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南シナ海「侵略」の真相

労働者連盟の記事の抄訳。「中国は南シナ海を侵略しようとしている!」と云う西洋大手メディアや政治家達の主張は真実なのか? 結論ら言うと嘘。このプロパガンダに引っ掛かる理由は、この地域の歴史に関する知識の欠如、状況を相対化してみる想像力の欠如、周辺諸国の動向に関する情報の不足、と云ったところだろう。その点この記事は的確に纏めている。
“Aggression” in the South China Sea


 
 西洋の企業メディアの報道を額面通りに受け取るなら、中華人民共和国は南シナ海で「過剰な」海洋権益を主張し、同じく領有権を主張する近隣諸国をいじめ、紛争を引き起こしていることになる。

 が、西洋の企業メディアは米国が主導する帝国主義勢力の代弁者のひとつだ。彼等は反転した世界を描き出している。実際には、南シナ海はその名が示す通り、今まではずっと主に中国の領土内に収まっていた。

 このことは国際的に認知されて来たことだ。南シナ海が「突然」国際的な関心事になったのは、チベット、香港、新疆ウイグル自治区を巡る反中プロパガンダ・キャンペーンが事実上失敗したことを受けて、米国が中国に対する軍事的・政治的包囲網を拡大してからのことだ。

 西洋の支配層エリート達は、容赦無く台頭する中国の巨大な社会主義経済が2030年までに自分達の経済を超えるだろうと予測している。西洋のメディアが今南シナ海について懸念を示しているのは、そうした背景の中でのことだ。



漁業紛争

 南シナ海の領有権を主張する国同士の沿岸警備隊の間の衝突が度々騒がれているにも関わらず、漁船や沿岸・海域を巡る争いは世界中で比較的よく有ることだ。これらが激しい戦争にエスカレートすることは、仮令有ったとしても滅多に無い。

 南シナ海では、中華人民共和国、台湾(台湾は中国の一部であると云うのが国際社会の合意だ)、フィリピン、ヴェトナム、マレーシア、ブルネイの政府が、様々な地域に対して重複する領有権を主張している。

 南シナ海周辺諸国だけでなく、多くの国々の海事当局が長年に亘り、認められた海域内で違法漁船を発見し、体当たりしたり護送して退去させたり、更には沈没させたりして来た。

 これらの違法漁船は、東南アジア諸国から人身売買された労働者を使って、現代の奴隷制に従事していることが多い様だ。

 時々違法漁船を沈没させているのは中国当局だけではない。実際のところ、中国は近隣諸国と比較して、違法漁船の沈没数が圧倒的に少ない。

 ・2017年、インドネシアの特別海事部隊が、密猟漁船81隻を爆破、沈没させた。ボートの殆どはヴェトナム、フィリピン、マレーシアからのもので、中国から来たのは1隻だけだった。

 ・2021年、オーストラリアの海事当局が、同国のアッシュモア礁付近で漁業中のインドネシア船16隻を拿捕。13隻はその海域から護送したが、3隻は沈没させた。

 ・2023年、マレーシア海事執行局は裁判所によって(収穫物を含めて)押収されたヴェトナム漁船7隻を沈め、人工礁に変えた。これ以前は、侵入したトロール船に放火するだけの処分を行っていた。

 ・2023年、インドネシア海事当局は北ナトゥナ海とスラウェシ島海域で違法操業したとして船舶6隻を拿捕。内5隻はフィリピン船、1隻はヴェトナム船だった。

 ・2019年、ヴェトナム沿岸警備隊の船がインドネシア海軍の艦船に体当たりする事故が起きた。インドネシア海軍はヴェトナム漁船の進入を阻止しようとしていた。

 つまり南シナ海で洋生物資源を使用する権利を巡って、インドネシア、ヴェトナム、マレーシアの海軍や沿岸警備隊等の間で、比較的頻繁に衝突が続いているのだ。殆どの場合、近隣諸国の漁船に対して、体当たりしたり、沈没させたり、焼却したりと云った措置が行われることになる。これはもう何年も続いているのだが、中国はこの種の行動に関しては比較的マイナーな役割しか果たしていない。

 だが、西洋の企業メディアは、南シナ海でのインドネシア、マレーシア、ヴェトナムの「侵略」について騒ぎ立てたりはしない。彼等に拠れば、南シナ海で好戦的なのは何時も中国だけなのだ。



フィリピンの新たなる代理人

 ロドリゴ・ドゥテルテはフィリピン史上最も人気の有る大統領だった(最高支持率91%!)にも関わらず、米国とリベラル派は彼を権威主義的独裁者として批判した。

 ドゥテルテは任期の間は一貫して、如何なる状況に於ても中国とは戦争・紛争をしてはならないと強調し続けた。リベラル派と多くの自称「左派」はこれについて批判したが、その努力は最終的に実を結ぶことになった。

 ドゥテルテの後を襲った新大統領、フェルディナンド・マルコスJr.(独裁者マルコスの息子)はこの方針を転換し、対中国の戦争用に、米軍がフィリピンに新たに4つの基地を設置することを許可した。曾ては米国の植民地だった独立国家フィリピンは再び、米国に従属する代理国家にまで身をやつすことになった。
 
 1999年、フィリピン軍は第二次世界大戦時代の揚陸艦BRPシエラマドレ仁愛礁(Ren'ai Reef)で故意に座礁させた。恐らく何等かの基地を築く為だろう。


 1935年、当時の中華民国は仁愛礁を中国の不可分の領土であると公に宣言していたが、1983年に中華人民共和国は正式にその名称を仁愛礁(Ren’ai Jiao)に変更した。

 2023年8月、フィリピン軍は、BRPシエラマドレの孤立した隊員達に食料を供給すると云う中国との一時協定に従うフリをして、秘密裏に建築資材を移送していたことが発覚した。これは中国に対する明らかな挑発行為であって、中国海警局は補給船2隻とフィリピン沿岸警備隊の船2隻を追い払った。

 2021年に遡って、フィリピン政府は、係争中の南沙諸島内のウィットサン礁に中国漁船200隻が停泊していることに抗議した。中国当局は、漁船は強風から避難しているだけで漁業活動を行っておらず、これは極く普通のことだと主張した。だが米国政府と日豪加はフィリピン政府を支持し、中国の「海上民兵(maritime militia)」が集結することに懸念を表明した。言うまでもなく、この「海上民兵」と云うのは単なる漁船のことだ。

 ハーグの常設仲裁裁判所の2016年の判決については、西側の企業メディア報道では、南シナ海の一部に対する中国の主張を却下し、フィリピンを支持したと云うことになっている。しかし、当時のドゥテルテ大統領はこの判決は「誰を排除するものでもない」と述べ、全てのASEAN諸国に対し、自制と南シナ海の非軍事化を定めた2022年の締約国行動宣言を遵守するよう求めた。

 そもそも、仲介裁判所にはそうした問題に対する管轄権は無いし、この訴訟は(西洋メディアが主張している様に)フィリピン政府によって持ち込まれたものでもない。

 実際には、この裁判を率いていたのは米国に本拠を置く法律事務所フォーリー・ホーグの米国人弁護士、ポール・S・ライヒラーだった。つまり米国は中国封じ込めの為にフィリピンを利用したのだ。



国連海洋法条約(UNCLOS)

 国連海洋法条約に基付いて、海岸線を持つ国は海岸から12海里の領海と、200海里の排他的経済水域を有する権利を持つ。

 この条約は全ての東南アジア及び太平洋諸国を含む150ヵ国か国によって署名・批准されている(カンボジアだけは除く。こちらは署名はしたが批准はしていない)。

 最も注目すべき脱落は、41年間に亘ってこの条約から距離を置き続けている米国だ。

 だが、米国は南シナ海全域で軍艦による「航行の自由作戦」(FONOP)を実施する権利を主張している。米国は中国の「行き過ぎた海洋主張」に異議を申し立て、原則として全ての国に対する所謂「航行の自由」の権利を支持すると主張している。その法的根拠は米国自身が参加していない国連海洋法条約であるにも関わらず!!

 しかし、米国帝国主義の呆れた偽善はこれで終わらない。

 2023/08/24、米国国防総省はインドネシアとの共同報道声明を発表し、インドネシアと米国は中国の「広範な」海洋権益の主張が国際法、特に国連海洋法条約に違反するとの見解を共有したと述べた。

 が、これは全くの捏造だった。

 インドネシア国防大臣は、米国との共同声明や共同記者会見は無かったと釈明する羽目になった。そしてインドネシアは中国と良好な関係に在り、米国を尊重し、ロシアとの友好を求めていると強調した。インドネシアは非同盟国であって、全ての国と友好関係に在るとのことだった。

 米国に加え、英国、オランダフランスオーストラリアの帝国主義勢力は軍艦を使って、絶え間無く中国を煽り続けている。彼等は「航行の自由」の権利などと云う馬鹿げたことを主張しながら、絶えず南シナ海を行ったり来たりしており、台湾海峡を通るなどと云う暴挙も辞さない。

 仮に中国やロシアの軍艦が「航行の自由」を掲げて米国の東海岸を通過したり、英仏海峡を通過したり、オーストラリアの東海岸を行ったり来たりした場合、西洋諸国はどんな反応を示すだろうか。それは想像するしか無い。

 帝国主義勢力のやり口は、あらゆる手段で中国を軍事的に挑発し、その後中国が何等かの形でそれらに反応した瞬間に、「侵略だ!」と金切り声を上げると云うものだ。



戦争反対!

