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北朝鮮はいきなりミサイルを撃って来たりするモンスターなのか?

 いやもう半年以上もこのブログを放置していたので、たまには少し更新してみることにする。最近は本陣はTwitterの方で、書き込投稿は殆どそちらで行っているのだが、こちらの設定でTwitterと連携して、あちらでの呟きをこちらで閲覧出来る様にすることも出来るのだけれども、それだと余りに雑多で収拾がつかなくなるので控えていた。だが連投の呟きで多少纏まった内容のものをこちらで纏めるのであればそう酷いことにもなるまいと思い、取り敢えず昨日の分から拾って来て、その上で少し補足してみることにする。御題は迫り来る日本の危機!

 山本太郎氏が国会で「ミサイルが原発に飛んで来たらどうするのか?」と追及した。これが最初ではないし、山本氏以外にも追及して来た議員は居るのだが、政府や原子力規制委員会の回答は相変わらず同じ、「想定していない」。安倍支持者達からは「原発にミサイルが飛んで来ることなど非現実的だ」と云う非難の声も有る様だが、そもそもいきなりミサイルが日本目掛けて飛んで来るかも知れない、と云う脅威を喧伝して危機感を煽って来たのは安倍政権の方だ。何を今更逆ギレしているのか、と云う感想しか持たない。

 さて、では問題。ミサイルがいきなり日本目掛けて飛んで来る、と云う事態はまともに想定すべきなのだろうか? 中国に関して言えば、こちらは海洋上での侵犯行為が盛んに取り上げられていて、ミサイルの話は余り聞かない。原発に絡めて言うなら、中国は既に自国の沿岸部に幾つもの原発を抱えているので、実効ダメージのみを問題にするのであれば、何もわざわざ日本の原発を狙わなくとも、事故に見せ掛けて自国の原発をひとつ爆発でもさせれば済む。風向きに依っては日本は完全に被爆圏内に入る。簡単じゃない? まぁ自国にも相応のダメージが出るだろうから、それに意味を持たせるだけの文脈を予め用意してからでないと酷いことになるので、余程のことが無い限りはそんな無謀な作戦は実行されないだろうけど、安倍政権が煽り立てているのはその「余程のこと」が明日にでも起こるかも知れない、と云うことなので、敢えてここに書いてみた。

 では、ミサイルをいきなり撃って来る仮想敵として相応しいのは韓国だろうか? いや一般的な国際感覚からして、それよりも相応しいのは北朝鮮の方だろう。

 北朝鮮がいきなり何の脈絡も無く日本のミサイルを撃ち込んで来る事態が起こり得るだろうか? そう考えて多くの人は2006年のミサイル発射実験を思い出すかも知れない。7発撃ってみたけど結局成功したのかどうか判らなかった、と云うアレだ。

 マスコミはこぞって「北朝鮮がいきなりミサイルを発射した。何をするか解らない国だ」と云う論調で危機を煽ったが、あれは「いきなり」撃った訳ではない。殆どのメディアが報じなかったので大多数の日本人は今だに知らないだろうが、あれには前日談が有る。あのミサイル発射実験の一週間前、米軍は*グアム沖で大規模海洋軍事演習を行っている。演習名は「勇者の盾 Valiant Shield」。空母3隻を始め300隻以上が参加した大艦隊演習だ。ベトナム戦争以来最大規模のものだそうで、中国を始め各国高官にも見学させたと云うから、明らかに旧共産圏を含む国際社会に対する示威行動だ。これは一面トップで報じてもおかしくない出来事だったのだが、不可解なことには日本国内では無視された。殆どのメディアがこれを全く報じないか、報じたとしても多くの人がその儘見逃してしまう様な小さな扱いだったのだ。なのでこの軍事演習は「無かったこと」であるかの様に日本の世論は動いた。「北朝鮮は何の前触れも無くいきなりミサイルを発射した」と。

 あの当時、来るべき北朝鮮の武力行使を思い描いて危機感を抱いた日本人も多かったろうと思う。だが私は寧ろ逆のことを考えた。直ぐ鼻先で大艦隊の演習を見せ付けられて、ミサイルたった7発、それも不確かなものでしか応酬出来なかった北朝鮮の有様を見て、北朝鮮は現時点では到底軍事的な脅威には成り得ないとの感想を抱いた。私は軍事に関しては素人だが、この余りの非対称性を目にしてその様な感想を抱くのは自然であると思う。

 この件を見ても解る様に、北朝鮮を動かしているのは完全に理解不能なモンスターではない。我々とは違う信条を抱いているかも知れないが、所詮は我々と同じ人間。それなりの事情を抱えて、それなりの動機や意思を持っているのだ。それを、宙に浮いた状態からいきなり爆発して何時か周囲の者を滅ぼすかも知れない、などと考えるのは、他者に対する我々自身の想像力の不足を告白しているのに過ぎない。意図を測り難ねる不可解なケースは確かに存在する。だがだからと云ってそれを無闇に一般化して、相手をモンスターに仕立て上げても良いと云うことにはならない。モンスターは無知と想像力の怠慢から生まれるのだ。

 その辺の調整をするのが外交と云うものだろうと私は思うのだけれど、どうも現安倍政権は対話路線を切り拓く為の戦略と云うものを持ち合わせている様には見えない。最初から武力を背景にしての恫喝や威喝、或いは直接的な武力行使が選択肢に入ってしまっている。なので私にはどうしても安倍政権が、平和を標榜する国家として先ずやるべきことをやっていない様に見えるのだ。平和的な手段でするべきことを碌に出来ない指導者が、緊急事態に陥った時にまともな判断が出来るとは到底思えない。為政者には自制を、世論には冷静な想像力を期待したいところではある。


 *私が2006年当時に見付けた記事では、韓国軍や日本の自衛隊も参加したと云うことが書いてあった様に記憶しているが、今探しても該当する記述の有る記事や資料を見付けられない。御存知の方が居たら御教授頂きたい。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
怪奇幻想サイト『k-m industry 〜黒森牧夫の幻視風景』編集者。

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