パンデミック詐欺に於て兵器化された恐怖の分析
Laura Dodsworth著、A State of Fear: How the UK government weaponised fear during the Covid-19 pandemic
「人類の感情の中で最も古く、最も強いものは恐怖である。そして恐怖の中で最も古く、最も強いものは未知のものへの恐怖である。」
怪奇小説作家H.P.ラヴクラフトの言葉だ。これと同じことを言い、恐怖に対する人々の反応を利用して、人々の行動を当人達の同意無しにコントロールする為に利用しているのが、現代の行動心理学者達だ。
COVID-19パンデミックの脅威が実態より遙かに誇張され、人々を恐怖に陥れて思考停止させる為に利用されていることは、注意深く事態の推移を見守っていた者の目には最初から明らかだった。死者数や感染者数は全体の文脈から切り離されて顕微鏡的な注目を集めることで過大視され、政治家や専門家やマスコミは日々恐怖を煽り、人々の理性よりも感情に訴える様なことばかりを言い続けた。病気のリスクに対して余りにも過剰な(しかも科学的には殆ど根拠の無い)対策が次々に打ち出され、方針や予測はコロコロ変化し、死者数や感染者数があの手この手で水増しされている実態も徐々に明らかになって行った。要するにこれはパンデミック(WHOが2009年に定義を恣意的に変更した為、深刻な被害を引き起こすものではなくとも「パンデミック」と呼んで良いことになっている)を利用したショック・ドクトリンであって、やがて「グレート・リセット」なる世界再編計画、資本主義再起動計画が宣言されるに至って、その目的が恐らくこれであろうことが、多くの人の目には明らかになった。
本書は、どの研究結果を見ても季節性インフルエンザのそれを大きく超えるものではないリスクしか無いCOVID-19なる(ウィルスが実在すると云う証拠の無い幻の)感染症の脅威が政治家や専門家によって如何に誇張され、歪曲され、恐怖によって人々の行動を操る為に利用されたか、主に行動心理学に基付く「ナッジ」理論に焦点を当てて追究したものだ。舞台は基本的に英国に限られているが、ナッジ・ユニットは世界各国で稼働しており、恐怖を煽る手口も似た様なものなので、対策が緩かった日本の状況を振り返る上でも非常に参考になる。
英国民は或る世論調査では最もCOVID-19に怯えていた国民だそうだが、それには「専門家」による過大な予測や警告、政治家による芝居掛かった演説、大手メディアによる偏った切り取り情報や扇情的なキャッチフレーズ、マスクや社会的距離等による市民参加型の恐怖キャンペーン、如何にもやらせ感の漂う「医療従事者に拍手を」運動等々、この壮大な恐怖劇を成功に導く為の数々の心理的なトリックが貢献していた。本書では著者は関係者等に質問やインタビューを行い(匿名や無回答も多い)、それらの背後で働いている力学を、全てではないが可能な限り可視化しようと試みている。またそれらの心理操作が具体的にどの様な被害を引き起こしているのか、読者にも具体的にイメージ出来る様に、何人もの一般市民の事例を挙げている(対策の緩い日本では一寸想像が難しい様な酷い心理的被害を受けた人も居る)。
人々の行動を操る為に人々の同意無しに恐怖を煽り立てて利用する具体的な政策がどの様な過程で決定されているのか、明らかになっていない部分が大きいのだが、本書が取り敢えず導き出している結論は、行動心理学者達の存在が大きいと云うことだ。選挙で選ばれた訳ではない彼等は政府に助言を与え、屢々医学的知見を全く無視する。著者は彼等のことをテクノクラートをもじって「サイコクラート(psychocrats)」と呼んでいるが、一般大衆に代わって彼等サイコクラートが大衆にとって何が良いことなのかを判断している現状に対して、当然のことながら民主主義的価値観を掘り崩すものだとして批判している。思想的な話はともかく、そうした専門家連中が一般大衆に対して秘密裏に心理操作を行なっていると云う事実を先ず知らなければ、人々が幻のパンデミックに怯えている現実は理解出来ない。この状況は何処までが計算の結果なのかは判らないが、意図的に作り出されたものだ。本書を読めば解る様にこれは陰謀論ではなく、或る程度まで具体的に証拠立てることが出来ることだ。このレビューを書いている時点(2021年8月)ではこの恐怖キャンペーンは遺伝子ワクチン接種を推進する為に更に過激化し、強制的な手段をも含む様になって来ているが、これがこの先何処までエスカレートするのかは見通せない。
