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ロシアの専門家集団が先制核攻撃への呼び掛けを非難(要点)

 米軍やNATOの中には先制核攻撃を唱える大馬鹿野郎共が大勢居るが、ロシアにも強硬派は居る。

 2023/06/13にセルゲイ・カラガノフ教授が発表した「ロシアは核兵器を使用することで人類を世界的大惨事から救うことが出来る」と云う趣旨の論文は、「世界を救う為に核戦争を利用するのは、頭痛にギロチンを使う様なものだ」等の激しい非難を巻き起こした。外交防衛政策評議会のメンバー20人は共同声明を出し、ウクライナを巡る西洋との対立で優位に立つ為にロシアに先制核攻撃を求めるのは、極めて無責任で危険だと警告し、「これは人類全体に対する直接の脅威だ」と述べた。
 
 西洋の政治家達や大手メディアは、ロシアが先制核攻撃を目論んでいると無責任なデマを垂れ流しているが、ロシアがそんな方針を明らかにしたことは無い。2020年に改定されたロシアの核ドクトリンに拠れば、ロシアは核兵器やその他の大量破壊兵器による攻撃を受けた場合、核兵器を使用する権利を保持している。従来の手段で攻撃された場合に核オプションを使用する可能性も有るが、それは「国家全体の存在が脅威に曝される」場合に限られる。

 つまり西洋の方から先に核攻撃を仕掛けるか、通常兵器であってもロシアの存亡に関わる様な攻撃を行わなければ、ロシアは核兵器は使用しないと明言している。ロシアに核兵器を使って欲しくなければ、ロシアに対して核兵器を使ったり、ロシアを滅ぼそうとしなければいいだけの話だ。核兵器を持っていなかったイラクや、核開発を放棄したリビアは米軍やNATO軍の手によって石器時代に戻されたが、ロシアは既に大量の核兵器を持っている大国なので、今までの様に米軍やNATO軍が他国を好き放題に蹂躙してもお咎め無し、と云う訳には行かないのだ。

 「侵略した時にやり返して来る能力を持っているなんてケシカラン!」と云う西洋の言い分は居直り強盗の逆ギレの様なもので、核抑止とはそう云うものだ。攻撃された時に報復する能力が無ければ抑止にならない。核でやり返されたら困るから、誰も最初の一発を撃ちたがらない。一発撃てば、それがどちらから放たれたものであっても、人類文明崩壊の危機が生じる。そこに勝者など居ない。人類全員が敗北する。残念ながら西洋市民の大多数は冷戦時代の歴史の教訓を全く学んでいないことが、ウクライナ戦争によって発覚した。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
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