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中国の軍事費を誇張し、セントルイス連銀は誤解を招くグラフであらゆる統計ルールを破る(要点)

ベン・ノートン氏の記事の要点。
Exaggerating China’s military spending, St. Louis Fed breaks all statistical rules with misleading graph



 2023/01/03、セントルイス連邦準備銀行は、世界の軍事費上位6ヵ国を比較した報告書で、まるで中国の軍事費が米国の軍事費を上回っているかの様な驚く程欺瞞的なグラフを使用した。
 
 赤線中国で、青線が米国。↓アップしてよく見れば判るが、グラフの右側と左側で違う数値が用いられている。左の軸は中国、ロシア、英国、インド、サウジアラビアの軍事費を表し、米国だけ何故か右軸で表されている。


 実際には、中国の2021年の防衛予算は2,700億ドルだったのに対し、米国の防衛予算は7,678億ドルで、約3倍だ。これはこの後2022年には7,820億ドル、2023年には8,580億ドルにまで膨れ上がった。

 全てを同じ軸で表すと、修正後のグラフは以下の様になる。誰がどう見ても米国がダントツでトップ。


 更にこの報告書の付属文書では、中国の2021年の防衛予算はGDPの僅か1.7%に過ぎず、「6ヵ国の中で最も低いシェア」であることが述べられている。「中国の防衛費対GDP比率は1992年以降略横這いあり、約2%。これは防衛費がGDPに略比例して増加していることを示唆している。」つまり近年の中国の軍事費の増大は、国全体のGDPの増大に比例したものであって、軍事予算比率が増大している訳ではない。

 ピーター・G・ピーターソン財団は、棒状グラフにして2022年の各国の軍事費を比較している。右の赤いのが米国の軍事予算。


 人口一人当たりで換算すると、更に興味深い発見が見られる。米国(3億3,000万人)の軍事費は2020年時点で1人当たり2,351ドルで、イスラエルとアラブ首長国連邦に次いで高い。それに対して中国(14億人以上)の場合は一当たり175ドルに過ぎず、米国の僅か7%。因みにロシアは423ドルで、リトアニア、ポルトガル、ベルギーよりも低い。
 
 因みにここに挙げられた米国の国防予算は公に発表されているものに過ぎない。国防総省は自由裁量の予算を与えられているが、その財務管理は不透明。2019年にはペンタゴンは35兆ドルの「会計調整」を行い、2018年に記録した同調整額30兆7,000億円をあっさり上回った。これは米国経済全体よりも大きい(米国の2019年のGDPは21兆ドル)ので、米国が一般に知られているよりも遙かに戦争浸けになっている国であることを示唆している。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
一介の反帝国主義者。
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