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米国がレバノンのエネルギー供給をコントロールする手口(要点)

クレイドルのイェギア ・タシアン氏の記事の要点。レバノンのエネルギー危機の主原因は米帝だ。
How the US controls Lebanon’s energy supply



 2022年のレバノンのエネルギー危機の原因は2年間の燃料不足(「ロシアの侵攻」や対ロシア制裁によって始まった訳ではない)、緊急物資購入用の外貨の不足、唯一の陸の輸入路たるシリアに対する米帝の制裁。

 2021年6月にはイラクの燃料を供給する契約が結ばれ、2022年9月で期限切れの予定だったが1年間延長された。

 更なる解決策は2つで、ひとつはアラブ・ガス・パイプライン(AGP)を利用してエジプトからシリア経由でガスを供給すること。これは米帝の制裁から外して貰わなければ無理。ヨルダンとエジプトはAGPの制裁免除をワシントンに要求しており、シリアにとってもこれは2011年以来停止していた地域の経済統合に向けた大きな進展となるが、バイデンはまだ最終決定を下していない。

 2つ目は海岸線から新たに発見された油田から独自にガス抽出を行うことだが、これもワシントンが仲裁に入ってイスラエルと海上国境について交渉出来なければ無理。

 この交渉は2020/20/14のベイルート港の爆破事件から2ヶ月後に国連の監督下で始まったが、レバノンの推定では、沖合には96兆立方フィートの天然ガスと8億6,500 万バレルの石油が埋まっている。

 カリッシュ・ガス田からのレバノンのガス抽出が妨げられた場合について、ヒズボラはテルアビブに警告を送っており、2022/07/02には同地に3機のドローンを送って相手の出方を探っている。

 イスラエルはロシアへの依存度を減らすことを決めたEU諸国に送る為のガスを必要としている。

 レバノンのミシェル・アウン大統領の任期が切れる今秋、或いはイスラエルが議会選挙を行う11月、また新たな軍事衝突が起こるかも知れない。
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川流桃桜

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