい見解だと思います
ナチスドイツと米企業との関係についてのシェーン・クイン氏の記事。ナチの台頭はドイツ内外の様々な大企業や大銀行や資本家のバックアップによって可能になったが、様々な米企業も遅くとも1933年までにはナチに多額の投資を行っていた。デュポン、ゼネラルエレクトリック、ゼネラルモーターズ、ジレット、コカコーラ、イーストマンコダック、スタンダードオイル、フォード、IBM等々の錚々たる企業がナチと取引を行って多額の利益を得ており、「ヒトラーの最大の資産のひとつ」であるIGファルべンだけでも53社以上の米企業と関係を結んでいたが、米国民の殆どはその事実を知らなかった。これはムッソリーニのイタリアやフランコのスペインについても同様で、これらの国々の軍事的勝利は米企業の協力によって可能となったと言って良い。日本軍の真珠湾攻撃の後でさえ事業は継続されたが、国家資本主義にとって戦争とは巨大ビジネスに他ならない。

History: US Business Operations with Nazi Germany
★マシュー・エレット氏による、旧ワルシャワ条約機構加盟諸国でのナチスの復権についての解説の要点。
ナチズムは何故終わらせられないのか? NATOの拡大する自殺協定が世界を業火で包む可能性(要点)
★国際刑事弁護士クリストファー・ブラック氏のエッセイの全訳。ファシズムは私達全員の敵だ。西側市民の殆どはこの点で本当の敵が誰なのかを180度間違えている。
ファシズム:我等が共通の敵(全訳)
【超 必 見】ロシアメディアRTのドキュメンタリー"Fascism:A History"。植民地主義に始まりファシズムから世界大戦、新植民地主義から現在のNATOの蛮行やカラー革命やプロパガンダ戦争やウクライナ紛争に至るまで、自由と民主主義を奉じる西洋文明なるものが如何に偽善的で邪悪な存在であるか、そしてソ連=ロシアはそれによってどれだけ言語に絶する苦難を経験して来たかを、簡略に振り返っている。戦争は征服のビジネスだ。そしてファシズムとはそのビジネス遂行の為の便利なツールだ。私達は日々戦争に備えて洗脳されている。
Youtubeだと検閲で削除されてしまうかも知れないので、odyseeの別リンクも紹介しておく。
Fascism A History
★ティム・アンダーソン氏による、「20世紀のファシズムの基礎を築いたのはヨーロッパと北米の帝国主義と植民地主義である」と云う観点から、NATOのファシズムの歴史を説き起こした論考。
NATOのファシスト史(要点)
NATOは公式アカウントで、ナチと協力してゲリラ戦を繰り広げた過激派を、「ソ連と闘った勇敢な英雄達」として讃えている。うんまぁ元々、NATOは親ナチ組織だしね。
NATO @NATO
'The Nazis Next Door'の著者Eric Lichtblauの講演。「ファシズムから世界を解放した」と云う一般とイメージとは異なり、米帝は戦後も多くのナチやナチ協力者達に庇護を与えて利用した。
The Nazis Next Door: How America Became A Safe Haven For Hitler’s Men
今ウクライナの民間人を虐殺しているネオナチはいきなりポッと出て来た訳ではない。ナチの残党やその協力者は一部を生贄に差し出しただけで多くが生き残り、戦後の「自由民主主義社会」を形作って来た。
ウクライナのナチは戦犯逃れと西側支援の産物 by ザハロワ
コロナ「対策」=ファシズム2.0は多くの点で1930年代のファシズムを彷彿とさせるが、私はこの類似は表面的なもの以上だと思う。恐らく無印のファシズムも、今のパンデミック詐欺と似た様な世界再編による資本主義再起動の試みだったのではないだろうか。
The Year of the New Normal Fascist
反戦主義者や反帝国主義者を隠れファシスト呼ばわりし、共産主義=ファシズム論を唱え、誹謗中傷記事を連発して撤回と謝罪を繰り返している自称アナキストのアレクサンダー・リード・ロスは、右翼シンクタンク、CIAやDHSの工作員、元警官や元諜報員等と公然と繋がっている。
Alexander Reid Ross, disgraced author of several retracted articles, works with ex-cops, CIA spies, and DHS agents
