中国がウクライナ賠償決議に反対票を投じた理由はこれだ(要点)
「ロシアにウクライナへの賠償金を払わせろ!」と云う西洋の主張について、アンドリュー・コリブコ氏の指摘。
Here’s Why China Voted Against The Resolution On Ukrainian Reparations
2022/11/14の国連総会緊急会合で、ロシアがウクライナに支払うべき賠償金を集計する「国際登録簿」と、それに対応する「グローバルメカニズム」の設立に関する決議が、賛成94/棄権74/反対13で可決された。
但し、
・国連総会は道徳的・政治的影響力を持ってはいるが、安保理とは異なり、その要求を強制する法的権限は無い。
・安保理が扱うべき問題について、安保理決議を経ずに国連総会で扱うことは、国連憲章違反である。
これを念頭に置いて、以下の3点が指摘出来る:
1)これは米国主導の所謂「有志連合」が、ロシアの外国資産の違法な押収を正当化する為の口実として悪用される可能性が有る。
2)これは米国の所謂「ルールに基付く秩序」なるものの具体例だ。これは「有志連合」が他国を犠牲にして自分達の利益を促進する為に二重基準を恣意的に実施することを意味する。こうした先例を作ってしまうことは、国際関係がより不安定なものになってしまうリスクを孕んでいる。
3)米国主導の「有志連合」は、今後これらの表面的には「法的」な手段を兵器化する可能性が有る。つまり紛争(ハイブリッド戦争)に於ける外国資産の即時押収が合法だと主張されることになる。
Here’s Why China Voted Against The Resolution On Ukrainian Reparations
2022/11/14の国連総会緊急会合で、ロシアがウクライナに支払うべき賠償金を集計する「国際登録簿」と、それに対応する「グローバルメカニズム」の設立に関する決議が、賛成94/棄権74/反対13で可決された。
但し、
・国連総会は道徳的・政治的影響力を持ってはいるが、安保理とは異なり、その要求を強制する法的権限は無い。
・安保理が扱うべき問題について、安保理決議を経ずに国連総会で扱うことは、国連憲章違反である。
これを念頭に置いて、以下の3点が指摘出来る:
1)これは米国主導の所謂「有志連合」が、ロシアの外国資産の違法な押収を正当化する為の口実として悪用される可能性が有る。
2)これは米国の所謂「ルールに基付く秩序」なるものの具体例だ。これは「有志連合」が他国を犠牲にして自分達の利益を促進する為に二重基準を恣意的に実施することを意味する。こうした先例を作ってしまうことは、国際関係がより不安定なものになってしまうリスクを孕んでいる。
3)米国主導の「有志連合」は、今後これらの表面的には「法的」な手段を兵器化する可能性が有る。つまり紛争(ハイブリッド戦争)に於ける外国資産の即時押収が合法だと主張されることになる。
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