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2022年のアフリカに於ける5つの地政学的展開(要点)

地政学アナリスト、アンドリュー・コリブコ氏による、2022年でアフリカ大陸で起こった出来事の内、特に重要だと思われる5つの地政学的展開を解説したもの。アフリカの状況は良くも悪くも今後更にホットになることが予想されるので、或る程度大きな流れを押さえておいた方が良いと思う。因みに、エチオピアでは旱魃の影響も災いして、紛争の1年半で最大50万人が死亡したと見られている。1990年代から続くコンゴ紛争では、過去に600万人が死亡しているが、西洋社会に於ける認知度は極めて低い。
The Top Five Geostrategic Developments In Africa Last Year



 1)米国が引き起こした食糧と燃料の危機はアフリカを動揺させたが、破壊することは出来なかった。

 西洋の前例の無い規模の対ロシア制裁は食糧危機と燃料危機を人為的に作り出し、サプライチェーンを混乱させることによってアフリカ大陸を動揺させたが、この展開は(まだ?)政治不安を生み出すには至っていない。これは自国の政府ではなく西洋諸国に責任が有ることを国民が知っているからかも知れない。

 2)ウクライナ紛争に対するアフリカの原則的な中立は印象的だった。

 米国の緊密な同盟国と見做されていた国々でさえも、アフリカ諸国はウクライナ紛争に対して原則的な中立政策を貫き、誰の側にも付かないと云う態度を取った。これは衰退する一極覇権主義者の要求に果敢に挑戦し、世界情勢に於ける多極化の影響力を誇示すると同時に、西洋の「ゴールデン・ビリオン」が想定していたロシアの「孤立」を打破すると云う二重の効果が有った。アフリカがこれまで考えられていたよりも遙かに主権的であることは間違い無い。

 3)西アフリカでの仏露代理戦争は新たな段階に突入した。

 地域多極化のパイオニアであるマリは、旧宗主国フランス発のハイブリッド戦争の脅威が高まる中、モスクワの「民主的安全保障」支援によって鼓舞されて仏軍を国から追い出し、関連する全ての「NGO」を禁止した。パリは「勢力圏」を取り戻すべく、ウクライナの武器を西アフリカ地域のテロリスト集団に流した疑いが有るが、ロシアはこうした動きを阻止し、アフリカの脱植民地化プロセスを完成させることに貢献することが期待されている。

 4)エチオピア北部の紛争は思い掛けぬ平和協定に達した。

 エチオピア政府とTPLF(ティグレ人民解放戦線)の間で2年に亘り続けられていた紛争を終結させる為の和平交渉は、予想外に合意に達した。これは、「アフリカの問題に対するアフリカの解決」が単なるスローガンではなく、政治的な意志が存在し、全ての当事者達が外国の影響から真に独立していれば、平和への現実的な道筋が開けることを証明した。合意はTPLFが長年支援を受けて来た米国から最終的に距離を取った時に起こったのだ。

5)コンゴは再び急速に多国間紛争の舞台に変わった。

 コンゴ紛争はルワンダに支援された反乱軍と戦う為に数カ国の軍が参加したことで急速に多国間化した。フランスは、西アフリカでの歴史的な「勢力圏」に対するロシアの侵食に対抗してこの紛争を画策した疑いが有る。エスカレートを続けるこの紛争は、アフリカ大陸の安定に対する、現時点で最大の脅威だ。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
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