セネガル

2014年とデータが少し古いが、セネガルの"Y’en a Marre（もううんざりだ）"と云う団体は、「セネガルの不正義と不平等に反対する草の根運動として2011年に初めて登場した」と紹介されている。言い換えればまぁ、米国諜報部の代理勢力だと云うことだろう。
Y’EN A MARRE: YOUTH AND SOCIAL ENGAGEMENT IN SENEGAL
Y'en a Marre: Youth and Social Engagement in Senegal


2023/06/08、NEDはセネガルの抗議活動の高まりを受け、西アフリカに於ける「安定と民主主義の灯台」が危機に瀕していると報じ、野党のソンコ氏は「反フランス的な言説や親国家主義的な言説」を弄して不満を持つ若者達の支持を得ていると評している。
Senegal’s ‘beacon of stability and democracy’ at stake

NEDの2019年の調査では、セネガルはアフリカ諸国の中で、メディアの自由に対する支持率が最も低かった。そして当然、NEDはそのことについて懸念を表明している。
DECLINING PUBLIC SUPPORT FOR MEDIA FREEDOM IN AFRICA: WHAT DOES IT MEAN FOR DEMOCRATIC VALUES ON THE CONTINENT?

NEDは2021年にはセネガルに独自の出資を行っていないが、西アフリカ地域に対しては、人権保護や選挙監視、改革派指導者の育成や調査報道の促進等の名目で、各プロジェクトに数十万ドル規模の資金を投入している。
REGIONAL: WEST AFRICA 2021

セネガルのマッキー・サル大統領は3期目を狙っているが、その為には憲法を改正する必要が有る。逮捕されたが冤罪を主張している野党指導者ウスマン・ソンコ氏は48歳の若手で、経済的苦境に苦しむ若者達から支持を得ており、2019年の大統領選では3位だった。サル大統領は2022年にはアフリカ連合（AU）の議長を務めていたが、AUは西洋から執拗な圧力を受けていたにも関わらず、食糧供給に関してロシアとの協力関係を構築している。
Behind the Unrest in Senegal: Economic Distress and the Shifting Character of Global Politics

2023/06/01〜02、強姦の罪で起訴された野党指導者ウスマン・ソンコ氏の有罪判決に対する抗議活動が起こり、少なくとも16人が死亡したとル・モンドは報じている。ソンコ氏の支持者は、罪状は2024年の大統領選への立候補を阻止する為にでっち上げられたものだと主張している。抗議者達は3期目を狙う現職のマッキー・サル大統領の辞任を要求している。他方、デモに武装した民間人が参加していることを、アムネスティ・インターナショナル・セネガルを含む一部の監視員が確認している。セネガル赤十字社は6月の最初の2日間で、国防軍と治安部隊の隊員36人を含む357人の負傷者を報告した。アントワーヌ・フェリックス・ディオーム内務大臣は、銃器所持者も含め500人近くが逮捕されたと述べたが、更なる詳細については明らかにしなかった。
Senegal: Government and opposition blame each other for violence