「ホロドモール」に関する諸事実(抜粋)
イアン・ベドウズ氏の記事「米国/NATOの対ロシア代理戦争の歴史的背景」から、「ホロドモール」に関する部分を抜粋してみた。「ホロドモール」の真相を箇条書きで簡潔に解説している。
An Historical Background to the US/NATO Proxy War Against Russia
さて、我々はウクライナのナチスとその西洋の支援者達によるソ連政府に対する最大の中傷のひとつを扱わねばならない。それは、1932年にソ連が意図的に飢餓を引き起こし、400万人のウクライナ人を殺害したと云う、よく繰り返される嘘だ。捏造された歴史の考案者達はこれを「ホロドモール」と呼び、この概念はウクライナの若者達の間にロシア人や共産主義者に対する憎悪を生み出す為に利用されている。実のところ、「ホロドモール」と云う用語は1980年代初頭までは知られていなかった。
この恐ろしい嘘は、1975年に設立されたハーヴァード大学ウクライナ研究所によって西洋で確定事実化させられたが、これは破壊的な新自由主義政策を始めたことで知られる1981年のロナルド・レーガン大統領選挙後に多額の資金提供を受けた。その後1985年に、カナダでウクライナ・ナチスの支援を受けて似非ドキュメンタリー映画『絶望の収穫』が製作され、1986年には英国の偽情報専門家ロバート・コンクエストが著書『悲しみの収穫』を出版したが、この本は1987年にダグラス・トトルが十分な調査に基付いて書いた『詐欺、飢餓、ファシズム』(オンラインで入手可能)の中で徹底的に論駁されている。
真相は次の様なものだ。
1)ウクライナを含む旧ロシアは、不規則な降雨パターンにより、8~10年毎に旱魃と飢餓に見舞われた。ロシア帝国内の農民の大多数は何百年もの間、貧困、栄養失調、そして時折の飢餓に苦しんで来た。
2)V.I.レーニンは、ボリシェヴィキが権力を掌握した翌日の1917/10/26、全ての土地はその土地で働いた人々のものであると発表した。農民達は地主達に対して如何なる形の地代も支払う必要が無くなった。
3)ロシア帝国では全体として、原始的な農法が普及していた。ソヴィエト連邦の下で工業化が進んだことによって都市人口が増加したが、彼等を養う必要が有った。
4)クラーク(富農。拳骨の意)層は価格を吊り上げる為に穀物を買い溜めすることが利益になることに気が付いた。彼等はソ連に身代金を要求していた。
5)1927 年、最初の 5ヵ年計画の一環として、農業の機械化と集団化が決定された。増え続けるソ連の人口は、小規模農民の生産だけでは養うことが出来なかった。
6)土地を持たない農民、貧しい農民、そして多くの中農民は集団農場の契約に喜んで署名した。クラーク層はウクライナではウクライナのナショナリスト達に支持されていたが、彼等は集団化に不満を持っていた。
7)ウクライナのハリコフ/ハルキウでは、熱心な労働者達が5ヵ年計画には含まれていなかったトラクター工場を設立した。
8)1932年は暑くて乾燥した年だった。雨は殆ど降らなかった。暑くて乾燥した条件は腸チフスの流行を引き起こした。これが集団化の時代と重なった。クラーク層とウクライナのナショナリスト達は家畜を殺害し、穀物を焼き払い、それを自慢した。
9)現実的な推定に拠ると、この期間に約180万人が死亡した。その死因の大半が腸チフスだったが、旱魃はその周辺地域のロシアやカザフスタンにまで影響を及ぼした為、その全員がウクライナに居た訳ではなかった。
10)集団化と農業技術の向上により、1932年以降はソ連の何処でも飢餓は発生しなかった (1941〜44年のナチス占領期間中は別)。
11)占領中のドイツ将校等の報告書に拠ると、ナチスは農民達に集団農場を解散するよう求めたが、彼等は集団化された方が良いと言って拒否した。
12)ロバート・コンクエストが『悲しみの収穫』で使用した「ホロドモール」に関する物語の殆どは、ハーストの報道機関や、ウクライナを訪れたことが無いことが証明されている「記者達」からのものだ。ウィリアム・ランドルフ・ハーストは米国に於ける「イエロー・ジャーナリズムの父」として知られている。
13)『悲しみの収穫』で使用された写真の殆どは、実際には、内戦が終結した1920 年にソ連の支配下に入ったばかりの地域で発生した、1921〜22年のヴォルガ飢饉の為に作られた、ソ連の飢餓救済フィルムから作られた静止画(スチール写真)だ。どの写真も、実際には1932年の飢餓のものではない。
これらの嘘は今でもウクライナ国内や西洋諸国で繰り返されており、歴史改竄戦争の重要な要素となっている為、この問題は少し詳しく検討することが重要だ。
