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『成長の限界』の著者、世界人口の86%のジェノサイドを推奨(抄訳と補足)

ローダ・ウィルソン氏の記事の抄訳と補足。「人類はもっと減った方が良い」と主張している人々の生の言葉とは。
Author of ‘The Limits to Growth’ promotes the genocide of 86% of the world’s population
Dennis Meadows: How the Population Must be Reduced to 1-2 billion, Achieved with Epidemics




「自由と高い生活水準を望むなら、適切な世界人口は10億」

 現在のSDGsの話に繋がる資源の希少性への警告を広めたのは1972年のローマ・クラブの『成長の限界』だが、その主著者の一人デニス・メドウズは、ローマ・クラブの名誉会員であり、世界経済フォーラムの会員でもある。
 

 メドウズは2017年のインタビューでこう語っている:

 「賢明で非常に強力な独裁政権が有れば………恐らく80億か90億の人口を養えるでしょう。その場合人々の生活水準は低いでしょうが。しかし、我々は自由と高い生活水準を望みます。その場合は人口は10億になります。そして今は70億なので、これを下げねばなりません。私はこれがゆっくりと、比較的ゆっくりと、そして比較的平等な方法で行われることを願っています。そうすれば人々は経験を共有するることが出来、少数の富める者が他の皆に(この問題に)取り組むように強いる必要は無くなります。」

 この発言は、1995年の国連気候変動会議COP1で初めて発表されたグローバル生物多様性評価の言葉と同じだ:

 「人類の殆どが農民である『農業世界』は、50億から70億の人口を養うことが出来る筈です………対照的に、現在の北米の物質的生活水準を持つ工業化された世界社会にとっては、合理的な見積もりは10億人でしょう。」



誤ったモデルに基付く予測

 これら人口過剰論者の主張は全て彼等独自の「モデル」に基付いているが、現在の世界の総人口は既に80億を超えており、彼等の予測とは一致していない。

 COVID-19パンデミック危機に際して、(今まで一度も予測を的中させたことの無い物理学者)ニール・ファーガソンの予測モデルが人々の恐怖を煽る上で大きな役割を果たして来たが、同様にマルサス主義者のネットワークは、20世紀に同じ様な戦術を使って自分達の政策を売り込み、押し付けて来た。

 トーマス・マルサス (1766 – 1834)は、「人口は幾何級数的に増えるが、農業生産は算術級数的にしか増えない」と云う誤ったモデルに基付いて、大英帝国の支配階級が「人間の群れ」を科学的に管理する必要性を説いた。

 同様に、1968 年に設立されたローマ・クラブは、社会の最良の統治形態は科学的独裁であると云う綱領を掲げ、西洋世界各地に支部を設立した。



ローマ・クラブと『成長の限界』とは

 ローマ・クラブはグローバリストのNGOであって、様々な国家元首、王族、ビジネスリーダー、国際金融業者、学者、実験科学者、国連、世界銀行、国際通貨基金(IMF)、経済協力開発機構(OECD)等のグローバル・ガヴァナンス機関の管理者達が集まっている。

 その組織構造はビルダーバーグ・グループ、王立国際問題研究所(RIIA)、外交問題評議会(CFR)の「円卓会議」構造をモデルにしており、マルサス的な持続可能な開発の生態系に従って、世界の天然資源と人的資源を官民共同で管理する世界経済計画を推進している。

 1972年、ローマ・クラブが発表した『成長の限界』は、マサチューセッツ工科大学(MIT)出身の統計学者チーム用いたコンピュータ・シミュレーションによる予測結果に基付いて書かれたものだったが、これは今日の「持続可能性」に関して最も影響力を及ぼした本だ。

 この本は原理的にマルサス的だが、マルサス的優生学者や人口抑制を目的とした関連機関の文献を数多く引用していることが判る。

 2012年、出版40周年を記念した記事にはこう書かれている:「 今日、『成長の限界』を見直す価値が有るのは、この本が他のどの本よりも、人為的な原因による気候変動の概念を多くの読者に紹介したからである。」

 この本は他の点でも画期的だった。

 ひとつには、『成長の限界』は、地球の気温と経済的変数(人口増加、資源損失、曖昧に定義された「汚染」と云うカテゴリー)を融合した初めての本だった。

 もうひとつ画期的だったのは、その本が超国家的な組織に与えた影響だ。ニューエイジの第一人者であるバーバラ・マルクス・ハバードは数十年に亘って新世界秩序を促進する為に人類の1/4を淘汰するよう呼び掛け、トランスヒューマニズムとマルサス的な持続可能な開発を提唱して来た。 ハバードのマルサス的な人口過剰論は、『成長の限界』から一部インスピレーションを得ている。彼女はまた、ローマ・クラブの共同創設者であるアウレリオ・ペッチェイと個人的に会い、1973年の世界経済フォーラムの第3回年次総会で、『成長の限界』のマルサス的教義を採用するよう促した。

 そしてローマ・クラブのメンバーであり、『成長の限界』の共著者でもあるペッチェイは、独裁政権がゆっくりと「平和的に」世界人口の86%を淘汰することを期待して、その予測モデルを改竄した。
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川流桃桜

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