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物議を醸すシリアの募金活動は人道支援を危険に曝す(要点)

シリアに対する偽の人道支援についての記事の要点を纏めて見た。背景を簡単にお浚いしておくと、シリアで人権侵害を行っているのはシリア政府ではなく、米英・湾岸諸国・イスラエル・トルコから支援を受けたアル=カイダ系のイスラム過激派集団。彼等はロシア軍やシリア軍の働きによって今はシリア北部に押し込められているが、住人を人質に取って今だに立て篭っている。シリア政府を介さない国連の人道援助は、その殆どが現地の過激派によって押収されていることが度々報じられており、従ってこの「人道援助」なるものは、実際にはテロ支援であって、現地の人々の苦しみを長引かせる結果にしかなっていない。シリア政府が保有する領土に対する国際社会からの支援は、米議会が通過させた国際法や国際人道法に違反するシーザー法によって禁じられており、シリアに対して支援を行おうとする者は、シーザー法の制裁対象になる可能性が有る。平たく言えば、いじめられっ子を助ければ、自分がいじめの対象になる可能性が有る訳だ。
Controversial fundraiser for Syria places humanitarian aid at risk



 シリアの「支援」グループ、Molham Volunteering Team は、2023/02/06の大地震の犠牲者を支援する為の募金活動を行っている。インスタグラムの募金ページに拠れば、これは予定の2,135,603ドルの内、1日で1,851,588ドルを調達した。

 このモルハム・ボランティア・チームは、2012年にシリア人のアテフ・ナノアによって設立された。シリアのメディア・ネットワークQSJに拠ると、ヨルダンでは正規の企業扱いだが、フランス・トルコ・ドイツでは「ボランティア」NGOとして登録されている。

 貧困家庭出身のナノアは2014年にサウジに到着し、直ぐにソーシャルメディアに登場し始めた。彼がタキシードを着て高級車に乗り、トルコでは豪華な結婚式に出席していることから、寄付が着服されているのではと云う疑惑が持ち上がった。

 QSJに拠ると、モルハムが2020年に行った、シリア国内避難民の為に家を提供する為の募金は、予定額25万ドルに対して300万ドルが集められたが、これも着服された。

 モルハムは自分達が「解放された北部で活動している」ことを認めている。この「北部」とはシリア北部のイドリブ県北部とトルコの影響下に在る周辺地域を指している。つまり反政府派支配地域だ。

 モルハムは地震の後、アレッポ・ラタキア・ハマを含むシリアの残りの地域に援助を送っていないことを認めた。「シリア政府が保有する領土をカヴァーするのはリスキー」だからだそうだ。

 モルハムはまた、イスラエルの銀行を通じて占領下のパレスチナから資金を受け取っている。

 2023/02/07のTwitter投稿でナノアは、彼等がダマスカスの支配地域に援助を提供することは、シリア政府によって禁止されていると主張した。

 モルハムのTwitterアカウントはアブデル・バセット・アル=サルートの写真や動画で溢れているが、シリア反体制派のアイコンであるこのサッカー選手は、ISISと関与し、少数派に対するジェノサイドを呼び掛け、オサマ・ビン=ラディンを公然と賛美していた。




 この他、シリアの人々の為と称して募金活動を行っている組織には、英国諜報部が作ったフェイクニュース拡散部隊ホワイト・ヘルメットや、シリア北部で活動しているアル=カイダ関連の他の「救援チーム」が含まれているが、これらは極めて政治化された目的の為に活動している。

 シリア北部の過激派グループ、主にハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)は、国際的な人道支援を着服し、より高い価格で転売したり、何等かの方法で利益を得たりしていることが知られている。

 この為、ロシアは拒否権を発動し、国連の越境援助プログラムの終了を求めた。これはダマスカスを通さない、特にトルコを経由した援助が、実際にはシリアの民間人ではなく、HTSの様な過激派組織の手に渡っていることを懸念してのことだ。

 国連の欺瞞的な「援助」プログラムと、米国の違法なシーザー法による経済制裁が、シリア政府の領土に援助が到着することを妨げている。

 国連の人道問題調整事務所と提携している Relief Web の2020年の報告書は、EU(米国を含む)と米国によってシリアに課された制裁は、シリア政府が支配する地域(シリアの70%)に住む生活の再建を求めるシリア市民達に、過酷な人道的危機を引き起こしていると指摘している。この制裁は「シリア政府の転覆を引き起こすと云う政治的に動機付けられた目標」によるものであり、「西洋諸国の政府がシリアに送っている筈の膨大な量の人道援助の圧倒的多数は、国を逃れて来た難民か、シリア政府に反対する過激派グループが占領している地域にしか届いていない。従って、殆どのシリア人は意図的に支援を受けない儘放置されている」と指摘している。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
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