 2023/08/28に中国が「九段線」を十段線に延長した様に見える領土地図を発表した時、西洋メディアはびっくりしたフリをして警鐘を鳴らした

 実際には、余分な段線(ダッシュ)は台湾の北東側に描かれたものに過ぎなかったので、描かれている範囲が別に大きく変更した訳ではない。全ての西洋諸国を含む国際社会は、「ひとつの中国」原則の下、台湾は中国の一部であると公式に認めているので、大騒ぎしなければならない様なことは何も無かった筈だ。

 西洋政府のプロパガンダは、南シナ海の島々やサンゴ礁はこの地域の他の国々に近いから中国の領有権の主張は「行き過ぎ」だと主張しようとしているが、繰り返す様に南シナ海は南中国海(South China Sea)だ。中国はそこで2,000年前から活動している。
 
 更に中国は第二次世界大戦後、日本が占領していた島々を取り戻した。その後日本も、南シナ海の島々を中国の一部であると明記した地図を発行した。

 1950〜60年代、米国政府は南シナ海の測量を中国に繰り返し要請したが、これは南シナ海に於ける中国の主権を公に認めていたことと同義だ。

 その状況は今日、逆転している。

 中国は、広大な製造基盤と科学技術の進歩を土台として急速に世界第一の大国になりつつありるが、米国の帝国主義はライヴァルの台頭、況してやライヴァルに抜かれることを容認することは出来ない。

 中国は米国の利益追求第一主義とは異なり、主に人々のニーズに応える計画経済を実施しており、その社会主義経済政策は人類の明るい未来を予感させるものだ。

 残念ながら、ワシントンとその衛星諸国は、中国に対して戦争を準備することで対抗している。それは何億もの人々の死と、世界経済の事実上の崩壊、そして史上空前の危機を引き起こすことだろう。

 南シナ海で西洋が強化し続けている挑発行動は、どんな犠牲を払ってでも中国とのこうした軍事衝突を引き起こそうとする取り組みの最近のものに過ぎない。世界資本主義の基盤そのものを救うには、ワシントンは中国の社会主義支配に終止符を打たなければならないのだ。

 米国主導の帝国主義が世界戦争以外に齎すものが殆ど何も無いのであれば、そんな時代は最早過去のものとなるべきだ。東西の労働者達がこれに抗して団結すれば、戦争の脅威は消えるだろう。
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ベンガル湾に於けるロシアの軍事外交は地域安全保障のジレンマを緩和する(抄訳)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023年11月現在、バングラデシュ、ミャンマー、インドの安全保障上のジレンマを緩和する上で、米国と中国には仲介役を務めるのは無理だが、ロシアなら出来る。
Russian Military Diplomacy In The Bay Of Bengal Alleviates The Regional Security Dilemma



 バングラデシュ、ミャンマー、インド。ベンガル湾を挟むこの3ヵ国全てと良好な軍事関係を築いているのはロシアだけだ。

 ロシアの最近の動きはこうだ。

 ・バングラデシュをロシア軍が半世紀振りに訪問
 ・ミャンマーとは初の軍事演習を実施
 ・インドともベンガル湾で演習を実施

 他方、米国と中国はどうかと言うと、

 ・米国:軍事的権益はバングラデシュに集中している。ミャンマーとは軍事関係を持たず、インドとの関係を優先している。

 ・中国:軍事的権益はバングラデシュに集中している。ミャンマーとの軍事関係を優先し、インドとは関係を持っていない。
 
 バングラデシュの現職のシェイク・ハシナ首相は、米国が自分に対してレジーム・チェンジ工作を画策していると非難したが、1月の次の選挙によって、彼女は追放されることになるかも知れない。

 同時に、ミャンマーの反国家勢力が数十年に及ぶ内戦に於て初めて首都を制圧した。この為軍指導部は、自国の「バルカン化」について警告した。

 両国についてはまた、物議を醸しているロヒンギャ問題の所為で関係が緊張した儘であることも思い出しておくべきだろう。

 南アジアに於けるこうした地政学的な不確実性の中で、他国の正当な利益を犠牲にすること無く全ての当事者達がプラグマティックに協力する為には、責任有る地域外の利害関係者の存在が不可欠だ。だが米国も中国も上で指摘した様にこの役割を果たすことは出来ない。その責任を果たすことが出来るのはロシアだけだ。

 ロシア海軍が3国と軍事協力していると云う事実は、ロシアがベンガル湾に何の利害持たない、責任有る地域外の利害関係者であることに、全員が同意していることを意味する(米国と中国の政策に対しては、彼等の一部は疑念を抱いている)。これは相互の信頼醸成に役立つ。

​ バングラデシュに関しては、ハシナ首相の警告にも関わらず、依然として米国及び中国との緊密な軍事関係を維持している。2024年初めに彼女が(民主的な投票にせよ非民主的なカラー革命にせよ)退陣する場合、外交政策がどう変わるかは不明だが、とにかくバングラデシュ国軍は現在、両国の間でバランスを取ろうとしている。

 ミャンマーとインドに関しては状況が全く異なる。ミャンマーは中国と軍事関係を持ち、米国との関係は無いが、インドは中国と間に領土問題を抱える一方、米国との関係は曾て無い程良好になっている(米国の属国に戻ったと云う意味ではない)。従ってミャンマーはインドと米国の軍事関係を脅威と考える可能性が有り、また逆にインドはミャンマーと中国との軍事関係を脅威と見做すかも知れない。これにより地域の安全保障上のジレンマが悪化することになる。

 にも関わらず、インドとミャンマーの関係は依然として友好的だ。これは部分的には、ロシアとの軍事関係が証明している様に、両国が互いのプラグマティズムに安心感を抱いていることが原因だと考えられる。軍事戦略上の共通点を得たお陰で、互いに対する疑念が緩和されたのだ。

 中国と米国の新冷戦の対立は、この地域を分断し、3国全ての客観的な国益を損なうかも知れなかった。が、このシナリオは、ロシアとの軍事戦略的関係を育むと云うプラグマティズムによって回避された。これは地域の安全保障のジレンマを管理する上で役立つ。

何故ゼレンスキーは突然、プーチンが少なくとも5回は自分を殺そうとしたなどと言い始めたのか?(抄訳)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/11/20、ゼレンスキーは自分に対する「5、6回」の暗殺計画を生き延びたと主張したが、これは恐らく、パトロンである西洋を脅して軍事援助を続行させ、自分を切り捨ててザルジニーを支持することを思い止まらせ、ロシアとイスラエルとの関係に楔を打ち込もうとする為の嘘だった。
Why’d Zelensky All Of A Sudden Claim That Putin Tried To Kill Him At Least Five Times?



 2023/11/20、ゼレンスキーはサン紙のインタビューで、プーチン大統領による「5、6回」の暗殺計画(コードネームは「マイダン3」)を生き延びたと主張した。そして最初はCOVID-19の様に怖く見えたが、その後はCOVID-19の様に怖くなくなったと自慢した。
Zelensky reveals he's survived SIX assassination attempts since Russian invasion of Ukraine


 が、この芝居掛かった主張は、イスラエルのベネット元首相の証言と矛盾している。彼は2022年3月にキエフとロシアとの和平交渉の仲介役を頼まれた際、ゼレンスキーを殺したりはしないと云うプーチンの約束をゼレンスキーに電話で伝えたと報じられている。

 「彼はあなたを殺すつもりは無い。(そのことを)100%(確信している)。」

 ゼレンスキーの今回の発言を疑うべき理由は他にも有る。若しゼレンスキー暗殺計画が事実ならば、西洋大手メディアは間違い無くそれを吹聴して回るだろうからだ。何かにつけロシア全般、特にプーチンについて恐怖を煽りたがる彼等がこの話に飛び付かなかったこと自体が、この発言内容が単に真実ではないことを示唆している。

 では何故、ゼレンスキーは今、この様な主張をしたのだろうか。



 1)背景として、キエフの反攻が失敗し、西洋の備蓄が減少した結果、「ウクライナを使ったNATOの対ロシア代理戦争は終息しつつある模様」だと云うことだ。ゼレンスキーはパトロンの西洋を脅して、状況が変わっているのにウクライナに対する軍事援助を維持させようとしているのかも知れない。



 2)補足的な動機としては、ゼレンスキーはザルジニー総司令官との対立が深まる中、低下する国民の支持率を政権に繋ぎ止めようとしている、と云うのが考えられる。

 実際、彼は今回のインタビューでもその件に触れているし、サンはその部分はわざわざ別記事として纏めて読者の注目を惹こうとしている。ゼレンスキーはその別記事で、この対立が国を分断すると恐怖を煽り、政治的野心を持っているとされる無名の将軍達を叱責した。

 ゼレンスキーの今回の発言のタイミングを考えると、ゼレンスキーは西洋に、自分が反ロシアの手駒として有効であるとアピールすることで、自分が排除されるシナリオを抑止したかったのかも知れない。自分はプーチンが「5、6回」も暗殺したがる様な人物なのだから、若し西洋が自分ではなくザルジニーを支持する様な真似をすれば、それはプーチンの命令に従っているのも同然だと云う訳だ。



 3)可能性は低いが、排除は出来ないもうひとつの動機としては、ゼレンスキーは、プーチンがベネットに嘘を吐いた様に見せ掛けることで、ロシアとイスラエルとの仲を裂こうとしたことが考えられる。最新のイスラエル・ハマス戦争に於て、イスラエルはロシアに味方をするよう圧力を掛けているが、ロシアは中立の原則を維持している。ゼレンスキーがこの食い違いに付け込んで、相互不信を煽ろうとした可能性も考えられる。



 纏めると、ゼレンスキーのこの最新の嘘は、パトロンである西洋を脅して軍事援助を続行させ、自分を切り捨ててザルジニーを支持することを思い止まらせ、ロシアとイスラエルとの関係に楔を打ち込もうとするものだった。彼の主張に少しでも真実が含まれていたなら、西洋大手メディアはとっくの昔にこの陰謀を大々的に宣伝していただろうから、彼の発言は誰も信じるべきではない。

米国はウクライナでバイオラボの建設を再開(要点)

2023/04/07、ロシア国防省は、ウクライナのバイオラボで押収した米軍の軍事活動と生物活動に関連する文書の分析に関する説明会を行った。長いので今回は途中までだが、ざっくりその要点を並べてみる。
US Resumes Construction of Biolabs in Ukraine

 図1)。米国の生物兵器計画への参加者を示した図:米国国防総省の職員、国防総省の請負業者、米国のバイオテクノロジー企業、ウクライナの政府機関、民間企業が含まれている。
US military and biological activities1

 これらの関係者達の多くは2022/02/24のロシアの特別軍事作戦開始以降、責任から逃れてウクライナ領土を離れた。ペンタゴンの違法行為に関する情報漏洩を防ぐ為、米国政府はそれらを追跡し、連れ帰る為の次の2つの緊急措置を講じている。
 1)逃亡したスタッフの所在に関するデータの収集。
 2)大量破壊兵器開発の分野に於ける新たな専門家の探索。

 202304/24〜26には選ばれた候補者達が参加するオンライン訓練が開催され、ワルシャワで対面会議が予定されている。訓練キャンプ中、参加者達はウクライナ領土内及び国外での非公開プロジェクトに引き続き取り組むよう招かれる。

 米国国防脅威軽減局(DTRA)は少なくとも2025年までこの取り組みを続ける予定であり、ウクライナだけではなく、中央アジアとトランスコーカサス諸国の生物学者も活用するつもり。

