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アゼルバイジャンが南コーカサスに対するフランス新植民地主義の脅威について改めて警告(抄訳)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/11/21、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領のフランス弾劾演説は、フランスが米国の属国に成り果てたことを証明している。
Azerbaijan Once Again Warned About The Threat Of French Neo-Colonialism To The South Caucasus



 2023/11/21、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は、自国が主催した「脱植民地化:女性のエンパワーメントと開発」国際会議に於て、フランスの新植民地主義の脅威について改めて警告する演説を行った。彼は07/05にも同様の演説を行っている。

 以下はその演説から、フランスとアルメニアに関する部分を抜粋したものだ。



 「フランスは、分離主義的風潮や分離主義者を支援することで、過去と現在の植民地だけでなく、我々の地域、南コーカサスも不安定化させています。

 アルメニアを武装させることで、フランスは軍国主義政策を実施し、アルメニアの領土回復勢力を奨励し、我々の地域で新たな戦争が始まる土壌を用意しています。

 同時に、フランスは国連安全保障理事会の常任理事国としての地位を悪用して偏った偏見に満ちた政策を実行し、様々な地域で地政学的な陰謀に関与し、他国への圧力手段として西洋の組織を利用しようとしています。

 ………フランスに於ける新植民地主義の傾向と並行して、人種差別とイスラム嫌悪が増大していることを見て取ることが出来ます。

 自国内でこの様な不穏で危険な傾向に対処しなければならないのに、フランス当局は他国に説教しようとしています。

 最近マリ、ニジェール、ブルキナファソからフランス軍が追放されたことは、アフリカに於けるその冷酷な新植民地主義政策が失敗する運命に在ることを改めて示しました。

 血生臭い犯罪に満ちた植民地主義の歴史を恥じるべきフランスは、自らが犯した残虐行為を謝罪する代わりに、他国での架空の民族浄化について語っています。」



 2023/09/19の対テロ作戦によってアゼルがカラバフ地域に対する主権を完全に回復して以降最近、米国とフランスは、アルメニアをロシアが主導するCSTO(集団安全保障条約)から引き離し南コーカサスを分断統治する為の拠点に作り変えようとして来た。

 アゼルが米仏、特にフランスが、アルメニアを支持してカラバフ紛争をまた蒸し返そうとするのではないかと懸念するのは尤もなことで、それ故アリエフ大統領はこの件について警告を発したのだ。

 この点に関して、フランスは西洋/NATOの先槍の役割を果たしている。そこには、サヘル地域から追い出されたことで失われた大国としての威信を幾らかでも取り戻したいと云う思惑も有るのだろう。

 興味深いことに、フランスをこの展開に追いやったのは、ロシアがフランスの旧植民地諸国に於て「民主的安全保障」を提供していることだけではなかった。フランスの同盟相手である筈の米国は、クーデター後のニジェールで自国の基地を維持する為の試みとして、マキャベリ的計算によってフランスから梯子を外したのだ。

 米国がフランスを裏切るのはこれが初めてではない。2021年9月にAUKUSを結成した際、米国はフランスの数十億ドル規模の原子力潜水艦計画を横から掻っ攫った

 数ヵ月間癇癪を起こした後、フランスは米国との関係を修復したが、この時フランスにとって屈辱的なことに、この裏切りに対する補償は、実質的にも象徴的にも何も提供されなかった。フランスは太平洋で失った影響力を取り戻すことは出来なかった。こうして、フランスが米国の属国としての地位を受け入れたことが確認された。
 
 南コーカサスを巡る状況でも同じ力関係が表れている。フランスはアルメニアをロシアから引き離そうとする米国の試みに追随しているが、フランスが失ったサヘル地域を取り戻す為に米国が協力してくれる可能性は低い。フランスは自国の利益にはならないにも関わらず米国に従っている。

 現在行われている戦略力学は、オバマ政権下で始められた「背後から先導する」タイプのものだ。つまり米国は黒幕としての役割を果たし、その属国が西洋/NATOの先槍として機能する、と云うものだ。2011年にフランスはこれに従ってリビアに対する通常型の戦争を主導した。現在はアルメニアをCSTOから誘き出す為に、得にならないサーヴィス残業であるにも関わらず、南コーカサスに於ける対ロシア・ハイブリッド戦争を主導している。米国が覇権を握っており、フランスがその地政学的な秩序に従う、と云うヒエラルキーは同じだ。

 フランスの政策立案者達は、ロシアに対する命令を遂行すれば米国が報いてくれるだろうと信じ続けている。だがそんなことは起こっていない。そして前例に従えば、彼等は近い内にまた裏切りを受ける可能性が高い。そして再びそうした事態に陥ったとしても、フランスは恐らくまだ教訓を学ばないだろう。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
一介の反帝国主義者。
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