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ソマリアの米軍は900人に増加、米下院は撤退しないことに投票(抄訳と補足)

グレイゾーンのアン・ギャリソン&ジャマル・アブドゥラヒ氏の記事の抄訳と補足。ソマリアに米軍が駐留していることは、イスラム過激派アル=シャバーブの徴兵活動を容易にし、米軍が戦っていると主張する暴力そのものを悪化させている。しかし、米下院は撤退決議案を否決した。
US troops in Somalia rise to 900, House votes not to withdraw



ソマリア撤兵決議否決
 
 2023/04/27、米下院は101対321で、ソマリアから全ての米軍を撤退させる決議案を否決した。

 今回の決議により、少なくとも次の選挙サイクルが終わるまで、米国はソマリアで軍事的プレゼンスを維持することになる。ソマリアには少なくとも900人の米軍が駐留しており、彼等から訓練を受けたソマリア国軍がイスラム過激派アル=シャバーブの軍との戦いで多くの犠牲者を出している間、助言的な役割を果たしている。

 戦略的に重要なアフリカの角に位置するソマリアは、恐らく世界最大の未開発の沿岸石油埋蔵量を擁している。2021年、ソマリア政府は、テキサス州ヒューストンに本拠を置く会社コーストラインと700万ドルの石油探査契約を結んでいる。

 AFRICOM(米軍アフリカ司令部)とマリアのハッサン・シェイク・モハムド大統領は、米国のプレゼンスを高め、資金・武器・ドローンを増やし、それらの使用方法に関する制限の緩和を求めて来た。



超党派で二分する米国会

 この展開を予想していた共和党のマット・ゲーツ議員は、下院の435人の議員全員に、この「永久戦争」に賛成したか反対したかの記録を残しておくよう強制した。

 ゲーツと共にゲーツとソマリアからの撤退決議を提案したのは全て共和党員だった。
 ・撤退賛成;共和党員52人、民主党員50人。
 ・撤退反対:共和党員165人、民主党員156人。
 ・棄権:12人。

 この展開はゲーツがシリアからの撤兵を提案した時に似ている。「撤兵を支持する超党派の少数派 vs 撤兵に反対する超党派の多数派」と云う構図がここでも見られる。

 ゲーツ議員はこう語っている:「下院がシリアから軍隊を撤退させる私の決議を議論した時、共和党員と民主党員の両方が、2001年のアフガニスタンに対する軍事力の使用許可は、世界中でネオコンのあらゆる幻想を実行する為の許可票として機能すると主張しました。彼らはソマリアについても同じことを主張するでしょう。

 

マッチポンプのテロ退治

 但しシリアからの撤兵とソマリアからの撤兵には大きな違いが有る。

 シリアでは、米軍はダマスカス政府に歓迎されていない為、国際法に違反している。彼等はシリアの主権を侵害する占領軍だ。

 だがソマリアでは、モハムド大統領は米国のドローンを飛ばし、軍隊を地上に配備して、ジョー・バイデン氏に感謝の意をツイートしている。彼の唯一の不満は、十分な航空支援を受けていないことだ。

 2022年5月、米国はIMFを使ってソマリアを脅迫し、1人1票ではなく腐敗した氏族ベースの選挙を行わせることで、元大統領のモハムドを返り咲かせた。氏族にはモハムド同様、米国の傀儡が大勢居る。
 
 米軍のプレゼンスによって反米感情が広まることで、アル=シャバーブは新兵の募集が容易になっている。ブラウン大学の戦争費用プロジェクトは報告書で、米国の対テロ政策が逆の効果を齎し、紛争が永続的に続くことを保証していると結論付けている。「米国は毎年、ソマリア連邦政府が税収で得るよりも多くの額をソマリアのテロ対策に費やしている」が、アル=シャバーブは、その出現から16年経った今でも増加傾向に在る。

 アル=シャバーブは、エチオピアが米国の傀儡であるティグレ人民解放戦線(TPLF)によって率いられていた時、米国が支援するエチオピアのソマリア侵攻に対応して発生した。TPLF はソマリアのイスラム法廷連合を打倒し、2006年から2009年までソマリアを占領したが、アル=シャバーブはそれに対する抵抗ムードの中で誕生した(イラク占領時にISISが誕生したのと同じだ)。つまり、今現在米軍が戦っているアル=シャバーブは、間接的に米国が作り上げた「テロリスト」なのだ。

 アル=シャバーブはアルカイダに忠誠を誓ったが、その繋がりは作戦上のものと言うよりもイデオロギー的なものだ。
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川流桃桜

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