米国は、化学・生物兵器プログラムをウクライナから他の旧ソ連諸国に移転する態勢を整えている(要点)
2022/09/03、ロシア軍の放射線・化学・生物防御部隊長であるイーゴリ・キリロフ中将によるブリーフィングの要点。米国防総省がウクライナに展開していたバイオラボ群について現時点で判明していることを解説している。
US Poised to Relocate Chemical and Biological Weapons Programs from Ukraine to Other Post-Soviet Countries

・2022年9月にロシアの主導で、生物兵器及び毒素兵器禁止条約(BTWC)の締約国会議が開催予定で、ロシアはここで米国とウクライナによる条約違反の証拠を提出する予定。
1)
・ペンタゴンが出資するバイオラボはロシア周辺だけでも50以上、中国外務省に拠ると世界30ヵ国に合計336!(訳者注:米国防総省はウクライナ国内だけでも46ものバイオラボを作っていることを公式に認めている。)
・2010年以降、ロシアではウクライナと国境を接する地域で、ブルセラ症、コンゴクリミア熱、西ナイル熱、アフリカ豚コレラの発生率が増加している。
・ウクライナでの生物学的プログラムに対する米国の総支出は2億5,000 万ドルを超え、米脅威軽減局(DITRA)が調整を行なっていた。
・ペンタゴンはウクライナでまだ終わっていないプログラムを、旧ソ連諸国(東欧やバルト諸国)に急いで移転させてようとしている様だ。
2)
・ペンタゴンの仕事はウクライナの公衆衛生上の問題(はしか、風疹、結核、AIDS)に対応しておらず、コレラ、野兎病、ペスト、コンゴクリミア熱、ハンタウィルス等、全く別の病原体に関心を持っている。
・ウクライナでは風疹、ジフテリア、結核、はしか、アフリカ豚コレラ等が激増しており、これらに対するペンタゴンからの人道支援は皆無。はしかと風疹に関しては、ワクチン摂取量は2008年以来70%減少している(訳者注:これは個人的に一寸意外。ワクチンの実験を行なっていてもおかしくないと思っていたのだが。)
3)
・研究された危険な病原体は米本国に移送されるが、これらはWHOやBWC等の監督を受け付けておらず、輸出された菌株の総数は1万を超える可能性が有る。米国とその同盟国は、ウクライナから少なくとも16,000のバイオ・サンプルを輸出することに成功した。
4)
・ウクライナ兵士に対して大規模な免疫スクリーニング検査が行われていたが、実験参加者に対する生命と健康のリスクは未知数。コンゴ・クリミア熱ウィルス、ハンタウィルス、レプトスピラ症の病原体等を感染させる実験は氷山の一角であった可能性が有る。
5)
・「感染した昆虫を空中散布するドローン」についての開発・特許についての情報が有るが、これはその目的について疑念を抱かせる。ウクライナは2021/12/15付けでトルコにUAV(航続距離は最大300kmで、ロシアを圏内に収められる)を発注している。
米国は2001年以来、BWCを検証する国際的な取り組みを阻止して来た為、米国内外で行なっている研究所の活動は検証されていない。2016年以降のウクライナでのプロジェクトについても、BWCへの年次報告では触れられていない。この機密性は、ペンタゴンの真の目的について更なる疑念を掻き立てる。
ロシアは法的拘束力を持ったBTWC検証メカニズムを確立する為に一貫して努力して来たが、現状では微生物と毒素の管理リストだけでなく、明確な検証手順も無い。この為証拠の捏造が可能になることは、シリアの化学兵器事件で証明済みだ。化学及び生物事件の調査の意思決定に関する国連安保理のアプローチは修正する必要が有る。
ロシアは繰り返し米国とウクライナに、次の質問に対して説明を求めて来た:
・何故ペンタゴンはこの仕事を委託したのか。
・(何故)その内容はウクライナの医療が抱える実際の問題には対応していないのか。
・アメリカ人は何を隠し、(何故)秘密裏に作業を行い、情報や施設に対してウクライナの専門家のアクセスを制限していたのか。
・何故生物兵器や生体材料と成り得る病原性微生物の株がウクライナの領土から輸出されたのか。
