ベイルートの爆発事件(2020年)の謎
2023/01/25、レバノンの検察は、2020/08/04のベイルートの港湾爆破事件に関連して拘留されていた被拘禁者全員を釈放するよう命じた。この件の捜査から13ヶ月外されていて復職したばかりのタレク・ビタール判事は記者団に対し、この措置は「法に対するクーデター」に等しいと発言。少なくとも250人が死亡し、6,000人以上が負傷し、都市に計り知れない破壊を齎したこの爆発について、今だに誰も起訴されていない。
'A coup against the law': Beirut port blast judge targeted by judiciary
米国務省はレバノンのヒズボラが仏西伊等に硝酸アンモニウムを隠し持っていると主張したが、仏外務省はそんな主張を裏付ける証拠は無いとばっさり。デマを流すにしても足並みが揃っていない様だ。
France says no ‘tangible’ evidence supporting US allegation of secret Hezbollah explosive stores
マクロンは自分が要求する「本物の変化」をレバノンが3ヶ月で達成出来ない場合、個人への制裁や経済援助の撤回を行うと脅迫。新植民地主義者の本性が剝き出しだ。
Macron threatens Lebanon with sanctions unless Beirut brings about ‘real change’ in three months
被害の詳細は不明だが、イスラエル軍はヒズボラの観測所を狙ってレバノン南部を空爆。ネタニヤフはヒズボラから挑発が有ればもっと酷い攻撃を行うと脅迫。ヒズボラはコメントを回避。やりたい放題だ。
Israel Strikes Hezbollah Targets in Southern Lebanon Netanyahu vows more tough respons
イスラエル諜報部モサドは2012年以来「ヒズボラが硝酸アンモニウムを使ってテロを画策していた」と云う主張を繰り返して来たが、個々のケースを検証すると、どれひとつ証拠が無いか捏造されたものだった。ベイルートの爆発後、同じ話がまた繰り返された。
After Beirut blast, Israel revives tales of Hezbollah ammonium nitrate terror plots
ヒズボラ報道官「肥料は爆発しない、燃えるだけだ。」
———この件についてレバノン人技師が専門的な解説を加えている。ベイルートの倉庫に保管されていたのが硝酸アンモニウムだとしたら、あの様な爆発を引き起こすことは有り得ない。
ベイルート港消滅怪事件
マクロンは無論人々を心配してレバノンへ行った訳ではない、フランスの新植民地主義者が当然やるであろうこと———危機に付け込んだショック・ドクトリンを実行しに行ったのだ。この点を間違える人は相当おめでたい。
HANDS OFF LEBANON: MACRON’S SELF-SERVING ‘NEW PACT’ MUST BE SHUNNED
西側大手メディアは軒並み「ヒズボラは無実だった」と云う点は小さく扱うか、報じていない(何時もの話だが)。ベイルートの爆発とこの件が続いたタイミングはやはり何か怪しい気がしないでもない。
レバノン特別法廷:ヒズボラやシリアがハリリ暗殺に関与した証拠はない
ベイルートの爆発は、新型戦術核か何かによるものだったのか? 2020年1月のシリアでのものと言われるキノコ雲は、確かにベイルートのそれと酷似している。
ベイルート 事故、それとも「新」爆弾爆発?
ベイルートの爆発の背後にイスラエルや米帝やNATOが居ると云うはっきりした証拠は今のところ無いが、地政学的な動機なら有り余る程持っている。他の地域でのカラー革命や非正規戦争等と同じく「中国の一帯一路構想の妨害」が目的だ。
レバノン:新シルクロード上の真珠か、暗黒時代の混乱地域か
ベイルートの爆発直前に、爆撃機の音を聞いたと云う複数の証言が。動画で確認すると、成る程ソニックブームの様に聞こえる。他にこんな音を出すものは一寸思い付かない。
Planes Heard, Seen in Skies of Beirut before Blast
ベイルートの爆発は、米帝がレバノンのヒズボラに対する「最大圧力キャンペーン」を強化する直前に起こった。これは「抵抗の軸」に対する制裁やテロ支援等による全面攻撃の文脈の中でのこと。経済的ライフラインの破壊によってレバノンとシリアに飢饉の危機が。
How the US helped push Lebanon to the brink of collapse, and now threatens more sanctions
ヴルチェク氏のレバノン・レポート。ここまで状況が複雑怪奇だと現時点で何かの結論に飛び付くことなどとても出来ないが、疑問を持ち続けつつ、何がレバノンの人々にとって最善なのかを考えることが重要だ。嘘に付け込む隙を与えてはならない。
煙と消えたベイルート
フィル・バトラー氏の様に、幾つもの状況証拠から、ベイルートの爆発事件はイスラエルによる攻撃だと推測している人も居る。まぁ動機なら腐る程有ったろうし、手段もひょっとしたら有った。
Beirut Tragedy: Down the Rabbit Hole?
