ブチャの虐殺、 ウクライナのティミショアラ(要点と補足)
「ブチャの虐殺」について、ドンバス・インサイダーのクリステル・ネアン氏が2022/04/04の時点で判明している諸事実を整理した記事を書いているので、多少補足しつつ要点を纏めてみた。タイトルの「ティミショアラ」とは1989年のルーマニアのティミショアラ集団墓地報道のことで、「残忍な共産主義の独裁者(このケースではチャウチェスク)による人道犯罪」が捏造された顕著な事例。ルーマニア反共産革命のプロパガンダとして利用されたこのフェイクニュースの真相が明らかになった時、国境なき記者団は「現代のメディア史上最大の欺瞞のひとつ」と非難した。
UKRAINE – THE MASSACRE OF BUCHA, A UKRAINIAN TIMISOARA
時系列纏め
2022/04/03、ウクライナ当局と西洋諸国は、ロシアがキエフ郊外の町ブチャで民間人を虐殺したと非難したが、虐殺が真実だとすると色々と矛盾する点が出て来る。何が起こったかを理解するには、時系列順に出来事を整理してみるのが良い。
・2022/03/30、ブチャからロシア軍が完全撤退(部隊のドンバスへの再配置の一環)。ロシア軍に同行していたジャーナリストの報告では、撤退は数日前から開始されており、30日に最後の一人が立ち去った。ウクライナ軍は撤退の事実に直ぐには気付かずに更に数日砲撃を続けたが、そこで民間人の死傷者が出た可能性が有る。
・2022/03/31、ブチャ市長のアナトリ・フェドロウクは、ロシア軍撤退を喜ぶ動画を撮影しているが、彼が満面の笑みで語っているのは勝利についてだけで、虐殺が行われたとか、民間人に死傷者が出たとか云う話は一切出て来ない。ロシア軍が本当に派手に虐殺の証拠を残して行ったのなら直ぐ気が付く筈で、一言も触れていないのはかなりおかしな話だ。
Мер Бучі Анатолій Федорук підтвердив визволення міста від російських військ 31 березня
・2022/03/29〜31、ブチャについて報道しているテレグラムの「ブチャ・ライブ」アカウントは、虐殺について何も発信していない。映し出されているブチャの市街地の何処にも、死体などひとつも映っていない。

・2022/04/01、Twitterに或るウクライナ人女性が動画を投稿した。動画には通りに横たわる死体(正確には、死体の様に見える動かない肉体。まるで誰かに見せる為に意図的に並べられた様に、道路から見易い位置に整然と分散しており、画質が悪いのではっきり確認は出来ないが、一見したところ出血も無いし肉体の損壊も見られない)が幾つも映っているが、砲撃による真新しいクレーターがはっきりと映っている。この近くに横たわっている死体は、この人がウクライナ軍の砲撃によって死亡したことを示唆している(自軍の陣地に砲弾を打ち込むバカは居ない。まぁ最近では、ロシア軍は自軍が管理している原発にミサイルを打ち込む程狂った集団だと云うことを本気で信じる人も多い様だが、ロシア軍は自殺願望の有る狂人の集団ではないと云う前提で話を進める)。
Viktoriia 🇺🇸🇺🇦 @ViktoriiaUAH
・2022/04/02、ブチャ警察はブチャの通りの映像を公開。この動画に出て来る死体は冒頭のひとつだけで、残骸となった車両(?)の直ぐ傍に横たわっており、これも砲撃による死者であることは明白だ。
Спецпризначенці Нацполіції проводять зачистку міста Буча
・2022/04/04、上記の映像についてのテレグラム投稿の解説:
「大統領府の情報筋に拠れば、バンコヴァ(官庁街)ではアントン・ゲラシチェンコ(内務省顧問)の指示でブチャの掃討に関する国家警察の映像がネット上に公開され、大きなスキャンダルになっている。この動画は、殺害された住民達の画像とは大きな矛盾を示している。拡散されたのは昨日だが、これは掃討の2日後に撮影され、国家警察の報告書には含まれていなかった為、今問題になっている。この動画は、何故通りに死体が無いのか、何故市長は掃討作戦についてしか報告していないのか、多くの疑問を生じさせた為、アレストヴィッチ氏(大統領府顧問)は、ゲラシチェンコ氏の行動は意図的な挑発だと考えている。」
@epoddubny t.me/epoddubny /9396
