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米国がアジアの地域全体に介入する最中、米国の代理人が反逆罪で収監される(要点)

カンボジアの「言論の弾圧」事件について、ブライアン・バーレティック氏による解説。
US Proxy Jailed in Cambodia for Treason Amid US Meddling Region-wide in Asia




 カンボジアの元国会議員ケム・ソカーが米国と共謀して政権転覆を目論んだ罪で27年の自宅軟禁を言い渡された件について、米国は「でっち上げだ」とこれを非難している。

 が、2017年の親西洋メディアの報道では、ソカーは自分が米国政府と協力して、カンボジア政府を打倒する為に働いていることを認めている(旧ユーゴスラヴィアの解体を参考にしているらしい)。

 ユーゴのミロシェヴィッチ大統領打倒運動は、USAID等の米国の政府組織によって多額の資金を注入され、訓練と戦術指南を施されていた。つまりこれは今で言うカラー革命だった。カンボジアで現在行われていることも同じだ。

 カンボジアのカラー革命工作には、偽の人権団体が協力している。例えば LICADHO と云う人権団体は、直接間接に多くの西洋諸国政府から資金提供を受けている。

 独立メディアの為のカンボジア・センターも同様。資金源は西洋諸国だ。

 ヒューマン・ライツ・ウォッチやアムネスティ・インターナショナルはこれを冤罪だと主張し、民主主義の危機だと訴えているが、ソカーは実際に米国と共謀したエージェントだし、彼等が言う「民主主義」とは、つまりは米国に支配された体制を遠回しに表現したものだ。彼等の仕事はこうした非難もコミなのだ。

 米国がカンボジア政府を倒したいと思っている理由は、例によってカンボジアが中国と密接な友好関係を築いているからだ。CIAのメディアであるラジオ・フリー・アジアは、2023/02/10の中国=カンボジア協定を取り上げ、カンボジアは「南シナ海に於ける ASEAN の団結を弱体化させて来た」と非難している。南シナ海の領土問題を巡って争っているのは中国だけではなく、地域の関係諸国全てが互いに争っているのだが、こうした文脈は西洋の報道からは省略されている。

 親西洋のディプロマット誌は、カンボジアと中国との軍事協力について警告を発し、中国の目的はカンボジアとヴェトナムを敵対させることだと主張しているが、これは米国の思惑をその儘中国に投影させただけの主張だ。東南アジア諸国での軍事的プレゼンスを高めたい米国にとって、地域で広範囲に友好的な軍事協力を進める中国は目障りな存在なのだ。

 西洋メディアは中国と近隣諸国が敵対しているとの印象を煽り立てているが、中国は地域で最大の取引相手であって、カンボジアも無論例外ではない。中国と敵対するのは東南アジア諸国の国益に反するので、米国はこうした偽の人権問題を作り出して、中国との分断を作り出そうとしているのだ。
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川流桃桜

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