 図2)ビッグファーマと米政府機関との共謀。
US military and biological activities2

 米大手製薬企業(ビッグファーマ)は、「指向進化(directed evolution)」とワクチンの開発及び生産に関連して、米国政府機関と共謀している。規制当局は安全性と品質基準を犠牲にして企業の商業的利益のためにロビー活動を行っており、規制手続きを経ずに医薬品の使用を許可することで、連邦政府機関職員はその後、製薬企業の重要な地位を占めることになる。

 この腐敗によって重篤な副作用を伴う医薬品の流通が可能になったが、非公開の報告書に拠れば、ファイザーやモデルナと云ったCOVID-19ワクチン・メーカーは、ワクチン接種後に重篤な心血管異常のリスクが高まることを最初から知っていた(つまり遺伝子ワクチンが有害であることを、今やロシア政府は把握しているし、そしてその事実を公にしている)。

 「副作用のリスクが未調査の非常に有毒な薬物に関するこの様な研究は、DTRAの要請により、ウクライナ国民とウクライナ軍兵士を対象に、如何なる倫理規範も無視して実施されたことに留意して下さい。利益の最大化を目指すアメリカの製薬業界にとって、こうしたアプローチは常態化している様です。そしてその実施は米国民主党によって強力に支持されいます。」

 2022/10/20付けの米宇専門家による作業部会の議事録に拠れば、ロシアの特別軍事作戦によってウクライナに於ける「生物的脅威削減プログラム」は強制停止された筈だが、現在は活動再開している。ワシントンはこの事実を隠蔽する為、プログラムの名称を「生物監視研究(Research on Biosurveillance)」に変更した。呼び方が変わっても中身は一緒で、軍部は危険な病原体の研究を継続し、生物材料を収集して米国に送る予定。

 同時に2023/03/14、米国務省は暴かれたこれらの情報を「ロシアの偽情報」と非難する速報をウェブサイトに掲載した。また米大手メディアは注意を逸らす為に、1950年代初頭にDPRKと中国に対する軍事的生物攻撃が準備されていたと云う確立した歴史的事実を正面から否定する国務省の声明を伝え、ロシア国防省が発表した情報は黙殺した。

 米軍のバイオラボやそこの危険物質に対する抗議行動は、ROK、アルメニア、キルギス、セルビア等、近年は活発化している。

 COVID-19パンデミックは武漢のバイオラボからのウィルス漏洩の結果発生した可能性が有るとする米国の声明は、奇妙なことにエネルギー省から出された。ロシア国防省の見解では、エネルギー省は軍事生物活動の分野に於て、国防総省と同等の存在だ。エネルギー省はまた2023年だけでも、「バイオハザード準備の為の仮想研究環境」プロジェクトの研究に1億500万ドルを注ぎ込んでいる。

 入手された情報を基に判断すると、米国指導部は軍事生物学プログラムの実施に保健分野に直接関係しない非中核政府機関を関与させることで、主な受益者である国防総省から注意を逸らしている。

ウクライナを使ったNATOの対ロシア代理戦争は終息しつつある模様(抄訳)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023年11月下旬現在、急速に収束しつつあるあらゆる力関係を考慮すると、NATOの対ロシア代理戦争が終焉を迎えていることには、殆ど疑いの余地は無い。但し、それはに紛争が自動的に直ちに凍結することを意味する訳ではない。恐らく秘密交渉も含めて和平交渉は続くだろう(ちゃぶ台返しになる事態が起こらない限りは)。だが、この代理戦争のテンポは今後は異なったものになるだろう。
NATO’s Proxy War On Russia Through Ukraine Appears To Be Winding Down


 
 ウクライナを捨て駒にしたNATOの対ロシア代理戦争は、以下の条件が重なったことで危機に陥っている。

 ・キエフの反攻が大失敗
 ・「兵站競争/消耗戦」に於てロシアがNATOに圧倒的勝利。
 ・最新のイスラエル・ハマス戦争により、西洋がキエフよりもイスラエルへの援助を優先
 ・米国議会が機能不全
 ・もう直ぐ選挙シーズン



 今までの主な分析をざっとお浚いしておくと、

 ・08/18、A Vicious Blame Game Is Breaking Out After The Counteroffensive Predictably Failed

 ・08/20、米国の政策立案者達はキエフの反攻失敗後、自業自得のジレンマに陥っている(抄訳)

 ・08/25、The NYT & WSJ’s Critical Articles About Kiev’s Counteroffensive Explain Why It Failed

 ・09/03、カナダの一流メディアが、貧相な医療装備が100万のウクライナ部隊を危険に曝していることを暴露(抄訳)

 ・09/07、Poland’s Top Military Official Accidentally Discredited NATO On Several Counts

 ・09/09、WaPo Reported That Ukrainians Are Distrustful Of The West & Flirting With A Ceasefire

 ・09/14、Why Was Zelensky Overly Defensive In His Latest Interview With The Economist?

 ・09/14、ニューヨーク・タイムズは、ロシアが兵站競争/消耗戦に於てNATOを遙かに凌駕していることを認める(抄訳と補足)

 ・10/31、タイム誌がウクライナについて「政治的に不都合な」真実を明らかに(要点と補足)

 ・11/03、ウクライナ総司令官は最後の頼みの綱として米国の援助を請うている(抄訳)

 ・11/05、ニューヨーク・タイムズは、ゼレンスキー大統領とザルジニー総司令官との対立について皆に知って貰いたい(抄訳)

 ・11/08、最新の報道は、米露間で秘密協議が行われていることを示唆(抄訳)

 ・11/14、西洋市民は元NATO最高司令官のウクライナに関する言葉に耳を傾けるべきだ(抄訳)

 ・11/19、ゼレンスキーは今後自分に対して起こり得る抗議行動の信用を落とそうと必死だ(抄訳)


 
 そして、最近の一連の報道も、状況が劇的に変化したことを裏付けている(*リストが長いので英文記事を確認したい方は元記事のリンクを辿って下さい)。



 重要なのは以下の点だ。

 1)キエフに対する西洋の財政・軍事援助は消え去りつつある。
 2)ビクついたウクライナは支援継続を求めて今後の展開について恐怖を煽っている。
 3)ウクライナでは政治的対立が激化している。
 4)西洋はウクライナに対し、紛争を凍結させる為にロシアとの和平交渉を再開させるよう、圧力を掛けている。
 5)ゼレンスキーに対する草の根の抗議運動が近い内にウクライナ全土で勃発するかも知れない。

 何もかも、キエフが約束していたこととは全く異なっている。ほんの半年前、西洋はキエフの反攻の大成功について誇大宣伝を繰り返していた。だが9月の時点でニューヨーク・タイムズは、「ロシアは現在、今年初めに比べてウクライナの領土を200平方マイル近く多く支配している」と認めている。
 
 バイデンは11/18に「50ヵ国以上」が米国に加わってウクライナを武装させたと自慢したが、その「50ヵ国以上」の代理戦争の猛攻に、ロシアはたった1国だけで耐えることが出来たのだ。しかもロシアは支配地域を維持するだけではなく広げることに成功した。それに加えて西洋の備蓄は枯渇しており、残っている分はイスラエル行きだ。

 西洋の新冷戦ブロックが、この代理戦争に注ぎ込んだ1,600億ドル以上を無駄にしたくないと思った場合、通常型の現地介入(つまりNATO軍の違法な直接派遣)を行えと云う圧力を感じるかも知れない。その場合、計算違いによって第三次世界大戦が勃発するリスクは急増するだろうが、責任有る政策立案者であれば誰しも、その様な事態が起こることは望んでいない。結局のところ、西洋のエリートは過激かも知れないが、自殺願望が有る訳ではない。

 ロシア側は、ウクライナ側の前線が崩壊してロシア軍が突破口を開く事態になれば、どんなリスクが出来するであろうかを理解している。だからこそロシアは和平交渉再開に関するシグナルを送り続けている。

 だがゼレンスキーはこの点で西洋のパトロン達の要求に従うことを頑として拒んでおり、しかもザルジニー総司令官と対立を深めている。ザルジニーは今後西洋の承認を得て軍事クーデターを画策するか、それともゼレンスキーが和平交渉を再開する見返りとして解任される可能性が有る。前者の場合は彼は「ヒーロー」になり、後者の場合は「悪役」になるだろう。

 現在急速に収束しつつあるあらゆる力関係を考慮すると、NATOの対ロシア代理戦争が終焉を迎えていることには、殆ど疑いの余地は無い。但し、それはに紛争が自動的に直ちに凍結することを意味する訳ではない。恐らく秘密交渉も含めて和平交渉は続くだろう(ちゃぶ台返しになる事態が起こらない限りは)。だが、この代理戦争のテンポは今後は異なったものになるだろう。

アゼルバイジャンが南コーカサスに対するフランス新植民地主義の脅威について改めて警告(抄訳)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/11/21、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領のフランス弾劾演説は、フランスが米国の属国に成り果てたことを証明している。
Azerbaijan Once Again Warned About The Threat Of French Neo-Colonialism To The South Caucasus



 2023/11/21、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は、自国が主催した「脱植民地化:女性のエンパワーメントと開発」国際会議に於て、フランスの新植民地主義の脅威について改めて警告する演説を行った。彼は07/05にも同様の演説を行っている。

 以下はその演説から、フランスとアルメニアに関する部分を抜粋したものだ。



 「フランスは、分離主義的風潮や分離主義者を支援することで、過去と現在の植民地だけでなく、我々の地域、南コーカサスも不安定化させています。

 アルメニアを武装させることで、フランスは軍国主義政策を実施し、アルメニアの領土回復勢力を奨励し、我々の地域で新たな戦争が始まる土壌を用意しています。

 同時に、フランスは国連安全保障理事会の常任理事国としての地位を悪用して偏った偏見に満ちた政策を実行し、様々な地域で地政学的な陰謀に関与し、他国への圧力手段として西洋の組織を利用しようとしています。

 ………フランスに於ける新植民地主義の傾向と並行して、人種差別とイスラム嫌悪が増大していることを見て取ることが出来ます。

 自国内でこの様な不穏で危険な傾向に対処しなければならないのに、フランス当局は他国に説教しようとしています。

 最近マリ、ニジェール、ブルキナファソからフランス軍が追放されたことは、アフリカに於けるその冷酷な新植民地主義政策が失敗する運命に在ることを改めて示しました。

 血生臭い犯罪に満ちた植民地主義の歴史を恥じるべきフランスは、自らが犯した残虐行為を謝罪する代わりに、他国での架空の民族浄化について語っています。」



 2023/09/19の対テロ作戦によってアゼルがカラバフ地域に対する主権を完全に回復して以降最近、米国とフランスは、アルメニアをロシアが主導するCSTO(集団安全保障条約)から引き離し南コーカサスを分断統治する為の拠点に作り変えようとして来た。