・2022/04/02、キエフの領土防衛の責任者、セルゲイ・コロトキフ、通称ボツマン (ネオナチのアゾフ大隊で戦った)は、、「彼の部下(his guys)」の仕事に関する幾つかの動画を公開した。2番目の動画では、男性の1人が「青い腕章(ウクライナ軍の腕章)を持っていない男」を撃てるかどうか尋ねているが、彼の指揮官(ボツマン)は肯定的に答えている。
*@botsmanua テレグラム・アカウントはその後削除された模様。
・2022/04/02、ボツマンのその後削除されたアカウント投稿を確認すると、縛られて死んだ人々の写真がこの日になってから初めて登場する。つまり、ボツマンと彼の部下達がウクライナ警察と共に、「ロシア軍の破壊工作員と共犯者から」街を浄化する為に現場に乗り込んだ後のことだ(これはウクライナのメディアLB.uaの04/02の記事から確認出来るそうだが、私は元記事は見付けられなかった)。
・2022/04/03のテレグラム投稿には、有名な「拷問部屋」のものを含む多くの死体が映っているが、それらが白い腕章を着けていることが確認出来る。白い腕章はロシアが管理する地域に住む民間人が典型的に着けているもので、ロシア軍に対して敵対的な意図を持っていないと云う意思表示。ロシア軍から人道支援物資を受け取ったりする時には誰でもこの腕章を着けているが、これは彼等が「掃討/浄化」作戦を行なったナチから「親ロシア派」「ロシア軍の協力者」と見做された可能性を示唆している。

@sashakots t.me/sashakots /30761
死体の数
死体の数についての証言はバラバラだ。
・ヴェネディクトワ検事総長:「410体。」
・ブチャ市長(AFPへの電話回答):「集団墓地で280体の死体が見付かった。」
・AFP:「24体の死体を目撃。」
・AP:「通りに250体。」
更なる異論
・ヤブロンスカヤ通りの20体の民間人。これについてはBBCが報じているが、彼等は恐らくロシア軍撤退後にウクライナ軍の砲撃によって殺害され、04/03まで放置されていた。
Буча после оккупации. Рассказы жителей журналистам агентства «Рейтер»
BBCの映像に映っている、アスファルトにめり込んだ迫撃砲の砲弾を確認すると、南、つまりキエフ軍が位置していた方向から飛んで来たことが判る。

・聖アンドレイ教会近くの集団墓地。この塹壕はロシア軍と市当局が協議した結果、砲撃で死亡した民間人を埋葬する為に掘られたものだが、これは03/30や03/31ではなく、以下のの03/13の動画が示している様に、3月中旬の出来事であって、観ての通り、遺体は適切に埋葬されている。この動画に拠ると、この集団墓地には67体の遺体が埋められているが、これらは砲撃の結果として死亡した人々であって、ロシア軍が処刑した訳ではない。
«Братская могила на территории церкви» : в Буче похоронили 67 мирных граждан, погибших от обстрелов.
・ロシア軍が使用していたであろう建物内とその周辺の9体の死体。死体のひとつは両手をテープと粘着フィルムで背中の後ろで縛られているが、これは典型的なキエフの手口で、インターネットでは同様の方法で電柱等に縛り付けられて殴られる人々の動画が数多く出回っている。また死体のひとつの膝には銃痕が確認出来るが、キエフ兵はロシア軍捕虜に対してこの様な拷問を行なっている動画を自ら撮影して拡散している。

・ ジトミール高速道路で死亡した民間人の写真。これは03/07に所謂「領土防衛大隊」のメンバーが関与する銃撃戦が映された動画が撮影されたのと同じ場所だ。
・ロシアでは外国工作員に分類されているメディア、Meduzaへのインタビューで、ブチャに住む領土防衛のメンバー の女性(当然「親ロシア」ではない)はこう証言している、 「ヤブロンスカヤに横たわっていた人々は入り乱れた銃撃で死亡した。」彼女がロシア軍による民間人殺害の事例をひとつも挙げていないのは奇妙なことだ。
結論
上述の諸事実を繋ぎ合わせて描き出される全体像は次の様なものとなる:
2022/03/30、ロシア軍はブチャからの撤退を完了させた。だがキエフ軍は直ぐにはこれに気付かず、ロシア軍が占拠していた建物が建っていたヤブロンスカヤ通りを含め、数日間砲撃を続けた。
2022/03/31、ブチャ市長は市の解放を祝う動画を撮影したが、ロシア軍によって虐殺された民間人や通りに横たわる死体については言及しなかった。