An Historical Background to the US/NATO Proxy War Against Russia
さて、我々はウクライナのナチスとその西洋の支援者達によるソ連政府に対する最大の中傷のひとつを扱わねばならない。それは、1932年にソ連が意図的に飢餓を引き起こし、400万人のウクライナ人を殺害したと云う、よく繰り返される嘘だ。捏造された歴史の考案者達はこれを「ホロドモール」と呼び、この概念はウクライナの若者達の間にロシア人や共産主義者に対する憎悪を生み出す為に利用されている。実のところ、「ホロドモール」と云う用語は1980年代初頭までは知られていなかった。
この恐ろしい嘘は、1975年に設立されたハーヴァード大学ウクライナ研究所によって西洋で確定事実化させられたが、これは破壊的な新自由主義政策を始めたことで知られる1981年のロナルド・レーガン大統領選挙後に多額の資金提供を受けた。その後1985年に、カナダでウクライナ・ナチスの支援を受けて似非ドキュメンタリー映画『絶望の収穫』が製作され、1986年には英国の偽情報専門家ロバート・コンクエストが著書『悲しみの収穫』を出版したが、この本は1987年にダグラス・トトルが十分な調査に基付いて書いた『詐欺、飢餓、ファシズム』(オンラインで入手可能)の中で徹底的に論駁されている。
真相は次の様なものだ。
1)ウクライナを含む旧ロシアは、不規則な降雨パターンにより、8~10年毎に旱魃と飢餓に見舞われた。ロシア帝国内の農民の大多数は何百年もの間、貧困、栄養失調、そして時折の飢餓に苦しんで来た。
2)V.I.レーニンは、ボリシェヴィキが権力を掌握した翌日の1917/10/26、全ての土地はその土地で働いた人々のものであると発表した。農民達は地主達に対して如何なる形の地代も支払う必要が無くなった。
3)ロシア帝国では全体として、原始的な農法が普及していた。ソヴィエト連邦の下で工業化が進んだことによって都市人口が増加したが、彼等を養う必要が有った。
4)クラーク(富農。拳骨の意)層は価格を吊り上げる為に穀物を買い溜めすることが利益になることに気が付いた。彼等はソ連に身代金を要求していた。
5)1927 年、最初の 5ヵ年計画の一環として、農業の機械化と集団化が決定された。増え続けるソ連の人口は、小規模農民の生産だけでは養うことが出来なかった。
6)土地を持たない農民、貧しい農民、そして多くの中農民は集団農場の契約に喜んで署名した。クラーク層はウクライナではウクライナのナショナリスト達に支持されていたが、彼等は集団化に不満を持っていた。
7)ウクライナのハリコフ/ハルキウでは、熱心な労働者達が5ヵ年計画には含まれていなかったトラクター工場を設立した。
8)1932年は暑くて乾燥した年だった。雨は殆ど降らなかった。暑くて乾燥した条件は腸チフスの流行を引き起こした。これが集団化の時代と重なった。クラーク層とウクライナのナショナリスト達は家畜を殺害し、穀物を焼き払い、それを自慢した。
9)現実的な推定に拠ると、この期間に約180万人が死亡した。その死因の大半が腸チフスだったが、旱魃はその周辺地域のロシアやカザフスタンにまで影響を及ぼした為、その全員がウクライナに居た訳ではなかった。
10)集団化と農業技術の向上により、1932年以降はソ連の何処でも飢餓は発生しなかった (1941〜44年のナチス占領期間中は別)。
11)占領中のドイツ将校等の報告書に拠ると、ナチスは農民達に集団農場を解散するよう求めたが、彼等は集団化された方が良いと言って拒否した。
12)ロバート・コンクエストが『悲しみの収穫』で使用した「ホロドモール」に関する物語の殆どは、ハーストの報道機関や、ウクライナを訪れたことが無いことが証明されている「記者達」からのものだ。ウィリアム・ランドルフ・ハーストは米国に於ける「イエロー・ジャーナリズムの父」として知られている。
13)『悲しみの収穫』で使用された写真の殆どは、実際には、内戦が終結した1920 年にソ連の支配下に入ったばかりの地域で発生した、1921〜22年のヴォルガ飢饉の為に作られた、ソ連の飢餓救済フィルムから作られた静止画(スチール写真)だ。どの写真も、実際には1932年の飢餓のものではない。
これらの嘘は今でもウクライナ国内や西洋諸国で繰り返されており、歴史改竄戦争の重要な要素となっている為、この問題は少し詳しく検討することが重要だ。
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