 アゼルが米仏、特にフランスが、アルメニアを支持してカラバフ紛争をまた蒸し返そうとするのではないかと懸念するのは尤もなことで、それ故アリエフ大統領はこの件について警告を発したのだ。

 この点に関して、フランスは西洋/NATOの先槍の役割を果たしている。そこには、サヘル地域から追い出されたことで失われた大国としての威信を幾らかでも取り戻したいと云う思惑も有るのだろう。

 興味深いことに、フランスをこの展開に追いやったのは、ロシアがフランスの旧植民地諸国に於て「民主的安全保障」を提供していることだけではなかった。フランスの同盟相手である筈の米国は、クーデター後のニジェールで自国の基地を維持する為の試みとして、マキャベリ的計算によってフランスから梯子を外したのだ。

 米国がフランスを裏切るのはこれが初めてではない。2021年9月にAUKUSを結成した際、米国はフランスの数十億ドル規模の原子力潜水艦計画を横から掻っ攫った

 数ヵ月間癇癪を起こした後、フランスは米国との関係を修復したが、この時フランスにとって屈辱的なことに、この裏切りに対する補償は、実質的にも象徴的にも何も提供されなかった。フランスは太平洋で失った影響力を取り戻すことは出来なかった。こうして、フランスが米国の属国としての地位を受け入れたことが確認された。
 
 南コーカサスを巡る状況でも同じ力関係が表れている。フランスはアルメニアをロシアから引き離そうとする米国の試みに追随しているが、フランスが失ったサヘル地域を取り戻す為に米国が協力してくれる可能性は低い。フランスは自国の利益にはならないにも関わらず米国に従っている。

 現在行われている戦略力学は、オバマ政権下で始められた「背後から先導する」タイプのものだ。つまり米国は黒幕としての役割を果たし、その属国が西洋/NATOの先槍として機能する、と云うものだ。2011年にフランスはこれに従ってリビアに対する通常型の戦争を主導した。現在はアルメニアをCSTOから誘き出す為に、得にならないサーヴィス残業であるにも関わらず、南コーカサスに於ける対ロシア・ハイブリッド戦争を主導している。米国が覇権を握っており、フランスがその地政学的な秩序に従う、と云うヒエラルキーは同じだ。

 フランスの政策立案者達は、ロシアに対する命令を遂行すれば米国が報いてくれるだろうと信じ続けている。だがそんなことは起こっていない。そして前例に従えば、彼等は近い内にまた裏切りを受ける可能性が高い。そして再びそうした事態に陥ったとしても、フランスは恐らくまだ教訓を学ばないだろう。

何故イスラエルはこれ程多くのパレスチナ人を投獄しているのか(抄訳)

Vox特派員アブダラー ・ファイヤド氏の記事の抄訳。ワシントンの連中が「中東唯一の民主主義国」と称賛するイスラエルが、世界最大の屋外強制収容所でパレスチナ人迫害の為に長年使用して来た「行政拘禁」を中心に、パレスチナ人捕虜の非人道的な扱いを解説している。
Why Israel imprisons so many Palestinians
Israeli soldiers apprehend a young Palestinian boy



 イスラエルは長年に亘りパレスチナ人を弾圧する手段として「行政拘禁」を使用して来た。これは起訴や裁判無しで無期限に投獄することを可能にする措置であり、2023/10/07に再び戦争が始まってからは、これが更に激化している。

 イスラエルは、これは合法的な予防的安全保障措置であり、言論や非暴力抗議活動を含む様々な政治活動を標的にしても問題無いと主張しているが、人権団体はこれは明らかな国際法違反であると見ている

 行政拘禁以外でも、ヨルダン川西岸でパレスチナ人が起訴されると、殆どの場合、略完全な有罪判決率を誇る軍事法廷で裁判が行われる。対照的に、イスラエル人は通常、民事法廷で裁かれる。

 その結果、現在、数百人の子供を含む数千人のパレスチナ人が、不透明な法的根拠に基付いてイスラエルに拘留されているが、この問題は近年悪化の一途を辿っている。

 パレスチナ人は今回の戦争のずっと前から、これらの捕虜の解放を要求して来た。そして遂に11/21、ハマスとイスラエルとの間で人質取引が成立すると、イスラエルは、パレスチナ捕虜150人の釈放とイスラエル軍によるガザ爆撃の一時停止と引き換えに、ハマスが人質50人を返還すると云う協定に合意した。

 イスラエルの人権団体ブツェレムに拠ると、9月末の時点で起訴も裁判も無しに投獄されたパレスチナ人は1,310人で、その中には少なくとも146人の未成年者が含まれている。それ以来、イスラエルは行政拘禁の利用を劇的に増やし、戦争開始から最初の4週間で拘留者の数は2,000人以上に達した(全ての捕虜の合計は約7,000人)。

 アムネスティの担当者に拠ると、行政拘禁は国際法で完全に禁止されている訳ではないが、使用は例外的な状況でのみ許可されており、厳格な保護措置が適用される」とのことだ。だがイスラエルはヨルダン川西岸地区はイスラエルの主権領土の一部ではないので軍法が適用され、国際義務を回避する権利が有ると主張している(つまりガザ地区にはイスラエルの主権は及ばないと言っている訳で、パレスチナの独立を認めていないイスラエル政府は自分達が占領者であることをこう主張する時だけ認めている訳だ)。

 パレスチナ人は一応、拘留命令に対して上訴出来ることにはなっているが、現実には、上訴が成功する件数は驚く程少ない。この主因は、被拘禁者もその弁護士も、イスラエルが彼等に対してどの様な証拠を持っているかを知らされないからだ。2015〜17年の間に無効になった拘留命令は1.2%に過ぎなかった。8月の時点では、2023年は1件も拘留命令が取り消されていなかった

 2022年のアムネスティの報告書は、1967年以来、イスラエルがパレスチナ人の日常生活に於ける様々な活動を犯罪とする1,000以上の軍令を発令していることを指摘し、行政拘禁が安全保障上の緊急措置ではなく、パレスチナ人を迫害する為に利用されている実態を明らかにした。犯罪となる行為の例としては、例えば、
 ・旗等の政治的シンボルを振る。
 ・許可無く特定の地域に滞在する。
 ・大まかな定義で「扇動」に該当するあらゆる言論

 SNSへの投稿だけで「安全保障上の懸念」を理由に、これまで数十人のジャーナリスト達を含む数百人が拘束されている。

 10/07前、パレスチナ人被拘留者は約5,000人だったが、内行政拘禁されたのは約1,300人。それ以外は普通の刑事犯だが、パレスチナ人の有罪判決は99.7%と、非常に高い。つまり起訴されれば殆ど確実に有罪になる。弁護人を拒否されることも多く、法廷で使用される証言や自白を損なう言葉の壁や誤訳に直面している。更に訴訟の多くは不当で広範囲に亘る容疑に基付いている。

 また、イスラエルにはパレスチナ人捕虜を拷問して来た長い歴史が有るが、今でも捕虜に対する拷問やその他の屈辱的で非人道的な扱いが報告されている。しかもイスラエル最高裁は1999年にこれらの拷問に違法判決を下したにも関わらず、その後も特定の状況での拷問の使用を繰り返し承認して来た。

 子供の被拘禁者に対する虐待や独房監禁等も以前から蔓延していたが、10/07以降は、パレスチナ人の被拘禁者や囚人に対する虐待の報告が急増している。

 10/07以降、西洋の注目は主に200人以上のイスラエル人の人質に集まり、不法に拘禁されている数千人のパレスチナ人は殆ど関心を引かなかった。人質交換によって150人は釈放されることが決まったが、残りの捕虜達は監獄に閉じ込められた儘であり、その命運は不透明な儘だ。

ウクライナが少数民族のロシア人について語らないのと同様、西洋は自らの少数民族について語らない(抄訳)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/11/09と11/20、キエフ当局はウクライナ国内にロシア人少数派など存在せず、その権利は侵害されるべきだと主張した。西洋の基準に従えばこうした迫害は容認出来ない人権侵害の筈だが、西洋は見て見ぬフリをしている。
The West Would Never Talk About Its Minorities The Way That Ukraine Talks About Its Russian One



キエフは「ロシア人の少数民族など存在しない」と主張

 2023/11/09、キエフの欧州統合担当副首相オルガ・ステファニシナは、ウクライナにはロシア人の少数民族は存在しないので、欧州委員会はウクライナに於ける人種差別について苦情を申し立てることは出来ないと主張した。

 「ウクライナにはロシア人の少数民族など居ません。実在しないんです。自分達をロシア人の少数民族だと見做している、法的に定義されたコミュニティはひとつも存在しません。」

 更に11/20、ウクライナ議会のルスラン・ステファンチュク議長は、ウクライナは国内のロシア人を少数民族として認めたり、それに相当する権利を与えるつもりは無いと述べ、この問題についてEUと「完全な理解に達した」と強調した。
 
 「現時点でウクライナにはロシア人の少数民族は存在しません。存在する筈が有りません。………若し人々がウクライナに対して敬意を示さず、侵略行為を行った場合、この分野での彼等の権利は侵害されるべきです。」(*この発言の後半部分は、ウクライナにロシア人は実在しているが、政治的な理由でその権利を認めないことを言外に語っている。)

 これらの差別的な声明は、少数民族の権利を大切にする西洋の人々の眉を顰めさせる筈だったのだが、残念ながら西洋では注目されなかった。若し西洋のどれかの国が自国の少数民族について同じことを言った場合、その国は西洋からは受け入れられないと見做されたことだろう。

 このふたつの声明は、欧州委員会がウクライナにEU加盟交渉を開始するよう勧告したことを受けたものだったが、キエフはどちらの場合も、EUは自分達を支持していると主張し、実際EUは、彼等のロシア人差別発言を非難しなかった。



西洋の偽善的な二重基準

 だが、ウクライナにロシア人の少数民族が存在しないとする彼等の主張は、事実に反している。CIAワールド・ファクトブックによる他ならぬ米国政府の公式統計は、ウクライナ人口の17.3%がロシア人で構成されていると報告している。

 米国人口に於ける黒人/アフリカ系アメリカ人の割合は12.1%ヒスパニックは19%なので、キエフが国内のロシア人の存在を否定することは、ワシントンがこれらの少数民族の存在を否定するのと同じ様な暴挙だ。
 
