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チャーチル・カルトは始末に負えない:タリク・アリがウィンストン・チャーチルについて語る(要点)

パキスタン系英国人の活動家タリク・アリ氏のインタビュー。
The Churchill cult is out of control: Tariq Ali on Winston Churchill





 ボリス・ジョンソンの評伝等によって近年益々悪化しつつあるチャーチル崇拝カルトは、チャーチルの存命時には存在しなかった。

 現実のチャーチルは歴然たる右翼の反動主義者で、頻繁に政党を変えて同僚達からも嫌われた日和見主義者で、自他共に認める白人至上主義者であり、ムッソリーニやフランコの様なファシストを熱心に支持し、労働者階級の公然の敵で彼等からも当然憎まれていた。

 第二次大戦勝利の熱気の力を借りてでも彼が1945年の選挙で当選出来なかったのは、労働者階級が、彼から受けた弾圧と迫害を忘れておらず、より社会主義的な傾向の政治家を好んだからだ。

 60〜70年代まではチャーチルに対する批判や風刺は公然と行われ、それを問題視する人など居なかった。

 チャーチルの名が肯定的な意味合いで使われ出したのはフォークランド紛争からで、決して譲歩しない「チャーチル精神」を賛美する帝国主義的風潮がNATO強硬路線と相俟って、「ナチスドイツを倒したチャーチル(実際にはソ連赤軍)」の様な歪んだ神話を生み出すことになった。

 チャーチルは戦後も反省などしていない。ケニアの残虐行為や、民主的に選出されたイラン政府の打倒等、大英帝国の数々の犯罪行為を支持し続けて、「大英帝国を白く保つ(keep Britain white)」ことを主張し続けた。

 最近の英国(正確にはイングランド)の人々のナショナリズムに関わっているこうした歴史歪曲は、従って非常に危険だ。

 大英帝国の消滅をチャーチルは表向き認めはしたが、それは白人が支配する国としてのアメリカが「文明の代表」として帝国主義プロジェクトを継続することを前提としての話であって、英米の「特別な関係」はチャーチルの遺産だと言える。

 今の大英帝国には未来へのヴィジョンが無く、帝国として好き放題に振る舞っていた頃の記憶から今だに逃れられていないが、チャーチル崇拝はその症状のひとつだ。

 ベンガル飢饉による300万人の殺害や、ギリシャの共産主義者が率いるレジスタンスに対する残忍な攻撃(処刑したレジスタンスの生首をポールの先に突き刺して晒しものにしたりした)、ボルシェビキ革命に対する軍事介入(民間人に対して化学兵器を使おうとした。これはまた叛乱に繋がった)等の犯罪行為にきちんと向き合わねば、人々はイデオロギーの戦いに於て帝国主義から自由になることは出来ない。
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川流桃桜

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