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ロシア側の言い分(2023年12月)

 スプートニク日本語版から、2023年12月中旬〜下旬のロシア当局によるウクライナ戦争やNATOについての発言を拾ってみた。どれも短い記事なので直ぐ読み通せる。
 西側諸国は自分たちがロシアに対して始めた戦争の行き詰まりを認識するときが来た=ラブロフ外相
 NATO相手に戦うつもりも理由もロシアにはない=プーチン大統領
 西側エリートはロシアの国家システム崩壊を画策 だが効果はなかった=プーチン大統領
 米国は意図的にロシアと欧州をウクライナ紛争に「引き込んだ」=プーチン大統領
 【まとめ】ラブロフ露外相のインタビュー 今年1年の外交を総括

 昨今の西洋では「ロシア側の言い分は全て陰謀論であり被害妄想であり自国民を洗脳する為の反米プロパガンダである」と主張するのが流行りの様だが、それは意図的にせよ無自覚にせよ、目の前で進行中の出来事について完全に目を閉じることの出来る人達だけに出来ることであって、私は全くこれらの主張は全くその通りだと思う。ウクライナ戦争はこれまでの色々な嘘の集大成みたいなものなので、今起こっていることを理解したかったら、多少なりとも歴史を遡ることが必要になる。まぁこの対立の起源はやろうと思えば11世紀の大シスマ(東西教会の分裂)にまで遡れるのかも知れないが、取り敢えずは直近の問題としては2014年のマイダン・クーデター以降のロシア語話者に対するジェノサイドと、旧冷戦後のNATOの東方拡大と旧ソ連圏の政治経済的乗っ取りを押さえておく必要が有る。旧冷戦は終わってなどいなかったし、何なら第2次世界大戦もまだちゃんと終わっていなかったと言っても良い。無知な日本人達が傲慢にも平和と呼んで来たものは、実際にはファシスト陣営によるハイブリッド永久戦争体制のことだった。

 が、旧冷戦後のこうした現実が最初から見えていたか途中から気付き始めた人と、三年寝太郎ならぬ三十年寝太郎を決め込んで「加害者はロシアではなく我々サイドである」と云う現実から目を背け続けて来た人とでは、180度異なる感想を抱くことになる。30年間洗脳の解けなかった人が今更不愉快な現実を直視するのは極めて難しいだろう。多少なりとも地位や名声や各種利権が絡んでいる人なら尚更だし、そもそも政治的信条を問わず「普通の日本人」は、自分が何か間違っていたことを認めると世界が滅びると恐れているので、放っておくとどんどんネトウヨ化する。

 状況がまだ飲み込めてない人達の為に何か適当な参考文献でも紹介出来れば良かったのだが、私自身、日本語環境では直ぐにそれらしいものを思い付かない。2022年以降、この国には本当に帝国秩序を支える為の嘘と偏見に塗れた傲慢な体制派御用学者とか御用専門家しか居ないんだなぁ〜と云う現実を再確認しているので、そうした連中の「解説」は私はお薦めしない。それらは、事実はどうでも良い、とにかくロシアを憎み見下す口実が欲しいんだと云う人向けだ。

 私は単なる読書人なので私の見識など高が知れているが、多少なりともロシアに対して公平な視点から状況を捉え直してみたいと思う奇特な人(つまり「ロシアの工作員」と後ろ指を差される覚悟の有る人)は、取り敢えずプーチン自身による解説に目を通してみるのが一番良いのではないかと私個人は思う。読んだ上で「こんなものは独裁者の嘘だ、詭弁だ、言い訳だ」と思いたいならそれはその人の自由だが、とにかく事実に基付かずに憶測や偏見による決め付けでだけで物事を語る人が多過ぎる。どんな政治的信条を持つにせよ、何よりも先ず「事実第一主義」とでも呼ぶべき姿勢を広げないことには、この国は永久にガラパゴス的幻想の中で認知的にひきこもり続けることになる。
オリバー・ストーン オン プーチン
プーチン重要論説集
 

