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パリとヴォルノヴァハ:NATOテロリズムの野蛮な顔(要点と補足)

国際弁護士クリストファー・ブラック氏の著書より、シャルリ・エブド襲撃事件を巡る疑問について書いた部分の要点を纏めてみた(細かい間違いは修正した)。




 2015/01/07、イスラム教徒に対する差別的な「風刺」で知られていたフランスの週間新聞、シャルリ・エブドが武装グループに襲撃され、12人が死亡した。普段は米軍やNATO軍が肌の黒いイスラム教徒を何十万、何百万と死に追いやっても全く気にしない西欧の政治指導者達が何十人もパリに集まってこれ見よがしに横断幕を掲げて行進し、何百万人もの市民がこの「表現の自由」の侵害に対して抗議の声を上げた。このテロに対しては後にアル=カイダが犯行声明を出した。

 襲撃事件から数日後、2015/01/13、ウクライナのドネツク南西に位置するヴォルノヴァハ市の検問所で、民間のバスが爆発して12人が死亡した。だが西洋メディアは連日シャルリの事件を一面で大騒ぎするばかりで、こちらの事件の方には全く反応はなかった。

 バスの運転手の証言では、バスの下で地雷が爆発したことが原因だった。キエフ政府は例によって地元の分離主義の武装グループの犯行だと断定し、爆発はグラッド・ミサイルによるものだと主張した。だがOSCE(欧州安全保障協力機構)が調査を行ったところ、爆発と同時に検問所に撃ち込まれたミサイルは、反ファシスト民兵が居た東ではなく、北から発射されたものだと判明した。

 パリでの殺人は世界中を震撼させたが、ウクライナでの殺人に対してはキエフ政府の国家テロを非難する声は上がらず、真相究明を求める大規模デモも起こらなかった。西洋諸国が支援するキエフ政府が、ドンバスの民間人、病院、学校、発電所や各種インフラに文字通り毎日砲撃を加えている現実は、西洋では全く無視された。



 ここで引っ掛かるのが、そもそもイスラム過激派は西洋の産物だと云うことだ。西洋の諜報部は自分達の次の標的が「道徳的に」劣った存在であることを示す為に、これら過激派を利用して来た歴史が有る。NATO軍や米軍に攻撃される標的は、予め必ず悪者としてプロパガンダ攻撃を受ける。手口は毎回同じで、騙される人は何度でも騙される。そうすることで「邪悪な敵」に対する攻撃は正当化されるか、黙認される。少なくとも市民からの抵抗は無力化される。

 シャルリの事件ではイスラム教徒がテロリストとして描かれた。ヴォルノヴァハの事件ではウクライナの分離主義者達がテロリストとして描かれた。構図は同じで、攻撃を正当化する為に、「標的を攻撃しなければならない道徳的な理由が存在する」と云うメッセージが人々の頭に叩き込まれるのだ。

 パリでのテロ事件を契機に、テロリストたるイスラム過激派の掃討を名目とした「対テロ作戦」が声高に叫ばれ始めたが、最も過激なイスラム過激派であるISISIが、主にシリアとイラクに展開していたことを考えると、ここから地政学的には非常に興味深い点が浮かび上がって来る。「対テロ作戦」を名目とした西洋諸国の軍事展開は、実質的には無法なシリア侵略に他ならない。そうなるとシリアはロシアの重要な同盟国なので、ロシアはシリアを守る為にアクションを起こさなければならなくなる。それと同時に、ロシアはNATOの東方拡大に対して自国の国境を守らなくてはならないし、それと連動してキエフ政権の国家テロの脅威に対して、隣接するドンバス地域の人々の安全をも確保しなければならない。偶然にも、パリとヴォルノヴァハでの2つのテロ事件は、ロシアに対して二正面作戦を迫ることになったのだ。

 この前年にはマイダン・クーデターやMH17便墜落事件、ソチ・オリンピックでのロシア・バッシング等、西洋でのロシア悪魔化キャンペーンが激化したことも思い起こしておくべきだろう。



 当時の西洋諸国の軍事状況を振り返ってみると、以下の様になる。

 ・シリアに展開するイスラム武装グループに関するプロパガンダが増加していた。

 ・NATO加盟国であるカナダと同盟国であるオーストラリアでも、イスラム教徒によるテロ事件が起こっていた。

 ・米議会は米帝自らの産物に他ならないISISと戦うと云う口実で、8万人の米兵をイラクに送るよう要求していた(本当の理由は東からシリアを侵略する為だ)。

 ・カナダの戦闘爆撃機部隊が中東に配備されていた。
 
 ・シャルリ襲撃事件の丁度前日、フランスの空母が中東に到着していた。
 
 ・2015/01/16、数々の国際戦犯法廷で「独裁者の戦争犯罪」を捏造した功績を買われて米国の戦争犯罪問題担当大使に任命されていたスティーブン・ラップが辞任した。彼はその後のインタビューで、アサド大統領を追放しない限り、シリアに平和は訪れないと発言した。

 ・2015/01/18、イスラエルはイラン革命防衛隊の将軍とヒズボラの戦闘員達を暗殺した。

 ・2015/01/20、バラク・オバマ米大統領は議会演説で、シリアのISIS掃討と、この取り組みの助けとなる「穏健な反体制派(moderate opposition。実際には中身はISISと地続き)」の支援について発言した。実質的にシリアに対して改めて宣戦布告した訳だ。

 


 これらの全ての展開は、シリアを指し示していた。他方ドンバスでは、ミンスク合意についての新たな話し合いの場が01/21に設けられる予定だった。だが、

 ・キエフ政権は60歳までの男性の動員を発表した。

 ・2015/01/07、キエフ政権のアルセニー・ヤツェニュク首相は、ソ連赤軍によるナチスドイツからのウクライナと欧州の解放は、「ロシアの侵略」だと発言した。

 ・NATOはキエフに武器とアドヴァイザーを送り続けた。

 ・2015/01/19、ロシアのグリゴリー・カラーシン外相は、ウクライナに問題に対して軍事的解決を図るのは大きな間違い、戦略的に見ても間違いであって、国家としてのウクライナにとって取り返しの付かない結果を齎すことになると警告した。

 ・2015/01/20、パリ警察はチェチェン出身の5人のロシア男性達を、テロ攻撃を計画していた容疑で逮捕した。

 ・NATOのファシスト達はロシアと交渉するフリをしながら、ロシア本国への攻撃に備える為の時間稼ぎを行なっていた。



 シャルリ襲撃事件が西洋の諜報部によって仕組まれたことを証明する直接的な証拠は無い。だが全てが偶然だと考えるには、NATOにとって余りにも都合の良い状況が揃っていた。事件は西洋の戦争屋共にとって実に恰好のタイミングで起こった。2001年の9.11後、ブッシュ政権(実質的には既にフセイン排除を決定していたPNACのメンバー)が事件を自分達の戦略的目標の為に最大限利用した様に、西洋諸国の指導者達は、襲撃事件を自分達の戦略的目標の為に最大限利用した。
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ドンバスの真実

★2015年のパリのシャルリ・エブド襲撃事件と、ウクライナのヴォルノヴァハでのバス爆発事件を取り巻く状況は、これらがNATOの対ロシア戦略の一環であることを疑わせるものだ。
パリとヴォルノヴァハ:NATOテロリズムの野蛮な顔(要点と補足)

★2014年以降、そして2022年以降のドンバスの歩みを簡単に振り返る記事。
包囲下で:ドンバスはウクライナから公式に分離した最初の年をどうやって過ごしたのか?(要点と補足)

★ロシア軍の特別軍事作戦開始以降も、キエフ軍は砲撃によるドンバスの民間人殺害を止めていない。
何故ウクライナはドネツクの民間人地区を攻撃し続けるのか?(要点)

2014年のドンバス紛争について、データを視覚化したページより、ドンバスでの砲撃数を示したグラフ。青はドネツク、オレンジはルガンスク、緑は両者の合計。データは欧州安全保障協力機構(OSCE SMM)の特別監視ミッションのもの。2022/02/24のロシア軍による特別軍事作戦開始の直前に、一旦落ち着いていた砲撃が急増していることがはっきり確認出来る。直接的にはこれを止める為に、ロシア軍は軍事介入を余儀無くされた訳だ。

Conflict in Ukraine’s Donbas: A Visual Explainer

【推奨】2014年からドンバスで9ヶ月を過ごしたドイツ人ジャーナリストによるドキュメンタリー。現地に西洋のジャーナリストなど居らず、戦争は「起こっていない」ことにされている。彼が見たのは、米国が仕掛けたマイダン・クーデター、住民達の長年の悲願だったクリミアの住民投票、ドンバスへの弾圧と、その後の多くのウクライナ軍兵士達の投降と寝返り、主客が転倒して報じられたオデッサの虐殺、妨害と隠蔽によりまともな調査が行われずその結果も公表されなかったMH17便の撃墜、ドンバス民兵達の非対称な戦い、キエフ軍の砲撃に怯え経済封鎖によって生活の術を奪われたドンバスの人々、彼等の生活を辛うじて支え続けたロシアからの人道援助、守られなかったミンスク合意、NATOによる軍事支援、そして米国企業による天然資源の採掘やGMOの人体実験、欧州への労働奴隷の提供、そして引き伸ばされたロシアとの全面戦争………西洋の大手メディアが8年間黙殺して来たウクライナの真実がここに。
Ukrainian Agony. The concealed war. Full English version by Mark Bartalmai