ファシズムとは正当性の危機に瀕した資本主義を救済する為の試みだが、21世紀は20世紀と違って、資本主義はよりグローバル/超国家的になり、他方強い労働組合や社会主義・共産主義運動は存在しない。状況は昔より悪い。
HOW CAPITALISM’S STRUCTURAL AND IDEOLOGICAL CRISIS GIVES RISE TO NEO-FASCISM
暴力的なネオナチの白人至上主義者マシュー・ハイムバッハは、人気が落ちると今度は「ナショナル・ボルシェビキ」を名乗り、メディケア問題で左派への浸透を図っている。ファシストが権力獲得の為に左派を詐称するのは古典的手口だが、引っ掛かる人も居る。
POSTED INPOLITICS AND MOVEMENTS: US MATTHEW HEIMBACH AND THE LEFT’S VULNERABILITY TO FASCIST INFILTRATION
一般に流布する「米国は第二次世界大戦でファシズムを打ち負かした」と云うイメージ程現実から懸け離れたものは無い。米帝は戦後寧ろファシズムを温存して世界各地に輸出し、「自由民主主義」と再ブランド化を行ってアップデートに努め、自らの戦略構想に利用した。
The U.S. Did Not Defeat Fascism in WWII, It Discretely Internationalized It
反共主義者チョムスキーによるファシズムの解説。今でこそファシズムは悪だが、当時の資本主義諸国は公然とこれを歓迎し、ヒトラーやムッソリーニに喜んで投資した。これは資本主義の為の社会経済的/政治的システムであって、強制収容所等のイメージ先行の理解は誤り。
Noam Chomsky - Fascism and Corporate Capitalism
「ファシズムとは衰退する資本主義である」(レーニンの言葉とされているが間違い)を英語で11分で解説する動画。ファシズムとは要するに労働組合潰しの過激版。「敵」を作るのは労働者の団結を防ぐ為。
What "Fascism is capitalism in decay" means
リチャード・ウルフ教授の簡単な解説。ファシズムとは資本主義を建て直す為の試み。戦争とはそこから生まれる経済刺激策。
Richard Wolff: Fascism is an economic system that sustains capitalism
イシャイ・ランダ氏の講演。ファシズムに於て、殲滅は非人間化に先立つ。消費社会に於けるDas Man化から実存の意味を救済する試みとして戦争が自己目的化され、その為に「敵」が捏造される(相手は本物の脅威でなくとも良い)。ファシズムは資本主義の弁証法から生まれる。
Ishay Landa: The Last Humans and the Fascist Concept of the Enemy
マイケル・パレンティ氏の解説。ビッグビジネスの支援を受けたファシズムは既得権益の番犬として資本主義を守る為に機能した。そして1980年代以降の新自由主義とよく似た諸政策で左派/労働者階級を弾圧し、階級闘争に対する「最終解決」を図った。
Dr. Michael Parenti | The Functions of Fascism | Real History
Ishay Landa氏の講義。ファシズムを大衆運動と捉える反ファシズム(アーレント等)は寧ろファシズムに繋がる可能性が有る(新自由主義と同根)。ファシズムがやったのは大衆の無力化と非左翼の均質化であって、本質的には反革命(ユダヤ人は革命や大衆文化の象徴)。
Ishay Landa: Liberalism, Fascism, and the Conundrum of Mass Society
マルクス主義的な観点からすれば、ファシズムは資本主義を救済する為の試みだった。これはパンデミック詐欺を利用した資本主義再起動計画が益々全体主義的な色彩を強めている現在、再考に値する洞察ではないかと思う。
What Is Fascism From A Marxist Point Of View?
関連スレッド
売国奴の英国王エドワード8世
Like Ukraine, the Baltic states had Nazi SS divisions and they hold commemorations each year.
