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ガザ強制収容所

ミント・プレスのムナール・アドレー氏の記事。2023/10/07に開始されたハマスの奇襲攻撃は多くの人を驚かせたが、パレスチナ人に対するイスラエルのアパルトヘイトとジェノサイドはもう75年も続いているので、これは(ウクライナ戦争と同様だが、ウクライナ戦争より長い)今始まった戦争ではない。知っている人はとっくの昔から知っている話なのだが、例によって知らない人は全く知らないらしい。国際法と人道に照らして、パレスチナ人は差別と虐殺に対して抵抗する権利が有る(どの程度、どの様な種類の抵抗を容認するかは人によって異なるだろうが)。
Gaza Concentration Camp




 お聞きの通り、メディアは、ガザを世界最大の強制収容所と野外刑務所に変えた数十年に亘る占領と抑圧をあっけらかんと棚に上げ、この攻撃は「謂れの無い(unprovoked)」ものであると判断した。

 実際、この攻撃は非常に謂れの有る/挑発されたものだった。そして暴力は10/07に始まった訳ではない。

 はっきりさせておくと、イスラエルとガザは戦争状態に在る二つの国ではない。ガザは包囲下に在る地域で、イスラエルが生活のあらゆる面を管理している。パレスチナ人は「国境」を突破してイスラエルに入国した訳ではない。彼らは強制的に追い出された家と彼等とを隔てる柵を破壊したのだ。
 
 ガザ地区のパレスチナ人の75%以上が家を追われた難民であり、現在はイスラエル人不法入植者達が彼等の家の近くの入植地に住んでいる。

 ガザに住む200万のパレスチナ人は包囲され、檻の中で暮らしている………文字通り世界最大の野外刑務所で、イスラエルのドローンによって常に上空から監視され、イスラエル軍による嫌がらせやテロに曝されている。

 15年以上に亘り、イスラエルの不法封鎖により、食料、医薬品、その他の重要物資は入ることを拒まれ、ガザ人は救命治療の為であっても出ることは出来ない。その結果、ガザ人の97%は安全な飲料水にアクセス出来ず、45%が失業し、略全ての子供達が定期的な爆撃によって深刻な精神的ダメージを受けている。
 
 イスラエルはガザに厳しい食事制限を課し、封鎖中のガザへの食べ物の流入を制限する為にカロリーを計算しており、実質的に住民達に飢餓と栄養失調を引き起こしている。

 そして、ガザに住むパレスチナ人の50%が子供である為、最年少の者達が最も苦しんでいる。

 学校、病院、住宅、道路、送電網、水処理施設、市場を標的とした大量の爆弾でガザのインフラの大部分を破壊したイスラエルの長年に亘る軍事作戦を受けて、2018年、国連はガザを「居住不可能」と宣言した。

 *2022/01/19、ガザの難民キャンプ郊外で、電気を奪われ、焚き火で暖を取るパレスチナ人の家族。


 現在、イスラエル国防大臣ヨブ・ギャラントはガザを完全に窒息させる意向を表明した。

 イスラエルは初日だけで700トンを超える爆弾をこの地区に投下し、近隣地域全体を平らにし、家族全員を虐殺した。攻撃はモスク、病院、学校、その他の重要な民間インフラを標的にしている。

 しかし1948年のイスラエル建国時にまで遡ると、当時重武装したシオニストの民兵組織が民族浄化を遂行して75万人のパレスチナ人を家から追い出し、600近くのパレスチナ人の村や都市を破壊し、少なくとも15,000人のパレスチナ人を殺害し、70件以上の虐殺を行った。

 パレスチナ南部に住む多くの人々はガザに避難したが、それ以降檻に入れられ、出ることを許されない。イスラエル人入植者達は彼等の町や村を占拠し、家を盗んだ。従って、今月私達が見た行動は、パレスチナ人が国境を突破してイスラエルに入国したと云うことではない。彼等は強制的に追い出された家と彼等とを隔てる柵を破壊したのだ。