ドンバス、大祖国戦争を記念するオベリスク。西側市民の殆どはここに刻まれた年月の重みを全く理解していない。
 
Donbass: The War on Remembrance

プーチン大統領が発表した36時間のクリスマス休戦(2023/01/06〜07)を、キエフ軍は無視。休戦発効から1分もしない内に、ドンバスのトロフスキー地区の住宅街に6発の155mm砲弾が撃ち込まれた。幸いなことに死傷者は報告されていない。まぁ8年間もの間ミンスク合意を一度たりとも守ろうとしなかった連中が、今更休戦の呼び掛けに応じないのは不思議でも何でもない。この休戦はロシア正教会のキリスト教徒達に礼拝の機会を与える為のものだったが、ゼレンスキー一味はロシアの罠だと主張。ロシア国防省の発表ではロシア軍の方では休戦を守った。
Donetsk shelled in first minute of Christmas truce – authorities

アゾフ大隊によって住民が閉じ込めれて街ごと人質として利用され、その後ロシア軍によって解放されたくマリウポリの復興の様子を描いた現地レポート。大きく傷付きながらも楽観的なムードが漂っている。西洋にとってはここの住民は最早利用価値の無い「価値無き犠牲者」のカテゴリーに入れられた様だが、帝国主義者共の思惑に関係無く、生活は続いて行く。
‘I was nearly shot for not knowing Ukrainian’: Mariupol residents on the horrors of war and the city’s restoration

2022/11/25、プーチン大統領はドンバスの兵士達との母親達との会合で、ドンバスの併合をもっと早くに行わなかったことについて謝罪している。実際、ロシア軍はもっと早くに助けに来てくれるべきだったと云うドンバスの人々の声はこれまでにも聞かれていたし、開戦の時期についても、キエフ軍がドンバスへの砲撃を激化させたことに引き摺られてに過ぎなかったので、民族浄化問題を飽く迄ウクライナの内政問題として解決することを望んで、ミンスク合意が果たされることに希望を託して8年間介入を控えて来たロシアにも、結果的にジェノサイドを黙殺して来た責任が無いとは言えない。但し2014年の時点で軍事的介入を行っていたとしても、その場合に確かな法的基盤が得られたかには疑問の余地が有るし、西洋からの経済制裁に、2022年の様に耐えられたかも怪しいものだ。軍事開発も今程進んではいなかったので、今の様に常に軍事的優位を保つことも難しかったかも知れない。2014年は無理でも、せめて2020〜2021年頃には介入を始めるべきだった、とする声も有る様だ。何れにしろ外交的解決が不可能であったことはメルケルの自白からも明らかなので、遅かれ早かれ軍事的対決は避けられなかった。
Putin expresses regret over Donbass
プーチン大統領は、再統合を早く実施しなかったことを、ドンバス兵の母親たちに謝罪

#StopKillingDonbass と云うハッシュタグで、2014年以来ドンバスで本当は何が起こって来たのかを広めるキャンペーンが行われているらしい。2022年になって初めて戦争反対を叫び始めた人は、何故この8年間、ドンバスでの戦争を止めるとキエフと米帝とNATOに対して抗議して来なかったのか? まぁ理由は単純だ。そんなことになっているなんて全く知らなかったからだ。TVや新聞はその件に関する事実を殆ど伝えないか、歪めて伝えて来たか、黙殺して来たからだ。とにかく検閲が厳しいので(「ロシアや中国と違って西洋諸国には検閲など無い!」と信じている人は、許された枠内でしか物事を考えて来なかった人だ。検閲は厳然として存在し、ロシアや中国よりずっと洗練されていて巧妙だ)、こうした情報は草の根で広めるしか無い。企業メディアはグローバル・パワーエリートの思惑に沿った嘘しか言わない。
Rassemblements #StopKillingDonbass 19 Novembre 2022

#StopKillingDonbass Draws the World’s Attention to the Crimes of the Ukrainian Army
「ドンバス殺しを止めてください」という動画により、ウクライナ軍の犯罪が、世界の注目を集めている

私は見逃していたニュースだったが回収しておく。2015年、15歳の時に330ポンドのベンチプレスを行った「世界最強の少女」マリアナ・ナウモワに拠ると、彼女は当時シュワルツェネッガーに会い、ウクライナでの混乱の証拠と手紙を彼に手渡した。彼はアシスタントに資料を渡し、ウクライナ軍とネオナチによる市民への攻撃と彼女が説明するものに「取り組む」と約束したそうだ。彼女は2022/03/21にビデオメッセージを公開してシュワルツェネッガーがこの約束を果たしていないことを告発した。彼女は2014年以来20回以上ウクライナに行ったことが有り、ドンバスの現実をその目で見、120以上の学校を訪れ、何千人もの子供達と話をし、100以上の子供向けスポーツイヴェントを開催したと言っている。彼女は湾岸戦争での米国の非道やウクライナのナチについて非難したが、シュワルツェネッガーは曾て自伝の中でヒトラーを演説者として高く評価していたことを認めた。
 
Schwarzenegger accused of breaking promise on Ukraine by ‘world’s strongest girl’ (VIDEO)

2014年にナチにキエフを乗っ取らせたのはワシントンの連中だが、米国務省内の民主主義・人権・労働局が194ヵ国について発行している年次「人権報告書」の内、ウクライナに関する2021年の報告書は、ドンバス地域に於ける「深刻な虐待」について、ロシアに関するものと殆ど同じ評価をしている。ソースはアムネスティ・インターナショナル、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、国連ウクライナ人権監視ミッション(HRMMU)等の国際機関やNGO。 ウクライナのドンバスでは重大な人権侵害が行われて来たことを、米国務省が公式に認めている。
State Department Report Reveals Human Rights Abuses in Ukraine
 これが問題の米国務省が公式に発行している報告書。
UKRAINE 2021 HUMAN RIGHTS REPORT

ルガンスクに住んでいて8年間ウクライナ軍の砲撃下で生活して来た13歳の活動家、ファイナ・サヴェンコワ氏のインタビュー。彼女はウクライナ内務省の支援で運営されており、CIA本部が立っているUSAラングレーから発信されているウクライナの「ピースメーカー」サイト、「ミロトヴォレッツ」の殺人リストに名前が掲載されている。彼女の他にも何百人もの子供達が、「休日にクリミアへ行った」とか「(ソ連赤軍の勝利を祝う)ヴィクトリー・パレードに参加した」などの些細な理由でこのリストに挙げられ、詳細な個人情報を曝されている。
VIDEO: 13-year-old on Ukrainian gov’t kill list speaks out
13-year-old on Ukrainian gov't kill list speaks out


エヴァ・バートレット氏の記事。NATOの支援を受けたウクライナのナチは、2014年の違法なクーデター以来数え切れない程の戦争犯罪を繰り広げて来た訳だが、その中には救急車、消防車、衛生兵と救助隊、その本部とステーションを狙った砲撃も含まれている。無論これは歴とした国際法違反であって、この記事ではその事例が豊富に紹介されている。この手口はイスラエルがパレスチナで、また西側が支援するイスラム過激派がシリアで行っていることと同じだ。緊急事態省の責任者に拠れば、砲撃は「2014〜2015年について言えば、(毎日)20 分、最大で1時間。今では毎日6~7時間ノンストップで」行われている。
Ukrainian Army War Crimes Include Shelling of Ambulences, Firetrucks, and Rescue Workers in the Donbass Republics—Similar to Israelis and U.S. Backed Terrorists in Syria

ウクライナではバイデンが核の応酬に繋がりかねない戦争挑発行為を継続しているが、状況を正しく把握するには、ロシアゲートやマイダンクーデターで果たした米民主党の犯罪的役割の理解が必須となる。完全に大政翼賛化した西側大手メディア報道なんか幾ら見たって無駄。
FROM RUSSIAGATE TO UKRAINEGATE: ROUTE TO APOCALYPSE

2019年4月、ロシアはウクライナのドネツクとルガンスク地域の一部の住民向けに、ロシア市民権を取得する為の手続きを簡素化している。その為最初の4ヶ月だけで14万5,000 人が新たにロシア市民権を獲得。それだけロシア人でいたがるウクライナ人が多いと云うことだ。
145,000 Ukrainians Accept Russian Citizenship in Just 4 Months of 2020

ロシア特別軍事作戦が開始される前のドンバスの戦況についてのやや詳細な地図。西側大手報道からはこの現実がごっそり抜け落ちている訳だ。

Putin: Kiev ‘Puppets’ of US

Twitterから回収。フォトジャーナリストのパトリック・ランカスターのドンバスからの報告も、2022年2月に最初に砲撃したのがウクライナ軍であることを示している(但しその村への砲撃は2015年以来ずっと続いている)。住民の一人は「プーチンは何時私達を助けに来るんでしょう?」と尋ねた。下の地図は欧州安全保障協力機構(OSCE)の2022/02/18のものだが、停戦協定に違反する砲撃は、殆どがウクライナ軍によって実行されていることを示している。