2022/04/01、ヤブロンスカヤ通りの死体が車から撮影され、深夜にその動画が Twitter で公開された。撮影されたものが本物の死体だったとすると、03/31の市長の動画が撮影された後か、04/01に死亡したことになる。
2022/04/02、ウクライナ警察はブチャの通りを撮影し、明らかに砲撃によって死亡した1体の死体が映ってはいるが、ヤブロンスカヤ通りでの虐殺や死亡については言及されていない。死体は何処へ消えたのか? ここからはネアン氏の仮説だが、それらの民間人の死体はロシア軍ではなくウクライナ軍によって殺された為、ウクライナ警察は死体を見せず、ウクライナ軍による自国民の殺害を隠蔽しようとした、だが彼等はこれらの死体を利用してロシア非難に利用しようとまでは思い付かなかったので、彼等は譴責されることになった。
2022/04/02、ボツマンのウクライナ人戦闘員チームがウクライナ警察と共にブチャに到着し、ロシア軍の破壊工作員または共犯者かも知れない者を掃討した。ボツマンの部隊は、ウクライナ軍の青い腕章を着用していない男性を撃つ許可を与えられた。伝えられるところでは、キエフ軍はその後、ロシア軍に協力したと考えられる数人の民間人を捕え、拷問し、殺害した。この時点で、民間人が拷問され、手を後ろ手に縛られて殺されている写真が出回り、ロシア軍に殺されたのだと云う主張が行われた。同じことが3月中旬に教会近くの集団墓地に埋葬された民間人の死体についても繰り返されたが、彼等は戦闘中に死亡したのであって、ロシア兵によって処刑された訳ではない。
集団墓地に埋葬された67体の民間人、ヤブロンスカヤ通りの20人の死体、ロシア兵が駐屯していた建物内とその周辺の9体を合計しても、ウクライナ当局が発表した410体には程遠い。ブチャでは確かに民間人が死亡したが、その殆どはキエフ軍による砲撃によってか砲撃中に死亡し、9人は明らかに、ロシア軍と協力した廉でキエフナ軍によって拷問・殺害されたものだ。
ブチャの虐殺事件は、ティミショアラの虐殺時件と非常によく似てはいるが、ウクライナ流のアレンジが加えられている。ブチャで起こったことの真相については、公平で迅速な国際調査が必要であることは明らかだ。だが真相究明の為に国連安保理の緊急会合を開催すると云うロシアの要求を西洋諸国が拒否した為、実現は難しい。
UKRAINE – THE MASSACRE OF BUCHA, A UKRAINIAN TIMISOARA
時系列纏め
2022/04/03、ウクライナ当局と西洋諸国は、ロシアがキエフ郊外の町ブチャで民間人を虐殺したと非難したが、虐殺が真実だとすると色々と矛盾する点が出て来る。何が起こったかを理解するには、時系列順に出来事を整理してみるのが良い。
・2022/03/30、ブチャからロシア軍が完全撤退(部隊のドンバスへの再配置の一環)。ロシア軍に同行していたジャーナリストの報告では、撤退は数日前から開始されており、30日に最後の一人が立ち去った。ウクライナ軍は撤退の事実に直ぐには気付かずに更に数日砲撃を続けたが、そこで民間人の死傷者が出た可能性が有る。
・2022/03/31、ブチャ市長のアナトリ・フェドロウクは、ロシア軍撤退を喜ぶ動画を撮影しているが、彼が満面の笑みで語っているのは勝利についてだけで、虐殺が行われたとか、民間人に死傷者が出たとか云う話は一切出て来ない。ロシア軍が本当に派手に虐殺の証拠を残して行ったのなら直ぐ気が付く筈で、一言も触れていないのはかなりおかしな話だ。
Мер Бучі Анатолій Федорук підтвердив визволення міста від російських військ 31 березня
・2022/03/29〜31、ブチャについて報道しているテレグラムの「ブチャ・ライブ」アカウントは、虐殺について何も発信していない。映し出されているブチャの市街地の何処にも、死体などひとつも映っていない。

・2022/04/01、Twitterに或るウクライナ人女性が動画を投稿した。動画には通りに横たわる死体(正確には、死体の様に見える動かない肉体。まるで誰かに見せる為に意図的に並べられた様に、道路から見易い位置に整然と分散しており、画質が悪いのではっきり確認は出来ないが、一見したところ出血も無いし肉体の損壊も見られない)が幾つも映っているが、砲撃による真新しいクレーターがはっきりと映っている。この近くに横たわっている死体は、この人がウクライナ軍の砲撃によって死亡したことを示唆している(自軍の陣地に砲弾を打ち込むバカは居ない。まぁ最近では、ロシア軍は自軍が管理している原発にミサイルを打ち込む程狂った集団だと云うことを本気で信じる人も多い様だが、ロシア軍は自殺願望の有る狂人の集団ではないと云う前提で話を進める)。
