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公式レビュー:死と嘘の上に成り立つアフガニスタン復興(抄訳)

キット・クラレンバーグ氏の記事の抄訳。2021年8月に米国のアフガニスタン復興特別監察総監が発表した、アフガニスタン復興事業の公式レビューの概要を紹介している。

 日本人自身が、米国が押し付けた「民主主義」の歪みに今尚苦しめられているにも関わらず、どうも圧倒的大多数の日本人は歴史から教訓を得ることが全く出来ないらしい。日本は比較的まだマシなケースだと言えないことも無いが、歴史から教訓を得ているまともな精神の持ち主なら、米国が他国に輸出して押し付けようとする「民主主義」など絶対に断るだろう。ワシントンの言う「民主主義」の具体的な中身が全体主義や恐怖政治や腐敗や搾取や収奪であることは、私達の目の前で繰り返し証明されて来ている筈なのだが、「民主主義」と云う言葉の持つ響きの良さと、その言葉の下で実際に行われていることの区別が出来ない人が多いらしく、上辺だけの美辞麗句を鵜呑みにしてしまう人は今だに後を絶たない。反共プロパガンダではロシアや中国は世界を自分達のイデオロギーで染め上げようとせっせと陰謀に励んでいるらしいが、現実に世界中に自分達の偽善的なイデオロギーを押し付けようとしているのが誰なのかは、目を開けている人であれば誰にでも判る筈だ。米国は他国を理解するのは極めて下手だが、他国を自分達の思い通りに動かそうと云う熱意だけは世界一だ。その結果がどんなものなのか、前例のひとつをきちんと振り返っておくべきだろう。
Official Review: Afghan reconstruction based on death and lies



 2021/08/15に米軍がそそくさと撤退すると、主流メディア全体は直ぐにアフガニスタンのことを何もかも忘れてしまった。それ以来、アメリカ帝国が20年もの月日と計り知れない金額を費やした復興計画が何故ああもあっさり崩壊してしまったのかを説明する事後調査は行われていない。

 従って2021年8月に米国のアフガニスタン復興特別監察総監(Special Inspector General for Afghanistan Reconstruction/SIGAR)が発表した公式レビューを振り返っておくことが重要になる。これは当時主要な報道機関から完全に無視されたが、米国が1,450億ドルを注ぎ込んだ西洋型の民主国家建設の取り組みがどうやってものの見事に失敗したかが詳しく説明されている。SIGARは介入の結果として起こったこの大惨事から「教訓が得られる」ことを期待しているが、まだその兆候は無い。
WHAT WE NEED TO LEARN: LESSONS FROM TWENTY YEARS OF AFGHANISTAN RECONSTRUCTION
WHAT WE NEED TO LEARN



悪に目を瞑れ

 この報告書は手加減無しに、米国が資金提供した略全てのプロジェクトが産業規模のイカサマであり、予算を大幅に超過し、目標を達成出来ず、タリバンを強化したことを報告している。そして余りにも多くの場合、これらの結果として人が大勢殺されることになった。

 腐敗の話は頻繁に出て来るが、些か信じられないことに、ワシントンは、「当初は、腐敗が再建努力そのものを脅かすことを認識出来なかった」のだそうだ。それらは「個々のアフガニスタン当局者達の逸脱した犯罪行為」に過ぎないと云う思い込みは、「事実上ノーチェック」の無駄と詐欺の大狂乱を引き起こしたが、これは資金の使途に対する監査が略完全に欠如していたことが原因だった。

 請負業者サイドが如何に無能かの事例も多数記録されていて、例えば240万ドル掛けて建設された或る軍事施設は、うっかり基地の安全境界線の外側に建設されてしまった為、全く使えない代物になってしまった。

 別の例では、イカサマ人道支援機関USAID(米国際開発庁) が合計1,850万ドルもの費用を掛けて、2つの広い新しい病院の設計と建設の契約を結んだが、この時彼等は地元当局に相談もせず、年間運営費と維持費(元の病院の最大6倍に上る)を政府が実際に負担出来るかを検討する作業も素っ飛ばした。アフガン公衆衛生省がこのプロジェクトに気が付いた時には、建設は既に1年間続いていた。

 こうした恥ずかしい事例が続いても、ドルは益々大量に流れ込み続けた。
 
 疑念を深める米国議会と米国国民に、「再建は完全な失敗だった訳ではない」と「証明」する為に、プロジェクトの目的はアフガン人民の生活再建ではなく、「出来るだけ早急に良いニュースを生み出すこと」になった。その為か、「何が上手く行き、何が上手く行かなかったのかを正直に評価しようと云う意欲は殆ど存在しなかった。」