Eyewitness Reports Indicate Ukrainian Army Fired First Shots in War with Russia

Twitterから回収。2022年2月の時点で、NATO諸国の支援を受けたウクライナのネオナチ軍は、既に1年以上に亘って125,000人の兵を集め、460万のロシア語を話す住民が住むドンバスに電撃戦と大量殺戮を仕掛ける準備をして来た(因みに支援者の一人、カナダのトルドーは、今自国で全体主義体制を布いている)。ロシア軍の特別作戦開始前に、ドンバスの人々はこんな感じにナチに包囲されていた。
 
“Totalitarian Democracy”: The Ongoing War in Ukraine and the War Measures Act in Canada

大事なことなのでTwitterから回収しておく。2022/03/09のロシアのTASS通信のツイートから、ロシア国防省が押収した書類の写真。ウクライナ軍は2022/01/22の時点で、3月にドンバスに対する「合同部隊作戦」を行うべく秘密命令を出していた。02/28までに準備を終える予定になっていた様だが、実際には02/16から、ドンバスに対する砲撃が激増している。ドンバスに対するジェノサイド2014年から8年間続いて来た訳だが、2022年2月に話を限ったとしても、先に攻撃した(攻撃を激化させた)のはウクライナ軍の方だ。民族浄化を終わらせようとするプーチンの外交努力は西側によって全て無視された為、虐殺の再拡大を防ぐ為には、ロシアは軍事介入するしか方法が無かった。
  
ТАСС @tass_agency

ロシアへの統合についてのドンバス両共和国の住民投票は2022/09/23〜27に開催予定。本物の「国際社会」のすべきことは、西側自由民主主義ナチ陣営のいちゃもんは放っておいて、例えば国際監視団を送り込んで、投票が完全に合法的に平和的に妨害工作や不正無しに行われているかどうかをチェックすることだろう(まぁどうせ西側は自分達の見たいものしか見ようとはしないだろうが)。
Donbass republics reveal date of vote to join Russia

2022/09/19現在、ルガンスクとドネツク両共和国は、ロシアへの統合に関する「住民投票」を直ちに実施するよう求めている。

 「ドンバスはロシアです。我々は皆長いことそのことを感じ、知っていました。我々はその為に8年間戦って来ました。その為に我々は毎日家、通り、病院、学校、幼稚園に対する攻撃に苦しんで来ました。」

 「我々はロシア連邦の国境が我々とウクライナとの間に存在することを望んでいます!我々は再びひとつ大きな祖国、ロシアの一部になりたいと思っています。ドンバスの人々はそう報われて然るべきです!」


 西洋帝国主義諸国は何か有ると直ぐ「民主主義」を金科玉条の様に持ち出し、西洋式の代議制民主主義制度だけがその理念を実現出来る唯一の制度であると主張している訳だが、2014年にクリミアの人々が住民投票と云うこの上も無く民主主義的な手段を用いて96%以上がロシアとの再統合に賛成と云う圧倒的な民意を示した時、西の連中はロシアの侵略だと喚き立てた。こいつらはどうせ何をやってもケチをつける。攻撃する口実が欲しいだけだ。
Second Donbass republic wants vote on uniting with Russia

ドンバスに住んでいる13歳の市民活動家(つまり5歳の頃からずーっと戦争の中で暮らしている)ファイナ・サヴェンコワ氏からアメリカ人に宛てた手紙。「アメリカ人に真実を知って欲しかった。」「ロシア人はモルドールからやって来たオークであり、プーチンは人類に対する憎しみと世界支配の野望に駆られた邪悪な狂人である」と云う西側のプロパガンダに少しでも違和感を覚えている人は、自動翻訳でも十分意味が通じるので読んでみて欲しい。とにかく日々TVや新聞で報じている善悪二元論的な物語は1から10まで嘘なのだと云うことに気が付かなければ何もかも話にならない。「誰々が悪人で誰々は善人だと言われたら、それは真実ではなくプロパガンダです。」
FAINA SAVENKOVA – I WANTED AMERICANS TO KNOW THE TRUTH

ドンバスで2年間市民活動家として活動している13歳の少女、ファイナ・サヴェンコワ氏が、アムネスティ・インターナショナル事務局長に宛てて、ウクライナの民族主義者による子供の権利の侵害について、独立した調査を求める書簡を出した。アメリカ合衆国のラングレー(CIAの本拠地)に拠点を置くNATO諸国が支援するウクライナのウェブサイト"Myrotvorets"には「平和リスト」と称する殺人リストが載っており、既に何人もがキエフによって殺害されているが、彼女もまたこのリストに載っている。名前だけではなく個人データ、自宅の住所、ソーシャルネットワーク、親戚のパスポートの詳細まで晒された彼女は国連のグテレス事務局長とユニセフにも書簡を書き、その後事件は広く知られるようになったが、同時に脅迫や侮辱を受け始めた。2022年7月、ミーラ・テラダ財団は、Myrotvorets で個人情報が公開されていた326人の子供達の詳細を特定し、国連に引き渡した。
LETTER FROM FAINA SAVENKOVA TO THE SECRETARY GENERAL OF AMNESTY INTERNATIONAL

2022/08/04、ドネツク民兵隊のコルサ大佐の葬儀を狙ったウクライナ軍の砲撃で、12歳の子供とその祖母を含む8人が死亡、RTのオペレーターを含む5人が負傷。映像、写真多数有り。少女はバレエのレッスンに向かう途中だった。
FUNERAL CEREMONY OF COLONEL KORSA 12-year-old child

エヴァ・バートレット氏の報告。ドンバスの孤児院に落とされたウクライナ軍のバタフライ地雷(花弁地雷)の撤去の様子。工兵が近付いただけで自爆するので超危険。しかも周囲は雑草が生い茂っているので(何年も戦争中なので整備されていない)発見するのが難しい。こんなのが街中にバラ撒かれている(勿論言い訳の仕様の無い戦争犯罪だ!)。そして砲声を聞けばどちらから飛んで来るかは素人でも判る。全てウクライナ側から砲撃されている。
Ukrainian Terrorism: Firing Munitions Containing Petal Mines On Donbass Orphanage, Another War Crime


★ウクライナ軍が使用している「バタフライ(花弁)地雷」についてのエヴァ・バートレット氏の現地報告の要点。
ウクライナは禁止された「バタフライ」地雷を使用してドネツクの民間人を標的にしているが、西側は沈黙している(要点)

エヴァ・バートレット氏の報告。2022/08/04、ウクライナ軍はドネツク中心部への砲撃を開始。目標は恐らく前日殺害されたドネツク人民共和国のオルガ・カチュラ大佐の葬儀が行われていたオペラ・ハウスだったろうが、ホテルには現地の報告を行っていたジャーナリストが多数滞在しており、彼等が連日ウクライナ軍の戦争犯罪について世界中に発信していることを考えると、ホテル砲撃には別の意味合いも有りそうだ。因みにバートレット氏はウクライナの「ピースメーカー」と云う皮肉な名称のサイトの殺害リストに名前が掲載されているが、西側は2014年以来続いているジャーナリストの逮捕や拷問や殺害や脅迫について、今に至るまで沈黙している。

Today, Ukraine bombed a Donetsk hotel full of journalists – here’s what it felt like to be there
 エヴァ・バートレット氏のインタビュー。「若し本当にジャーナリスト達を狙っていたのだとしたら、それは(ウクライナ軍の)戦争犯罪を報じるあらゆる声を黙らせようとしていると云うことでしょう。」
“They´re trying to silence any voices”


ドンバスではロシアの民間軍事会社ワグナー・グループがウクライナ軍を追い出していることをRTが確認している。ロシア政府はワグナーとの関係を否定している。

RT witnesses Wagner group fighting in Donbass (VIDEO)

ドンバス・インサイダーの共同創設者であり、ドネツクを拠点とするフランスのジャーナリスト、クリステル・ニアン氏のインタビュー。西側大手メディアはドンバス戦争について完全に隠蔽を続けており、ウクライナ内務省の管轄のナチ部隊が(西側から提供された兵器を使って)民間人を殺害していることについては証拠は豊富に有る。写真はウクライナ軍の砲撃によって破壊された彼女の車。

“The First Casualty of War is the Truth”. What is Really Happening in Donbass

ロシアメディアRTのドキュメンタリー。この8年間でドンバスで本当は何が起こっていたのかを赤裸々に解説している。ウクライナの戦争は8年前からずっと続いていて、始めたのはモスクワではなくワシントン。キエフはミンスク合意で約束したことを何ひとつ守らず、ドンバスの人々はロシアに亡命するか日々砲声に怯える戦時暮らしを耐え忍ぶかだった。生き残っている正気の人間で今更ウクライナに戻りたがっている人間など誰も居ない。
Donbass. Yesterday, Today, and Tomorrow | RT Documentary


