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ロシアのアジア方面政策立案トップが大ユーラシア・パートナーシップに関する最新情報を明らかに(抄訳)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/12/16、ロシアのアンドレイ・ルデンコ外務副大臣が明らかにした大ユーラシア・パートナーシップに関する最新情報は、ユーラシア超大陸が秘める経済的ポテンシャルの未来を指し示している。
Russia’s Top Asian Policymaker Shared Updates About The Greater Eurasian Partnership
great eurasian partnership



ルデンコによる解説

 2023/12/16、ロシアのアジア方面の政策立案トップであるアンドレイ・ルデンコ外務副大臣はインターファクスとのインタビューで、ロシアの大ユーラシア・パートナーシップに関する最新情報を公表した。それに拠ると、

 ・この地政学的方針は特別軍事作戦開始以前からロシアにとっては常に優先事項だったが、作戦開始以降はこれまで以上に重要になった。

 ・中国との関係は、EUとの貿易が減少したことによる経済的影響を鈍らせたので、特に重要だ。

 ・大ユーラシア・パートナーシップはロシア主導のユーラシア経済連合(EAEU)と中国の一帯一路構想(BRI)を結び付けることを前提としている。

 ・但しこれがインドとの関係拡大を妨げていると云う推測は誤りだ。インドはBRIには参加しておらず、中国とは国境係争を巡って対立しているが、ロシアとの関係は過去1年間で包括的に拡大した(ルデンコが中国とインドの双方に同等
の注意を払おうとしていることが読み取れる)。

 ・ロシアがインドと建設中の南北輸送回廊(NSTC)はイランを貫いているが、これはロシアとイランが関係を発展させる強力な推進力となった。

 ・ロシアは同時期に同様に、以下の国々とも関係を改善した。
  ・DPRK:「歴史的な」首脳会談を行った。
  ・モンゴル:ロシアの伝統的パートナー。
  ・パキスタン:ロシアとは仲は良く無かったが、今はエネルギーと物流の繋がりに関心を持っている。

 ・この1年間で後退した点について言えば、一部のASEAN加盟国(恐らくシンガポールが西洋の対ロシア制裁を遵守したことを指している)、オーストラリア、日本、ニュージーランド、ROKが非友好的な姿勢を取っていることは残念だ。

 ・但しロシアは政治的関係を縮小するつもりは無い。外交的プレゼンスを維持することで「重要な問題に関する我が国の立場を諸外国の指導者に明確且つ合理的に伝える」ことが出来るからだ。



ユーラシアは多極化へ向かっている

 以上の点を纏めると、ルデンコが01/10のイズベスチヤのインタビューで述べた通り、「米国がロシアとアジアのパートナー諸国との間に楔を打ち込むことに失敗した」ことは明らかだ。

 その理由は、2022/06/09にプーチン大統領が語った様に、主権こそが、台頭しつつある多極世界秩序の時代精神になっているからだ。

 一部の国々は今だにへこへこ西洋に隷属し続けようとしているが、殆どの国は戦略的自治性を積極的に強化している。

 彼等がロシアとの関係を拡大しているのは、それによって西洋への不均衡な依存を低減するか、或いはこれからそうなりそうならそれを回避するのに役立つと、各国の政策立案者達が正しく評価しているからだ。どの国も、ユーラシアに於ける多極化プロセスを加速することを目指している。

 EAEUと中国のBRI、インドのNSTCとの二重連携は、中国とインドの間で戦略的バランスを維持しつつも、やがてはユーラシア超大陸の経済的ポテンシャルを最大限に引き出すことになるだろう。
 
 ロシアがこの様な意図を持っていることは、10/18のBRIフォーラムでのプーチンの演説から読み取ることが出来る。この時プーチンは、中国とインドのロシアへの投資が多極化と云う共通目標を前進させると示唆した。またこれには重要なインフラ要素が含まれていることも当時分析した。

 この大戦略的命法こそが、ロシアの大ユーラシア・パートナーシップの真の推進力だ。ルデンコのインタビューを読めば、その影響がどんなものかを見ることが出来る。
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温暖化がロシアの追い風になる可能性

 原因がどうあれ、近年の地球温暖化により、シベリア地方の永久凍土層が解け始めているという事実があります。

 もし、このまま地球の平均気温が上昇し続ければ、現在の温帯は熱帯化し、現在の寒帯は温帯化することになります。
 もちろん、温暖化は異常気象を伴いますし、農業にとっては、気温の不規則な変化は作物に悪影響をもたらします。
 寒冷地の作物は、寒い環境でないと生育できず、熱帯の作物は高温ではないと育ちません。高温と低温が不規則に繰り返されれば、どちらの作物もダメージを受けます。
 さらに、農産物は、その土地の酸性、特性に合わせて栽培されていますから、温帯が熱帯になった場合、即座に熱帯の作物が育つかどうかは不明なのです。
 いずれにせよ、温暖化によってロシアが温帯化し、これまで以上に豊かな農産物の収穫が出来るようになれば、ヨーロッパ、アメリカ、日本などは熱帯化し、従来の作物が軒並み被害を受けることになります。
 温暖化がロシアへの追い風になり、西側への天罰になる事を祈念しています。
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川流桃桜

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