★ナチスの協力者の中には白人だけではなく、ナチスから差別されていた黒人やイスラム教徒も居た。
第二次世界大戦中にナチスの為に戦った黒人とイスラム教徒の志願兵達(要点)
★ナチの残党や協力者達の多くは罰せられもせず、戦後の「西側」自由民主主義社会の繁栄を築いて来た。自由民主主義陣営とは、つまりはナチ陣営だった。
ナチスを支援した米国企業トップ10
「戦後の西側諸国ではナチスやファシストの残党が罪を問われもせずに高い地位に就いて重要な任務を果たして来た」と云う問題は、現代史のトリヴィアなどと云うものではなくて、寧ろこちらの方が本流だったのではないだろうか、と指摘する声は多い。これは別に秘密でも何でもなくて、気付く人は最初から気付いていた話だ。日本なんて21世紀にもなって、奴隷労働政策を推進した奴やその奴隷労働で儲けた奴の孫達が首相を務めたりしている訳だから、「ファシズムの清算なんて、全然出来てるワケ無いでしょうが」と私なんかはずっと思って来た。これらは表立って語られることは無かったのだが、2022年のウクライナ紛争によって一気に表面化して来た観が有る。はい、自由民主主義陣営と云うのはナチ陣営のことでした。反共主義と云うのはつまり、資本主義再起動を賭けた西洋のナチ・プロジェクトをブランド変更したものでした。FDRとスターリンが目指した国際連合を中心とするより多極的で法に則った国際秩序の理想を台無しにし、新植民地主義と新自由主義による実質的な世界支配を目論み、第三次世界大戦の脅威で絶えず全人類を脅かして来たのはこの連中です。

Trollstoy @Trollstoy88
元ナチのラインハルト・ゲーレンが創設したドイツ連邦情報局(BND/Bundesnachrichtendienst。ドイツの対外情報局)の歴史を解説した記事。要するにナチの諜報部門はCIAの庇護の下に冷戦中も生き残り続け、反共(ロシア征服)十字軍を遂行し続けたと云うことだ。CIA(つまり米国の国家内国家、security state)は「反ナチ」であったことは一度も無く、寧ろ両者は当初から協力関係に在った。当然ながらこの辺の裏の歴史は大抵の現代史の本では触れられていないのだけれども、現在のナチ復活の展開は、ゲーレン機関等の戦後のナチ組織の存在を知っておかなければ理解不能だろう。
How the US Took Control of Germany’s Main Intelligence Service
ティエリー・メイサン氏の重要な指摘。1929年の資本主義崩壊の危機に際して、ボルシェビズムやニューディール構造改革と云う選択肢を思い付いた国も有ったが、世界秩序の根本的な再編を目指す3つの危険な勢力が台頭した:イタリアのファシズム、ドイツ(アングロサクソンが支援)のナチズム、日本の八紘一宇。全人類はこれらの脅威の復活を警戒せねばならないが、これらはそれぞれの時代によって特徴付けられたものであって、今日の状況にその儘対応すると考えるのは誤りだ。メイサン氏は現在、世界を第三次世界大戦に突入させかねない3つのイデオロギー勢力(暴力と権力に取り憑かれたカルト)として、以下の3つを指摘している:
・米国の「シュトラウス派」
・ウクライナの「統合民族主義者」
・イスラエルの「修正主義シオニスト」
彼の分析が妥当かどうかはともかく、何十年も前のものがその儘現在に復活することを警戒するのはピントが外れている。ウクライナのナチズムだって、例えば殺害対象の主軸をロシア人に移す等の変更が見られる。検閲や言論統制の手法だって1930年代に比べれば飛躍的に洗練され巧妙になっている。飽く迄その時代の状況に応じたイデオロギーに警戒するのでなければ意味が無い。歴史は繰り返すかも知れないが輪唱ではなくフーガや変奏曲であって、演奏者によってすら様々に異なる色彩を見せるものだ。
A Fascist Alliance that Threatens World War
2022/11/26、ロシアのラブロフ外相のインタビュー。現在のナチス賛美や、「現在のウクライナ政府の理論と実践へと姿を変えたナチズム」の背後に、外部勢力(つまり欧米)の存在を指摘し、これらは冷戦後の「欧州につくか、ロシアにつくか」と云う、中小国が自立した地政学的アクターとして働くことを許さない二分法の延長線上で起きていることだと指摘している。まぁ私も今の「ロシアを憎まねば人に非ず」みたいな風潮は狂っているとしか思えないけれども、この辺は被害者の側に立ってみる想像力を持ち合わせている人間でなければ理解出来ないのかも知れない。
Foreign Minister Sergey Lavrov’s Interview for the Film, Nazism on Trial, Moscow, November 26, 2022