2018/09/27、国連総会でのネタニヤフ首相の演説。ベイルートにはイランがヒズボラに提供したミサイルの秘密のサイトが3つ存在する、と発言している。
Remarks by Benjamin Netanyahu to the 73rd Session of the United Nations General Assembly
ベイルートの爆発はイスラエルの新型戦術核によるものだ、とする Thierry Meyssan 氏の説。2018/09/27のネタニヤフの国連での演説の通りに事件が起きた、と云うのがその主たる論拠の様だ
Israel destroys East Beirut with a new weapon
ベイルートの爆発で主に被害を受けたのはヒズボラに対して好意的でない人々。従ってイスラエルや西側の破壊工作の可能性は低い。ヒズボラがわざわざ常時監視されている場所に武器を隠匿していたと云うシナリオも馬鹿気ている。これは隠謀ではなく単なる事故、とする分析。
The Beirut Explosion: Who Is Responsible?
爆発事件が有ったベイルートに、ロシア緊急省の医師団が到着し、2日で92人を救う。航空移動病院の入院棟は24時間稼働し、50人収容可。外来部門は毎日8時から20時まで開いており、1日200人まで受け入れ可で、最大30日間稼働可。複雑な手術にも対応可。
Russian doctors help 92 people, including 12 children, in Beirut hospital
ベイルート爆発事件について、2013〜14年当時のシリア情勢(西側がテロ組織を支援してシリアを侵略しようとしていた。ロシアがシリア政府に加勢する前の話)と絡めた推測。成る程、そう言われてみればしっくり来る展開の様な気もする。
ベイルート爆発:レバノンは脆い政体&シリア騒動を思い起こす
'A coup against the law': Beirut port blast judge targeted by judiciary
米国務省はレバノンのヒズボラが仏西伊等に硝酸アンモニウムを隠し持っていると主張したが、仏外務省はそんな主張を裏付ける証拠は無いとばっさり。デマを流すにしても足並みが揃っていない様だ。
France says no ‘tangible’ evidence supporting US allegation of secret Hezbollah explosive stores
マクロンは自分が要求する「本物の変化」をレバノンが3ヶ月で達成出来ない場合、個人への制裁や経済援助の撤回を行うと脅迫。新植民地主義者の本性が剝き出しだ。
Macron threatens Lebanon with sanctions unless Beirut brings about ‘real change’ in three months
被害の詳細は不明だが、イスラエル軍はヒズボラの観測所を狙ってレバノン南部を空爆。ネタニヤフはヒズボラから挑発が有ればもっと酷い攻撃を行うと脅迫。ヒズボラはコメントを回避。やりたい放題だ。
Israel Strikes Hezbollah Targets in Southern Lebanon Netanyahu vows more tough respons
イスラエル諜報部モサドは2012年以来「ヒズボラが硝酸アンモニウムを使ってテロを画策していた」と云う主張を繰り返して来たが、個々のケースを検証すると、どれひとつ証拠が無いか捏造されたものだった。ベイルートの爆発後、同じ話がまた繰り返された。
After Beirut blast, Israel revives tales of Hezbollah ammonium nitrate terror plots
ヒズボラ報道官「肥料は爆発しない、燃えるだけだ。」
———この件についてレバノン人技師が専門的な解説を加えている。ベイルートの倉庫に保管されていたのが硝酸アンモニウムだとしたら、あの様な爆発を引き起こすことは有り得ない。
ベイルート港消滅怪事件
マクロンは無論人々を心配してレバノンへ行った訳ではない、フランスの新植民地主義者が当然やるであろうこと———危機に付け込んだショック・ドクトリンを実行しに行ったのだ。この点を間違える人は相当おめでたい。
HANDS OFF LEBANON: MACRON’S SELF-SERVING ‘NEW PACT’ MUST BE SHUNNED
西側大手メディアは軒並み「ヒズボラは無実だった」と云う点は小さく扱うか、報じていない(何時もの話だが)。ベイルートの爆発とこの件が続いたタイミングはやはり何か怪しい気がしないでもない。
レバノン特別法廷:ヒズボラやシリアがハリリ暗殺に関与した証拠はない
ベイルートの爆発は、新型戦術核か何かによるものだったのか? 2020年1月のシリアでのものと言われるキノコ雲は、確かにベイルートのそれと酷似している。
ベイルート 事故、それとも「新」爆弾爆発?