Viktoriia 🇺🇸🇺🇦 @ViktoriiaUAH
・2022/04/02、ブチャ警察はブチャの通りの映像を公開。この動画に出て来る死体は冒頭のひとつだけで、残骸となった車両(?)の直ぐ傍に横たわっており、これも砲撃による死者であることは明白だ。
Спецпризначенці Нацполіції проводять зачистку міста Буча
・2022/04/04、上記の映像についてのテレグラム投稿の解説:
「大統領府の情報筋に拠れば、バンコヴァ(官庁街)ではアントン・ゲラシチェンコ(内務省顧問)の指示でブチャの掃討に関する国家警察の映像がネット上に公開され、大きなスキャンダルになっている。この動画は、殺害された住民達の画像とは大きな矛盾を示している。拡散されたのは昨日だが、これは掃討の2日後に撮影され、国家警察の報告書には含まれていなかった為、今問題になっている。この動画は、何故通りに死体が無いのか、何故市長は掃討作戦についてしか報告していないのか、多くの疑問を生じさせた為、アレストヴィッチ氏(大統領府顧問)は、ゲラシチェンコ氏の行動は意図的な挑発だと考えている。」
@epoddubny t.me/epoddubny /9396
・2022/04/02、キエフの領土防衛の責任者、セルゲイ・コロトキフ、通称ボツマン (ネオナチのアゾフ大隊で戦った)は、、「彼の部下(his guys)」の仕事に関する幾つかの動画を公開した。2番目の動画では、男性の1人が「青い腕章(ウクライナ軍の腕章)を持っていない男」を撃てるかどうか尋ねているが、彼の指揮官(ボツマン)は肯定的に答えている。
*@botsmanua テレグラム・アカウントはその後削除された模様。
・2022/04/02、ボツマンのその後削除されたアカウント投稿を確認すると、縛られて死んだ人々の写真がこの日になってから初めて登場する。つまり、ボツマンと彼の部下達がウクライナ警察と共に、「ロシア軍の破壊工作員と共犯者から」街を浄化する為に現場に乗り込んだ後のことだ(これはウクライナのメディアLB.uaの04/02の記事から確認出来るそうだが、私は元記事は見付けられなかった)。
・2022/04/03のテレグラム投稿には、有名な「拷問部屋」のものを含む多くの死体が映っているが、それらが白い腕章を着けていることが確認出来る。白い腕章はロシアが管理する地域に住む民間人が典型的に着けているもので、ロシア軍に対して敵対的な意図を持っていないと云う意思表示。ロシア軍から人道支援物資を受け取ったりする時には誰でもこの腕章を着けているが、これは彼等が「掃討/浄化」作戦を行なったナチから「親ロシア派」「ロシア軍の協力者」と見做された可能性を示唆している。

@sashakots t.me/sashakots /30761
死体の数
死体の数についての証言はバラバラだ。
・ヴェネディクトワ検事総長:「410体。」
・ブチャ市長(AFPへの電話回答):「集団墓地で280体の死体が見付かった。」
・AFP:「24体の死体を目撃。」
・AP:「通りに250体。」
更なる異論
・ヤブロンスカヤ通りの20体の民間人。これについてはBBCが報じているが、彼等は恐らくロシア軍撤退後にウクライナ軍の砲撃によって殺害され、04/03まで放置されていた。
Буча после оккупации. Рассказы жителей журналистам агентства «Рейтер»
BBCの映像に映っている、アスファルトにめり込んだ迫撃砲の砲弾を確認すると、南、つまりキエフ軍が位置していた方向から飛んで来たことが判る。

・聖アンドレイ教会近くの集団墓地。この塹壕はロシア軍と市当局が協議した結果、砲撃で死亡した民間人を埋葬する為に掘られたものだが、これは03/30や03/31ではなく、以下のの03/13の動画が示している様に、3月中旬の出来事であって、観ての通り、遺体は適切に埋葬されている。この動画に拠ると、この集団墓地には67体の遺体が埋められているが、これらは砲撃の結果として死亡した人々であって、ロシア軍が処刑した訳ではない。
«Братская могила на территории церкви» : в Буче похоронили 67 мирных граждан, погибших от обстрелов.