調査ジャーナリストのダグラス・ヴァレンタイン氏の短いインタビュー。今ウクライナで行われているNATOによるバンデラ主義者支援は、この70年間続いて来たCIAによるナチス利用の延長線上で起こっている。冷戦時代は共産主義の脅威を捏造して彼等を利用し、冷戦が終わってからはウクライナを含む旧共産圏ブロックに経済的侵略を行なうのにナチスを利用した。少なくともCIAに関する限り、冷戦/新冷戦、或いは反共産主義/反ロシア・プロパガンダと云うのは、つまりは米国企業の利益拡大を目的とする巨大犯罪事業を遂行する為の舞台作りだったのであり、大事なのは自由やら民主主義やらのイデオロギーではなく、ビジネスなのだ。ナチスはその為の傭兵だ。
The CIA – 70 Years In Ukraine [With Douglas Valentine]
「冷戦って要するに、ナチその2の時代だったんです」と云う件について、Deeply JapanさんがCIAの内部告発者フィル・エイジー氏のの証言等を基に纏めてくれていて解り易い。そう、昔はもう少し、今で言う「ディープ・ステート」についての情報が表に出ていたので、覚えている人はずっと覚えていて、おかしいなおかしいなと思い続けていたのだが、大抵の人はどうもその後どんどん忘れてしまったらしい。そして9.11の頃から急激に西側の情報空間の質が劣化して、私の感触としては2011年にアラブの春が起こる頃には完全に大政翼賛化が完成していた。その後も断片的に嘘の真相を暴いた情報は拾えたのだけれども、西側大手メディアからはそれらはどんどん消えて行って、代わりにネット空間を利用した中小や個々人による情報発信が激増した。但しそうした情報にアクセス出来るのは、自分自身で疑問を持って色々試行錯誤して主体的に情報収集を行なっている人達だけなので、メディア・リテラシーのギャップも同時に拡大して行った。その結果、自分では戦争に反対しているつもりで、実際にはナチに声援を送って第三次世界大戦をやらかせとか叫ぶ洗脳され切った圧倒的大多数と、いやナチ陣営は止めなきゃダメだろうとか言う所為でロシアの工作員呼ばわりされる圧倒的少数派とに分断された社会が出来てしまった。洗脳から醒めるには好機と云うものが有って、最近ではロシアの特別軍事作戦、COVID-19パンデミック詐欺(2020年の3.11)、福島原発事故(2011年の3.11)なんかが挙げられるけれども、チャンスをモノにした人とそうでない人とは、その後は全く別の世界を見て生きて行くことになる。
USはドイツの対ソ戦争を引き継いだ by Philip Agee(1991年)
ウィンター・オークの記事。ファシズムは資本主義の必然的な帰結とは言わないまでも、少なくとも合理的な選択ではあった。そしてグレート・リセットは21世紀版ファシズム。若者達の動員、テクノクラシー、官民連携、社会的ダーウィニズム、政治的権力の集中、金融界の暗躍等、共通する特徴がズラリ。
FASCISM: THREE BRIEF INSIGHTS
1930年代当時、ファシスト運動やファシスト政党は世界中でウヨウヨしていたのだが、大英帝国で公然たるファシストとして有名なのはオズワルド・モズレー。下級貴族の出で、彼が率いる英国ファシスト連合(British Union of Fascists/BUF)は最盛期で5万人程度のメンバーを抱えていたが、暴力的な傾向が反感を呼び、結局支持を得られずに政治的に没落した。
Oswald Mosley Explained in 7 Minutes
チャーチルの閣僚の一人の息子、ジョン・エイメリーは、熱心なファシズムの支持者だった。彼はヒトラーの為にプロパガンダ放送を行い、ヒトラーの為に戦う若者達を集めようとして失敗し、ムッソリーニを直接支援した。最後にはイタリアでパルチザンに捕らえられ、英国に送還されて反逆罪で絞首刑になった。
The British aristocrat that joined the Nazis – BBC REEL
第二次大戦以降米帝がナチやファシスト陣営の残党や協力者達を匿い、支援し、公職等に就けたりテロを行わせたりして公然隠然と利用して来た件については何冊も本が出ているが、簡単に概要だけ知りたい人向けの記事。まぁ決して一枚岩ではないけれども、FDRの死去以降、ワシントンの権力の中枢に親ナチ勢力が根強く巣食って来たと云う点を押さえておかないと、現代の国際情勢は理解出来ない。ファシスト陣営は1945年で滅びた訳ではない(日本だって、目を開いている人にはこのことは明らかだ)。

The US-Nazi Connection Since World War II: From Inspiring the Third Reich to Supporting the Neo-Nazis of Ukraine