ベイルートの爆発の背後にイスラエルや米帝やNATOが居ると云うはっきりした証拠は今のところ無いが、地政学的な動機なら有り余る程持っている。他の地域でのカラー革命や非正規戦争等と同じく「中国の一帯一路構想の妨害」が目的だ。
レバノン:新シルクロード上の真珠か、暗黒時代の混乱地域か
ベイルートの爆発直前に、爆撃機の音を聞いたと云う複数の証言が。動画で確認すると、成る程ソニックブームの様に聞こえる。他にこんな音を出すものは一寸思い付かない。
Planes Heard, Seen in Skies of Beirut before Blast
ベイルートの爆発は、米帝がレバノンのヒズボラに対する「最大圧力キャンペーン」を強化する直前に起こった。これは「抵抗の軸」に対する制裁やテロ支援等による全面攻撃の文脈の中でのこと。経済的ライフラインの破壊によってレバノンとシリアに飢饉の危機が。
How the US helped push Lebanon to the brink of collapse, and now threatens more sanctions
ヴルチェク氏のレバノン・レポート。ここまで状況が複雑怪奇だと現時点で何かの結論に飛び付くことなどとても出来ないが、疑問を持ち続けつつ、何がレバノンの人々にとって最善なのかを考えることが重要だ。嘘に付け込む隙を与えてはならない。
煙と消えたベイルート
フィル・バトラー氏の様に、幾つもの状況証拠から、ベイルートの爆発事件はイスラエルによる攻撃だと推測している人も居る。まぁ動機なら腐る程有ったろうし、手段もひょっとしたら有った。
Beirut Tragedy: Down the Rabbit Hole?
2018/09/27、国連総会でのネタニヤフ首相の演説。ベイルートにはイランがヒズボラに提供したミサイルの秘密のサイトが3つ存在する、と発言している。
Remarks by Benjamin Netanyahu to the 73rd Session of the United Nations General Assembly
ベイルートの爆発はイスラエルの新型戦術核によるものだ、とする Thierry Meyssan 氏の説。2018/09/27のネタニヤフの国連での演説の通りに事件が起きた、と云うのがその主たる論拠の様だ
Israel destroys East Beirut with a new weapon
ベイルートの爆発で主に被害を受けたのはヒズボラに対して好意的でない人々。従ってイスラエルや西側の破壊工作の可能性は低い。ヒズボラがわざわざ常時監視されている場所に武器を隠匿していたと云うシナリオも馬鹿気ている。これは隠謀ではなく単なる事故、とする分析。
The Beirut Explosion: Who Is Responsible?
爆発事件が有ったベイルートに、ロシア緊急省の医師団が到着し、2日で92人を救う。航空移動病院の入院棟は24時間稼働し、50人収容可。外来部門は毎日8時から20時まで開いており、1日200人まで受け入れ可で、最大30日間稼働可。複雑な手術にも対応可。
Russian doctors help 92 people, including 12 children, in Beirut hospital
ベイルート爆発事件について、2013〜14年当時のシリア情勢(西側がテロ組織を支援してシリアを侵略しようとしていた。ロシアがシリア政府に加勢する前の話)と絡めた推測。成る程、そう言われてみればしっくり来る展開の様な気もする。
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