・ロシア軍が使用していたであろう建物内とその周辺の9体の死体。死体のひとつは両手をテープと粘着フィルムで背中の後ろで縛られているが、これは典型的なキエフの手口で、インターネットでは同様の方法で電柱等に縛り付けられて殴られる人々の動画が数多く出回っている。また死体のひとつの膝には銃痕が確認出来るが、キエフ兵はロシア軍捕虜に対してこの様な拷問を行なっている動画を自ら撮影して拡散している。

・ ジトミール高速道路で死亡した民間人の写真。これは03/07に所謂「領土防衛大隊」のメンバーが関与する銃撃戦が映された動画が撮影されたのと同じ場所だ。
・ロシアでは外国工作員に分類されているメディア、Meduzaへのインタビューで、ブチャに住む領土防衛のメンバー の女性(当然「親ロシア」ではない)はこう証言している、 「ヤブロンスカヤに横たわっていた人々は入り乱れた銃撃で死亡した。」彼女がロシア軍による民間人殺害の事例をひとつも挙げていないのは奇妙なことだ。
結論
上述の諸事実を繋ぎ合わせて描き出される全体像は次の様なものとなる:
2022/03/30、ロシア軍はブチャからの撤退を完了させた。だがキエフ軍は直ぐにはこれに気付かず、ロシア軍が占拠していた建物が建っていたヤブロンスカヤ通りを含め、数日間砲撃を続けた。
2022/03/31、ブチャ市長は市の解放を祝う動画を撮影したが、ロシア軍によって虐殺された民間人や通りに横たわる死体については言及しなかった。
2022/04/01、ヤブロンスカヤ通りの死体が車から撮影され、深夜にその動画が Twitter で公開された。撮影されたものが本物の死体だったとすると、03/31の市長の動画が撮影された後か、04/01に死亡したことになる。
2022/04/02、ウクライナ警察はブチャの通りを撮影し、明らかに砲撃によって死亡した1体の死体が映ってはいるが、ヤブロンスカヤ通りでの虐殺や死亡については言及されていない。死体は何処へ消えたのか? ここからはネアン氏の仮説だが、それらの民間人の死体はロシア軍ではなくウクライナ軍によって殺された為、ウクライナ警察は死体を見せず、ウクライナ軍による自国民の殺害を隠蔽しようとした、だが彼等はこれらの死体を利用してロシア非難に利用しようとまでは思い付かなかったので、彼等は譴責されることになった。
2022/04/02、ボツマンのウクライナ人戦闘員チームがウクライナ警察と共にブチャに到着し、ロシア軍の破壊工作員または共犯者かも知れない者を掃討した。ボツマンの部隊は、ウクライナ軍の青い腕章を着用していない男性を撃つ許可を与えられた。伝えられるところでは、キエフ軍はその後、ロシア軍に協力したと考えられる数人の民間人を捕え、拷問し、殺害した。この時点で、民間人が拷問され、手を後ろ手に縛られて殺されている写真が出回り、ロシア軍に殺されたのだと云う主張が行われた。同じことが3月中旬に教会近くの集団墓地に埋葬された民間人の死体についても繰り返されたが、彼等は戦闘中に死亡したのであって、ロシア兵によって処刑された訳ではない。
集団墓地に埋葬された67体の民間人、ヤブロンスカヤ通りの20人の死体、ロシア兵が駐屯していた建物内とその周辺の9体を合計しても、ウクライナ当局が発表した410体には程遠い。ブチャでは確かに民間人が死亡したが、その殆どはキエフ軍による砲撃によってか砲撃中に死亡し、9人は明らかに、ロシア軍と協力した廉でキエフナ軍によって拷問・殺害されたものだ。
ブチャの虐殺事件は、ティミショアラの虐殺時件と非常によく似てはいるが、ウクライナ流のアレンジが加えられている。ブチャで起こったことの真相については、公平で迅速な国際調査が必要であることは明らかだ。だが真相究明の為に国連安保理の緊急会合を開催すると云うロシアの要求を西洋諸国が拒否した為、実現は難しい。
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