リー・キャンプ氏の記事。アメリカ帝国のエスタブリッシュメント層に於けるリベラル紙の代表格、ニューヨーク・タイムズは、2019年には、ニュージーランドで49人を殺害したオーストラリアの白人至上主義者が着ていたジャケットに、「ウクライナのネオナチ準軍事組織であるアゾフ大隊が一般的に使用するシンボル」が有ったと正しく報じていた。この時点ではナチに批判的だった訳だ。だが2022年になると、同じアゾフ大隊を、侵略者であるロシア軍に対した勇敢に戦う戦士として賞賛し始め、実質的にネオナチ新兵募集広告の様な記事を連発している。だが同紙のナチ賛美は1930年代にまで遡る。1936年にはベルリン・オリンピックを「史上最高のスポーツ・イヴェント」と賞賛し、ホロコーストの実態は無視するか矮小化するか遠回しの報道をするかし、「ユダヤ人」と云う言葉を一度も使わなかった。
THE NEW YORK TIMES HAS BEEN FRIENDLY TO NAZIS FOR 80 YEARS
動画版解説。
The NY Times Does NOT Want Us To Know Their History
更に詳しくはこの本を参照のこと。
ダニエル・ゲランの1938年の著書『ファシズムと大企業』の英訳からの抜粋。階級闘争の観点からファシズムを捉えている。「これは国家社会主義ではない、単なる資本主義だ」。「戦争とは資本主義システム全体の産物」であり、「ファシズムは、帝国主義戦争によって外側からではなく、プロレタリア階級闘争によって内側から戦わなければならない」としている。
Daniel Guérin Fascism and Big Business (October 1938)
クリス・ヘッジズ氏の論説。ファシズムは第二次大戦後も消滅などしていない。それは権力者達によって温存され、共産主義者・左派・労働組合等に対する暗殺・爆撃・虐殺・偽旗テロ攻撃に利用されて来た。今また1930年代と同様、破産した自由主義、グロテスクな社会的不平等、生活水準の低下等を背景として、ファシズムや極右が欧州各国で台頭を始めている。具体名を挙げれば、ハンガリー、ポーランド、スウェーデン、イタリア、ブルガリア、フランス、チェコ。但しヘッジズ氏のこの分析は、新自由主義の暴政に対する反動として憎しみが掻き立てられていることを指摘しているだけだが、ウクライナのバンデラ主義者達の事例に見られる様に、新自由主義を推進する為に巨大資本によってファシズムが利用されている側面を見落としている。ムッソリーニもヒトラーも、大企業の敵などではなかった。それにまたグローバリズムに対するナショナリズム的な反発は、民主主義的な価値観からすれば或る意味健全なものだとも言えるが、巨大資本はそのエネルギーを利用してショック・ドクトリンを遂行しようとする。この緊張関係を、「とにかくトランプを批判しよう」と云うヘッジズ氏の様なタイプの左派は見落としている。
Chris Hedges: The Return of Fascism
★今日のイタリアが如何にして米帝によってファシズム国家として存続しているかを概説した記事。西側反共民主主義とファシズムとの近親性、或いは同一性がよく解る。
米国は如何にして今日のイタリアでファシズムを存続させているのか———1943年以来、毎年ファシズムを存続させて来た様に(要点)
RTによるホロコースト生存者達のインタビュー集。2,700万人もの犠牲者を出してようやくナチの脅威を根絶したと思ったら全然そうではなかった訳で、ナチの恐怖をまざまざと覚えている人達が大勢住んでいる国々の目と鼻の先で、自由民主主義ナチ陣営が飼っているウクライナのナチ連中はこれ見よがしに鉤十字の旗を振り、ロシア人を殺しまくっていた訳だ。その結果どう云う反応が返って来るかが全く想像出来ないとしたら、人間として何かが欠落している。日本人にとってはこのドキュメンタリーで描かれている様な光景は世界の向こう側で起こった昔の話かも知れないが、旧ソ連圏の人々にとっては自分達に対する現在進行形の脅威に直に繋がる話なのだ。
Holocaust. The Questions I Never Asked Searching for family among Holocaust victims
一応別リンクも貼っておく。