 1948年以来、イスラエルは着々とより多くのパレスチナの土地を占領し、より多くの人々から家を剝奪し、残忍な二層制度を課して、パレスチナ人のイスラム教徒やキリスト教徒よりもユダヤ人により多くの権利を与えて来た。イスラエルはまた盗まれたパレスチナ人の土地に継続的に入植地を建設しているが、これは国際法上明らかに違法であり、全てのイスラエル人入植者が法を犯していることを意味する。


 国連からアムネスティ・インターナショナルヒューマン・ライツ・ウォッチに至るまで、複数の国際機関がこれをアパルトヘイトと呼んでおり、多くのイスラエルのトップ政治家達も同様だ。

Gaza Fights Back | MintPress News Original Documentary




 南アフリカのアパルトヘイト時代、抑圧された先住民族は国際法上の権利である暴力を屢々用いて反撃した。反アパルトヘイト革命の指導者であるネルソン・マンデラは、今でこそ称賛されているものの、当時はテロリストと見做されていた。

 国連は、「独立、領土保全、国家統一、そして植民地支配、アパルトヘイト、外国占領からの解放を求める人民の闘争は、武力闘争を含むあらゆる利用可能な手段によって正当である」と認めている。

 ガザは常にイスラエルの特別な標的とされて来た。

 2008年、イスラエルは「キャスト・リード作戦」を開始した。これは3週間に亘る残忍なガザ侵攻で、1,100人以上のパレスチナ人が殺害された。

 6年後の2014年にイスラエルは「プロテクティブ・エッジ作戦」を開始し、人口密集地帯全域で民間目標に猛攻を加え、学校や病院を瓦礫に変えた。2,300人以上が死亡し、1万人以上が負傷した。

 2018年の帰還大行進中にガザ人が投獄に反対する平和的なデモを行おうとした時、イスラエルの狙撃兵達は無差別に発砲し、女性、子供、医療従事者を狙った。

 パレスチナ人に障害を負わせる為にデモ参加者の脚や足首を狙うよう命令されたと認めるイスラエル兵達さえ出て来ている。

 *帰還大行進中にイスラエル軍に足を撃たれたパレスチナ人達がガザの診療所で治療を待っている。



 帰還大行進中、イスラエルの狙撃兵達が衛生兵のラザン・ナジャールとジャーナリストのヤセル・ムルタジャを射殺した。彼等の名前は決して忘れられることは無いだろう。

 ガザのパレスチナ人は非暴力の抵抗を繰り返し試みて来たが、包囲の解除を求めて抗議する度に、イスラエル軍の狙撃兵達によって集団で薙ぎ払われるだけだった。

 隣国のエジプトもイスラエルと協力してガザ地区のパレスチナ人の動きを規制し、誰も出られないようにしている。

 脱植民地化は簡単なことではなく、抑圧の連鎖を断ち切るのが無血で済むことは殆ど無い。だが西洋のメディアと政治家達は、イスラエル人が殺害されている時だけ注意を払い、激怒した振りをしている。

 評論家達は屢々、パレスチナ人の死に際してパレスチナ人自身を非難する。

 イスラエル人がパレスチナ人を殺害している時、それは何時ものことだ。———米国が毎年38億ドルの軍事援助をイスラエルに注入し、ロッキード・マーティンやレイセオンなどの兵器メーカーの利益に貢献していると云うのに、どうしてメディアは何時もと異なる反応をせねばならないのだろうか?

 メディアが主張する様に謂れが無いどことか、現在の暴力の波は殆ど避けられないものだった。

 こうした視点で見てみると、問題はハマスではない。

 寧ろ問題はイスラエルがパレスチナを服従させて来た何十年もの植民地主義的アパルトヘイト・プロジェクトなのであり、これが暴力の激発を避けられないものにしている。
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川流桃桜

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一介の反帝国主義者。
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