 またプーチンの実際に話す様子を見てみれば、彼が被害妄想をこじらせた狂人でも道理や法治を弁えないソシオパスでもなく、非常に理知的で常識と分別に富んだ現実主義者であることが多少なりとも解るのではないかと思う。
オリバー・ストーン オン プーチン(字幕版)

 英語なら、初心者でも読み易い文献は幾つか有る。日本人はよく「第2次世界大戦に於ける加害の歴史的事実をよく理解していないのではないか」と他の国々から疑いの眼差しを向けられるが(尤もな疑念であるのが情け無い)、これらを読めば、昔どころか現在進行形の加害の事実にすら気が付いていないことが解るだろう。
 私も「ロシアの工作員」だ、Comrades!
The Cure For Russophobia
Geopolitics For Dummies
The Plot to Scapegoat Russia: How the CIA and the Deep State Have Conspired to Vilify Russia
How the West Brought War to Ukraine: Understanding How U.S. and NATO Policies Led to Crisis, War, and the Risk of Nuclear Catastrophe
   

 2020年に死去したスティーブン・コーエン氏は全体的には体制側の知識人であって、私の様な代替メディア・コミュニティの住人の目からすれば彼の発言には多くの事実誤認や偏見が含まれている様に見えるものの、にも関わらず対ロシア新冷戦には反対していたと云う意味では彼は貴重な存在だった。
War with Russia?: From Putin & Ukraine to Trump & Russiagate
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日本の書店は右翼思想の巣窟

 石原慎太郎が芥川賞選考委員長でしたから、左翼思想や社会主義、共産主義思想を紹介する書物は完全に日本では排除され、共産党員であった松本清張氏は、推理作家として大衆文学に訴えて人気を博しましたが、それでも思想的な展開は出来ませんでした。
 SF作家の内、筒井康隆は完全に右翼と差別主義、弱い者いじめの正体を露呈しましたが、日本沈没を書いた小松左京の短編に、日本に巨大な円筒が落下して東京都は壊滅し、同時に天皇制が消滅したとさり気なく書かれていましたが、この作品は現在、書店から排除されています。
 また、岩波文庫のルソー、マルクス、新約聖書、原始仏教の良質な翻訳本など、読めばカルト宗教から解放されるしっかりした内容があったり、人道主義の根幹が理解できますが、こうした作品は普通の書店では大都市圏でも入手出来なくなりました。
 書店で積まれているのは右翼思想、隣国へのバッシング、差別主義、男尊女卑思想や安倍晋三や石原慎太郎の自伝などばかりで、暴力団が大量に購入してマネー・ウオッシュに利用し、人気本上位にしている始末です。
 最初は本好きの人たちが騙されて購入し、信じ込んだ馬鹿もいますが、同じ内容の繰り返しであるため、まともな頭のある人は飽きて買わなくなりました。
 書店の本がクズ本ばかりになりましたから、客観的な情報が欲しい人や本好きな人、まともな本が欲しい人も書店に行かなくなりました。
 いくら情報が氾濫しても、良質な書なら売れますが、古典的な名著は思想統制のため書店に並ばないですから、書店自身が自らの首を絞めた結果でしょう。
 SF作家ブラッドベリ―は「華氏731度」で書物が燃やされる近未来の思想統制国家を描きました。当時はSF作家ですら政治的な危険性を認識して作品化していましたし、映画にもなりましたが、西側はまさしく思想統制独裁国家そのものになっています。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
一介の反帝国主義者。
2022年3月に検閲を受けてTwitterとFBのアカウントを停止された為、それ以降は情報発信の拠点をブログに変更。基本はテーマ毎のオープンスレッド形式。検閲によって検索ではヒットし難くなっているので、気に入った記事や発言が有れば拡散して頂けると助かります。
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