 このロシア人差別には、ウクライナの「脱ロシア化」と「ウクライナ化」政策が進められて来たことが背景に在る。それらが正にその目的の為の行政的諸条件を作り出した。

 「マイダン・クーデター」後のウクライナが少数民族のロシア人に対して行った様な、民族、言語、宗教に対する攻撃的な迫害に対して人々が抗議するのは理解出来ることだ。そしてこれに抗議して平和的なデモを行うことは、国連が定めた権利の範囲内だ。

 だが西洋の主張する「ルールに基付く国際秩序」とやらの下では、国際法が適用されるのは、西洋の政策立案者達が何等かの戦略的利益を得られると期待した場合だけだ。そうでない場合は国際法で定められた諸原則や諸権利は恣意的に無視されることになる。

 この場合、西洋全般、特にEUは、ウクライナによるロシア人少数派への迫害に対して、見て見ぬフリをしている。キエフは国内のロシア人からその法的存在を否定して行政的に抹消し、ロシアに対する代理戦争の一環として、この政策を正当化した。この種の迫害は西洋に対して行われた場合には容認出来ないと見做されるだろうが、相手がロシア人であり、対ロシア戦争に利用出来るなら、黙殺して構わないのだ。

 この洞察は、西洋のリベラル・グローバリスト・エリートが新冷戦圏の戦略的利益に先立って、国内外でアイデンティティ政治を兵器化していることを示している。その目的は権力追求のみであり、国内外の対立者を蹴落とすことだ。

 ウクライナのロシア人少数派が米国のアフリカ系アメリカ人やヒスパニック系アメリカ人よりも遙かに酷い扱いを受けていることは否定し様の無い事実だが、米国は、ロシア人が権利を侵害されても当然だと云うキエフ当局の見解に同意し、口を噤んでいる。

フィンランドは自らを対ロシア最前線のNATO国家として位置付けようと躍起だ(抄訳)

アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023年11月、NATOは新たに加盟したフィンランドの国境沿いで新たな対ロシア戦線を開こうとしている。これは双方向的な軍事行動を誘発することを目的としており、その後事態がエスカレートした時にこれを正当化する為に、恐らくは文脈から切り離されて、ロシアが「謂れの無い/挑発されていない攻撃」を行ったと宣伝されることになる。
Finland Is Hellbent On Positioning Itself As A Frontline NATO State Against Russia




フィンランドが対ロシア挑発

 2023/11/14、フィンランド内務大臣は、安全保障上の理由からロシアとの国境を閉鎖するかも知れないと脅した。

 その後EU(欧州国境沿岸警備局)はフィンランドに軍を派遣する準備が出来ていると発表し、11/16には首相が国境を閉鎖すると発表した。

 更に11/17、フィンランドの国境警備隊は国境を越えようとしたグループに対してガスを浴びせ、そこに軍を派遣した。

 これに対して11/20、ロシアの外務次官は、ロシアは国益に従って対応すると発言した。

 以上の展開を纏めると、フィンランドは明らかに、ロシアに対するNATOの最前線国家としての地位を確立しようと躍起になっている。



フィンランドとNATOの思惑

 フィンランドとスウェーデンのNATO加盟問題については、2022年夏の時点では「NATOの北方拡大はロシアにとって大きな敗北ではない」、また2023年春には「フィンランドのNATO加盟は軍事的と云うよりも象徴的な意味で重要だ」と分析した。

 これらの分析は当時の軍事戦略情勢を反映したものだったが、フィンランドがロシアの移民危機と称するものを騒ぎ立てた結果、これらの評価もまた変更しなければならない。

 最新の力関係は、NATOが新たに加盟したフィンランドの国境沿いで、ロシア対して更に圧力を掛けようと共謀していることを示唆している。これは双方向的な軍事行動を誘発することを目的としており、その後事態がエスカレートした時にこれを正当化する為に、恐らくは文脈から切り離されて、ロシアが「謂れの無い/挑発されていない侵略」を行ったと宣伝されることになる。

 ここで重要なのは、これはNATOがウクライナを使った対ロシア代理戦争を再検討している最中に起こったことだと云うことだ。

 この夏の反攻は失敗に終わり、ロシアはNATOとの「兵站競争/消耗戦」に勝利し、NATOの元最高司令官は朝鮮戦争の様な休戦を提案した。そしてこの間、西洋はキエフに和平交渉を再開するよう圧力を掛けている

 この代理戦争が凍結した場合、フィンランド戦線の様な他の戦線を開くことを通じて失われた対ロシア圧力の一部を補填することには、一定の論理が存在する。

 NATOとロシアとの間には「相互確証破壊」(MAD)と云うジレンマが存在しているので、新たなフィンランド戦線に沿ってロシアに対して掛けられる圧力には自ずと現実的な制約が存在する。だがNATOの政策決定者達は、「ひとつのドアが閉まれば別のドアが開く」と云う具合に、ウクライナ戦線が終結するのと引き換えにフィンランド戦線を開くことが得策だと判断するかも知れない。

 そしてその展開は、北極海の軍事化を加速する為の「公的に尤もらしい」口実として主流メディアによって利用されることになるだろう。

 東西貿易の促進に於ける北極海航路の役割が増大しているので、新冷戦に於けるこの「最後のフロンティア」は、米国国主導の西洋のゴールデン・ビリオンと中露協商との間で競争が行われる舞台となる準備が整っている。

 そう考えると、フィンランド戦線を開くことは一石二鳥だ。

 つまりNATOは、ロシアに対して「コントロールされた」フィンランド戦線を開くことによって、覇権維持の為のゼロサム的な利益を促進することが出来ると考えているのだ。これによってウクライナ戦線の部分的な閉鎖を補うと同時に、北極海に於けるNATOの利益を推進することが出来る。

 以上の理由から、ロシアとフィンランドの緊張は更に悪化することが予想される。ロシアが自国の正当な利益を守る為に行うあらゆる動きは、こうしたプロセスを加速させる為の「謂れ無き攻撃」として解釈されることになるだろう。

ドンバスの真実

★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/11/09と11/20、キエフ当局はウクライナ国内にロシア人少数派など存在せず、その権利は侵害されるべきだと主張した。西洋の基準に従えばこうした迫害は容認出来ない人権侵害の筈だが、西洋は見て見ぬフリをしている。
ウクライナが少数民族のロシア人について語らないのと同様、西洋は自らの少数民族について語らない(抄訳)

★2023/11/08、ルガンスクの地元議会議員ミハイル・フィリポネンコが自動車爆破事件で死亡したが、GUR(ウクライナ国防省情報総局)はこの暗殺が自分達の犯行であることを率直に認めた。
「そうだ、我々がやった」:ウクライナは自動車爆破で親ロシア派政治家を殺害したことを認める

★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。西洋はパレスチナ人に対する虐殺は公然と応援するが、ドンバスのロシア人に対する虐殺には沈黙して隠している。この二重基準の背後には、それぞれの戦争の目標の違いが関係している。
西洋はロシア人とパレスチナ人の爆撃に関し、民族的に偏向した二重基準を採用している(抄訳)

★2023/09/06にロシアのドネツク州のコンスタンチノフカで起こったミサイル攻撃はウクライナ軍による偽旗作戦であると云う解説を紹介する。
コンスタンチノフカのミサイル攻撃はウクライナ軍による偽旗作戦だ/a>

2014年以降のドンバス戦争についての地元住民達の証言集。西洋では2014年以降のキエフによるロシア語話者に対するジェノサイドは、ロシアの特別軍事作戦開始以降も含めて全て無かったことにされているが、生き残った被害者達はこうして地獄の日々についての真実を語っている。西洋のメディアにとっては、彼等は気に掛けるべき「人間」ではないのだろう。
Life in Donbass: How locals feel today, over nine years since their region broke away from Ukrainian control
ドンバスの暮らし:ウクライナの支配から離脱して9年以上、地元の人々は今どう感じているか

2014/05/11、マリウポリの光景。キエフのメディアはロシア軍が来ている、親ロシア派が武装して攻撃を行っていると大嘘を吐いていた訳だが(そして西洋大手メディアはその主張を今に至るまで検証もせずに垂れ流している訳だが)、街中に戦車を乗り入れて弾圧しているのはキエフ軍の方で、人々は文字通り素手で戦車に立ち向かっている。そして人々は自分達から進んでドネツク共和国の行く末を決める住民投票の列に並んでいる。投票を強制しているロシア軍など何処にも見当たらない。
Mariupol resists Banderite coup d'etat May 11th 2014


ドネツク人民共和国の国家と云うのを見付けたので紹介してみる。
Donetsk Anthem - Video 2016


★2015年のパリのシャルリ・エブド襲撃事件と、ウクライナのヴォルノヴァハでのバス爆発事件を取り巻く状況は、これらがNATOの対ロシア戦略の一環であることを疑わせるものだ。
パリとヴォルノヴァハ:NATOテロリズムの野蛮な顔(要点と補足)

★2014年以降、そして2022年以降のドンバスの歩みを簡単に振り返る記事。
包囲下で:ドンバスはウクライナから公式に分離した最初の年をどうやって過ごしたのか?(要点と補足)

★ロシア軍の特別軍事作戦開始以降も、キエフ軍は砲撃によるドンバスの民間人殺害を止めていない。
何故ウクライナはドネツクの民間人地区を攻撃し続けるのか?(要点)

2014年のドンバス紛争について、データを視覚化したページより、ドンバスでの砲撃数を示したグラフ。青はドネツク、オレンジはルガンスク、緑は両者の合計。データは欧州安全保障協力機構(OSCE SMM)の特別監視ミッションのもの。2022/02/24のロシア軍による特別軍事作戦開始の直前に、一旦落ち着いていた砲撃が急増していることがはっきり確認出来る。直接的にはこれを止める為に、ロシア軍は軍事介入を余儀無くされた訳だ。

Conflict in Ukraine’s Donbas: A Visual Explainer

【推奨】2014年からドンバスで9ヶ月を過ごしたドイツ人ジャーナリストによるドキュメンタリー。現地に西洋のジャーナリストなど居らず、戦争は「起こっていない」ことにされている。彼が見たのは、米国が仕掛けたマイダン・クーデター、住民達の長年の悲願だったクリミアの住民投票、ドンバスへの弾圧と、その後の多くのウクライナ軍兵士達の投降と寝返り、主客が転倒して報じられたオデッサの虐殺、妨害と隠蔽によりまともな調査が行われずその結果も公表されなかったMH17便の撃墜、ドンバス民兵達の非対称な戦い、キエフ軍の砲撃に怯え経済封鎖によって生活の術を奪われたドンバスの人々、彼等の生活を辛うじて支え続けたロシアからの人道援助、守られなかったミンスク合意、NATOによる軍事支援、そして米国企業による天然資源の採掘やGMOの人体実験、欧州への労働奴隷の提供、そして引き伸ばされたロシアとの全面戦争………西洋の大手メディアが8年間黙殺して来たウクライナの真実がここに。
Ukrainian Agony. The concealed war. Full English version by Mark Bartalmai


