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米国-トルコの瀬戸際外交は取り返しが付かない訳ではない(要点)

MK・バドラクマール氏の記事の要点。米帝が支援するクルドの戦闘員をトルコ軍が攻撃したことで、ワシントンとアンカラの関係は更に微妙に。
US-Turkiye brinkmanship won’t reach a point of no return



 米帝がシリアに対して行っている、

 1)米軍による占領、
 2)天然資源の強奪、
 3)経済制裁


 どれも違法だし人道犯罪なのだが、今や中国が「シリア市民の生活を改善し、再建する為の支援」を行う為にアスタナ合意プロセスに参加したことによって、シリアに加えてロシア、イラン、トルコ、中国と云う4つのユーラシアの大国が、米占領軍の撤退を団結して要求している。

 
バイデン政権がこの和解に向けて協力していることに疑問の余地は無い。

 米帝がアレッポに飼っていたISISは今やウクライナやアフガニスタンに再配備されている(まぁそれはそれで大問題なのだが)。

 但しワシントンはトルコがBRICSとSCO(上海協力機構)に参加して独自の外交政策を推進すること、そして米/NATOのロシアと中国の封じ込めに参加しないことに憤慨している。

 米帝が支援するクルドの戦闘員に対するトルコ軍の攻撃は、この文脈で起きた。

 ロシアはトルコの抑え役に回り、シリアでの地上作戦を控えるよう呼び掛けている。

 トルコが思い通りになってくれなければ、米帝は結局次の様な事態を受け入れなくてはならなくなる:

 ・推定900人の軍隊の撤退。
 ・石油密輸作戦の閉鎖。
 ・シリア北部と東部での元ISIS戦闘員の為の訓練キャンプの放棄。


 シリアは北と東にはイランとコーカサス諸国、北と西にはトルコと黒海、南にはイスラエル、西には東地中海と云う、地政学的に非常に重要なポイントに位置しているので、ここを諦めねばならないとしたら、ユーラシアに覇権を確立すると云う野望が大きく後退することになる。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
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