 これにより当局には、虐待や詐欺が有っても報告しないインセンティヴ構造が生まれることになった。あぶく銭にありついている請負業者達の方も、問題について声を上げるのは消極的だった。

 問題を更に複雑にしたのは、USAID職員が頻繁に軍から「安定化効果を齎すには余りに危険な」場所でプロジェクトを実施するよう「無理強いされた」ことだ。こうしたプロジェクトでは、USAIDは米国政府職員が立ち入るには危険過ぎる場所にも行ける請負業者達に依存していた。だがこれは監視の実施が非常に困難になることを意味した。検証を行えた場合であっても、USAIDに渡された証拠が偽物だったことも珍しくない。



拷問と虐待

 米国当局者達は繰り返し繰り返し、特定の取り組みがアフガニスタンの状況に於て適切かどうかについて、完全に判断を誤った。

 例えば2003〜15年にワシントンは法の支配を確立する為に10億ドル以上を費やしたが、その約90%は西洋風の法制度の開発に投資された。だがこの仕組みは、「非公式でコミュニティ・レヴェルの伝統的な紛争解決メカニズム」を好む大部分のアフガニスタン人にとっては異質なものであり、彼等は新しいシステムは非現実的で効果が無いと信じていた。

 一方、タリバンは伝統的な路線に沿った体制を構築し、国民に「上辺だけの安全と正義」を提供した。だがこれはタリバンに或る程度の正当性を与え、彼等が信頼出来る統治主体であると云う考えを強めることになった。

 他の安全保障の取り組みも同様に逆効果だった。

 2000年、タリバンはアフガンでのアヘン生産を根絶する為に国連と協力し、歴史上最も成功した反麻薬キャンペーンのひとつを成功させた。タリバンが支配する地域でのケシ栽培は99%削減されたが、これは世界のヘロイン供給量の約3/4に相当する。だが米国の侵略によってこれは終わりを告げ、2002年以来、「麻薬対策」に90億ドルを費やしたにも関わらず、アヘン栽培はそれ以来増加傾向を続けている

 急増するアヘン貿易がタリバンの資金源となった為(*訳注:これは米国の報告書であり、タリバンはそもそも麻薬どころか酒や煙草さえも禁じる、宗教的戒律の厳格な遵守を重んじる組織であることを思い出しておこう)、ケシ畑は厳重に防衛された訳だが、その結果、治安機関職員、民間人、米麻薬取締局職員、請負業者が麻薬対策任務で死傷することになった。また「相当数の連合軍とアフガン治安部隊」が駐留し続けて保護を提供しなければ抑止力にはならなかった為、勝利を得たとしてもそれらは「一時的で持続可能」なものであり、連合軍が撤退し始めるにつれてより短命なものとなった。

 そしてアフガンの治安部隊は通常、深刻な治安問題に対処する為の装備が整っていなかった。

 2006年に反乱軍の暴力レヴェルが「急増」した後、ワシントンはアフガン軍の早急な兵員補充の為、訓練期間をたった10週間に短縮した。これによって大部分が経験の浅い不適格な軍隊が生み出されることになり、2020年までには、毎年軍の約1/4を入れ替えることが当たり前になっていた。

 更に、米国で訓練を受けた数百人を含む数え切れない程の兵士達が脱走した。

 同様に、不十分な訓練を受けたアフガン国家警察は「法に基付く自らの責任と被告の権利を殆ど認識しておらず」、「日常的に拷問と虐待に従事」し、その結果国民からの信頼は損なわれた。

 他方、アフガン地方警察(紛争の影響の強い地域で働く、人権侵害で度々告発されている民兵組織)の新兵にはタリバンの戦闘員が多く、政府を弱体化させるのを止めると同意すれば、武器を携帯しての参加が認められていた。

 これは治安向上ではなく民兵組織を豊かにしただけであって、米政府関係者やプロジェクトを守る為に雇われた民間警備会社は、攻撃を控えさせる為に反乱分子に相当な賄賂を渡したので、結果的に彼等は「ワシントンの事実上の非公式の下請け業者」となった。

