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マクロンのウクライナ発言はNATOの結束をバラバラに吹き飛ばした(抄訳)

RTの記事の抄訳。多少補足した。2024/02/26、マクロンはNATOがウクライナに直接地上軍を派遣する可能性、つまりNATOとロシアとの直接対決の可能性を仄めかしたが、第3次世界大戦になりかねないこのシナリオ挑発は各方面から一斉に攻撃された。
How Macron’s latest Ukraine comments blew NATO apart



 ロシアとウクライナとの敵対関係が3年目に突入し、ウクライナ軍がロシアのドネツク人民共和国のアヴディイフカから撤退し、キエフが兵員補充に苦戦し、ホワイトハウスが議会に追加の支援要請を認められずにいる中、2024/02/26、フランス政府は西洋の高官達を招いて今後どうすべきかを話し合った。これにはウクライナのゼレンスキー大統領もオンラインで参加したと伝えられている。

 パリはこの集まりを参加者達が「結束を再確認」し、ロシア打倒の決意表明をするものだと気勢を上げたが、一部のゲストはこの姿勢に批判的だった。 スロバキアのロベルト・フィツォ首相はこのテーマについて「背筋が寒くなる」と発言した。

 そんな中、フランスのマクロン大統領が爆弾発言を行った。彼は非公開での協議の後、ロシアの勝利を阻止することが欧州の安全保障上の利益に適うと記者団に対して主張したが、その際、「如何なる形であれ地上軍を公式に支援すると云う合意は有りませんでした」と言いつつも、「どんな可能性も排除されるべきではありません」と付け加えた。つまりNATOが直接地上軍を派遣して、ロシアと直接対決する可能性を仄めかしたのだ。

 NATO兵員が2014年以来非公式にウクライナに派遣されていることは公然の秘密だ。マクロンはすっとぼけて、西洋諸国は最初は「寝袋とヘルメットだけ」を提供していたが、その後長距離ミサイルや戦闘機を提供する措置を講じていると主張し、軍隊の派遣についても同じことが起こる可能性が有ると彼は述べた。

 NATOとロシアとの直接対決、即ち第3次世界大戦を引き起こす可能性を公然と支持したこの衝撃発言に対して、欧州当局者達は躊躇いを見せ、ウクライナの地に足を踏み入れる意図は無かったと直ちに否定した。元々NATOの大義に懐疑的なハンガリースロバキアから、ポーランドドイツ等の頑固な親ウクライナ国家に至るまで、各国政府はその様な計画は進められていない、自分達はウクライナに軍を送るつもりは無いと断言した。

 NATO事務総長イェンス・ストルテンベルグとワシントンも同じメッセージを伝えた。国家安全保障会議のエイドリアン・ワトソン報道官はメディアに対し、ジョー・バイデン大統領は「米国はウクライナでの戦闘に軍隊を派遣しないと明言している」と語った。「ウクライナ人は最後の一人まで戦わせるが、アメリカ人は一人も死なない」と云うのがウクライナ紛争のウリだったのに、米軍を直接派遣して米国人に死傷者を出したのでは、巨額の支出を国民に納得させることがより難しくなる。

 フランスの政治家達もまたマクロンを糾弾した。ナショナリスト少数派の愛国者党のフロリアン・フィリポットは、大統領がウクライナに介入しようとした場合、彼を止めるよう議員達に訴えた。ジャンリュック・メランション議員は、マクロンの考えを「狂気」と呼び、核保有国同士を直接対決させるものだと主張した。勿論そんなことになれば最早どちらが勝つも負けるも無い、核の雲の下で全人類文明が崩壊する。

 ロシア政府は当然、この発言に対して若干の警戒心を見せた。 クレムリンのドミトリー・ペシュコフ報道官は、マクロンの反ロシア発言の殆どは過去の発言の焼き直しに過ぎないが、ウクライナに於けるNATO軍のプレゼンスについて、公に記録に残る形で認めたのは新しいことだったと指摘した。それが実現すれば、人々はロシアとNATOの直接衝突の「可能性についてではなく、寧ろ必然性について語らなければならないでしょう。」西洋諸国の指導者達は、それがどの様に自国の国益に適うのかをよく考えるべきだと彼は語った。

 西洋の当局者達はこれまでに、ウクライナに小規模な専門部隊を派遣していることは認めている。02/27のフィナンシャル・タイムズが報じた関係筋の証言もこの慣行を裏付けている。

 ロシア国家院のヴャチェスラフ・ヴォロディン議長は、マクロンが自国の国内政策への批判を逸らす為にウクライナ危機を利用したのではないかと示唆した。「個人的な権力を維持する為に、マクロンには第3次世界大戦を引き起こすより良い選択肢が無かったのです。彼の戦略はフランス国民にとって脅威になりつつあります。」

 ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた政策専門家の解説に拠ると、マクロンはワシントンが残した「リーダーシップの空白を埋めようとした」が、その試みは「裏目に出た。」彼は「不必要にもNATOに分裂の可能性を持ち込みました。多く加盟国はこの問題について極めて懐疑的です。これはヨーロッパの結束と強さを促進する方法ではありません。」

 ニューヨーク・タイムズは、この大失態は「同盟の結束についての混乱と、彼の発言がコケ脅しに過ぎないのではないかと云う疑念を引き起こした」と報じた。USAトゥディは彼の提案を「直ぐに穴の空いた観測気球」と呼んだ。
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川流桃桜

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一介の反帝国主義者。
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