ナチはナショナリズムではなくグローバリズムの上に立脚していた、とする考察。現状では私も頷ける見解だと思う。まぁ西側の「プロジェクト・ヒトラー」は欧州からナショナルな枠を取り外して一元支配する、と云うものだった訳で、今のEUが正にそれをやっている。その資源的基盤を支える予定だったのがナチスドイツの東方進出(「生存圏」の確保!)で、現在のNATOの東方拡大についても同じことが言えるだろう。ロシアは独立主権国家の相互尊重と国際法に基付く共存を志向し、西側帝国主義を拒否する立場なので、当然これに反発している。この500年間、散々西洋の植民地主義/帝国主義/収奪的資本主義の被害を被って来た資本主義システムの周辺諸国は、帝国の言いなりになったところでいいことなんかひとつも無いことを歴史から知っているので、自然な流れとしてロシアや中国の多極化のヴィジョンの方に惹かれる。これは共産主義や社会主義がどうこうと云う問題ではなく、自分達の価値観を普遍的なものとして押し付け、それによって帝国主義システムによる支配を隠蔽しようとする西洋の極めて暴力的な全体主義の拒絶、即ちそれぞれ異なる存在としての各国の主権の確保するかどうかと云う問題だ。
ナチスは全体主義でありグローバリズムであった、というのが正しい見解だと思います
ナチスドイツと米企業との関係についてのシェーン・クイン氏の記事。ナチの台頭はドイツ内外の様々な大企業や大銀行や資本家のバックアップによって可能になったが、様々な米企業も遅くとも1933年までにはナチに多額の投資を行っていた。デュポン、ゼネラルエレクトリック、ゼネラルモーターズ、ジレット、コカコーラ、イーストマンコダック、スタンダードオイル、フォード、IBM等々の錚々たる企業がナチと取引を行って多額の利益を得ており、「ヒトラーの最大の資産のひとつ」であるIGファルべンだけでも53社以上の米企業と関係を結んでいたが、米国民の殆どはその事実を知らなかった。これはムッソリーニのイタリアやフランコのスペインについても同様で、これらの国々の軍事的勝利は米企業の協力によって可能となったと言って良い。日本軍の真珠湾攻撃の後でさえ事業は継続されたが、国家資本主義にとって戦争とは巨大ビジネスに他ならない。

History: US Business Operations with Nazi Germany
★マシュー・エレット氏による、旧ワルシャワ条約機構加盟諸国でのナチスの復権についての解説の要点。
ナチズムは何故終わらせられないのか? NATOの拡大する自殺協定が世界を業火で包む可能性(要点)
★国際刑事弁護士クリストファー・ブラック氏のエッセイの全訳。ファシズムは私達全員の敵だ。西側市民の殆どはこの点で本当の敵が誰なのかを180度間違えている。
ファシズム:我等が共通の敵(全訳)
【超 必 見】ロシアメディアRTのドキュメンタリー"Fascism:A History"。植民地主義に始まりファシズムから世界大戦、新植民地主義から現在のNATOの蛮行やカラー革命やプロパガンダ戦争やウクライナ紛争に至るまで、自由と民主主義を奉じる西洋文明なるものが如何に偽善的で邪悪な存在であるか、そしてソ連=ロシアはそれによってどれだけ言語に絶する苦難を経験して来たかを、簡略に振り返っている。戦争は征服のビジネスだ。そしてファシズムとはそのビジネス遂行の為の便利なツールだ。私達は日々戦争に備えて洗脳されている。
Youtubeだと検閲で削除されてしまうかも知れないので、odyseeの別リンクも紹介しておく。
Fascism A History
★ティム・アンダーソン氏による、「20世紀のファシズムの基礎を築いたのはヨーロッパと北米の帝国主義と植民地主義である」と云う観点から、NATOのファシズムの歴史を説き起こした論考。
NATOのファシスト史(要点)
NATOは公式アカウントで、ナチと協力してゲリラ戦を繰り広げた過激派を、「ソ連と闘った勇敢な英雄達」として讃えている。うんまぁ元々、NATOは親ナチ組織だしね。
NATO @NATO
'The Nazis Next Door'の著者Eric Lichtblauの講演。「ファシズムから世界を解放した」と云う一般とイメージとは異なり、米帝は戦後も多くのナチやナチ協力者達に庇護を与えて利用した。
The Nazis Next Door: How America Became A Safe Haven For Hitler’s Men
今ウクライナの民間人を虐殺しているネオナチはいきなりポッと出て来た訳ではない。ナチの残党やその協力者は一部を生贄に差し出しただけで多くが生き残り、戦後の「自由民主主義社会」を形作って来た。
ウクライナのナチは戦犯逃れと西側支援の産物 by ザハロワ
コロナ「対策」=ファシズム2.0は多くの点で1930年代のファシズムを彷彿とさせるが、私はこの類似は表面的なもの以上だと思う。恐らく無印のファシズムも、今のパンデミック詐欺と似た様な世界再編による資本主義再起動の試みだったのではないだろうか。
The Year of the New Normal Fascist