 米国政府の資金も「アフガニスタン当局者、麻薬密売人、国境を越えた犯罪者、反政府勢力やテロ組織を含む腐敗のネットワークを通じて」暴力的過激派の懐に入ったが、関係した腐敗当局者を訴追したり罷免したりすることは極めて困難だった。それをやってしまうと政府の正当性が大きく損なわれることになるからだ。

 或る国防総省高官はこう述べた:「我々が注ぎ込んだ金額と、その対価として得たものを考えると、気が遠くなりそうだ。」




 だが米国はウクライナでの代理戦争でもまたしても同じ様ことをやっている。この戦争には同じ位多額の資金が投入されているが、終わりは見えず、容易な出口も無い。そして米国が手を引けば、キエフの米国の傀儡達は突風に飛ばされて散り散りになるだろう。
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指向性エネルギー兵器

米軍が開発しているレーザー・システムは映画とは違って撃っても目に見えず、一般のゲーム機と同じ位に操作が簡単で、従来のミサイルだと1発何千ドルも掛かっていたものが、レーザーだと1発僅か59セントらしい(そんなので軍需産業は儲かるのだろうか)。
Real Laser Weapons Used by the US Military


2020/07/02に巨大軍事企業ロッキード・マーティンが公開したレーザー・システムの宣伝動画。既に実験段階から実戦投入段階へ進みつつあるとか謳っている。


米国では指向性エネルギー兵器の開発に年間10億ドルの防衛予算が組まれており、開発されていること自体は当局が公式に認めている。実際に使用されているかどうかは不明。
Directed Energy Weapons


関連スレッド。
 マウイ火災の謎
 ハバナ症候群

自民党憲法草案の緊急事態条項に要警戒!

 安倍改憲勢力が改憲発議を行おうとする際には、それを通過させる為に周到な戦略を錬って来ます。それには国民の多くの理解が及んでいない、比較的抵抗の少なそうな条項から提出した方が成功の確率は高いです。いきなり「9条を改正して自衛隊を国防軍に」などと言うと反発も覚える国民も多いでしょうから、先ずはそうした反発を呼び込まない「理解を得易い」所から改正しようとするでしょう。両院2/3以上の議席が安倍改憲勢力で占められていますから、発議されれば先ず間違い無くその儘通るでしょう。そして国民の多くが「何だ、改憲なんて言っても実は大したことが無かったんだ」と安心したところで、徐々にハードルを上げて外堀を埋めて行き、頃合いを見計らって最後に本丸を攻めて行く筈です。

 真っ先に候補に挙げられる条項は幾つか有りますが、最も危険なのは緊急事態条項です。これは憲法学者の木村草太氏が「内閣独裁条項」と呼んでいるもので、日本国内に於て安倍首相に全ての法を超越した無制限の権力を与えることを可能にする条項です。ナチスが1933年、政権獲得後に提出した「全権委任法」に匹敵するものだとも言われ、他の先進諸国の憲法に含まれる緊急事態条項の枠からは大きく逸脱したものです。緊急事態条項は現在のところ災害救助を名目にして国民の前に差し出され、現在その反応を伺われている状況ですが、どうも世論の危機意識は低いと云う印象を受けます。

 恐らくはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用成績が発表される7/29までには、アベノミクスの大失点から国民の目を逸らす為に、何等かのショック・ドクトリンが連発される可能性が高いのではと私は見ていますが(安倍政権が支持されている最大の理由はやはり経済問題ですから)、その際緊急事態条項が発議されるシナリオは十分に考えられます。その場合も、国民の関心が薄い、抵抗の小さな部分から先ず通して行って、段階的にハードルを上げて行くと云う戦略が採られるのが妥当なところでしょう。

 そんな中、東京新聞の以下の様な記事を見付けました。選挙期間中のこととて私も完全に見落としていたのですが、改憲へ向けての動きは既に選挙終了前から始まっていた様です。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016070801001728.html?ref=rank

 「国会議員の任期延長」は直ぐには国民生活に影響を与える様な項目ではないので、国民に改憲の免疫をつけさせるにはうってつけです。ですが何等かの口実を設けて任期延長を繰り返せば、実質上無期限の独裁体制が可能となります。政権交代どころか選挙自体が無くなるのです。非常に警戒してこの動きに注目して行かなければなりません。

12/08のツイートまとめ

kawamomotwitt

RT @nl_5: 「モナ・リザ」レオナルド・ダ・ヴィンチ http://t.co/4lyKKjdZkF※こちらが本家本元、ルネッサンス期の傑作。さすがはルーブルのモナリザ。繊細さとか完成度すごい
12-08 23:07