ドンバス、大祖国戦争を記念するオベリスク。西側市民の殆どはここに刻まれた年月の重みを全く理解していない。
 
Donbass: The War on Remembrance

プーチン大統領が発表した36時間のクリスマス休戦(2023/01/06〜07)を、キエフ軍は無視。休戦発効から1分もしない内に、ドンバスのトロフスキー地区の住宅街に6発の155mm砲弾が撃ち込まれた。幸いなことに死傷者は報告されていない。まぁ8年間もの間ミンスク合意を一度たりとも守ろうとしなかった連中が、今更休戦の呼び掛けに応じないのは不思議でも何でもない。この休戦はロシア正教会のキリスト教徒達に礼拝の機会を与える為のものだったが、ゼレンスキー一味はロシアの罠だと主張。ロシア国防省の発表ではロシア軍の方では休戦を守った。
Donetsk shelled in first minute of Christmas truce – authorities

アゾフ大隊によって住民が閉じ込めれて街ごと人質として利用され、その後ロシア軍によって解放されたくマリウポリの復興の様子を描いた現地レポート。大きく傷付きながらも楽観的なムードが漂っている。西洋にとってはここの住民は最早利用価値の無い「価値無き犠牲者」のカテゴリーに入れられた様だが、帝国主義者共の思惑に関係無く、生活は続いて行く。
‘I was nearly shot for not knowing Ukrainian’: Mariupol residents on the horrors of war and the city’s restoration

2022/11/25、プーチン大統領はドンバスの兵士達との母親達との会合で、ドンバスの併合をもっと早くに行わなかったことについて謝罪している。実際、ロシア軍はもっと早くに助けに来てくれるべきだったと云うドンバスの人々の声はこれまでにも聞かれていたし、開戦の時期についても、キエフ軍がドンバスへの砲撃を激化させたことに引き摺られてに過ぎなかったので、民族浄化問題を飽く迄ウクライナの内政問題として解決することを望んで、ミンスク合意が果たされることに希望を託して8年間介入を控えて来たロシアにも、結果的にジェノサイドを黙殺して来た責任が無いとは言えない。但し2014年の時点で軍事的介入を行っていたとしても、その場合に確かな法的基盤が得られたかには疑問の余地が有るし、西洋からの経済制裁に、2022年の様に耐えられたかも怪しいものだ。軍事開発も今程進んではいなかったので、今の様に常に軍事的優位を保つことも難しかったかも知れない。2014年は無理でも、せめて2020〜2021年頃には介入を始めるべきだった、とする声も有る様だ。何れにしろ外交的解決が不可能であったことはメルケルの自白からも明らかなので、遅かれ早かれ軍事的対決は避けられなかった。
Putin expresses regret over Donbass
プーチン大統領は、再統合を早く実施しなかったことを、ドンバス兵の母親たちに謝罪

#StopKillingDonbass と云うハッシュタグで、2014年以来ドンバスで本当は何が起こって来たのかを広めるキャンペーンが行われているらしい。2022年になって初めて戦争反対を叫び始めた人は、何故この8年間、ドンバスでの戦争を止めるとキエフと米帝とNATOに対して抗議して来なかったのか? まぁ理由は単純だ。そんなことになっているなんて全く知らなかったからだ。TVや新聞はその件に関する事実を殆ど伝えないか、歪めて伝えて来たか、黙殺して来たからだ。とにかく検閲が厳しいので(「ロシアや中国と違って西洋諸国には検閲など無い!」と信じている人は、許された枠内でしか物事を考えて来なかった人だ。検閲は厳然として存在し、ロシアや中国よりずっと洗練されていて巧妙だ)、こうした情報は草の根で広めるしか無い。企業メディアはグローバル・パワーエリートの思惑に沿った嘘しか言わない。
Rassemblements #StopKillingDonbass 19 Novembre 2022

#StopKillingDonbass Draws the World’s Attention to the Crimes of the Ukrainian Army
「ドンバス殺しを止めてください」という動画により、ウクライナ軍の犯罪が、世界の注目を集めている

私は見逃していたニュースだったが回収しておく。2015年、15歳の時に330ポンドのベンチプレスを行った「世界最強の少女」マリアナ・ナウモワに拠ると、彼女は当時シュワルツェネッガーに会い、ウクライナでの混乱の証拠と手紙を彼に手渡した。彼はアシスタントに資料を渡し、ウクライナ軍とネオナチによる市民への攻撃と彼女が説明するものに「取り組む」と約束したそうだ。彼女は2022/03/21にビデオメッセージを公開してシュワルツェネッガーがこの約束を果たしていないことを告発した。彼女は2014年以来20回以上ウクライナに行ったことが有り、ドンバスの現実をその目で見、120以上の学校を訪れ、何千人もの子供達と話をし、100以上の子供向けスポーツイヴェントを開催したと言っている。彼女は湾岸戦争での米国の非道やウクライナのナチについて非難したが、シュワルツェネッガーは曾て自伝の中でヒトラーを演説者として高く評価していたことを認めた。
 
Schwarzenegger accused of breaking promise on Ukraine by ‘world’s strongest girl’ (VIDEO)

2014年にナチにキエフを乗っ取らせたのはワシントンの連中だが、米国務省内の民主主義・人権・労働局が194ヵ国について発行している年次「人権報告書」の内、ウクライナに関する2021年の報告書は、ドンバス地域に於ける「深刻な虐待」について、ロシアに関するものと殆ど同じ評価をしている。ソースはアムネスティ・インターナショナル、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、国連ウクライナ人権監視ミッション(HRMMU)等の国際機関やNGO。 ウクライナのドンバスでは重大な人権侵害が行われて来たことを、米国務省が公式に認めている。
State Department Report Reveals Human Rights Abuses in Ukraine
 これが問題の米国務省が公式に発行している報告書。
UKRAINE 2021 HUMAN RIGHTS REPORT

ルガンスクに住んでいて8年間ウクライナ軍の砲撃下で生活して来た13歳の活動家、ファイナ・サヴェンコワ氏のインタビュー。彼女はウクライナ内務省の支援で運営されており、CIA本部が立っているUSAラングレーから発信されているウクライナの「ピースメーカー」サイト、「ミロトヴォレッツ」の殺人リストに名前が掲載されている。彼女の他にも何百人もの子供達が、「休日にクリミアへ行った」とか「(ソ連赤軍の勝利を祝う)ヴィクトリー・パレードに参加した」などの些細な理由でこのリストに挙げられ、詳細な個人情報を曝されている。
VIDEO: 13-year-old on Ukrainian gov’t kill list speaks out
13-year-old on Ukrainian gov't kill list speaks out


エヴァ・バートレット氏の記事。NATOの支援を受けたウクライナのナチは、2014年の違法なクーデター以来数え切れない程の戦争犯罪を繰り広げて来た訳だが、その中には救急車、消防車、衛生兵と救助隊、その本部とステーションを狙った砲撃も含まれている。無論これは歴とした国際法違反であって、この記事ではその事例が豊富に紹介されている。この手口はイスラエルがパレスチナで、また西側が支援するイスラム過激派がシリアで行っていることと同じだ。緊急事態省の責任者に拠れば、砲撃は「2014〜2015年について言えば、(毎日)20 分、最大で1時間。今では毎日6~7時間ノンストップで」行われている。
Ukrainian Army War Crimes Include Shelling of Ambulences, Firetrucks, and Rescue Workers in the Donbass Republics—Similar to Israelis and U.S. Backed Terrorists in Syria

ウクライナではバイデンが核の応酬に繋がりかねない戦争挑発行為を継続しているが、状況を正しく把握するには、ロシアゲートやマイダンクーデターで果たした米民主党の犯罪的役割の理解が必須となる。完全に大政翼賛化した西側大手メディア報道なんか幾ら見たって無駄。
FROM RUSSIAGATE TO UKRAINEGATE: ROUTE TO APOCALYPSE

2019年4月、ロシアはウクライナのドネツクとルガンスク地域の一部の住民向けに、ロシア市民権を取得する為の手続きを簡素化している。その為最初の4ヶ月だけで14万5,000 人が新たにロシア市民権を獲得。それだけロシア人でいたがるウクライナ人が多いと云うことだ。
145,000 Ukrainians Accept Russian Citizenship in Just 4 Months of 2020

ロシア特別軍事作戦が開始される前のドンバスの戦況についてのやや詳細な地図。西側大手報道からはこの現実がごっそり抜け落ちている訳だ。

Putin: Kiev ‘Puppets’ of US

Twitterから回収。フォトジャーナリストのパトリック・ランカスターのドンバスからの報告も、2022年2月に最初に砲撃したのがウクライナ軍であることを示している(但しその村への砲撃は2015年以来ずっと続いている)。住民の一人は「プーチンは何時私達を助けに来るんでしょう?」と尋ねた。下の地図は欧州安全保障協力機構(OSCE)の2022/02/18のものだが、停戦協定に違反する砲撃は、殆どがウクライナ軍によって実行されていることを示している。

Eyewitness Reports Indicate Ukrainian Army Fired First Shots in War with Russia

Twitterから回収。2022年2月の時点で、NATO諸国の支援を受けたウクライナのネオナチ軍は、既に1年以上に亘って125,000人の兵を集め、460万のロシア語を話す住民が住むドンバスに電撃戦と大量殺戮を仕掛ける準備をして来た(因みに支援者の一人、カナダのトルドーは、今自国で全体主義体制を布いている)。ロシア軍の特別作戦開始前に、ドンバスの人々はこんな感じにナチに包囲されていた。
 
“Totalitarian Democracy”: The Ongoing War in Ukraine and the War Measures Act in Canada

大事なことなのでTwitterから回収しておく。2022/03/09のロシアのTASS通信のツイートから、ロシア国防省が押収した書類の写真。ウクライナ軍は2022/01/22の時点で、3月にドンバスに対する「合同部隊作戦」を行うべく秘密命令を出していた。02/28までに準備を終える予定になっていた様だが、実際には02/16から、ドンバスに対する砲撃が激増している。ドンバスに対するジェノサイド2014年から8年間続いて来た訳だが、2022年2月に話を限ったとしても、先に攻撃した(攻撃を激化させた)のはウクライナ軍の方だ。民族浄化を終わらせようとするプーチンの外交努力は西側によって全て無視された為、虐殺の再拡大を防ぐ為には、ロシアは軍事介入するしか方法が無かった。
  
