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「ハバナ症候群」についてロシアを責めると、期待したのとは逆の物語が広まることになる(抄訳)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/03/31、所謂「ハバナ症候群」の原因はロシアであるとする共同調査の結果が発表されたが、合理的に考えて、これはウクライナ支援に関する議会決議予定に合わせて議員達を「ロシアの脅威」で怖がらせる為の偽情報だろう。
Blaming Russia For “Havana Syndrome” Pushes The Opposite Narrative Than Intended



 2024/03/31、CBSニュース、インサイダー、シュピーゲルは、所謂「ハバナ症候群」の原因はロシアであるとする共同調査の結果を発表した。

 「ハバナ症候群」とは2016 年以来、世界中で活動する1,500人以上の米国政府職員が経験していると称される謎の耳と頭の痛みや頭痛のことで、これはキューバが秘密裏に謎のマイクロ波テクノロジーだとか指向性エネルギー兵器を使用した結果ではないか、と云う陰謀論が広められて来た。

 この報告書が発表されたタイミングは、ウクライナ支援に関する議会決議予定と時期を合わせたもの思われる。その意図は明白で、議員達の頭に「ロシアの脅威」を更に吹き込んで、米国の対ロシア代理戦争の為の追加資金を承認させるのが目的だ。

 但しこれは逆効果になる可能性も有る。何故ならこうした報道機関の恐怖を煽る報道を信じるなら、ロシアの諜報機関は米国の外交・安全保障サーヴィスに広く深く浸透していると云うことになるからだ。そうなると、ウクライナへの送金を増やすだけではどうにもならない、と云うことになる。

 彼等の書いたことが真実なら、ロシアは移動式の指向性エネルギー兵器(directed energy weapon/DEW)の開発に成功し、且つそれらを既に1,500回以上使用して成功させていることになる。しかもこれらの標的には米国の「国防情報局全体の成績上位5%、10%の職員」が含まれていると云うのだから驚きだ。これらの標的が誰で何処に住んでいるのかを詳細に知っていなければ、彼等を狙うことは不可能だ。

 この問題について国防総省の調査を指揮した最近退役した陸軍中佐は、これらの犠牲者達は全員「ロシアに対抗して」「非常によくやった」が、負傷後に「無力化」されたと主張した。

 だが米国諜報部は2023年に、これらの「異常な健康事件」にはDEWも敵国も関与していないと云う公式レビューを発表していて、この元中佐の主張とは矛盾する。

 このレビューを額面通りに受け取る人々は、「ハバナ症候群」に関するこれまでのヒステリーは、単にロシアについて恐怖を煽る為のでっち上げだったのではないかと疑っている。他方、このレビューが真実を隠蔽しているのではないかと疑う人々は、最新の共同調査結果の方を額面通りに受け取っており、ロシアが米国の外交・安全保障サーヴィスに深く浸透していると本気で信じている。

 「ロシアのスパイが米国に浸透している!」と云う主張は所謂ロシアゲートの魔女狩りの時にも広められたが、ハバナ症候群の黒幕が本当にロシアだったのであれば、ロシアのスパイ達は誰もが想像していたよりもずっと高い地位にまで食い込んでいたことになる。

 だがロシアが本当に大規模に潜入工作員を潜ませていたのであれば、ウクライナに於ける米国の外交的・軍事的挑発に対応する為に、もっとマシな準備が出来ていた筈だ。その場合、過去2年間は全く異なる展開を見せていたことだろう。なので米国へのロシア諜報部の浸透を証明する信頼出来る証拠は存在しない。

 それに何故かウクライナの外交官や治安当局者は標的になっていない。本当にロシアが黒幕だったのなら、彼等にも同様に頭痛を起こさせた筈だ。

 従って合理的には、ロシアはハバナ症候群とは何の関係も無く、共同調査結果と称するものは単に議員達を怖がらせてウクライナ支援追加を承認させる為の偽情報である、と云う結論が導かれる。
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川流桃桜

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