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アラブ諸国はシリアからの外国軍の撤退を要求(要点と補足)

中東情勢は急速に動いている。2011年以来地域内で殆ど孤立状態だったシリアが、今や主要な敵と和解している。イランとサウジの和解は地域全体にかなり大きな影響を与えた様だ。
Arab states call for withdrawal of foreign forces from Syria
Top Arab diplomats discuss normalization of relations with Syria, bringing it back to Arab fold



 2023/05/01、シリア、サウジアラビア、ヨルダン、エジプト、イラクの外相はヨルダンのアンマンで会談し、共同声明で、シリア政府はシリア全土で法の支配を再確立し、外国の武装集団やテロ組織の存在を終わらせるべきだと述べた。

 主催したのはヨルダン。2011年にシリアはアラブ連合から追放されていたので、この種の会合はそれ以来と云うことになる。但し2018年にシリアとの関係を正常化した最初のアラブ国家であるUAEは招待されなかった。

 ヨルダン外務省の発表では、この会合は先月サウジで行われた、ペルシャ湾岸協力会議、エジプト、ヨルダン、イラク同士の会談のフォローアップとして行われた。

 サウジアラビア、エジプト、ヨルダン、イラクの4ヵ国は、「安全保障上の課題に対処する」為に、シリアの軍事・治安機関との関係を確立することを約束した。

 声明はまた「シリアの内政へ外国が干渉すること」を止めるよう求め、同時に、シリアでの紛争解決に向けた専門家技術チームを設立することを求めた。



 04/12にはシリアのメクダッド外相はサウジを訪問し、両国間の雪解けを歓迎している。

 現在、トルコが支援する過激派がシリア北部の一部を、米国が支援するクルド民兵が北東部を支配している。また米軍も数百人が違法な駐留を続けており、シリアの油田の殆どを支配している。

 2011年、サウジアラビアと米国が支援する過激派がシリアのバシャール・アサド大統領に対して蜂起を開始して以来、シリアは戦火に包まれて来たが、ロシアとイランの助けを得て、シリア政府は最終的に、アル=カイダやISと繋がるテロリストを含む反政府勢力に勝利した。ハイブリッド戦争による米国のレジームチェンジ工作は成功しなかった。
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サウジがアメリカから寝返ったおかげですね。

 アメリカと組むと何も良い事がないのに対し、中国やロシアと組めば適正な貿易が見込めるとサウジも悟ったのでしょう。
 単独ではアメリカには対抗できませんが、シリアが好例であってロシアが協力すればアメリカにもNATOとも拮抗できます。
 ウクライナもその一例です。
 アラブ諸国がロシア・中国に味方し、アメリカと対抗してくれれば、アメリカも為す術がありません。
 ただし、5月5日、ワグネルがバフムーとからの撤退を表明しました。武器弾薬がないのを理由にしていますが、これが本当ならばロシアもぎりぎりの所で戦っている事になります。
 ウクライナがバフムーとに戦力を集中し、そこをミサイル攻撃するための布石かもしれませんが、本当の所はわかりません。
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川流桃桜

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