ТАСС @tass_agency

ロシアへの統合についてのドンバス両共和国の住民投票は2022/09/23〜27に開催予定。本物の「国際社会」のすべきことは、西側自由民主主義ナチ陣営のいちゃもんは放っておいて、例えば国際監視団を送り込んで、投票が完全に合法的に平和的に妨害工作や不正無しに行われているかどうかをチェックすることだろう(まぁどうせ西側は自分達の見たいものしか見ようとはしないだろうが)。
Donbass republics reveal date of vote to join Russia

2022/09/19現在、ルガンスクとドネツク両共和国は、ロシアへの統合に関する「住民投票」を直ちに実施するよう求めている。

 「ドンバスはロシアです。我々は皆長いことそのことを感じ、知っていました。我々はその為に8年間戦って来ました。その為に我々は毎日家、通り、病院、学校、幼稚園に対する攻撃に苦しんで来ました。」

 「我々はロシア連邦の国境が我々とウクライナとの間に存在することを望んでいます!我々は再びひとつ大きな祖国、ロシアの一部になりたいと思っています。ドンバスの人々はそう報われて然るべきです!」


 西洋帝国主義諸国は何か有ると直ぐ「民主主義」を金科玉条の様に持ち出し、西洋式の代議制民主主義制度だけがその理念を実現出来る唯一の制度であると主張している訳だが、2014年にクリミアの人々が住民投票と云うこの上も無く民主主義的な手段を用いて96%以上がロシアとの再統合に賛成と云う圧倒的な民意を示した時、西の連中はロシアの侵略だと喚き立てた。こいつらはどうせ何をやってもケチをつける。攻撃する口実が欲しいだけだ。
Second Donbass republic wants vote on uniting with Russia

ドンバスに住んでいる13歳の市民活動家(つまり5歳の頃からずーっと戦争の中で暮らしている)ファイナ・サヴェンコワ氏からアメリカ人に宛てた手紙。「アメリカ人に真実を知って欲しかった。」「ロシア人はモルドールからやって来たオークであり、プーチンは人類に対する憎しみと世界支配の野望に駆られた邪悪な狂人である」と云う西側のプロパガンダに少しでも違和感を覚えている人は、自動翻訳でも十分意味が通じるので読んでみて欲しい。とにかく日々TVや新聞で報じている善悪二元論的な物語は1から10まで嘘なのだと云うことに気が付かなければ何もかも話にならない。「誰々が悪人で誰々は善人だと言われたら、それは真実ではなくプロパガンダです。」
FAINA SAVENKOVA – I WANTED AMERICANS TO KNOW THE TRUTH

ドンバスで2年間市民活動家として活動している13歳の少女、ファイナ・サヴェンコワ氏が、アムネスティ・インターナショナル事務局長に宛てて、ウクライナの民族主義者による子供の権利の侵害について、独立した調査を求める書簡を出した。アメリカ合衆国のラングレー(CIAの本拠地)に拠点を置くNATO諸国が支援するウクライナのウェブサイト"Myrotvorets"には「平和リスト」と称する殺人リストが載っており、既に何人もがキエフによって殺害されているが、彼女もまたこのリストに載っている。名前だけではなく個人データ、自宅の住所、ソーシャルネットワーク、親戚のパスポートの詳細まで晒された彼女は国連のグテレス事務局長とユニセフにも書簡を書き、その後事件は広く知られるようになったが、同時に脅迫や侮辱を受け始めた。2022年7月、ミーラ・テラダ財団は、Myrotvorets で個人情報が公開されていた326人の子供達の詳細を特定し、国連に引き渡した。
LETTER FROM FAINA SAVENKOVA TO THE SECRETARY GENERAL OF AMNESTY INTERNATIONAL

2022/08/04、ドネツク民兵隊のコルサ大佐の葬儀を狙ったウクライナ軍の砲撃で、12歳の子供とその祖母を含む8人が死亡、RTのオペレーターを含む5人が負傷。映像、写真多数有り。少女はバレエのレッスンに向かう途中だった。
FUNERAL CEREMONY OF COLONEL KORSA 12-year-old child

エヴァ・バートレット氏の報告。ドンバスの孤児院に落とされたウクライナ軍のバタフライ地雷(花弁地雷)の撤去の様子。工兵が近付いただけで自爆するので超危険。しかも周囲は雑草が生い茂っているので(何年も戦争中なので整備されていない)発見するのが難しい。こんなのが街中にバラ撒かれている(勿論言い訳の仕様の無い戦争犯罪だ!)。そして砲声を聞けばどちらから飛んで来るかは素人でも判る。全てウクライナ側から砲撃されている。
Ukrainian Terrorism: Firing Munitions Containing Petal Mines On Donbass Orphanage, Another War Crime


★ウクライナ軍が使用している「バタフライ(花弁)地雷」についてのエヴァ・バートレット氏の現地報告の要点。
ウクライナは禁止された「バタフライ」地雷を使用してドネツクの民間人を標的にしているが、西側は沈黙している(要点)

エヴァ・バートレット氏の報告。2022/08/04、ウクライナ軍はドネツク中心部への砲撃を開始。目標は恐らく前日殺害されたドネツク人民共和国のオルガ・カチュラ大佐の葬儀が行われていたオペラ・ハウスだったろうが、ホテルには現地の報告を行っていたジャーナリストが多数滞在しており、彼等が連日ウクライナ軍の戦争犯罪について世界中に発信していることを考えると、ホテル砲撃には別の意味合いも有りそうだ。因みにバートレット氏はウクライナの「ピースメーカー」と云う皮肉な名称のサイトの殺害リストに名前が掲載されているが、西側は2014年以来続いているジャーナリストの逮捕や拷問や殺害や脅迫について、今に至るまで沈黙している。

Today, Ukraine bombed a Donetsk hotel full of journalists – here’s what it felt like to be there
 エヴァ・バートレット氏のインタビュー。「若し本当にジャーナリスト達を狙っていたのだとしたら、それは(ウクライナ軍の)戦争犯罪を報じるあらゆる声を黙らせようとしていると云うことでしょう。」
“They´re trying to silence any voices”


ドンバスではロシアの民間軍事会社ワグナー・グループがウクライナ軍を追い出していることをRTが確認している。ロシア政府はワグナーとの関係を否定している。

RT witnesses Wagner group fighting in Donbass (VIDEO)

ドンバス・インサイダーの共同創設者であり、ドネツクを拠点とするフランスのジャーナリスト、クリステル・ニアン氏のインタビュー。西側大手メディアはドンバス戦争について完全に隠蔽を続けており、ウクライナ内務省の管轄のナチ部隊が(西側から提供された兵器を使って)民間人を殺害していることについては証拠は豊富に有る。写真はウクライナ軍の砲撃によって破壊された彼女の車。

“The First Casualty of War is the Truth”. What is Really Happening in Donbass

ロシアメディアRTのドキュメンタリー。この8年間でドンバスで本当は何が起こっていたのかを赤裸々に解説している。ウクライナの戦争は8年前からずっと続いていて、始めたのはモスクワではなくワシントン。キエフはミンスク合意で約束したことを何ひとつ守らず、ドンバスの人々はロシアに亡命するか日々砲声に怯える戦時暮らしを耐え忍ぶかだった。生き残っている正気の人間で今更ウクライナに戻りたがっている人間など誰も居ない。
Donbass. Yesterday, Today, and Tomorrow | RT Documentary


エヴァ・バートレット氏の現地レポート(動画、写真多数有)。2022/06/13にドネツクに対して行われた攻撃は、地元住民に拠れば2014年以来最も激しいもののひとつで、ドネツク人民共和国外務省の発表では2時間で300発近いMLRSロケットと砲弾が発射された。西側大手メディアは例によってロシア軍の仕業だと主張しているが、何故ロシア軍が自国の同盟国を攻撃しなければならないのかについては何の説明も無く、これが8年間続いて来たウクライナ軍による民間人の虐殺の最新版であると云う事実については沈黙が有るばかり。西側世界の道徳的腐敗は余りに甚だしくて腐臭が鼻を衝く。

Western media and politicians prefer to ignore the truth about civilians killed in Donetsk shelling

★シリアとドンバス両共和国との友好関係について、ドンバス・インサイダーの記事。
シリアはDPRとLPRの承認手続きを正式に開始(要点)

「日本の中立外交を要求する国民大会」の動画。お薦めは1:02からのオザワ・ヤニナ氏(ドネツク人民共和国代表)
と1:13からのリャザノワ・イリーナ氏(ルガンスク人民共和国代表。両者とも日本在住)のスピーチ。米帝が起こした2014年のクーデター以来、ウクライナ政府によるロシア人弾圧によって、ドンバスの人々がどんな苦難を経て来たかを簡単に解説している。この8年間のジェノサイドや難民については何も言わず、助けに来てくれたロシアを侵略者と呼ぶなどと云う日本の態度は、当事者達からしてみれば「ふざけるな!」と云う気持ちだろう。
【完全版】「日本の中立外交を要求する国民大会」へ!ロシア大使館は来た。ウクライナ大使館は来ない。いったいなぜか考えよう!