反戦主義者や反帝国主義者を隠れファシスト呼ばわりし、共産主義=ファシズム論を唱え、誹謗中傷記事を連発して撤回と謝罪を繰り返している自称アナキストのアレクサンダー・リード・ロスは、右翼シンクタンク、CIAやDHSの工作員、元警官や元諜報員等と公然と繋がっている。
Alexander Reid Ross, disgraced author of several retracted articles, works with ex-cops, CIA spies, and DHS agents
ファシズムとは正当性の危機に瀕した資本主義を救済する為の試みだが、21世紀は20世紀と違って、資本主義はよりグローバル/超国家的になり、他方強い労働組合や社会主義・共産主義運動は存在しない。状況は昔より悪い。
HOW CAPITALISM’S STRUCTURAL AND IDEOLOGICAL CRISIS GIVES RISE TO NEO-FASCISM
暴力的なネオナチの白人至上主義者マシュー・ハイムバッハは、人気が落ちると今度は「ナショナル・ボルシェビキ」を名乗り、メディケア問題で左派への浸透を図っている。ファシストが権力獲得の為に左派を詐称するのは古典的手口だが、引っ掛かる人も居る。
POSTED INPOLITICS AND MOVEMENTS: US MATTHEW HEIMBACH AND THE LEFT’S VULNERABILITY TO FASCIST INFILTRATION
一般に流布する「米国は第二次世界大戦でファシズムを打ち負かした」と云うイメージ程現実から懸け離れたものは無い。米帝は戦後寧ろファシズムを温存して世界各地に輸出し、「自由民主主義」と再ブランド化を行ってアップデートに努め、自らの戦略構想に利用した。
The U.S. Did Not Defeat Fascism in WWII, It Discretely Internationalized It
反共主義者チョムスキーによるファシズムの解説。今でこそファシズムは悪だが、当時の資本主義諸国は公然とこれを歓迎し、ヒトラーやムッソリーニに喜んで投資した。これは資本主義の為の社会経済的/政治的システムであって、強制収容所等のイメージ先行の理解は誤り。
Noam Chomsky - Fascism and Corporate Capitalism
「ファシズムとは衰退する資本主義である」(レーニンの言葉とされているが間違い)を英語で11分で解説する動画。ファシズムとは要するに労働組合潰しの過激版。「敵」を作るのは労働者の団結を防ぐ為。
What "Fascism is capitalism in decay" means
リチャード・ウルフ教授の簡単な解説。ファシズムとは資本主義を建て直す為の試み。戦争とはそこから生まれる経済刺激策。
Richard Wolff: Fascism is an economic system that sustains capitalism
イシャイ・ランダ氏の講演。ファシズムに於て、殲滅は非人間化に先立つ。消費社会に於けるDas Man化から実存の意味を救済する試みとして戦争が自己目的化され、その為に「敵」が捏造される(相手は本物の脅威でなくとも良い)。ファシズムは資本主義の弁証法から生まれる。
Ishay Landa: The Last Humans and the Fascist Concept of the Enemy
マイケル・パレンティ氏の解説。ビッグビジネスの支援を受けたファシズムは既得権益の番犬として資本主義を守る為に機能した。そして1980年代以降の新自由主義とよく似た諸政策で左派/労働者階級を弾圧し、階級闘争に対する「最終解決」を図った。
Dr. Michael Parenti | The Functions of Fascism | Real History
Ishay Landa氏の講義。ファシズムを大衆運動と捉える反ファシズム(アーレント等)は寧ろファシズムに繋がる可能性が有る(新自由主義と同根)。ファシズムがやったのは大衆の無力化と非左翼の均質化であって、本質的には反革命(ユダヤ人は革命や大衆文化の象徴)。
Ishay Landa: Liberalism, Fascism, and the Conundrum of Mass Society
マルクス主義的な観点からすれば、ファシズムは資本主義を救済する為の試みだった。これはパンデミック詐欺を利用した資本主義再起動計画が益々全体主義的な色彩を強めている現在、再考に値する洞察ではないかと思う。
What Is Fascism From A Marxist Point Of View?
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