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欧州での米国の秘密作戦によって引き起こされたブローバックの有名例(抜粋)

ウクライナのナチについてのキット・クラレンバーグ氏の記事より、1990年代のユーゴスラヴィア紛争で活動したイスラム過激派についての部分を訳出してみた。NATOは「共産主義独裁者による人道犯罪」を捏造してテロリストを自由の戦士と呼んで国を丸ごと解体した訳だが、その過程で使い捨てにされた連中は予測不能な影響を齎すことになった。恐らくウクライナでも似た様な展開が待っている。
Neo-Nazi terror threat grows as Ukraine fighters jailed in France



 西洋が地政学的な敵対勢力を弱体化させ不安定化させる為に、暴力的な過激派を支援する秘密プログラムを始めて以来、そのブローバックは様々な形で現れて来た。

 1990年代のボスニア紛争で、米国はムジャヒディーンの戦闘員を支援した。彼等はアフガニスタンを中心に世界各地からCIAの「ブラックフライト」に乗ってやって来て、国連の禁輸措置に反して無限に続くかの様な武器の供給を受けた。

 敵兵や民間人に対する過剰な残虐行為や、西洋の介入を促す為の自陣や公共空間への偽旗攻撃で早くも評判となっていた為、彼等の存在はボスニアのイスラム教徒の戦争努力にとって極めて重要なものだった。米国のバルカン半島交渉官リチャード・ホルブルックは、彼等はムジャヒディーンの援助が無ければ「生き延びることは出来なかっただろう」と述べている。

 1995年のデイトン協定の条項では、ムジャヒディーンの戦闘員はボスニアから退去することが求められていた。この協定が締結された直後から、英米の傭兵と共にボスニアで戦っていたクロアチア軍は、イスラム主義者を散り散りにする為、組織の指導者達を暗殺し始めた。或る者は米国から支給された武器を持ってアルバニアに逃れ、コソボ解放軍と云う西洋の支援を受けた、筋金入りのジハード主義者だらけの新興勢力に合流した。

 また、CIAの支援を受けて捕らえられた者達は、重大なテロ犯罪の裁判を受ける為に出身国へ送還された。これは、オサマ・ビン=ラディンを含むムジャヒディーンの海外指導部による、重大な裏切り行為と受け止められた。

 1998年8月、東アフリカの2つのアメリカ大使館が同時に自爆攻撃された。この前日、ビン=ラディンと繋がるイスラム聖戦は、アルバニアからの同グループの「兄弟」の引き渡しに米国が関与していることに明確に触れている脅迫状を発表した。それは適切な「対応」が間近に迫っていることを警告していた。

 「我々はアメリカ人達に簡潔に言いたいのだが、彼等のメッセージは受け取られ、その対応が準備されている。彼等が注意深くそれを読んでくれることを望む———何故なら我々は神の助けを借りて、彼等が理解出来る言葉でそれを書くだろうからだ。」

 大使館襲撃事件は、ビン=ラディンの米国に対するジハードの始まりであり、それが何等かの形で 9.11 に結実した。ハイジャック犯とされる2人、ナワフ・アル=ハズミとハリド・アル=ミハダルは、ボスニア戦争の帰還兵だった。グレイゾーンが最近報じた様に、この2人はテロ当日、知ってか知らずか、CIAの為に働いていた可能性が有る。

 今日、更に酷い裏切りが殆ど必然的に差し迫っている———即ち、米国がキエフの戦争努力への支援を打ち切ることだ。西洋諸国は兵器の在庫の殆どを使い果たし、撤退を求める政治的・世論的圧力は日々高まり、ウクライナが反撃を成功させ、その過程で失った領土を奪還する能力について、当局者達は公然と疑念を表明している。

 2023/04/24、ポリティコは、若し待望の反撃が失敗した場合、バイデン政権は支援を全面的に打ち切り、キエフにモスクワとの交渉開始を強要し、この苦い薬を「ウクライナ人には永久和平交渉としてではなく『停戦』としてフレーミングする」ことによって甘くするだろうと報じた。無論、ウクライナ軍の作戦はその支援に完全に依存している為、一時的な停戦であっても完全な崩壊に繋がり、ロシア軍は事実上無抵抗でウクライナ領土を制圧することになる。
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川流桃桜

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