「我々が表明したのは、我々が非常に懸念している諸問題の極く一部に過ぎない。」
US Poised to Relocate Chemical and Biological Weapons Programs from Ukraine to Other Post-Soviet Countries

・2022年9月にロシアの主導で、生物兵器及び毒素兵器禁止条約(BTWC)の締約国会議が開催予定で、ロシアはここで米国とウクライナによる条約違反の証拠を提出する予定。
1)
・ペンタゴンが出資するバイオラボはロシア周辺だけでも50以上、中国外務省に拠ると世界30ヵ国に合計336!(訳者注:米国防総省はウクライナ国内だけでも46ものバイオラボを作っていることを公式に認めている。)
・2010年以降、ロシアではウクライナと国境を接する地域で、ブルセラ症、コンゴクリミア熱、西ナイル熱、アフリカ豚コレラの発生率が増加している。
・ウクライナでの生物学的プログラムに対する米国の総支出は2億5,000 万ドルを超え、米脅威軽減局(DITRA)が調整を行なっていた。
・ペンタゴンはウクライナでまだ終わっていないプログラムを、旧ソ連諸国(東欧やバルト諸国)に急いで移転させてようとしている様だ。
2)
・ペンタゴンの仕事はウクライナの公衆衛生上の問題(はしか、風疹、結核、AIDS)に対応しておらず、コレラ、野兎病、ペスト、コンゴクリミア熱、ハンタウィルス等、全く別の病原体に関心を持っている。
・ウクライナでは風疹、ジフテリア、結核、はしか、アフリカ豚コレラ等が激増しており、これらに対するペンタゴンからの人道支援は皆無。はしかと風疹に関しては、ワクチン摂取量は2008年以来70%減少している(訳者注:これは個人的に一寸意外。ワクチンの実験を行なっていてもおかしくないと思っていたのだが。)
3)
・研究された危険な病原体は米本国に移送されるが、これらはWHOやBWC等の監督を受け付けておらず、輸出された菌株の総数は1万を超える可能性が有る。米国とその同盟国は、ウクライナから少なくとも16,000のバイオ・サンプルを輸出することに成功した。
4)
・ウクライナ兵士に対して大規模な免疫スクリーニング検査が行われていたが、実験参加者に対する生命と健康のリスクは未知数。コンゴ・クリミア熱ウィルス、ハンタウィルス、レプトスピラ症の病原体等を感染させる実験は氷山の一角であった可能性が有る。
5)
・「感染した昆虫を空中散布するドローン」についての開発・特許についての情報が有るが、これはその目的について疑念を抱かせる。ウクライナは2021/12/15付けでトルコにUAV(航続距離は最大300kmで、ロシアを圏内に収められる)を発注している。
米国は2001年以来、BWCを検証する国際的な取り組みを阻止して来た為、米国内外で行なっている研究所の活動は検証されていない。2016年以降のウクライナでのプロジェクトについても、BWCへの年次報告では触れられていない。この機密性は、ペンタゴンの真の目的について更なる疑念を掻き立てる。
ロシアは法的拘束力を持ったBTWC検証メカニズムを確立する為に一貫して努力して来たが、現状では微生物と毒素の管理リストだけでなく、明確な検証手順も無い。この為証拠の捏造が可能になることは、シリアの化学兵器事件で証明済みだ。化学及び生物事件の調査の意思決定に関する国連安保理のアプローチは修正する必要が有る。
ロシアは繰り返し米国とウクライナに、次の質問に対して説明を求めて来た:
・何故ペンタゴンはこの仕事を委託したのか。
・(何故)その内容はウクライナの医療が抱える実際の問題には対応していないのか。
・アメリカ人は何を隠し、(何故)秘密裏に作業を行い、情報や施設に対してウクライナの専門家のアクセスを制限していたのか。
・何故生物兵器や生体材料と成り得る病原性微生物の株がウクライナの領土から輸出されたのか。
「我々が表明したのは、我々が非常に懸念している諸問題の極く一部に過ぎない。」
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