RT @ujikenorio: 「みんなの広場 国民はもっと声をあげよう」、『毎日新聞』2013年12月7日(土)付。高校生の息子曰く、「自分たちが大人になった時に、問題をたくさん抱え、『戦争ができる日本』を託されても困る、少しはまともな状態で引き継がせてよと」と。 http:…
12-08 23:07

どうなってんだ、日本おかしいよ。>てんちむ、主演映画で人気グラドル・繭と初フルヌードに挑戦! #映画 #eiga http://t.co/HEjZesDXBj
12-08 23:06

宣伝です。黒森牧夫の理屈っぽいエキスがギュッと詰まった怪奇幻想掌編集です。>黒の結晶体 黒森牧夫 http://t.co/yQEuSnwrAY @AmazonJP
12-08 23:04

終盤に来てやっと面白くなって来た感じ。>【ニコ生タイムシフト視聴中(2013/12/08 00:30放送)】【WEB最速】「革命機ヴァルヴレイヴ」2nd SEASON 21話上映会 #valvrave #革命機ヴァルヴレイヴ http://t.co/Bbu0mEKpzu
12-08 19:55

平和ボケの典型の様なコメントですね。>「戦後レジーム」の失楽園 #BLOGOS http://t.co/Bft8OW01rW
12-08 18:20

裁判になるかどうかはともかく、これだけの罰金を払える人なんでしょうか。>「一人っ子政策」違反、チャン監督相手取り170億円の訴訟 http://t.co/Knch8BXASY @afpbbcom
12-08 18:16


12/07のツイートまとめ

kawamomotwitt

RT @furueru_zekkei: アンコールワット 夕焼けが美しいと言われるカンボジアの世界遺産http://t.co/Y5bwj1cJd3 http://t.co/YJmVZVXEHn
12-07 21:20

RT @kakugen__bot: * 幸福とは何か…権力が成長しつつあるという感情…抵抗が克服されるという感情である。 ―― ニーチェ 「反キリスト」 #kakugen #followme
12-07 21:19

RT @ocha1978: 「『生』を支える生活保護をバッシングしている人々は、私から見ると他者の多様な『生』のありようを肯定できていない人たちに見えます。そして、他者の『生』を肯定できない人は、実は自分自身が『人間らしく生きる』ということをも無条件で肯定できていないのではない…
12-07 21:17

RT @tkatsumi06j: #秘密保護法成立#マンデラの名もなき看守 続。国家や軍事力の規模や、経済の優劣ではなく、文明国として、国の先進的なあり方を誇れる。そんな国と国民でありたかった。最早それも泡沫の夢かもしれない。 ―と。 https://t.co
12-07 21:16

RT @ocha1978: 「(生活保護バッシングの)根底には『生』を条件付きの形でしか肯定できない感性が沈殿しているように私には見えます。『人間らしく生きたい』という願いを真っ直ぐに肯定することができない感性が日本社会に澱みつつあるのではないか。」
12-07 21:16

RT @furoagarinko: 【人生は、私たちが人生とは何かを知る前にもう半分過ぎている。】 byW・E・ヘンリー
12-07 21:16

RT @gineiden: いいか、よく覚えておくんだ。独裁者は、出現させる側により多くの責任がある。積極的に支持しなくても、黙って見ていれば同罪だ。(ヤン・タイロン) #gineiden
12-07 21:15

RT @dostobot: ところがそのうち急に、いっぺんに、幻滅を覚えて、自分がつい数時間前までは文字通り傾倒していた人間にひどい悪口雑言を浴びせ、唾を吐きかけて突き出してしまうのである。―罪と罰
12-07 21:14

RT @kenji_sakuhin: 「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでも一緒に行こう。僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなの幸のためならば僕のからだなんか百ぺん灼いてもかまわない。」(銀河鉄道の夜)
12-07 21:14

RT @tedukabuddhabot: 同じ苦しむんなら、腹をへらすより食いすぎて苦しんだほうがましだ。(タッタ)
12-07 21:13


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川流桃桜

Author:川流桃桜
一介の反帝国主義者。
2022年3月に検閲を受けてTwitterとFBのアカウントを停止された為、それ以降は情報発信の拠点をブログに変更。基本はテーマ毎のオープンスレッド形式。検閲によって検索ではヒットし難くなっているので、気に入った記事や発言が有れば拡散して頂けると助かります。
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