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アメリカ当局者達はアフリカでワグナーに対してハイブリッド戦争を仕掛ける計画をポリティコに語った(要点)

アンドリュー・コリブコ氏の分析。西洋諸国は偽情報を使ってロシアとアフリカ諸国(中央アフリカ共和国、マリ、ブルキナファソ、チャド、コンゴ民主共和国、ルワンダ、スーダン)の仲を裂こうとしているが成功していない。但しハイブリッド戦争がエスカレートする可能性も有り、一番狙われ易いのはチャド。
American Officials Told Politico Their Plan For Waging Hybrid War Against Wagner In Africa




西洋諸国は、偽情報によってアフリカを新冷戦の主戦場にしようとしている

 2023/05/07、ポリティコは「アフリカでロシアに対抗する為、バイデンは優先戦略を展開」と云う記事を掲載した。これは4人の匿名の当局者にインタビューを行い、米国がアフリカでロシアの民間軍事企業ワグナーに対して展開しているハイブリッド戦争について、詳細に解説したものだ。

 昨年アクシオスが報道したフランスのケース同様、、これもまた情報戦に焦点を当てている。

 この作戦の目的は、「政治的混乱と暴力に直面している国々に平和と安全を齎すと云う約束にも関わらず、ワグナーとの協力が如何に長期的に混乱を招く可能性が有るかを、アフリカの当局者達に強調することだ。(略)これは、バイデン政権がワグナーとクレムリンが大陸に於ける米国の利益にとって長期的な脅威となると、どの程度信じているかを浮き彫りにしている。」

 つまりアフリカに「民主的安全保障」を提供しているワグナーについての恐怖を煽るキャンペーンを、フランス同様米国もまた自国の利益の為に推進していると率直に認めている訳だ。

 米国当局者は「彼等(ワグナー)は実際には排除するよりも多くのテロリストを生み出している」と主張しているが、中央アフリカ共和国マリは、その主張が真実ではないことを知っている。両国がワグナーと協力した後で「生み出された」テロリストは、米国とフランスが「自由の戦士」なる口実で秘密裏に武装させたテロリストだけだが、彼等は実際にはそこで西洋の反ロシア代理勢力として機能している。

 アフリカ諸国がこんな話を真に受けると信じているのだとしたら時間の無駄だが、ポリティコの記事は、この情報戦の動機も説明している。

 記事はワシントンがここ数ヶ月で強化された北京とモスクワの同盟関係を懸念していることについて触れ、「ワグナーが貿易と投資の流れを妨害していると見做されれば、アフリカへの長年の投資家である中国政府とモスクワとの間に楔を打ち込む可能性が有る」と云う考えについて述べている。つまり中露協商を引き裂くのが目的だ。

 3月下旬には西洋諸国は、ワグナーが中央アフリカ共和国で中国人鉱山労働者達を虐殺したと云う馬鹿げた陰謀論を主張している。

 西洋諸国は中露を狙ったアフリカに於けるハイブリッド戦争に於て偽情報に依存している訳だが、中国の一帯一路構想は、ロシアの民主的安全保障によってこのハイブリッド戦争の脅威から守られている。



アフリカ諸国の現状

 中央アフリカ共和国、マリの他に、このプロパガンダ・キャンペーンの標的となっているアフリカの国は、ブルキナファソ、チャド、コンゴ民主共和国(DRC)、ルワンダだが、何れも西洋の餌に食い付く可能性は低い。

 ・ブルキナファソはロシアとの「戦略的同盟」関係を宣言したばかり。

 ・チャドは米国がワグナーがクーデターを企んでいると主張した後、ロシアではなくドイツの大使を追放した。

 ・DRCとルワンダは現在、DRCの資源を巡ってハイブリッド戦争を行っているが、これはランスの分断統治の一環だ。

 ・ロシアとルワンダは2020年終盤に中央アフリカ共和国の首都を防衛している。

 ・米国が反ワグナーの偽情報を流しているにも関わらず、ロシアとコンゴの関係はここ数カ月で強化されたばかり。

 ・またポリティコの記事はスーダンについても少しだけ触れている。米国はスーダン紛争の原因をロシアになすり付けようとしているが、そのフェイクニュース・キャンペーンを推進する為だ。米国は(スーダンの隣国の)中央アフリカ共和国(CAR)や周辺地域からワグナーを排除することに関心が有ると、この記事は率直に述べている。軍事的背景と以前の偽情報による挑発を考慮すると、チャドがこの影響力作戦の主要な標的である可能性が高い。



今後の展開は?

 全体として、米国はアフリカ全土で高まるワグナー人気に対抗する作戦を強化しているが、ブルキナファソ、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ民主共和国、ルワンダ、 スーダンでは失敗している。情報戦だけでは無理が有るのだ。

 従って、テログループを「自由の戦士」と称して武装させる等の手段に訴える可能性が高まっている。

 情報戦が失敗したチャドに対して中央アフリカ共和国から偽旗攻撃を行うシナリオが考えられるが、この国の大部分は米仏が支援する反政府戦力/テロリストが支配する無法地帯となっているので、実行はそれ程難しいものではない。

 この他の可能性としては、チャドが中央アフリカ共和国に介入する、或いはワグナーと連携しているとされるスーダンのRSF(迅速支援部隊)に敵対すると云うものが考えられるが、どちらの可能性も地域の安定性を大いに損うことになる。

 ロシアとチャドの軍事安全保障当局者は、米国の陰謀による分断工作をに回避する為に、直ちに緊密な連絡を取る必要が有る。米国の挑発が成功すれば、過去1年間の多極化の進展が逆行する危険性が有る。
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川流桃桜

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