エヴァ・バートレット氏の現地レポート(動画、写真多数有)。2022/06/13にドネツクに対して行われた攻撃は、地元住民に拠れば2014年以来最も激しいもののひとつで、ドネツク人民共和国外務省の発表では2時間で300発近いMLRSロケットと砲弾が発射された。西側大手メディアは例によってロシア軍の仕業だと主張しているが、何故ロシア軍が自国の同盟国を攻撃しなければならないのかについては何の説明も無く、これが8年間続いて来たウクライナ軍による民間人の虐殺の最新版であると云う事実については沈黙が有るばかり。西側世界の道徳的腐敗は余りに甚だしくて腐臭が鼻を衝く。

Western media and politicians prefer to ignore the truth about civilians killed in Donetsk shelling

「日本の中立外交を要求する国民大会」の動画。お薦めは1:02からのオザワ・ヤニナ氏(ドネツク人民共和国代表)
と1:13からのリャザノワ・イリーナ氏(ルガンスク人民共和国代表。両者とも日本在住)のスピーチ。米帝が起こした2014年のクーデター以来、ウクライナ政府によるロシア人弾圧によって、ドンバスの人々がどんな苦難を経て来たかを簡単に解説している。この8年間のジェノサイドや難民については何も言わず、助けに来てくれたロシアを侵略者と呼ぶなどと云う日本の態度は、当事者達からしてみれば「ふざけるな!」と云う気持ちだろう。
【完全版】「日本の中立外交を要求する国民大会」へ!ロシア大使館は来た。ウクライナ大使館は来ない。いったいなぜか考えよう!


ロシアRTのドキュメンタリー。2014年からウクライナ軍による砲撃が続いているウクライナのドンバス地域では、何年も前から諸外国(セルビア、米国、イタリア、メキシコ等)から志願兵が集まり、スペイン内戦の時にフランコと戦う為に集まった勇敢な人々と同じ様に、祖国に戻れば逮捕されるリスクを冒してまで、ファシズムと戦う為に武器を取っている。私はこれを言ったが為にTwitterのアカウントを停止されたが、何度でも言ってやる、ファシズムはこの地球上から、必要なら武力を用いてでも根絶されねばならんのだ。ジェノサイドに駆り出されているウクライナ兵は英雄なんかではない、不当に虐げられた人々の為に戦うロシアやドンバスの兵士達こそ本物の英雄だ。
Foreign Fighters of Donbass (Documentary with English subtitles)

 Youtubeの動画は何時削除されるか判らないので、少し画質は落ちるが別リンクも紹介しておく。


★2011年からドンバスで進行している知られざるもうひとつのジェノサイド、「シェールガスの採取による環境破壊」についての記事の要点。
ウクライナはドンバスの境界線近くで「シェール・ジェノサイド」に着手する(要点)

2016年10月、ウクライナ軍とドネツク人民共和国が対峙する境界線(グレイゾーン)の村、Zaytsevo の様子を、7歳の女の子の視点から描いたRTのドキュメンタリー。日々砲弾が飛んで来るのに怯える毎日。単に平和に生きたいと希う
彼等の訴えは何処にも届かない。ロシア兵が居ると騙されて戦線に投入されたウクライナ軍の捕虜2人のインタビューも交えている。
RT Documentary Trapped - Life in Donetsk war Ukrainian (english Documentary)


2016年のドンバスの光景を描いたドキュメンタリー。余計な解説は挟まず、映像と証言だけで、ドンバスの人々がどんな地獄を生きていたかを淡々と描き出している。この頃にはウクライナ軍による猛攻は一旦減少していた筈だが、砲撃は止まず、人々はロシアに逃げるか、地下壕生活を余儀無くされていた。2015年のミンスク合意Ⅱを守らせようとするプーチン大統領の外交的努力は悉く無に帰し、キエフはロシア語話者に対する民族浄化を止めようとせず、NATO諸国は2014年の違法で暴力的なクーデターを含め、このドンバス戦争を存在しないものとして扱って来た。プーチンはそれでもこれをウクライナの内政問題として平和的に解決する道を模索し続けたが、結局2022/02/16になって砲撃は再び激化し、02/19にはゼレンスキー大統領が核開発をちらつかせるところまで、西側のロシアに対する挑発行動はエスカレートし続けた。ロシア軍がナチを撃退してドンバスを解放するまで、ドンバスではずっとこのドキュメンタリーで描かれている様な状況が続いて来た。
"ドンバス 2016"ドキュメンタリー映画【日本語字幕付き】("Donbass 2016" Documentary by Anne Laure Bonnel subtitles JAPANESE)


「西側メディアが黙殺する、ドンバスの本物の集団墓地」。2014年以来ドンバスに対するウクライナ軍の砲撃は苛烈を極め、住宅地や病院も無差別に攻撃されて多数の民間人の死傷者が出た(ここでは紹介しないが、元記事を辿ればショッキングな画像が掲載されている)。遺体安置所や法医学検査局まで爆撃された為、遺体を運ぶ所が無く、「人々は愛する人を家の中庭や野菜畑に埋めることを余儀無くされた」。ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国は2021年8月から緊密に協力して、集団墓地に埋葬された行方不明者の遺体を家族の許に返還するプロジェクトを開始した。記録と情報の収集は継続し、キエフによる大量虐殺の証拠として保存されている。
The REAL Mass Graves in Donbass Ignored by Western Media

2014年以来ウクライナ軍による攻撃が続いいているドネツクの人々の日常を追ったドキュメンタリー。人々は絶えずウクライナ軍からの砲撃の音が響いて来る中で暮らしており、互いの安否確認すら儘ならない。ロシア軍による反撃が始まってからもウクライナ軍のトーチカ-Uクラスター・ミサイルは飛んで来ており、民間人の殺害は続いている。西側はこの民族浄化を8年間無かったことにして来た。
Donbass Under Fire. Life in the Donetsk Republic Under Bombs | RT Documentary


2014年から8年間続いて来たウクライナ政府による「対テロ戦争」ことドンバス戦争(ドンバス・ジェノサイド)についての時系列纏め。最も戦闘が激しかったのは2014〜2015年だが、2016年だけでも30万件を超える停戦違反が報告され、2017年には40万件を超えた。その後もミンスク合意は守られること無く、戦争は8年間途切れること無く続いて来た。ドンバスの人々は砲撃の脅威の下で生活を続け、或る者は死亡または負傷し、或る者は家を失った。西側諸国はこのジェノサイドを黙殺し続けて来た。
War in Donbass: Key Moments From Eight-Year Conflict
 フォトジャーナリスト、ヴァレリー・メルニコフのレンズが捉えて来た、ドンバスのジェノサイドの光景(残虐画像は無し)。人々の静かな悲しみと絶望が伝わって来る。

Genocide of Donbass’ Civilian Population: Evidence From the Lens of Photojournalist Valery Melnikov

ウクライナのドンバス戦争を描いたロシア映画が有るらしい。私はロシア語のヒアリングが出来ないのだが、こちらの記事で粗筋を解説してくれている。Google以外の検索エンジンで"солнцепёк"で検索して見付けられるが、かなり暴力的な描写も有る様で、視聴制限が掛けられている所も有る。
ウクライナのドンバス(ドネツク・ルガンスク)戦争を描いたロシア映画“солнцепёк【ソンセピョーク】” (2021年)を観て【上】。
ウクライナのドンバス(ドネツク・ルガンスク)戦争を描いたロシア映画“солнцепёк【ソンセピョーク】” (2021年)を観て【下】。
 Wiki記事はロシア語とウクライナ語しか無い。
Солнцепёк (фильм)

ドネツク抗癌センターのインタビューでは、「ドネツク人民共和国の捕虜となったウクライナ兵士らは必要な医療支援は余さず受けており、リハビリを受けている。」中にはウクライナ兵から負傷させられた者も含まれている。ウクライナ人兵士、将校等もインタビューに答え、「ロシア人捕虜への蔑みや拷問はウクライナ側も禁じられており、「これを行っているのは人でなしだ」と断言」。
ドネツクで捕虜となったウクライナ兵はリハビリを受けている 現地医師

【推奨】ウクライナ紛争を巡って展開されている反ロシア・プロパガンダが何もかも嘘だらけだと気が付いている人達から見た現状についての怒りが的確に纏められている。今ロシアが戦っている相手は、西側市民が戦わなければいけない相手でもある。彼等の攻撃対象はドンバスの人々やロシア軍だけではない、国際情勢に無知で西側至上主義を叩き込まれて来た自国民達もまたプロパガンダ攻撃の標的なのだ。本当の敵が誰なのかをきちんと考えなければ、何時までも嘘に踊らされるばかりだ。
ウクライナ:ドンバスからの報告

2014年のクーデターで米帝の支援を受けたウクライナのナチが、東部ドンバスの人々に対して行なっている民族浄化/ジェノサイドについてのドキュメンタリーの解説。貴重な映像証拠が豊富(但し著者のエリック・ズッセ氏はこの製作者の反ユダヤ的性格については否定的評価を下している)。西側諸国はこの虐殺を8年間存在しないものとして扱い、ロシア軍のZ作戦が進行中の今現在も尚続く蛮行を黙殺しているどころか、その咎をロシア軍になすりつけている。
What Obama’s Ukrainian Stooges Did