ロシアRTのドキュメンタリー。2014年からウクライナ軍による砲撃が続いているウクライナのドンバス地域では、何年も前から諸外国(セルビア、米国、イタリア、メキシコ等)から志願兵が集まり、スペイン内戦の時にフランコと戦う為に集まった勇敢な人々と同じ様に、祖国に戻れば逮捕されるリスクを冒してまで、ファシズムと戦う為に武器を取っている。私はこれを言ったが為にTwitterのアカウントを停止されたが、何度でも言ってやる、ファシズムはこの地球上から、必要なら武力を用いてでも根絶されねばならんのだ。ジェノサイドに駆り出されているウクライナ兵は英雄なんかではない、不当に虐げられた人々の為に戦うロシアやドンバスの兵士達こそ本物の英雄だ。
Foreign Fighters of Donbass (Documentary with English subtitles)

 Youtubeの動画は何時削除されるか判らないので、少し画質は落ちるが別リンクも紹介しておく。


★2011年からドンバスで進行している知られざるもうひとつのジェノサイド、「シェールガスの採取による環境破壊」についての記事の要点。
ウクライナはドンバスの境界線近くで「シェール・ジェノサイド」に着手する(要点)

2016年10月、ウクライナ軍とドネツク人民共和国が対峙する境界線(グレイゾーン)の村、Zaytsevo の様子を、7歳の女の子の視点から描いたRTのドキュメンタリー。日々砲弾が飛んで来るのに怯える毎日。単に平和に生きたいと希う
彼等の訴えは何処にも届かない。ロシア兵が居ると騙されて戦線に投入されたウクライナ軍の捕虜2人のインタビューも交えている。
RT Documentary Trapped - Life in Donetsk war Ukrainian (english Documentary)


2016年のドンバスの光景を描いたドキュメンタリー。余計な解説は挟まず、映像と証言だけで、ドンバスの人々がどんな地獄を生きていたかを淡々と描き出している。この頃にはウクライナ軍による猛攻は一旦減少していた筈だが、砲撃は止まず、人々はロシアに逃げるか、地下壕生活を余儀無くされていた。2015年のミンスク合意Ⅱを守らせようとするプーチン大統領の外交的努力は悉く無に帰し、キエフはロシア語話者に対する民族浄化を止めようとせず、NATO諸国は2014年の違法で暴力的なクーデターを含め、このドンバス戦争を存在しないものとして扱って来た。プーチンはそれでもこれをウクライナの内政問題として平和的に解決する道を模索し続けたが、結局2022/02/16になって砲撃は再び激化し、02/19にはゼレンスキー大統領が核開発をちらつかせるところまで、西側のロシアに対する挑発行動はエスカレートし続けた。ロシア軍がナチを撃退してドンバスを解放するまで、ドンバスではずっとこのドキュメンタリーで描かれている様な状況が続いて来た。
"ドンバス 2016"ドキュメンタリー映画【日本語字幕付き】("Donbass 2016" Documentary by Anne Laure Bonnel subtitles JAPANESE)


「西側メディアが黙殺する、ドンバスの本物の集団墓地」。2014年以来ドンバスに対するウクライナ軍の砲撃は苛烈を極め、住宅地や病院も無差別に攻撃されて多数の民間人の死傷者が出た(ここでは紹介しないが、元記事を辿ればショッキングな画像が掲載されている)。遺体安置所や法医学検査局まで爆撃された為、遺体を運ぶ所が無く、「人々は愛する人を家の中庭や野菜畑に埋めることを余儀無くされた」。ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国は2021年8月から緊密に協力して、集団墓地に埋葬された行方不明者の遺体を家族の許に返還するプロジェクトを開始した。記録と情報の収集は継続し、キエフによる大量虐殺の証拠として保存されている。
The REAL Mass Graves in Donbass Ignored by Western Media

2014年以来ウクライナ軍による攻撃が続いいているドネツクの人々の日常を追ったドキュメンタリー。人々は絶えずウクライナ軍からの砲撃の音が響いて来る中で暮らしており、互いの安否確認すら儘ならない。ロシア軍による反撃が始まってからもウクライナ軍のトーチカ-Uクラスター・ミサイルは飛んで来ており、民間人の殺害は続いている。西側はこの民族浄化を8年間無かったことにして来た。
Donbass Under Fire. Life in the Donetsk Republic Under Bombs | RT Documentary


2014年から8年間続いて来たウクライナ政府による「対テロ戦争」ことドンバス戦争(ドンバス・ジェノサイド)についての時系列纏め。最も戦闘が激しかったのは2014〜2015年だが、2016年だけでも30万件を超える停戦違反が報告され、2017年には40万件を超えた。その後もミンスク合意は守られること無く、戦争は8年間途切れること無く続いて来た。ドンバスの人々は砲撃の脅威の下で生活を続け、或る者は死亡または負傷し、或る者は家を失った。西側諸国はこのジェノサイドを黙殺し続けて来た。
War in Donbass: Key Moments From Eight-Year Conflict
 フォトジャーナリスト、ヴァレリー・メルニコフのレンズが捉えて来た、ドンバスのジェノサイドの光景(残虐画像は無し)。人々の静かな悲しみと絶望が伝わって来る。

Genocide of Donbass’ Civilian Population: Evidence From the Lens of Photojournalist Valery Melnikov

ウクライナのドンバス戦争を描いたロシア映画が有るらしい。私はロシア語のヒアリングが出来ないのだが、こちらの記事で粗筋を解説してくれている。Google以外の検索エンジンで"солнцепёк"で検索して見付けられるが、かなり暴力的な描写も有る様で、視聴制限が掛けられている所も有る。
ウクライナのドンバス(ドネツク・ルガンスク)戦争を描いたロシア映画“солнцепёк【ソンセピョーク】” (2021年)を観て【上】。
ウクライナのドンバス(ドネツク・ルガンスク)戦争を描いたロシア映画“солнцепёк【ソンセピョーク】” (2021年)を観て【下】。
 Wiki記事はロシア語とウクライナ語しか無い。
Солнцепёк (фильм)

ドネツク抗癌センターのインタビューでは、「ドネツク人民共和国の捕虜となったウクライナ兵士らは必要な医療支援は余さず受けており、リハビリを受けている。」中にはウクライナ兵から負傷させられた者も含まれている。ウクライナ人兵士、将校等もインタビューに答え、「ロシア人捕虜への蔑みや拷問はウクライナ側も禁じられており、「これを行っているのは人でなしだ」と断言」。
ドネツクで捕虜となったウクライナ兵はリハビリを受けている 現地医師

【推奨】ウクライナ紛争を巡って展開されている反ロシア・プロパガンダが何もかも嘘だらけだと気が付いている人達から見た現状についての怒りが的確に纏められている。今ロシアが戦っている相手は、西側市民が戦わなければいけない相手でもある。彼等の攻撃対象はドンバスの人々やロシア軍だけではない、国際情勢に無知で西側至上主義を叩き込まれて来た自国民達もまたプロパガンダ攻撃の標的なのだ。本当の敵が誰なのかをきちんと考えなければ、何時までも嘘に踊らされるばかりだ。
ウクライナ:ドンバスからの報告

2014年のクーデターで米帝の支援を受けたウクライナのナチが、東部ドンバスの人々に対して行なっている民族浄化/ジェノサイドについてのドキュメンタリーの解説。貴重な映像証拠が豊富(但し著者のエリック・ズッセ氏はこの製作者の反ユダヤ的性格については否定的評価を下している)。西側諸国はこの虐殺を8年間存在しないものとして扱い、ロシア軍のZ作戦が進行中の今現在も尚続く蛮行を黙殺しているどころか、その咎をロシア軍になすりつけている。
What Obama’s Ukrainian Stooges Did

ドンバスからのSonja Van den Ende記者の報告。人々はウクライナ軍の砲撃に8年間悩まされ、ロシアがドネツクとルガンスクの独立を承認し助けに来てくれることを待ち望んでいた。ロシア軍に解放された街では拍手が湧き起こり、ロシア軍は困窮した人々に人道的支援を行っている。そしてウクライナ軍に蛮行に関する更なる証言が確認されている。この記事は、曾て共産主義陣営側から朝鮮戦争とヴェトナム戦争を報告したウィルフレッド・バーチェット記者の伝統に従い、西側のマスコミでは取り上げられていない。
Eye-Witness Report from Donbass: How the War Looks From the Russian Side

2022/03/12に500年近い歴史を持つドネツクのロシア正教のスヴィアトゴルスク修道院が破壊され、ウクライナ政府はロシア軍の仕業だと主張したが、ロシア軍に降伏したネオナチ軍曹の証言では、これはロシア軍の所為にする為にウクライナ軍がやったこと。またウクライナ軍は医療従事者に偽装し、迫撃砲を隠して救急車で走り回っているとも。
Ukrainian Forces Purposely Shelled Monastery in Donbass to Blame Russia, Ex-Neo-Nazi Fighter Reveals

ドンバスからの声。今「戦争反対」と叫んでいる左翼陣営は、この8年間何故ウクライナ軍によってドンバスの人々が虐殺され続けるのを黙認して来たのか? ドンバスの人々はずっとロシア軍の軍事支援を待ち望んで来た。何故なら戦争はとっくに始まっており、武力以外の方法でそれを終わらせる道を悉く閉ざされて来たからだ。彼等の安全を守る為に真剣な努力を続けて来たのはプーチンだけだ。今ドンバスの人々はロシア軍の庇護の下でこの8年間で初めて安心して日の光の下で生活出来る環境を手に入れつつある。
「No To War」と叫ぶ左翼陣営の欺瞞。今それを言うか!

ロシア国防省の発表では、ロシア軍が押収した機密文書に拠ると、ウクライナ軍は02/28に準備を終え、3月中にドンバスへの攻撃を予定していた。この情報が確かであれば、ロシアの特殊軍事作戦開始が02/24なので、ロシア軍は本当にギリギリのタイミングで大虐殺を防いだことになる。
ロシアはウクライナによるドンバス攻撃計画を発見したと主張

ドネツク人民共和国当局は、キエフ政権が2014年に絶縁体工場跡を改造して作った秘密刑務所を発見したと発表。これまで非人道的な待遇に関する証言は有ったが証拠は無かった。現在ロシアの法医学警察が周囲に集団墓地が無いか捜索している。
Secret prison discovered in Ukrainia

ウクライナ紛争は2022/02/24に始まった訳ではなく、ウクライナ軍による民間人の虐殺は8年前から殆ど毎日続いている。特にドンバスでは軍事目標など全く無い住宅地まで毎日砲撃に曝されており、子供は砲弾の音を聞いて育っている。西側が所謂「親ロシア派が実効支配する所」と称している地区への攻撃は。5月末の例だけでも、
 ・05/26ヘルソン:ロケット推進クラスター爆弾による砲撃。2発の無誘導ミサイル。600以上のPFM-1C対人地雷。
 ・05/27ルガンスク:2008年のクラスター爆弾条約で禁止されている3つの「Tochka-U」クラスター爆弾を搭載したミサイルによる攻撃。結果として3人が死亡、23人が負傷、内5人は生後2か月の赤ちゃんを含む子供だった。
 ・05/29ドネツク:4人が死亡、少なくとも20人が負傷。
 ロシア軍は民間人の死傷者を出さないよう尽力しているが、ウクライナ軍は意図的な民間人の攻撃を止めていない。「ロシア軍が民間人を殺害」? ふざけるな。

Ukraine Forces Continuous Shelling of Donbass Residential Areas. Results in 24 Casualties in a Single Day
プロフィール

川流桃桜

Author:川流桃桜
一介の反帝国主義者。
2022年3月に検閲を受けてTwitterとFBのアカウントを停止された為、それ以降は情報発信の拠点をブログに変更。基本はテーマ毎のオープンスレッド形式。検閲によって検索ではヒットし難くなっているので、気に入った記事や発言が有れば拡散して頂けると助かります。
全体像が知りたい場合は「カテゴリ」の「テーマ別スレッド一覧」を参照。

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