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コモロ連合/マヨット

★マヨット島とはどんな所なのか? マヨット島についての2022年の紹介動画から幾つか抜粋してみた。
マヨット島〜フランスに支配されたアフリカの島(抜粋と補足)

BBCに拠ると、反フランス感情が極めて強いコロモ連合は、1975年にフランスから独立して以来、2008年までに20回以上のクーデターまたはクーデター未遂を経験している。
Anti-French protests in Comoros

★10年に亘ってフランスの「海外県」、マヨット島を調査した社会学者ニコラス・ロインサール氏のインタビュー。分断されたフランスの実質的植民地、マヨットの分断された社会についての解説。
マヨット島:「部門化は完全な社会的事実です。」(要点と補足)

人権団体の報告書に拠ると、フランスは2022年に、不法移民を含む外国人を43,000人以上逮捕し、様々な拘留施設に収容したが、それらの60%はマヨット島に集中していた。拘留された人々は平均23日間拘留されたが、殆どの人は、「不審に見える、歩道に唾を吐く、車の通行を遅くする」等の、明らかに「下らない」で拘束された。
rance held over 43,000 people of foreign origin, irregular immigrants last year: Report

コモロ諸島の一部であるマヨッテ島では、マヨットの約350,000人の住民の約半分はフランス国籍を持っておらず、殆どがコモロ人。フランスの主張ではマヨッテはフランスから独立しておらず、フランスの海外県だと云うことになっているので、コモロ人がコモロ諸島の一部に居るだけにも関わらず、彼等は「不法移民だ」と云うことになる。
Les Comores interdisent l'accès aux migrants en provenance de Mayotte

フランス本国の世論調査では、差別的で暴力的なマヨットでのワンブッシュ作戦に、フランス人の約3/4が支持を表明している。高齢者程支持率が高い様だが、左右中道、どれも大して違いは無い。「残忍」「反貧困」「移民の権利を侵害」などと幾つかの協会が非難している程度で、「自由の国」は差別と支配が大好きであることが改めて証明された。

Mayotte : les trois quarts des Français favorables à l'opération Wuambushu

マヨットでの「標準以下」の住居の取り壊しは、ワンブッシュ作戦の前から始まっていた。エラン法の下で、ここ数ヵ月で2,000棟以上のバンガ(木材と板金で作られた家屋)が破壊された。スラムを追い出された住民達には、県は住居を提供する義務が有るが、インタビューした若い女性は、「私達はここに半年滞在する予定ですが、その後、子供達と何処に行けばいいんでしょうか?」と語った。マヨットには現在、約2,300の緊急宿泊施設が有るそうだが、その先どうなるのかは不明。
Destruction de bidonvilles à Mayotte : comment reloger les habitants en situation régulière ?

フランスの「海外県」であるマヨットでは2018年の法律によって、警察は何時でも何処でも身元確認が出来る様になっている。これは憲法で定められた権利とは相反する敢行だが、「不法移民と戦う」と云う名目で警察の権限を拡大することが許された。マヨット島はコモロ諸島の一部なのだが、フランスの主張ではマヨットはコモロ連合とは別だと云う扱いになっているので、身元確認された人がコモロ国籍であることが判明すると、拘束されたりする。フランスの憲法評議会は2022年11月にこの件を検証しなければならなかったが、評議会はマヨットの状況の「例外的な」性質に訴えることで、立法者は領土平等の原則に違反していないと判断した(つまり「緊急事態なのだから仕方が無い)。
À Mayotte, la chasse aux sans-papiers n’a pas de limite

フランスは2023/04/24から「海外県」、つまり植民地であるマヨット島で「ワンブシュ作戦(Opération Wuambushu。マホレー語で「回復」を意味するらしい)」と呼ばれる「不法滞在者」の強制送還、スラム街の破壊、島の犯罪撲滅作戦を実行している。「不法滞在者」と云うのは、多くはマヨット島が属するコモロ諸島の他の3島から来た隣人達のことだが、フランスはマヨットは今だにフランスの領土であり、コモロ連合のマヨットに対する領土主権は認めないと主張している為、フランスの理屈に従えば「不法滞在者」だと云うことになる。
Opération Wuambushu

2023年4月、フランスの重武装した白人警官達がアフリカのマヨット島から、他のコモロ諸島からのアフリカ人の難民達を暴力的に強制立ち退きさせた。コモロ政府はフランスがマヨットを植民地扱いしていることを非難し、フランスが盗んだマヨットの主権を巡る交渉を再開するよう要求した。コモロの市民団体は、フランスの作戦は計画された虐殺であると非難し、国際世論に訴えるつもりだ。フランスはマヨットが自国の海外県だと主張しているが、他のコモロ諸島から成るコモロ連合は、マヨットは自国の領土であると主張している。
White French Police Violently Evicting Africans off the African Island of Mayotte


コモロ連合は、インド洋のモザンビーク海峡の北端に位置するアフリカ南東部の、3つの島から成る独立国で、19世紀半ばからフランスの植民地だったが、1975年に独立を宣言した。マヨットはコモロ諸島に属する島で、1975年に他の諸島と共にフランスからの独立を果たす筈だったのだが、1974年に不正操作が疑われる住民投票によってフランスに留まることを選択した。1976年に国連安保理はマヨットに対するコモロの主権を認めたが、フランスはこの時拒否権を発動してこれを無効化した。2009年の住民投票の結果、2011年に正式にフランスの「海外県」として認められることになったが、コモロ連合は今だにフランスに抗議し続けている。
Mayotte
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川流桃桜

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一介の反帝国主義者。
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