ドンバスからのSonja Van den Ende記者の報告。人々はウクライナ軍の砲撃に8年間悩まされ、ロシアがドネツクとルガンスクの独立を承認し助けに来てくれることを待ち望んでいた。ロシア軍に解放された街では拍手が湧き起こり、ロシア軍は困窮した人々に人道的支援を行っている。そしてウクライナ軍に蛮行に関する更なる証言が確認されている。この記事は、曾て共産主義陣営側から朝鮮戦争とヴェトナム戦争を報告したウィルフレッド・バーチェット記者の伝統に従い、西側のマスコミでは取り上げられていない。
Eye-Witness Report from Donbass: How the War Looks From the Russian Side

2022/03/12に500年近い歴史を持つドネツクのロシア正教のスヴィアトゴルスク修道院が破壊され、ウクライナ政府はロシア軍の仕業だと主張したが、ロシア軍に降伏したネオナチ軍曹の証言では、これはロシア軍の所為にする為にウクライナ軍がやったこと。またウクライナ軍は医療従事者に偽装し、迫撃砲を隠して救急車で走り回っているとも。
Ukrainian Forces Purposely Shelled Monastery in Donbass to Blame Russia, Ex-Neo-Nazi Fighter Reveals

ドンバスからの声。今「戦争反対」と叫んでいる左翼陣営は、この8年間何故ウクライナ軍によってドンバスの人々が虐殺され続けるのを黙認して来たのか? ドンバスの人々はずっとロシア軍の軍事支援を待ち望んで来た。何故なら戦争はとっくに始まっており、武力以外の方法でそれを終わらせる道を悉く閉ざされて来たからだ。彼等の安全を守る為に真剣な努力を続けて来たのはプーチンだけだ。今ドンバスの人々はロシア軍の庇護の下でこの8年間で初めて安心して日の光の下で生活出来る環境を手に入れつつある。
「No To War」と叫ぶ左翼陣営の欺瞞。今それを言うか!

ロシア国防省の発表では、ロシア軍が押収した機密文書に拠ると、ウクライナ軍は02/28に準備を終え、3月中にドンバスへの攻撃を予定していた。この情報が確かであれば、ロシアの特殊軍事作戦開始が02/24なので、ロシア軍は本当にギリギリのタイミングで大虐殺を防いだことになる。
ロシアはウクライナによるドンバス攻撃計画を発見したと主張

ドネツク人民共和国当局は、キエフ政権が2014年に絶縁体工場跡を改造して作った秘密刑務所を発見したと発表。これまで非人道的な待遇に関する証言は有ったが証拠は無かった。現在ロシアの法医学警察が周囲に集団墓地が無いか捜索している。
Secret prison discovered in Ukrainia

ウクライナ紛争は2022/02/24に始まった訳ではなく、ウクライナ軍による民間人の虐殺は8年前から殆ど毎日続いている。特にドンバスでは軍事目標など全く無い住宅地まで毎日砲撃に曝されており、子供は砲弾の音を聞いて育っている。西側が所謂「親ロシア派が実効支配する所」と称している地区への攻撃は。5月末の例だけでも、
 ・05/26ヘルソン:ロケット推進クラスター爆弾による砲撃。2発の無誘導ミサイル。600以上のPFM-1C対人地雷。
 ・05/27ルガンスク:2008年のクラスター爆弾条約で禁止されている3つの「Tochka-U」クラスター爆弾を搭載したミサイルによる攻撃。結果として3人が死亡、23人が負傷、内5人は生後2か月の赤ちゃんを含む子供だった。
 ・05/29ドネツク:4人が死亡、少なくとも20人が負傷。
 ロシア軍は民間人の死傷者を出さないよう尽力しているが、ウクライナ軍は意図的な民間人の攻撃を止めていない。「ロシア軍が民間人を殺害」? ふざけるな。

Ukraine Forces Continuous Shelling of Donbass Residential Areas. Results in 24 Casualties in a Single Day

シリア

★2015年のシャルリ・エブド襲撃事件を取り巻く状況はシリアを標的とした偽旗作戦の可能性を疑わせるものだ。
パリとヴォルノヴァハ:NATOテロリズムの野蛮な顔(要点と補足)

★チョスドフスキー氏の記事の要点と補足。オバマの「対テロ作戦(2014〜17年)を「第三次イラク戦争」と位置付け、その真相を暴いている。イラクの「モスル解放」はシリア侵略を強化する為だった。
イラクの計画された破壊と政治的分裂。オバマが始めた「米国の第三次対イラク戦争」(要点と補足)

★シリア「内戦」の嘘を暴いた良著のレビュー。
現代世界を生き抜きたいなら、先ずは巨大な嘘を見抜こう

★大地震前のシリアの人々の生活は、西洋諸国の制裁の所為で既に生き地獄だった。
国連専門家:「言語道断の」西洋諸国の制裁はシリアを「窒息」させており、恐らくは人道に対する罪だ(要点)

【推奨】ヴァネッサ・ビーリィ氏による良記事。1946年にシリアがフランスの委任統治から脱してから2012年に西洋諸国のシリアに対するハイブリッド侵略戦争が激化するまで、シリアの主権と民主主義に対する新植民地主義勢力の執拗なレジームチェンジ工作を包括的に解説している。2011年に始まる所謂「シリア内戦」と呼ばれるものは、中東に独立主権国家を望まない新植民地主義勢力が仕掛けた嘘の戦争だが、シリアを自分達の意の儘に操ろうとする様々な工作は、それ以前から75年間も続けられて来た。西洋の自称自由民主主義陣営なるものは、正に自由と民主主義の宿敵であることがよく解る。
75 Years & Counting: A History of Western Regime Change in Syria Part I

★米帝の違法で非人道的な制裁によって、シリアの人々が今具体的にどの様な生活を強いられているのか、ダマスカスに住むヴァネッサ・ビーリィ氏のレポート。
制裁は人を殺すーシリアの生活は生き地獄になった

米帝がシリアに対して行なっている、1)米軍による占領、2)天然資源の強奪、3)経済制裁、どれも違法だし人道犯罪なのだが、今や中国が「シリア市民の生活を改善し、再建する為の支援」を行う為にアスタナ合意プロセスに参加したことによって、シリアに加えてロシア、イラン、トルコ、中国と云う4つのユーラシアの大国が、米占領軍の撤退を団結して要求している。バイデン政権がこの和解に向けて協力していることに疑問の余地は無い。米帝がアレッポに飼っていたISISは今やウクライナやアフガニスタンに再配備されている(まぁそれはそれで大問題なのだが)。但しワシントンはトルコがBRICSとSCO(上海協力機構)に参加して独自の外交政策を推進すること、そして米/NATOのロシアと中国の封じ込めに参加しないことに憤慨している。米帝が支援するクルドの戦闘員に対するトルコ軍の攻撃は、この文脈で起きた。ロシアはトルコの抑え役に回り、シリアでの地上作戦を控えるよう呼び掛けている。トルコが思い通りになってくれなければ、米帝は結局次の様な事態を受け入れなくてはならなくなる:
 ・推定900人の軍隊の撤退。
 ・石油密輸作戦の閉鎖。
 ・シリア北部と東部での元ISIS戦闘員の為の訓練キャンプの放棄。

 シリアは北と東にはイランとコーカサス諸国、北と西にはトルコと黒海、南にはイスラエル、西には東地中海と云う、地政学的に非常に重要なポイントに位置しているので、ここを諦めねばならないとしたら、ユーラシアに覇権を確立すると云う野望が大きく後退することになる。
US-Turkiye brinkmanship won’t reach a point of no return

【推奨】2022/11/21のシリアのファイサル・メクダッド外相のインタビューは、シリア政府が10年間の「内戦」、アラブの春、ウクライナ紛争等についてどう見ているかを端的に知るのに適している。当然、西側/西洋が主張する物語とは180度違った話が語られている。シリア情勢について、単に「独裁者」を非難するのではなく、真剣に真実を理解したい人にお勧め。
Exclusive | India stood with us in difficult times: Syrian foreign minister Fayssal Mekdad

コリブコ氏の記事。2022/11/21、シリアのファイサル・メクダッド外相のインタビューより、幾つかのポイント:

 ・インドはシリアから南アジアへのテロの拡散を警戒しており、その為にシリアに助力してくれた。
 ・過去10年間何十もの国々がダマスカスの大使館を閉鎖したが、インドは閉鎖を拒否し、独自の外交路線を堅持した。
 ・「シリアにとって危険なものは、インドにとっても危険です。私達はどちらも世俗的な国であり、民主主義の原則を信じており、文明と民主主義の強い結び付きと交流は何千年にも亘って続くと信じています。両国の関係は歴史に深く根差しており、日々益々深くなっています。シリアの人々はインド人をとても尊敬しており、私が何処へ行っても、インド人は私達を歓迎してくれます。私達はテロとの戦いを強化し、多極システムの確立について協力しなければなりません。インドは国連安保理の常任理事国であるべきであり、インドはその役割を果たさなければならないと信じています。インドは素晴らしい人々を擁する素晴らしい国です。」
 ・「西洋の大国にとって、人間性は何の意味も有りませんが、インドの外交政策には、人間のあらゆる高貴な概念が浸透していることが分かりました。」

