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ウクライナ紛争に対するハンガリーの姿勢について、議論されていない人道的側面(要点)

地政学アナリスト、アンドリュー・コリブコ氏の分析。
The Under-Discussed Humanitarian Dimension Of Hungary’s Stance Towards The Ukrainian Conflict



 ハンガリーはウクライナ紛争への軍事的参加を拒否し、対ロシア制裁も全面的には支持していない。世論調査に拠れば97%が、制裁は深刻な経済的損害を引き起こすと考えている

 これには歴史的な背景が有る。スターリンは第二次世界大戦後に、純粋に政治的な理由からハンガリーの一部(現在はウクライナのザカルパッチャ州。下の地図では緑の部分)を切り離し、レーニンの不自然な小帝国ウクライナに人為的に追加したので、ウクライナのこの地域にはハンガリー系の市民が大勢居る。


 ところが最近はハンガリー系の市民に対する迫害や嫌がらせがエスカレートし(ハンガリーの旗や碑文の撤去、地元のハンガリー人学校の校長の労働契約の終了等)、この儘ではロシア語話者の様な民族浄化に発展しかねない。

 2023/01/20にハンガリーの国務長官は「反ハンガリーの行動は容認出来ない」と述べ、キエフが欧州連合に参加したいのであれば、ウクライナの少数民族の権利、及び関連する全ての国際法と規則を尊重すべきだと強調した。

 ハンガリーにとってウクライナ紛争は対岸の火事ではなく、大勢の自民族の命運が懸かった出来事だ。ロシア軍がハンガリー系市民を攻撃する様な事態は招きたくないし、キエフによって彼等が更に迫害を受けるシナリオも避けたい。他のNATO諸国の様に無責任に事態をエスカレートさせたくはないのだ。
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