イランの騒動でフェイクニュースが大爆発(結論部分のみ)
「女性の人権を求めて抗議する人々を弾圧する恐怖の全体主義国家イラン」についてのフェイクニュースについては余りに多いので私は真面目にカヴァーしていなかったのだが、グレイゾーンがデバンキング記事を書いてくれたので、結論部分だけを簡単に挙げる。個別の証拠画像付きの詳しい論証が読みたい人は元記事を読んで欲しい。
Iran’s unrest triggers explosion of fake news
・「抗議に対する取り締まりは、ウクライナ戦争と同じ位の死者を出した!」
→ 「人権団体の報告では、09/22〜10/17の間にイランで224人の抗議者が死亡し、09/01〜25の間に216人のウクライナ市民が死亡した」と云う恣意的な日付の切り取りによる印象操作。しかもこの「人権団体」とやらがどの組織なのかは不明。
・「ヒジャブを着けずに出場した女性ロッククライマーの家族の家が取り壊された!」
→ 取り壊されたのは家ではなくリゾート施設。
これは彼女の資産ではなく彼女の兄弟の資産。
取り壊しの理由は政治的なものではなく建築基準違反。
取り壊しが行われたのは6月(彼女が大会に出場したのは10月)。
・「15,000人の抗議者が死刑を宣告された!」(この件に関するジャスティン・トルドーのツイートは後に削除された。)
→ 暴力的な暴徒に限定してより強力な措置を求めるイラン議会の決定を巡る全くの偽情報で、最初にこの話を広めたのはCIA工作員だった故ジャマル・カショギの名で設立された組織 Dawn MENA に雇われたイランからの移民で、その次はNATOが資金提供するカーネギー基金に雇われたイランの反体制活動家。
・ヒジャブを被らなかったことで道徳警察に殺害された娘の葬式で踊る父親の映像。
→ 映像はアゼルバイジャンのドラマシリーズのワンシーン。
同じ映像が以前「COVID-19で亡くなった娘の葬式で踊る父親」や「シリア政権に殺された娘の葬式で踊る父親」の映像として拡散している。
・「イラン政府はクルド人の名前の登録を禁止している!」(by国連報告者)
→ そんな事実は無い。イラン政府のオンライン公式名簿には、報告者が挙げた Zhina と云うクルド人の名前が少なくとも5686人登録されている。
・イランの元サッカー選手のアリ・カリミが拡散した嘘。
1)「イランの抗議者が重機関銃で撃たれた!」
→ 画像は交通事故のもの。
2)「クルド人の街でイラン政府が大虐殺!」
→ 画像は2016年にアフガニスタンのカブールで起きた爆破事件のもの。
3)イランの治安部隊に虐待された少女の画像。
→ 画像はパキスタンの慈善団体の2012年ホリデー募金活動のもの。
・イランの治安部隊に殺害された抗議者の画像。
→ 画像はイランのラッパーのもので、まだピンピン生きている。
・「イラン人歌手が逮捕された!」
→ 本人とその兄弟がインスタグラムで反論。そんな事実は無い。
・「大規模な反米抗議運動の参加者達はタダ飯目当ての『レンタル抗議者』に過ぎない!」(by大西洋評議会)
→ もてなしと宗教的敬虔さを示す方法として、公共の集まりで個人が飲み物や食べ物を提供するのは一般的慣習だ。巡礼でも無料の飲み物や食べ物や宿泊施設が参加者に振る舞われる。但し最近行われた大規模な政府支持集会に於て、食糧が配給された証拠写真は存在しないし、猛烈な吹雪の中をわざわざ集まった大勢の人達は、食べ物が目当てだったとでも?
・「イランの治安部隊が抗議者達に発砲!」
→ この情報を拡散した当のサイトが、「ニュースの信憑性を確認出来ませんでした」、衝突が発生した「と言われています」と断っている。
Iran’s unrest triggers explosion of fake news
・「抗議に対する取り締まりは、ウクライナ戦争と同じ位の死者を出した!」
→ 「人権団体の報告では、09/22〜10/17の間にイランで224人の抗議者が死亡し、09/01〜25の間に216人のウクライナ市民が死亡した」と云う恣意的な日付の切り取りによる印象操作。しかもこの「人権団体」とやらがどの組織なのかは不明。
・「ヒジャブを着けずに出場した女性ロッククライマーの家族の家が取り壊された!」
→ 取り壊されたのは家ではなくリゾート施設。
これは彼女の資産ではなく彼女の兄弟の資産。
取り壊しの理由は政治的なものではなく建築基準違反。
取り壊しが行われたのは6月(彼女が大会に出場したのは10月)。
・「15,000人の抗議者が死刑を宣告された!」(この件に関するジャスティン・トルドーのツイートは後に削除された。)
→ 暴力的な暴徒に限定してより強力な措置を求めるイラン議会の決定を巡る全くの偽情報で、最初にこの話を広めたのはCIA工作員だった故ジャマル・カショギの名で設立された組織 Dawn MENA に雇われたイランからの移民で、その次はNATOが資金提供するカーネギー基金に雇われたイランの反体制活動家。
・ヒジャブを被らなかったことで道徳警察に殺害された娘の葬式で踊る父親の映像。
→ 映像はアゼルバイジャンのドラマシリーズのワンシーン。
同じ映像が以前「COVID-19で亡くなった娘の葬式で踊る父親」や「シリア政権に殺された娘の葬式で踊る父親」の映像として拡散している。
・「イラン政府はクルド人の名前の登録を禁止している!」(by国連報告者)
→ そんな事実は無い。イラン政府のオンライン公式名簿には、報告者が挙げた Zhina と云うクルド人の名前が少なくとも5686人登録されている。
・イランの元サッカー選手のアリ・カリミが拡散した嘘。
1)「イランの抗議者が重機関銃で撃たれた!」
→ 画像は交通事故のもの。
2)「クルド人の街でイラン政府が大虐殺!」
→ 画像は2016年にアフガニスタンのカブールで起きた爆破事件のもの。
3)イランの治安部隊に虐待された少女の画像。
→ 画像はパキスタンの慈善団体の2012年ホリデー募金活動のもの。
・イランの治安部隊に殺害された抗議者の画像。
→ 画像はイランのラッパーのもので、まだピンピン生きている。
・「イラン人歌手が逮捕された!」
→ 本人とその兄弟がインスタグラムで反論。そんな事実は無い。
・「大規模な反米抗議運動の参加者達はタダ飯目当ての『レンタル抗議者』に過ぎない!」(by大西洋評議会)
→ もてなしと宗教的敬虔さを示す方法として、公共の集まりで個人が飲み物や食べ物を提供するのは一般的慣習だ。巡礼でも無料の飲み物や食べ物や宿泊施設が参加者に振る舞われる。但し最近行われた大規模な政府支持集会に於て、食糧が配給された証拠写真は存在しないし、猛烈な吹雪の中をわざわざ集まった大勢の人達は、食べ物が目当てだったとでも?
・「イランの治安部隊が抗議者達に発砲!」
→ この情報を拡散した当のサイトが、「ニュースの信憑性を確認出来ませんでした」、衝突が発生した「と言われています」と断っている。
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