 これらはシリア外相がインドが、一部で主張される様な反民主的で宗教的に過激で「バルカン化」の瀬戸際に在る国とは考えていないことを示している。またインドを「アジアの中心」と呼ぶことは、インドが多極化への以降に於て台頭する勢力であると云うシリアの見解を再確認しており、これはロシアのプーチン大統領が表明したロシアの公式見解とも一致する。
The Syrian Foreign Minister Explained Why India Should Now Be Considered A Global Power

2022/10/25の国連人道支援局の発表では、シリアは2011年以来最悪の経済危機を迎えている。シリア人は3年前に購入出来た食料の15%しか買えていない。悪化が予想される水不足は収穫に影響を与え、食料価格は上昇して食料不安が急増し栄養失調率が上昇している。また13年振りにコレラが発生し、患者数は推定24,000人以上で、少なくとも80人の死者が出ている。また北部での民間人殺害も続いている。冬の到来を前にして、戦争の外交的解決を求める努力は停止している。
Violence and an economic crisis threatens Syria, UN warns

米軍がシリアから産出される石油の80%以上を強奪してイラクに送っているいることは既に十分に文書化されているが、この記事ではイラクのクルディスタン地域の共謀に焦点を当てている。600kmに及ぶシリアとイラクの国境は略管理する者が無く、無法地帯でテロリストにとっての「安全地帯」になっている。クルド軍はここで「テロと戦うイラク防衛システムの一部として」米軍から支援を受けており、バグダッドの方ではこの実態を把握していない。石油コンボイ(通常は70〜100台以上)はクルド人主導のシリア民主軍(SDF)が護送してイラクに運ばれ、最終的に米軍基地に引き渡されて、クルド人の石油会社KARグループの利益に貢献するが、これはアラブ首長国連邦やトルコとも協力関係に在る。強奪はトランプ政権時に大幅に増加し、イラク当局者の話では当時彼は「シリアの石油は、ISISとの闘いでのワシントンの貢献に対する安い代金だ」と嘯いたと云う。クルディスタンから米軍基地への輸送は国家作戦センターから事前の承認を得る必要が有る為、これは「国連軍への兵站支援」を装って行われている。バグダッドはこの主権侵害について知らされていない可能性は低いが、この問題については殆ど発言していない。米軍は一応、イラク軍にイラク北部の山岳地帯に居るISISの衛星画像を提供すると云う「助言業務」の為に駐留していることになっているが、これは恐らくイラク当局だけでも入手可能な情報だ。

Exclusive: Tracking the flow of stolen Syrian oil into Iraq

米軍がシリアから強奪してイラクに送っている石油(1日当たり66.000バレル)は、シリアの石油産出量にとっては82%だが、米帝の石油産出量にとっては0.56%に過ぎない。だから連中は石油そのものに困って犯行を重ねている訳ではない。中東に於ける巨大な軍事冒険主義を支える為に石油が必要だと云うのも勿論有るが、米帝が支援するシリア民主軍(SDF)もまた、アサド政権打倒の為の戦いに石油を必要としている。シリアからの石油の強奪はシリアの人々の生活を極めて困難にしているので、米軍の違法な「対テロ戦争」と合わせて、これは間違い無く重大な人権侵害だ。
Untangling the controversy around alleged U.S. theft of Syrian oil - Facts Tell


中国CGTNによる、駐中シリア大使ムハンマド・ハサネイン・ハッダームのインタビュー。自国の状況についてははっきり「ISISは西側から送られて来る」と明言し、新疆自治区についても、西側大手メディアが伝える新疆の様子と実際に自分の目で見た現実が全く違うと断言している。いい加減西側の白人連中の嘘なんか放っておいて、お互い多民族共生の立派な歴史と伝統を持った国なのだから、互いに協力して行きましょうと云う態度が透けて見える。それだけ復興して自信が持てて来ていると云うことなのだろう。良いことだ。西側市民の大多数が有りもしない民主主義の妄想に耽溺している間に、世界の非帝国主義勢力はどんどん歴史を前に進めて行く。
The Point: Exclusive interview with Syrian ambassador to China


★西側大手メディアが「シリア内戦」と呼ぶものについての、シリアに住むシリア人の証言。日本語環境ではこの種の情報に触れるのは、自分から網を張っていない限り極めて困難だ。
私はシリアに住むシリア人です。「それは決して革命でも内戦でもありませんでした。テロリスト達はあなた方の政府によって派遣されています。」(抜粋)

シリア石油省の発表では、違法にシリアに駐留を続けている米軍はシリアの石油産出量の80%以上を盗んでいる。「2022年上半期の石油生産量は約1,450万バレルに達し、1日の平均生産量は80,300バレルで、その内14,200バレルが毎日精製所に配送されている」が、米軍とその傭兵たるシリア民主軍(SDF)は、「東部地域で占領されたフィールドから毎日最大66,000バレルを盗んでいる」。つまりシリアの毎日の石油生産量の約83%だ。同省のデータでは、シリアは「戦争の開始から今年の半ばまでに約1,050億ドル」に近い損失を被っている他、人的被害も「「殉職者235人、負傷46人、誘拐112人」に上っている。

 2022/08/10にはロシアの攻撃ヘリコプターが撮影した映像がソーシャルメディアに流れたが、ラッカからイラクへ向かう米軍のコンボイが映っている。08/06にはシリアのハサカ県の地元情報筋が、米軍が数十隻の石油タンカーを略奪して国外に密輸したと報告した。ロシアのプーチン大統領は07/19に米国政府に対し、シリアの天然資源に対する一貫した略奪を止めるよう求めたが、当然ワシントンは耳を貸さない。そして石油同様、小麦の略奪も続いている。
Washington steals over 80 percent of Syria’s oil output per day

世界中で食糧危機が叫ばれる中、米帝による経済制裁が食糧危機を悪化させているシリアでは、以前としてシリア北東部に違法に駐留している米軍による小麦の強奪が続いており、一度につき数十台のトラックのコンボイが小麦を乗せてイラクへ向かっている。石油派生物(燃料)の強奪も続いており、2022/05/14には70隻もの石油タンカーがイラク入りしている。

US occupation troops steal wheat from Syria to send to Iraq

ロシア軍のお陰で西側の代理戦争による侵略の魔の手から逃れることが出来たシリアは、同じくロシア軍によって解放されたドネツク・ルガンスク両共和国の正式な承認に向けて動き出した。 DPRはシリアとは2019年に「シリアの再建」見本市に参加して以来の付き合いで、バース党との協力関係を築いて来た。マリウポリ海運が再び完全に機能する様になった為、今後はシリアとの海上貿易協力が見込まれる。両国は経済、文化、科学等の諸分野に於て包括的な協力を進めて行くことを確認した。シリアの人々はロシア軍の特別軍事作戦(ドンバス解放作戦)を完全に支持している。ドンバスに対する戦争犯罪についての国際法廷へのシリアの参加要請も行われた。

 バシャール・アサド大統領「私達は西側が存在しなかったかの様に、互いの関係を築かなければなりません。西側は自分達が世界の中心であると考えています。彼等は、ロシアはマクドナルド無しでは生きては行けないと思ったのです。私達は西側を抜きにして関係を築かなければなりません。何れ西側諸国は、自分達が世界の他の地域から孤立していると感じることになるでしょう。」

 ———西側諸国はロシアが世界から孤立していると主張しているが、そうした傲慢で嘘吐きの西側諸国に最早完全に愛想を尽かす国がこの様に着実に増えている。

SYRIA OFFICIALLY LAUNCHES THE PROCEDURE FOR THE RECOGNITION OF THE DPR AND THE LPR

ロシアメディアのRTによる、シリアのアサド大統領のインタビュー。有難いことに青山弘之氏が代表を務める「シリア・アラブの春顛末記」によって全文日本語に翻訳済み。自国のことや国際情勢のことについて、西側の政治指導者には到底不可能な深い切り込み方をしており、相変わらず非常に理知的で理路整然とした話し方をする人だと云う印象を受ける。アサド氏に限らず、西側大手メディアによって悪魔化されている人物達に関しては、こうして出来るだけ検閲・編集されていないノーカットの発言を自分の目と耳で確認してみると、随分印象が違って来るのではないかと思う(それと同時に、西側大手メディアの報道がどれだけ嘘や偏見に塗れているかも見えて来ると思う)。
アサド大統領がRTのインタビューに応じる:「ロシアとシリアに対する西側諸国の制裁は覇権主義、植民地主義、傲慢さという同じ発想に基づいている」(2022年6月9日)

 このインタビュー記事の存在については藤永茂氏のブログで知った。付して感謝します。
シリアの大統領バシャール・アル・アサドの品定めをして下さい

プーチン露大統領はベラルーシのルカシェンコ大統領との会談で、「シリアでアサド政権が化学兵器を使用したと騒がれた。ブチャも同じようなフェイクだ」と発言。シリア情勢をフォローして来た人なら誰だって直ぐ両者の類似に気が付く。「ウクライナ軍が自国民を攻撃するなど有る筈が無い」と主張している人達は、NATOの傭兵達が既に似た様な前例を幾つも作っていることを御存知無いのだ。
プーチン大統領:「ブチャの事件は、シリアでアサド政権が化学兵器を使用したと騒がれた時と同じようなフェイクだ」(2022年4月12日)

【推奨】2022/03/17のシリアのアサド大統領の演説(全文)。日本人を含め西側市民はこうした他者の真摯な声について無知過ぎる。帝国主義的な政府やマスコミによって認知的な檻の中に閉じ込められていて、被害者の声が耳に入っていない。だから簡単に他国を差別出来るし、しかもそのことに気が付いていない。
アサド大統領が「教師の日」に合わせて演説:「ウクライナでの戦争で人道という西側の仮面は剥ぎ取られた」(2022年3月17日)

2022/03/17のシリアのアサド大統領の演説(抜粋)。
「ウクライナ戦争が始まり、西側は残った仮面を一度で剥ぎ取られてしまった。」
西側での知覚管理は大成功を収めているが、被害者側からしてみれば自由と民主主義と人道を掲げる西側諸国の偽善は明らかだ。
プーチンを戦争犯罪人として裁判にかける!?