先述した様にこのパンデミック詐欺は資本主義再起動の為に利用されている。ここでは詳述する余裕は無いが、これは恐らく気候変動詐欺やSGDs詐欺とも連動している。これらの諸構想はテクノクラート、しかも官民パートナーシップの下でのテクノクラートが大きな役割を果たしており、著者の言う「サイコクラート」が陰に陽に策略を巡らせていることが確認出来る。これは一種の戦争だが、戦争に於ては敵の戦略や戦術を知っておく程重要なことは無い(従って大手メディア報道に基付いて現実を理解している人は、敵から与えられた情報に基付いて戦況を判断している様なものだ。勝てる訳が無い)。本書はその取り組みの為の手掛かりを与えてくれる。
難点が有るとすれば、著者がどうやら反中プロパガンダを鵜呑みにしているらしいことだ。だが政治家やメディアが架空の敵を作り出してそれに対する「対策」を正当化するのは、何もパンデミック詐欺が初めてではない。「権威主義的な非人道的国家」とか「民主主義を弾圧する独裁国家」等の反共プロパガンダは百年以上も前から資本主義国の間で行われて来ており、それには途方も無い量の嘘や偏向情報が含まれている。今回は「敵」の中身が「殺人ウィルス」に変わり、正当化されるべき政府や軍や諜報部の「対策」が、今回は全市民参加型になったと云うだけの話だ。恐怖キャンペーンは2020年に突然始まった訳ではない、何十年もの同様の試みの積み重ねの上に出現して来たものだ。この辺りの分析は、今後の重要な課題として残されている。
「人類の感情の中で最も古く、最も強いものは恐怖である。そして恐怖の中で最も古く、最も強いものは未知のものへの恐怖である。」
怪奇小説作家H.P.ラヴクラフトの言葉だ。これと同じことを言い、恐怖に対する人々の反応を利用して、人々の行動を当人達の同意無しにコントロールする為に利用しているのが、現代の行動心理学者達だ。
COVID-19パンデミックの脅威が実態より遙かに誇張され、人々を恐怖に陥れて思考停止させる為に利用されていることは、注意深く事態の推移を見守っていた者の目には最初から明らかだった。死者数や感染者数は全体の文脈から切り離されて顕微鏡的な注目を集めることで過大視され、政治家や専門家やマスコミは日々恐怖を煽り、人々の理性よりも感情に訴える様なことばかりを言い続けた。病気のリスクに対して余りにも過剰な(しかも科学的には殆ど根拠の無い)対策が次々に打ち出され、方針や予測はコロコロ変化し、死者数や感染者数があの手この手で水増しされている実態も徐々に明らかになって行った。要するにこれはパンデミック(WHOが2009年に定義を恣意的に変更した為、深刻な被害を引き起こすものではなくとも「パンデミック」と呼んで良いことになっている)を利用したショック・ドクトリンであって、やがて「グレート・リセット」なる世界再編計画、資本主義再起動計画が宣言されるに至って、その目的が恐らくこれであろうことが、多くの人の目には明らかになった。
本書は、どの研究結果を見ても季節性インフルエンザのそれを大きく超えるものではないリスクしか無いCOVID-19なる(ウィルスが実在すると云う証拠の無い幻の)感染症の脅威が政治家や専門家によって如何に誇張され、歪曲され、恐怖によって人々の行動を操る為に利用されたか、主に行動心理学に基付く「ナッジ」理論に焦点を当てて追究したものだ。舞台は基本的に英国に限られているが、ナッジ・ユニットは世界各国で稼働しており、恐怖を煽る手口も似た様なものなので、対策が緩かった日本の状況を振り返る上でも非常に参考になる。
