ドイツはアパルトヘイト政府との歴史を無かったことにして、南アフリカにウクライナを支持させようとしている
2023/06/25、ドイツの外相アンナレーナ・ベアボックは、ウクライナ和平交渉を進めようとしている南アフリカに対して傲慢な要求を行った。
Germany wants South Africa to Support Ukraine in spite history with Apartheid Gov't
2023/06/25、南アフリカのサンデー・タイムズに寄稿した記事で、ドイツの外相アンナレーナ・ベアボックは、「南アフリカの声は国際舞台で重要です」と持ち上げつつ、南アフリカ当局に対してその中立の原則を捨て、進行中のロシアとの紛争に関してウクライナを支持するよう求めた。
A view from Germany on war and the climate crisis
「(ウクライナから)約9,000kmも離れた国で、こう思う人が居ることも理解しています:あなた方は何故私達を巻き込もうとするのか? 同様に、我が国の誰もが、モザンビークやコンゴ民主共和国の時事問題をフォローしている訳ではありません。しかし、私は皆さんに自問することをお勧めします。若しこの戦争が私の近隣で起こったら、国際社会はどう反応してくれるだろうか?」
これは西ドイツがアバルトヘイト時代の南アフリカ政府と親交を結んでいた事実を振り返れば、非常に偽善的だ。外交や核協力、武器輸出に至るまで、西ドイツはアパルトヘイトに苦しむ人々の訴えには耳を傾けずに、何十年もの間、緊密な関係を維持して来た。
つまりベアボックは、我々はあなた達のことに大して関心は無いが、あなた達は我々の問題に関心を持ち、我々が要求した時にはその外交上の基本原則を我々に都合の良い様に捻じ曲げるべきだと主張したのだ。
因みにこの後ベアボックは南アを訪問したが、06/27の声明ではこう認めている:
「しかし、私は大変正直に申し上げたいのですが、西ドイツ政府は余りにも長い間、反アパルトヘイト闘争を支援出来ませんでした。」
こうは言ったものの、来るべき和平交渉に於て恐らく最重要の仲介役となる南アフリカ政府に対して、彼女は「あなた方に協力する」ではなく「我々に協力しろ」と云う姿勢を崩さなかった。
「ロシアは爆撃を止め、兵士を撤退させなければなりません。この戦争は国連憲章、つまり我々全員を拘束し、守る規則そのものに対する攻撃です。」
つまり飽く迄自分達が要求する条件の下でなければ交渉など認めないと明言した訳だ。西洋諸国が行った武力による威嚇(NATO拡大)や武力の行使(ドンバス戦争)は明らかな国連憲章違反なのだが、それらは依然として無かったことにされているらしい。「俺達がその時々でルールだと主張するものがルールなのだ」と云うのが、恥知らずな帝国主義者共が提唱する「ルールに基付く国際秩序」の中身だ。
Germany wants South Africa to Support Ukraine in spite history with Apartheid Gov't
2023/06/25、南アフリカのサンデー・タイムズに寄稿した記事で、ドイツの外相アンナレーナ・ベアボックは、「南アフリカの声は国際舞台で重要です」と持ち上げつつ、南アフリカ当局に対してその中立の原則を捨て、進行中のロシアとの紛争に関してウクライナを支持するよう求めた。
A view from Germany on war and the climate crisis
「(ウクライナから)約9,000kmも離れた国で、こう思う人が居ることも理解しています:あなた方は何故私達を巻き込もうとするのか? 同様に、我が国の誰もが、モザンビークやコンゴ民主共和国の時事問題をフォローしている訳ではありません。しかし、私は皆さんに自問することをお勧めします。若しこの戦争が私の近隣で起こったら、国際社会はどう反応してくれるだろうか?」
これは西ドイツがアバルトヘイト時代の南アフリカ政府と親交を結んでいた事実を振り返れば、非常に偽善的だ。外交や核協力、武器輸出に至るまで、西ドイツはアパルトヘイトに苦しむ人々の訴えには耳を傾けずに、何十年もの間、緊密な関係を維持して来た。
つまりベアボックは、我々はあなた達のことに大して関心は無いが、あなた達は我々の問題に関心を持ち、我々が要求した時にはその外交上の基本原則を我々に都合の良い様に捻じ曲げるべきだと主張したのだ。
因みにこの後ベアボックは南アを訪問したが、06/27の声明ではこう認めている:
「しかし、私は大変正直に申し上げたいのですが、西ドイツ政府は余りにも長い間、反アパルトヘイト闘争を支援出来ませんでした。」
こうは言ったものの、来るべき和平交渉に於て恐らく最重要の仲介役となる南アフリカ政府に対して、彼女は「あなた方に協力する」ではなく「我々に協力しろ」と云う姿勢を崩さなかった。
「ロシアは爆撃を止め、兵士を撤退させなければなりません。この戦争は国連憲章、つまり我々全員を拘束し、守る規則そのものに対する攻撃です。」
つまり飽く迄自分達が要求する条件の下でなければ交渉など認めないと明言した訳だ。西洋諸国が行った武力による威嚇(NATO拡大)や武力の行使(ドンバス戦争)は明らかな国連憲章違反なのだが、それらは依然として無かったことにされているらしい。「俺達がその時々でルールだと主張するものがルールなのだ」と云うのが、恥知らずな帝国主義者共が提唱する「ルールに基付く国際秩序」の中身だ。
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