関連スレッド。
2023/02/06のトルコ・シリア・レバノンの大地震

Twitterで私のシリア関連のスレッド。
川流桃桜@UnmasktheEmpire @kawamomotwitt

フランス

★2015年のシャルリ・エブド襲撃事件を取り巻く状況は偽旗作戦の可能性を疑わせるものだ。
パリとヴォルノヴァハ:NATOテロリズムの野蛮な顔(要点と補足)

★2022/02/20に行われた、9分間のマクロン=プーチン電話会談の中身。
「分離主義者達の提案など知ったことか!」エマニュエル・マクロンがウクライナでの戦争を避ける為にプーチンに電話を掛けた時(要点と補足)

★第二次世界大戦後まで存在したフランスの非人道的な流刑地制度の実態を描いたドキュメンタリーから、要点を纏めて多少補足した。
1852〜1953年まで存在したフランスの強制労働収容所は、グラーグよりも酷かった(要点と補足)

2022/12/30、近年最も人気の無かった(不支持率97%)フランスの大統領(2012〜17年)、フランソワ・オランドは、キエフ・インデペンデントのインタビューで、2014年のミンスク合意はロシアを騙してキエフを武装強化させる為の時間稼ぎだったとするアンゲラ・メルケル元独首相の発言を、「この点では正しい」と裏書きした。「2014年以来、ウクライナは軍事態勢を強化して来ました。実際、ウクライナ軍は2014年時点とは完全に別物でした。訓練も装備も充実していました。ウクライナ軍にこの機会を与えたのは、ミンスク合意の功績です。」つまり平和など口先だけで、真の目的は第三次世界大戦に繋がりかねない超危険な火遊び(ロシア侵略プロジェクト)であったことを、NATOの当事者の一人がまた認めた訳だ。まぁNATOプロパガンダを完全に信じ込んでいる人達は、誰がどんな真実を明らかにしようが一向に気にしないらしいので、この発言を問題にするのは圧倒的少数派の「ロシアの工作員」達だけだろうが。
Hollande backs up Merkel revelation on Donbass peace

2022/11/09、フランスのマクロン大統領はバルカン(Barkhane)作戦の正式な終了を宣言し、仏軍を西サヘルから完全撤退させることを宣言した。2013年以来、仏軍は「対テロ戦争」の名目での西サヘル地域に違法に展開し、地域諸国や国連や人権団体から非難されているが、無論西の「国際社会」はこれを「アフリカ諸国に対する主権侵害だ!」などと騒いだことは無い。仏軍は「G5サヘル(ブルキナファソ、チャド、マリ、モーリタニア、ニジェールの5ヵ国)」に、少なくとも5,100人を展開させており、これまでも度々民間人の殺害等の事件を起こして来た。2020年には仏軍兵士がマリの民間人1名を殺害、2名を負傷させている(仏軍は威嚇射撃で、被害は跳弾によるものだと主張したが、目撃者は威嚇射撃の音など聞いていないと証言している)。2021年のドローンによる結婚式会場の攻撃では19名が殺害された。南アフリカ共和国でも仏軍による民間人殺害やレイプ事件が繰り返し起こっており、地域全体で仏軍に対する不満と抗議が高まっていた。
GREAT NEWS: France Ends Military Occupation of Africa, Leaving Behind Destruction


アフリカ大陸の旧フランス植民地諸国は、表向きは独立を果たしたことになっているが、英領植民地諸国の多くと違って非暴力的な手段で独立を達成した為、独立後もパリとの強力なコネクションを断ち切れず、その結果「フランサフリック(Franafrique/フランス+アフリカ)」と云う歪な属国関係が今だに続いてる。フランスは同化政策と云うソフトパワーを使った文化的侵略を行なっている上、旧植民地諸国にCFAフランと云う通貨を独立後も引き続き使わせることによって、これらを経済的に支配している。CFAフランは中央アフリカ(カメルーン、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ、赤道ギニア、ガボン)と西アフリカ(ベニン、ブルキナファソ、ギニアビサウ、コートジボワール、マリ、ニジェール、セネガル、トーゴ)とで形式的には2種類存在するが、為替レートは同じで、フランスのフラン/ユーロに合わせてあるのに加え、これらの外貨準備の50〜65%はフランスに預けなければならない。つまりCFAフラン金融圏諸国は実際にはその金の約半分しか保持しておらず、紙幣の発行はフランス国立銀行の監督の下で行われる。これら新植民地主義的な経済支配に逆らったブルキナファソ大統領トマ・サンカラやトーゴ大統領シルバヌス・オリンピオは暗殺された。他にもクーデターや直接的軍事介入等、フランスはこれら経済的人質による経済的奴隷制度を維持する為なら手段を選ばない。フランスの経済的繁栄はこれら14ヵ国の搾取の上に成り立っている訳で、ジャック・シラク大統領は「アフリカ無しでは、フランスは世界の三等国に落ちてしまうだろう」と発言している。21世紀にでは前向きな兆候も幾つか見られるものの、フランス企業が様々な特権を享受してこれら14ヶ国の経済に君臨する状況は根本的には変わっていない。
Why France Colonialism is Still Ongoing


国連が「世界最悪の人道危機」が起こっていると評している国はウクライナではなく、2015年以来侵略が続いているイエメン。侵略軍たるサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)に武器を供給しているトップは米英で、3番目はフランス(ドイツ、スペイン、イタリアがこれに続く)。ウクライナ紛争に於いてEUが行なっている自殺的な対ロシア制裁は完全に裏目に出ているので、フランスのマクロン大統領はエネルギー確保に必死になっている。解決策のひとつは旧植民地たるアルジェリアのご機嫌を取ることだが、もうひとつはUAE。フランスは7月にUAEとの新しい戦略的エネルギー協定を発表したが、8月になるとUAEが支援するイエメンの南部暫定評議会(STC)が攻撃を開始し、原油を強奪。ガス施設に関して米軍と仏軍が怪しい動きをしていることも報告されている。イエメンの資源強奪は2015年に傀儡政権が権力を掌握した時から続いているので、これは新しい話ではないが、これにより停戦合意が完全に死ぬ可能性が更に高まる。本当にこの西側自由民主主義ナチ陣営は強盗の集まりでしかない。
The West is poised to throw Yemen under the bus again to fuel its economic war on Russia

フランスはウクライナ軍がドネツク、ゴルロフカ、マケエフカ、ヤシノバタヤの民間人を虐殺する為に使用してきたシーザー自走式銃をウクライナに提供しているが、2022/05/20にハッキングによって明らかになったウクライナの文書に拠ると、OGR F1クラスター爆弾も提供している。これは2008年のオスロ条約で禁止された兵器で、2020年6月にフランスはクラスター爆弾の備蓄を完全に破壊したと公式に発表していた。フランス政府は嘘を吐いていたことになる。
 155mmクラスター爆弾は空中で爆発して63個の子爆弾を投下し、広範囲で爆発して射程に有る全てのものを殺す無差別殺戮兵器だが、ウクライナ軍はより高い高度で爆発する起爆装置を使用して投射面積を増やし、従って潜在的な民間人死傷者の数を増やしている。

FRANCE SUPPLIES UKRAINE WITH BANNED CLUSTER MUNITIONS IT IS SUPPOSED TO HAVE DESTROYED

エリック・ズエッセ氏の論説。仏大統領選に於てルペンが掲げていた政策は、金持ちの権利よりも貧しい人々の権利、株主の権利よりも労働者、大企業よりも中小企業、と云う風に一貫して一般庶民の側に立っており、企業独裁を進めるマクロンなどよりよっぽど進歩的、社会民主主義的、左派的な立場だった。だがビリオネアが所有する大手メディアは軒並み彼女を「極右」とラベル付けし、左派ですらそのラベルを鸚鵡返しにした。人々は政策ではなくラベルによって候補者を選んでいる。これで民主主義など機能する訳が無い。
The Triumph Of Deceit: How Thinking In Labels — Mere Words — (Not In Reality) Has Killed Democracy

ウクライナのマリウポリのアゾフスタン工場には、ネオナチを含むウクライナ軍を訓練していた仏軍&諜報部の将校が少なくとも50人は居たが、選挙中だったマクロンは「降伏するな」と命令した切り彼等を見殺しにした。ドネツク人民共和国の発表では、彼等を含む推定400人の外国の傭兵がアゾフスタリに閉じ込められているのを発見した。
Did Macron abandon French military to die in Azovstal to protect his election campaign?