英国民は或る世論調査では最もCOVID-19に怯えていた国民だそうだが、それには「専門家」による過大な予測や警告、政治家による芝居掛かった演説、大手メディアによる偏った切り取り情報や扇情的なキャッチフレーズ、マスクや社会的距離等による市民参加型の恐怖キャンペーン、如何にもやらせ感の漂う「医療従事者に拍手を」運動等々、この壮大な恐怖劇を成功に導く為の数々の心理的なトリックが貢献していた。本書では著者は関係者等に質問やインタビューを行い(匿名や無回答も多い)、それらの背後で働いている力学を、全てではないが可能な限り可視化しようと試みている。またそれらの心理操作が具体的にどの様な被害を引き起こしているのか、読者にも具体的にイメージ出来る様に、何人もの一般市民の事例を挙げている(対策の緩い日本では一寸想像が難しい様な酷い心理的被害を受けた人も居る)。
人々の行動を操る為に人々の同意無しに恐怖を煽り立てて利用する具体的な政策がどの様な過程で決定されているのか、明らかになっていない部分が大きいのだが、本書が取り敢えず導き出している結論は、行動心理学者達の存在が大きいと云うことだ。選挙で選ばれた訳ではない彼等は政府に助言を与え、屢々医学的知見を全く無視する。著者は彼等のことをテクノクラートをもじって「サイコクラート(psychocrats)」と呼んでいるが、一般大衆に代わって彼等サイコクラートが大衆にとって何が良いことなのかを判断している現状に対して、当然のことながら民主主義的価値観を掘り崩すものだとして批判している。思想的な話はともかく、そうした専門家連中が一般大衆に対して秘密裏に心理操作を行なっていると云う事実を先ず知らなければ、人々が幻のパンデミックに怯えている現実は理解出来ない。この状況は何処までが計算の結果なのかは判らないが、意図的に作り出されたものだ。本書を読めば解る様にこれは陰謀論ではなく、或る程度まで具体的に証拠立てることが出来ることだ。このレビューを書いている時点(2021年8月)ではこの恐怖キャンペーンは遺伝子ワクチン接種を推進する為に更に過激化し、強制的な手段をも含む様になって来ているが、これがこの先何処までエスカレートするのかは見通せない。
先述した様にこのパンデミック詐欺は資本主義再起動の為に利用されている。ここでは詳述する余裕は無いが、これは恐らく気候変動詐欺やSGDs詐欺とも連動している。これらの諸構想はテクノクラート、しかも官民パートナーシップの下でのテクノクラートが大きな役割を果たしており、著者の言う「サイコクラート」が陰に陽に策略を巡らせていることが確認出来る。これは一種の戦争だが、戦争に於ては敵の戦略や戦術を知っておく程重要なことは無い(従って大手メディア報道に基付いて現実を理解している人は、敵から与えられた情報に基付いて戦況を判断している様なものだ。勝てる訳が無い)。本書はその取り組みの為の手掛かりを与えてくれる。
難点が有るとすれば、著者がどうやら反中プロパガンダを鵜呑みにしているらしいことだ。だが政治家やメディアが架空の敵を作り出してそれに対する「対策」を正当化するのは、何もパンデミック詐欺が初めてではない。「権威主義的な非人道的国家」とか「民主主義を弾圧する独裁国家」等の反共プロパガンダは百年以上も前から資本主義国の間で行われて来ており、それには途方も無い量の嘘や偏向情報が含まれている。今回は「敵」の中身が「殺人ウィルス」に変わり、正当化されるべき政府や軍や諜報部の「対策」が、今回は全市民参加型になったと云うだけの話だ。恐怖キャンペーンは2020年に突然始まった訳ではない、何十年もの同様の試みの積み重ねの上に出現して来たものだ。この辺りの分析は、今後の重要な課題として残されている。
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