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ウクライナ戦争の停戦を求める日本の署名運動の偽善性

 まだ知らない人の為に、ウクライナ戦争の停戦を求める日本の署名運動を一応紹介しておく。
#今こそ停戦を 賛同署名をお願いします
ウクライナ戦争停戦に関する最近の動き

 停戦の呼び掛け自体には私は無論賛成する。が、何度も繰り返して来た様に、私はこの「この戦争はロシアのウクライナへの侵攻によってはじまりました。ウクライナは国民をあげて抵抗戦を戦ってきました」と云う、西洋のナチ陣営の大本営プロパガンダを鸚鵡返にした説明には断固として反対している。

 それは2014年以来のドンバス戦争や「ポスト冷戦」時代の狂った様なNATOの東方拡大と核を含めた軍事挑発を、全く無かったことにしてしまっているからだ。「2022/02/24以前は平和だった。何も問題は無かった」と主張する人は、「ロシア人なんか、何人殺されようが、どれだけ悲惨な目に遭わされていようが知ったことじゃない」と言っているのと同じことだ。ロシアが軍事介入を決断していなかったら、ドンバスでは今頃は更に数千人、数万人が殺害され、1962年のキューバ危機以上に核衝突のリスクが高まって、世界は第三次世界大戦の瀬戸際に、今よりもずっと近付いていた筈だ。特別軍事作戦が開始されたからこそ、今はまだこの程度の被害で済んでいるのだ。本物の侵略者は我々の陣営であって、ロシアではない。平気な顔で「日本は平和国家なのに、ヨソの国々に頭おかしいのが多くって………」とか言えてしまう人は、メディア報道を鵜呑みにするのではなくちゃんと自分で行間を読んで、被害者の立場に立って世界情勢を眺めてみたことの無い人だ。

 それは余りにも身勝手で歪んでいて、傲慢で想像力が欠落していて、本物の侵略者達にとっては都合の良い態度だ。問題の根本原因を放置して表層的な批判に終始する反戦活動は、真正の反戦運動とは呼べないと私は考えている。そうした活動は次の戦争を防ぐことに繋がらない。次の戦争を防ぐ為には、「戦争の最初の犠牲者」である真実を先ず救わないことには話にならない。侵略戦争プロパガンダに騙された儘の人が根本的に戦争に反対することは、論理的に不可能なのだ。

 日本人は他国を非難する前に先ず鏡を見ることを覚えるべきだろう。世界情勢が理解出来ていないことと、日本が本当はどう云う国なのか理解出来ていないことは、同じコインの裏表だ。ウクライナ戦争はこの一例だが、日本はウクライナへの武器供与は行ってはいないものの、対ロシア制裁の共犯者だし、そもそも主犯格であるアメリカ帝国の軍事基地帝国の重要な一翼を担っている。自衛隊員が無法な人殺しをしていないからと言って、NATOや米軍の浅ましく悍ましい所業の数々に対して、日本が無実であると云うことにはならない。

 西洋のグローバルな永久戦争体制の下では、普通の人々は普通に生きているだけで、加害者になり、且つ被害者になる。問題はそれに気付いて生きるか、気が付かずに一生巨大犯罪を放置した儘にしておくかだ。TVのリモコンを操作するだけで、自分達が知るべき情報は全て無料で手軽に手に入ると信じている人達には、自分達が永久戦争体制に巻き込まれている現実は決して見えない。自分達の払った税金が間接的にテロや侵略戦争を支援していることにも気が付かないし、自分達が日々の「報道」(と信じているもの)によって情報攻撃を受けていることにも気が付かない。論理的に想像力を働かせ、正しい情報にアクセスする方法を覚える人達が少しでも増えなければ、この国にまともな未来は無い。

 ガラパゴス化した世界観の中に閉じ籠もって、緩やかな衰退の中で、日本は着実に溶解しつつある。最初から老衰した若者達は「このセカイはどうせもうダメだから、異世界に生まれ変わってワンチャン無いかなー」などと云うフィクションに慰めを見出している。親達は世界一腐敗した業界の御用学者達の言い分を信じて、似非科学にハマって自分の子供達の発達を阻害したり殺したりしている。有権者達は自分達の首を締めようとしている政治家達に投票したり、放置したりしている。教師達は余りに忙しくて自分の勉強をする暇が無い。人口動態危機は比較的高い制度で予測出来る危機だが、政府も官僚も世論も、知識と想像力と意欲と責任感のどれが足りないのかは分からないが、この問題に真剣に取り組むつもりは無い。戦争プロパガンダに洗脳された人々は、自分では戦争に反対しているつもりで、第三次世界大戦に声援を送っている。インターネットの普及は確かに一部の者達には脱洗脳のプロセスを容易にしたが、圧倒的大多数は寧ろ強化されたプロパガンダの猛攻を無防備に喰らってネトウヨ化が進んでしまった。理解するのに手間暇と金が掛かって面倒臭い真実よりも、それっぽっくてキャッチーで飲み込み易い嘘の方が持て囃されている。殆どの人は自分達の狭い生活空間の中のことにしか真剣な関心を持たず、それを世界の大きな流れと繋げて考えることが出来ないから、自分達の狭い生活空間の中で起こっていることすらも理解出来なくなっている。99%を代表するものとしての左派は、少なくとも纏まった勢力としては完全に消滅した。マスコミや官公庁やSNSに溢れているのは、左派ではなく、左派っぽいフレーズで偽装した新自由主義や新植民地主義的言説だ。

 ここまで投げやりで無責任で呆れる程無知な世代について、後世の人々はどう評価するだろうか。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
一介の反帝国主義者。
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