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ラヴロフが最新インタビューでイスラエル・ハマス戦争に対するロシアの政策について解説(要点)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の要点。2023/10/28のラヴロフ外相のインタビューは、最新のイスラエル・ハマス戦争に対するロシアの態度について多くの誤解や無理解を解消するだろう。
Lavrov Elaborated On Russian Policy Towards The Israeli-Hamas War In His Latest Interview



 2023/10/28、ベラルーシのメディア、BelTAに掲載されたインタビューで、ロシアのラヴロフ外相は最新のイスラエル・ハマス戦争についての見解を詳しく語った。ロシアは原則的中立の立場を取っているが、両陣営がこのことについて大衆を誤解させようとしている為、多くの一般市民が混乱した理解しか持っていない。ラヴロフの解説は、ロシアの外交政策を理解したい者にとっては有益だ。



 以下、ラヴロフの発言の要点を列挙する。

 ・ロシアは(ハマスを含めて)如何なるテロ行為も断固として拒否し非難する。

 ・だがロシアはテロへの対応としての国際人道法に違反する行為(無差別な武力行使や人質取り等)も非難する。

 ・ロシア/ソ連は大英帝国が混乱を齎した西アジアでイスラエル建国に貢献した歴史を誇りに思っている。
 
 ・土地を奪われたアラブ人達の対イスラエル闘争は、パレスチナ人の大義にとっては逆効果に終わり、パレスチナは今だに悲願の独立を果たしていない。

 ・パレスチナ国家の樹立を妨げたのは、安全保障に対するイスラエル人の過剰な執着だ。

 ・この地域での過激主義とテロリズムを煽っている最も深刻な要因は、未解決のパレスチナ独立問題だ。歴史的に見てこれは否定し様が無い。

 ・土地を奪われた貧しい家庭に育った子供達は、教師達から自分達が受けている理不尽な仕打ちについて教えられる、「過去75年間に亘り、自爆テロ犯を含めて少なくとも2世代が、この過激派精神の中で育って来ました。」

 ・現時点ではイスラエル人もパレスチナ人も双方が苦しんでおり、和平交渉のテーブルに着く可能性は低い。

 ・ジャーナリスト達が国連事務総長代表に何人の国連職員が殺害されたのか尋ねたが、彼は答えられなかった。パレスチナで働く国連職員の殆どは現地住民から採用される(従ってイスラエルによって殺害された可能性は否定出来ないが、国連はその事実を伏せている?)。

 ・ロシアはテロを非難し、テロに対応する為に民間人を危害を加えることも非難する。ロシアは暴力を終わらせることに関心が有り、それが安保理で即時停戦を求めた理由だ。他方、即時停戦について一言も触れていない米国の提案はハマスの行為を非難するだけで、イスラエルにはどんな手段を使っても自らを守る完全な権利が有ると主張している。

 ・若しガザ地区が破壊され、200万の住民が追い出されたとしたら、これは何十年も続く大惨事を生み出すことになる。何も持たない人々を救う為に、我々は人道的取り組みを強化する必要が有る。ロシアはこの為に中国やアラブ諸国と共に即時停戦を求める決議を提出したが、米国が拒否権を発動した為に無効となった。米国の方針はイスラエルが何をしようと全面的に支持することであることが確認された。

 ・イスラエル政府の面々は口先では交渉に賛成だと言い続けて来たが、同時に交渉を開始しない為の数多くの言い訳を繰り出して来た。

 ・ヤセル・アラファトのパレスチナ解放機構政権時代、ハマスは解放機構の対抗勢力として(イスラエルによって)奨励され、パレスチナ解放機構が憲章を変更してイスラエルの生存権を認めるように仕向ける為の圧力に利用された。

 ・米国はロシアの警告を無視してガザ地区での選挙を強硬に支持したが、2006年にハマスが選挙で勝利すると、彼等はこの結果を認めなかった。米国は「無謀」なのか、意図的に不安定性を作り出す為に「冷徹な計算」をしたのかどちらかだ。

 ・ロシアはイスラエルに対し定期的に、焦土作戦ではなく平和的解決を模索する必要性について訴えている。

 ・ハマスはテロ攻撃を行ったが、イスラエルはその対応として国際人道法に違反して戦争を悪化させた。「人口の大半が民間人であるガザを破壊せずにハマスを破壊することは不可能です。」

 ・米国は常に、米国の国家安全保障は中東情勢に直接依存していると述べて来たが、これが本当なら、彼等はパレスチナ国家を樹立する交渉を支持して来た筈だ。



 ざっくり纏めると、ロシアはこの戦争についてイスラエル、ハマス、米国の三者を非難しており、解決に向けた仲介を試みるだろう。
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川流桃桜

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