ブチャの虐殺の真相

日本のジャーナリズムの絶望的なまでの質の低さを証明する記事のひとつ。この「ジャーナリスト」がやっていることは団体パックツアーの観光客と同じレヴェルだ。嘘吐き常習犯であることが既に判明している戦争当事者の一方が主催するツアーに参加して、彼等が見せたいものを見せられ、彼等が聞かせたいものを聞かせられ、それを検証も分析もせず、頭が空っぽの抜作の様に拝聴してそれを記事に起こしているだけ。この指摘がピンと来なければ、逆の状況を想像してみれば良い。ロシア政府がキエフ軍の戦争犯罪を証明する為にこの様なツアーを組んで報道関係者達を招待したとしたら、「プーチンは現代のヒトラー!」とか言っている人達は果たしてその報道内容を鵜呑みにするだろうか。
ブチャの虐殺

★「ブチャの虐殺」の真相について、ドンバス・インサイダーの記事の続編。
ブチャの虐殺:衛星画像と動画が捏造され、虚偽の物語が広められた(要点)

★「ブチャの虐殺」の真相について、ドンバス・インサイダーが2022/04/04に発表した記事を纏めてみた。
ブチャの虐殺、 ウクライナのティミショアラ(要点と補足)

2022/04/06、「ブチャの虐殺」が騒がれ始めたのと同時期、NYタイムズは、ウクライナ兵によってロシア兵が殺害される現場の動画の信憑性を確認したと報じた。04/04に公開されたこの動画が正確に何時、何処で撮影されたのを特定するのは困難だが、記事では03/30前後のキエフ近郊と結論付けている。この動画には4人のロシア兵が高速道路で血だまりに横たわっている様子が映されており、重症だがまだ生きていた一人が銃によって殺害されている。動画には3人のウクライナ兵の顔が映っているが、内一人はジョージア軍団のテイムラズ・キザニシヴィリであると確認が取れている。ウクライナ兵による戦争犯罪の証拠と言えるこの動画を、ウクライナ内務省は捏造だと主張している。

The New York Times подтвердила подлинность видео с убитыми российскими солдатами под Киевом. Один из них ранен, в него стреляют в упор

★ブライアン・バーレティック氏による解説。「ロシアが戦争犯罪を犯した」と西側大手メディアは主張するが、その証拠を提示出来ていない。例によって証拠は無いけれども主張しているだけ。
米国が資金提供するメディアは、ロシアの「戦争犯罪」の証拠を提示出来ていない(要点)

2022/10/21の国連安保理でのロシアのネベンジア常任代表の発言に拠ると、再三要請しているにも関わらず、ロシアは今だに4月にブチャで起きたウクライナによる挑発行為の犠牲者リストを受け取っていない。これはキエフ当局の主張に何の裏付けも無いことを改めて証明している。
Statement by Permanent Representative Vassily Nebenzia at UNSC Briefing on Ukraine

★スコット・リッター氏が「ブチャの虐殺」の真相を再構成したまとめ。
ブチャ再訪(要点)

★「ブチャの虐殺」を調査した専門家チームからの内部告発。
NATOの国家諜報部が入手したが現在は機密扱いの動画は、ウクライナ軍がブチャでの民間人殺害に責任が有ることを暴露していると言われている(要点)

国連安保理は、ブチャの虐殺に関して国際調査委員会を設置すると云うロシアの要求を3回拒否している。今だに国連に幻想を抱いている日本人も多い様だが、国連や国連組織は西側諸国によって私物化されている。
The UN Security Council rejected Russia's demand to hold a meeting on the "blatant provocation of Ukrainian radicals in Bucha"

2019年の大統領選に立候補してゼレンスキーに敗れ、右派セクターからその後野党側に転向したたウクライナの政治家、イリヤ・キバは2022/04/05にテレグラムで、ブチャの虐殺は 英国のMI6によって計画され、SBU によって準備されたと証言している。
Intel Slava Z
Operation Z – a new interview with former Swiss Intelligence officer Jacques Baud

IWJ(岩上安身ジャーナル)は基本的に国際/グローバル問題は殆ど取り上げないのだが、ウクライナ紛争については最近熱心に取り上げている。「ロシアによるウクライナ侵攻を可能な限り中立的に、偏向することなくお伝えしたいと努めています」などと今だに非常に日和ったヌルいことを言ってはいるものの、この記事の様に事実関係をきちんと整理して行けば、嘘を吐いているのがどちらかであろうかは割と直ぐ明らかになる。
【IWJ速報4月6日、7日】「ブチャの虐殺」では、米民間会社がロシアの主張を覆す衛星写真を提出、米国はロシア軍の実行部隊を特定すると宣言! 米国の本命は対中国包囲網、台湾と日本は第2のウクライナに! 2022.4.8

こちらの日本語の記事も(重複になるが)参考になる。合理的に事実関係を解釈しようとする人であれば、また西側諸国が過去に何度も虐殺やジェノサイドや人道犯罪を捏造して介入や弾圧の口実にして来た歴史を覚えている人であれば、真っ先に疑うべきなのが誰なのか、大して迷う必要は無いだろう。
ブチャの虐殺にまつわる疑問

ゼレンスキーの発言に拠れば、或るEUの指導者が、ブチャの虐殺が捏造されたものではなかった証拠を求めたそうだが、ゼレンスキーはそれが具体的に誰なのかは明らかにしなかった。
EU leader wanted proof Bucha wasn’t staged – Zelensky

ウクライナ軍事司令官セルゲイ・コロトキクが04/02に投稿し、後に削除された映像(死体は映っていない)の中で、「青い腕章を着けていない者を撃っても良いか?」「いいとも」と云う遣り取りが為されている。青い腕章はウクライナ軍が着けているもので、ロシア軍は非戦闘員である証の白い腕章を全市民に着けさせていた。「ブチャの虐殺の被害者」とされる死体の多くが白い腕章を着けていることが確認されている。
Юлия Витязева 🇷🇺

★「ブチャの虐殺」に関する時系列まとめ。
ロシアとウクライナはブチャの民間人死者をめぐって非難合戦(時系列まとめ)

ロシア国防省の発表ではロシア軍は03/30に完全に撤退しており、ブチャ駐留中も市民達は自由に動き回り、街を離れるのも自由で、携帯電話を使うことも出来た。同時にブチャ南部郊外は大砲、戦車、多連装ロケットシステムを持つウクライナ軍により24時間攻撃を受けていた。
Statement by the Russian Defence Ministry

ブチャの死体が本当にロシア軍に殺害されたものだとしたら、死後最低4日は経っている筈だが、死後硬直の形跡が無く、傷口にはまだ血が滲んですらいる。
The Russian Defence Ministry Denies Accusations of Kiev Regime of Allegedly Killing Civilians in Bucha, Kiev Region

「ロシア軍によるブチャの虐殺」が捏造である証拠:03/30にロシア軍が撤退。03/31のブチャ市長の動画に虐殺への言及無し。04/01〜02にアゾフ大隊が現地入り。04/02のウクライナ警察の報告にも虐殺の言及無し。04/02の領土防衛の動画にも死体は映っていない。04/03から公開された映像の死体の殆どは白い腕章を巻いているが、これはロシア国防省や一般市民(非戦闘員)に見られる特徴。死体はロシアの人道援助として提供していた食料の隣で発見されている。民間人を殺害したのはロシア軍ではなく、ロシア軍撤退後に現地入りしたウクライナのネオナチと考えた方がすっきり説明出来る。
Staged Massacre in Bucha

スコット・リッター氏の解説。03/30にロシア軍はブチャから撤退し、03/31にはウクライナ国家警察がブチャ入りし、ブチャ市長は町が完全に当局の管理下に在ると発表。この時虐殺の告発は無し。虐殺の証拠とされる映像は04/02になってウクライナ当局によって初めて公開された。事実関係を検証するのは難しくない筈だ。
The truth about Bucha is out there, but perhaps too inconvenient to be discovered
プロフィール

川流桃桜

Author:川流桃桜
一介の反帝国主義者。
2022年3月に検閲を受けてTwitterとFBのアカウントを停止された為、それ以降は情報発信の拠点をブログに変更。基本はテーマ毎のオープンスレッド形式。検閲によって検索ではヒットし難くなっているので、気に入った記事や発言が有れば拡散して頂けると助かります。
全体像が知りたい場合は「カテゴリ」の「テーマ別スレッド一覧」を参照。

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