ロシアとミャンマーの戦略的パートナーシップがミャンマー地域を安定化する方法（要点）

アンドリュー・コリブコ氏の分析の要点。ロシアとミャンマーの戦略的パートナーシップはミャンマー地域の安定化に役立つ。
Here’s How The Russian-Myanmar Strategic Partnership Can Stabilize The Latter’s Region



　2022年の東方経済フォーラムに参加したミン・アウン・フライン首相はこう発言した：

　「我が領土にロシア国防省の軍事基地を設置することは、憲法で禁止されています。これはロシアだけでなく、一般的にどの国についても同じことです。外国の軍隊は我が国の領土に拠点を置いてはなりません。しかしロシアは我々の友人であり、防衛を含む他の協力の機会を見出すことが出来るでしょう。何等かの基地を作る必要は有りません。地域の状況を安定させる為に、他の形の協力が有り得るでしょう。」

　ロシアとミャンマーの軍事協力は、ミャンマーにとっては中国やインドへの依存するのを防ぎ、ロシアにとっては信頼出来るASEANの同盟国を確保するのに役立つ。

　またロヒンギャ（ラカイン州北西部のイスラム教徒の少数派）は、ミャンマーの多数派であるバマル族の人々よりもバングラデシュの隣人に近い為、自治や分離独立を求める可能性が有るが、これは「東南アジアのバルカン化」を促進させる可能性が有る。

　ロヒンギャの扱いを巡るバングラデシュとミャンマーの間の緊張を、中国は調停出来なかったが、バングラデシュは2021年にロシアに調停の検討を依頼している。

　ワシントンに介入の口実を作らせず、南アジアと東南アジアの合流点に於ける永続的な平和と安定を持続的に確保する為には、ミャンマー国軍の対テロ能力を高め、このデリケートな紛争を解決することが不可欠だ。

　この他エネルギー協力も進んでおり、ロシアとの直行便開設が予定されている。